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2016-11-17 第192回国会 参議院 内閣委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十八年十一月十七日(木曜日)    午前十時開会     ─────────────    委員異動  十一月十五日     辞任         補欠選任      青山 繁晴君     石井 準一君  十一月十六日     辞任         補欠選任      石井 準一君     北村 経夫君      野上浩太郎君     青山 繁晴君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         難波 奨二君     理 事                 上月 良祐君                 高野光二郎君                 相原久美子君                 西田 実仁君     委 員                 青山 繁晴君                 有村 治子君                 江島  潔君                 岡田 直樹君                 岡田  広君                 北村 経夫君                 山東 昭子君                 豊田 俊郎君                 神本美恵子君                 矢田わか子君                 里見 隆治君                 田村 智子君                 清水 貴之君                 山本 太郎君                 和田 政宗君    国務大臣        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)    松本  純君    事務局側        常任委員会専門        員        藤田 昌三君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○内閣重要政策及び警察等に関する調査  (ストーカー行為等規制等に関する法律の一  部を改正する法律案に関する件)  (ストーカー事案への対応の更なる充実に関す  る決議の件)     ─────────────
  2. 難波奨二

    委員長難波奨二君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  昨日までに、野上浩太郎君が委員辞任され、その補欠として北村経夫君が選任されました。     ─────────────
  3. 難波奨二

    委員長難波奨二君) 内閣重要政策及び警察等に関する調査のうち、ストーカー行為等規制等に関する法律の一部を改正する法律案に関する件を議題といたします。  本件につきましては、理事会におきまして協議いたしました結果、お手元に配付いたしておりますとおり、草案がまとまりました。  まず、草案趣旨及び主な内容について御説明申し上げます。  ストーカー行為等規制等に関する法律、いわゆるストーカー規制法は、平成十二年の制定後、平成二十五年には、連続して電子メール送信する行為規制対象へ追加すること等を内容とする改正が行われ、ストーカー行為等による危害の発生の防止等に一定の役割を果たしてきました。しかし、いわゆるSNSの普及など、技術の進歩や社会情勢の変化に伴い、規制対象とならない行為類型が生じております。ストーカー事案相談件数は、平成二十七年で約二万二千件と、高水準で推移しており、依然として殺人等重大事案も発生しております。状況は極めて深刻であるため、これまでストーカー規制法制定及び改正に主導的な役割を果たしてきた参議院として、速やかに対処する必要があります。  本法律案は、このような最近におけるストーカー行為等の実情に鑑み、ストーカー規制法について、住居等付近をみだりにうろつく行為及び電子メールに類するその他の電気通信送信等をすることを規制対象に加えるとともに、禁止命令等について、警告をしていない場合であってもこれをすることができるようにすること、緊急の必要がある場合における手続を整備すること等の措置を講ずるほか、ストーカー行為等に係る情報提供禁止ストーカー行為等相手方に対する援助の措置等拡充、罰則の引上げ、ストーカー行為をする罪について告訴がなくても公訴を提起することができるようにすること等について定めようとするものであり、その主な内容は次のとおりであります。  第一に、住居等付近をみだりにうろつく行為並びに電子メール以外のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信送信を行うこと及び特定の個人がその入力する情報電気通信を利用して第三者に閲覧させることに付随して、その第三者当該個人に対し情報を伝達することができる機能が提供されるものの当該機能を利用する行為を「つきまとい等」に追加して、規制対象とすることとしております。  第二に、都道府県公安委員会は、第三条のつきまとい等をして不安を覚えさせることを禁止する規定に違反する行為があった場合において、加害者が更に反復して当該行為をするおそれがあると認めるときは、加害者に対する警告がされていない場合であっても、禁止命令等をすることができることとするとともに、緊急の必要があると認めるときは、聴聞又は弁明の機会の付与を行わないで、禁止命令等をすることができることとし、当該禁止命令等をした公安委員会は、意見の聴取を、当該禁止命令等をした日から起算して十五日以内に行わなければならないこととしております。また、禁止命令等有効期間を設け、一年ごとの更新制にすることとしております。  第三に、何人も、ストーカー行為等をするおそれがある者であることを知りながら、その者に対し、その行為等相手方の氏名、住所等情報を提供してはならないこととしております。  第四に、被害者の保護、捜査、裁判等職務関係のある者は、その職務を行うに当たり、被害者の安全の確保及び秘密の保持に十分な配慮をしなければならないこととしております。また、国及び地方公共団体は、加害者を更生させるための方法被害者の心身の健康を回復させるための方法等に関する調査研究推進に努めなければならないこととしております。  第五に、ストーカー行為をした者に対する刑事罰について、懲役刑上限を一年に、罰金刑上限を百万円に、それぞれ引き上げるとともに、告訴がなくても公訴を提起することができることとしております。また、禁止命令等に違反してストーカー行為をした者等に対する刑事罰について、懲役刑上限を二年に、罰金刑上限を二百万円に、それぞれ引き上げることとしております。  なお、この法律は、一部を除き、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行することとしております。  以上が本法律案草案趣旨及び主な内容であります。  それでは、本草案ストーカー行為等規制等に関する法律の一部を改正する法律案として本委員会から提出することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 難波奨二

