○山本太郎君 聞いていることが違いますよ。答えはどっちだと言っているんですよ。空間線量以外に要件はあるかということをお聞きしたんですよ。二十ミリシーベルト以下で解除するのに、汚染の要件何ですかと。
要は、空間線量率以外
関係ないんですよ、汚染に関しては。これ異常なんですよ。これが普通ではないということは、この
委員会に所属している
皆さんだったら分かりますよね。
放射線管理区域では、空間線量だけでなく、放射性物質が周辺に飛散し沈着したもの、つまりは土壌などに対する汚染、表面汚染にも四万ベクレルで放射線管理区域という基準を設けている。一方で、年間二十ミリシーベルトで人々を帰す帰還政策には土壌汚染の要件は必要がない、それを基準としない、空間線量のみで
対応。これを当然だという政治家とか官僚がいたとするならば、税金から給料もらう資格ないと
思いますよ。人々の生命、財産を守るのがお仕事なのに、勝手に要件を緩和しているじゃないですか。専門的知識を持つ業務従事者のルールよりも緩い規則を勝手に作って、何をやられているんですか。
チェルノブイリの事故では、ロシア、ベラルーシ、ウクライナでチェルノブイリ法を制定、空間線量率と同時に土壌汚染も測定している。理由としては何でしょう。もちろん、空間線量だけでは住民の被曝量を把握するの難しいからですよ。ウクライナなどでは、放射線管理区域に相当する年間五ミリで移住、一般公衆限度被曝に相当する年間一ミリで移住の権利が与えられている。このチェルノブイリ法、今現在も生きていますよ。
一方、日本どうでしょう。
平成二十七年六月閣議決定、空間線量が年間二十ミリシーベルト以下であれば避難指示解除だ、問題ないという話。例えばです、二十四時間放射線管理区域に居続けて年間で五・二ミリシーベルト、避難解除の基準が、帰還の目安が二十ミリシーベルト以下。放射線管理区域の約四倍の
地域でも空間線量のみで線引きする。帰れ、住め、生きろ、
復興、
一体何の話をしているんですか。これって常軌を逸しているという以外に言葉が見付からないんですけど。これって国と呼べるんですかと。これ、ギャングという方がしっくりきませんか、非人道的過ぎて。
国は、ICRPの緊急時被曝限度、二十ミリシーベルトから百ミリシーベルトを下回ることを避難指示の解除の基準としているようですけれども、住民の健康影響を最も低く抑えるということを考えたら、
世界的なコンセンサス、公衆被曝限度の一番低い値といえば一ミリシーベルト、これ採用するの当然じゃないですか。年間一ミリに下がるまで避難する権利が与えられてしかるべきですよ。いつ帰るのかを選択する権利、これ
被害者にあるはずですよ。どうして勝手に線引きするんですか。限りなく平時の一ミリシーベルトに近づけていく努力、限りなく平時の一ミリシーベルトに近づけていく努力をした上で、国が、
行政がその
方々にお知らせをして、避難している人々の選択判断に委ねるというのが当然のことなんじゃないですか。これが本来あるべき国という姿なんじゃないですか。
誰が起こしたんですか、この事故、
東電です。後押ししたの誰ですか、国です。加害者がはっきりしていますよね。それにもかかわらず、加害者の負担を減らすことしか考えていない。加害者の都合のいいように一方的に線引きするようなやり方が許されるんだったら、この世は地獄ですよ。
福島県の浜通り、南相馬市、
震災以降三種類の避難区域に指定、今年七月には避難指示解除準備区域と居住制限区域が解除され、現在は一世帯二人が該当する帰還困難区域のみが残っています。南相馬の九割以上が国が言うところの大丈夫な
地域だそうです。南相馬にお住まいの住民の
方々を中心に、二〇一二年からそれぞれの近所、
生活圏の土壌汚染などの計測を続けるグループ、ふくいち周辺
環境放射線モニタリング
プロジェクト、その
方々からの
情報提供が
資料の三でございます。色の付いた地図が御覧いただけます。
これは、除染が終わった
地域の土を採取、計測したもので、汚染度に応じて色分けがされています。一平方メートル当たり四万ベクレルの放射線管理区域相当を下回る場所が青色です。右の下の方にありますかね、一つだけ確認できますよね。それ以外は管理区域相当かそれ以上、百万ベクレルに値する灰色の
地域まである。これ、人住んでいるんですよね。
もちろん、事故後すぐのとんでもない空間線量を考えると、今は桁違いに空間線量も低いですよ。けれども、空間線量が〇・一マイクロシーベルト程度であっても、実際土壌を測ってみると、土を測ると放射線管理区域といったところが多く見られると地元の
方々はおっしゃるんです。
避難区域解除の要件が汚染に関して空間線量のみなんて、余りにもひどい話ですよ。余りにも適当、余りにもずさん、国民の生命、財産を守るの真逆じゃないでしょうか。人々は地上一メートルの空中に浮かびながら
生活しているわけじゃないですよね。地面に座ったり寝転んだりもする、立ち話もする、座って話もする。
子供たちの遊び場に限っては舗装された道路上だけというわけじゃないですよね。そこから脇に入って茂みにも入る。自由に遊びますよ。土を口に入れる子供もいますよ。自分の子供時代を
思い出してください。汚染が集まりやすい側溝も、子供にとって最高の遊び場の一つ。
先ほどの地元グループに参加された元京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻教務職員であり第一種放射線取扱主任の河野益近さん、道の駅南相馬の脇道の土を採取、百ミクロン程度の粒になるようにふるいに掛けて測定したところ、一キロ当たり一万一千四百十ベクレル、放射性セシウムが検出。これ、風が吹いたり車両が通るたびに巻き上がりますよ。砂ぼこり吸い込むこと、日常的にあるんじゃないですか。こういう内部被曝に関して考慮していないでしょう。何かの係数掛けてこれが内部被曝だというようなことを言っているだけで、実際の
生活にマッチしたような内部被曝は考慮されていないのが事実じゃないですか。
こんな国の方針では子供を守れない、命を守れないと避難区域外の
方々も自主的に避難されている。この
方々に対して、災害救助法による避難住宅、いわゆるみなし仮設住宅が提供されていましたけれども、来年三月、無償化打切り。もう大丈夫ですよ、何で避難しているんですか、そういう話ですか。区域外避難、いわゆる自主避難の
方々、
東電原発事故で自宅や
生活環境が汚染されて避難した。けれども、原発と自宅は距離があったから、国が一方的に決めた避難区域には含まれなかった。そのため、
行政から唯一受けられた
支援はみなし仮設住宅の無償化のみ、それも三月で打切り。打切り自体あり得ないことですよ。でも、打切りが三月って何なんですか。引っ越しする人々が一番多いそんなシーズン、料金も一番高くなるハイシーズン。出ていけ、引っ越せ、情けも容赦もないのかよって。
当事者の声です。
都の戸別訪問が恐怖。いきなりピンポンが鳴るのが怖くて布団をかぶって隠れている。玄関を開けたら扉が閉まらないように戸口に足を挟まれた。周りに聞こえるような声で、三月までしか住めないって分かっているんだろう、どなられた。分かっているが、引っ越せない。次の方。東京都が執拗に高圧的に転居を強要。原発事故のせいで家を離れたのに、こんな状態でまた出ていけという理由が理解できない。圧力に負け都営住宅を申し込む。が、自分の意思とは正反対。心が受け入れられず、そのことも苦しみの種。同郷の人が一人もいない都営に無理やり転居させられるとは、まるでうば捨て山だ。次の方。
福島に家族を残して二重
生活の母子避難。住宅を奪われたら家賃を捻出できない。子供のたった一つのピアノの夢だけは奪わないで。次の方。期限を過ぎたわけでは……。ごめんなさいね。
これ、誰がやっているんですか、こういうこと。東京都もこんな、それぞれの自治体に対して丁寧に交渉しろというなら百歩譲ってまだいい。完全な追い出しじゃないですか。この
状況を止める気ないんですか、国は。聞いてないって言わせませんよ、こんなこと。問題になっているじゃないですか、今。
何度も執拗な電話、いきなりの訪問、どうするつもりなんだと怒られて、書類が来たりポストに不在票が入っていたり、身も心もくたくた。当然ですよ。原発爆発してからずっとこんな
生活して、五年八か月たって今もこんな
状況で追い詰められている。どこまで
被害者の心をずたずたにしたら済むんだって。国が決断したら済むじゃないかって。国家公務員宿舎は三月に返さないといけないので、出ていってくれないと困ると都に言われた。国が東京都に避難者を追い出してきれいに返せと言っているのはひど過ぎる。入居するときに住居の属性を選べたわけじゃない、今になってそう言われても困る。当事者の声でした。
ちなみに、調べたところ、関東一都六県にある国家公務員宿舎は現在九千三百二十七軒の空室があります。国が動けば解決できるんじゃないですか、一部。どうしてこれ、空けろという話になっているのかな。おまえら出ていかないとオリンピックバブルで土地が上がったとしても売れないだろう、早めに出ていけという話なんですか。余りにもひどい。
四月四日、去年ですね、毎日新聞の報道で、国はみなし仮設の家賃について求償すらしていないって、先ほど岩渕
委員がおっしゃいましたけれども、答え引き出しましたけれども、除染の費用は捻出するのに、
東電から出させるのに、この
部分に関してはどうして出させないんですか。
被害者ですよ、この
方々。
お聞きしたいんです、
大臣に最後に。二つお答えいただきたいんです。
一つ、
福島県が望んでいると、そう言われていた。けれども、
復興大臣のお立場は
福島県に助言をするお立場なんです。是非もう一度協議をしてください。このような
状況、本当にまずいんです。そしてもう一つ、当事者の声を聞いていただきたい。この区域外避難者の
方々の声を聞かれること、ほとんどなかったと思うんですよ、今まで、お忙し過ぎて。周りの方は聞かれているかもしれませんけれども。是非当事者の声を聞いていただきたい。今日もいらっしゃっているんです。この先、ちょっと休憩入りますけど、五分ぐらいお時間いただけないですか。今日の五分、休憩の時間いただけたら、今日、当事者の方とお話しいただけるんですけど。
この二つに対してお答えをいただけますか。