    委員長難波奨二君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、本会議における趣旨説明内容につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 難波奨二

    委員長難波奨二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  この際、相原さんから発言を求められておりますので、これを許します。相原久美子さん。
  6. 相原久美子

    相原久美子君 私は、自由民主党、民進党・新緑風会、公明党、日本共産党日本維新の会、希望の会(自由・社民)及び日本のこころの各派共同提案によるストーカー事案への対応の更なる充実に関する決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     ストーカー事案への対応の更なる充実に関する決議(案)   政府は、ストーカー行為等規制等に関する法律の一部を改正する法律の施行に当たり、次の事項について十分配慮すべきである。  一 ストーカー事案については事態が急展開して重大事件に発展するおそれが大きいことから、警察において、ストーカー行為等被害者等の安全の確保を最優先に、組織的な対応推進・強化するとともに、ストーカー事案を担当する警察官による迅速かつ的確な対応確保されるようにすること。  二 ストーカー行為罪について非親告罪化しても、警察及び検察においては、その事案対応に当たり、ストーカー行為等被害者の意向を十分に尊重した運用を行うようにすること。  三 ストーカー事案の特性を踏まえ関係機関等において適切な対応・支援がなされるよう、専門的能力や経験を有する人材の養成及び確保に努めること。  四 ストーカー行為等被害者に対しては、その状況に応じた医学的・心理的なケアが適切に提供されるよう、必要な体制の整備を図ること。  五 ストーカー行為等をした者を更生させるための方法に関する調査研究等加害者対策においては、精神医学的・心理学的な手法も含め、その適切かつ効果的な手法研究・開発に重点的に取り組み、その成果の活用につなげること。  六 ストーカー行為等被害者等ストーカー行為等を受けた早期の段階からちゅうちょなくその被害について相談することができるよう、関係する機関団体における相談体制拡充強化を図ること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
  7. 難波奨二

    委員長難波奨二君) ただいまの相原さん提出の決議案の採決を行います。  本決議案賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手
  8. 難波奨二

    委員長難波奨二君) 全会一致と認めます。よって、本決議案全会一致をもって本委員会決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、松本国家公安委員会委員長から発言を求められておりますので、これを許します。松本国家公安委員会委員長
  9. 松本純

    国務大臣松本純君) ただいまの御決議につきましては、その趣旨を十分に尊重させていただき、関係省庁との連携を図りつつ、ストーカー事案への対応の更なる充実に努力してまいる所存でございます。
  10. 難波奨二

    委員長難波奨二君) 本日はこれにて散会いたします。    午前十時十一分散会