○川合孝典君 今るる御
説明がございましたけれども、ではなぜ免除
対象者がそれだけ増えてきているのかということについて、今度はそっちの方も考えていかないといけなくなってくるわけであります。
実は、もう皆さん釈迦に説法だと思いますが、
国民年金の第一号被保険者の定義、ここからちょっと考えてみないといけないと思うんですが、これ、もう時間がないので
自分で言いますが、この一号被保険者というのは二十歳から六十歳未満の自営業者、農業者とその家族、学生、無職の人などと、こうなっているわけであります。そういう
方々が一号被保険者の対象になっております。
それに対しまして、今一号被保険者と言われている
方々のうち、この自営業者や農業者と言われる
方々の比率は一六%です。実は、一番大なる
部分はパート、アルバイト、臨時雇いです。ここが三〇%強。さらには無職の
方々が三〇%というような形になっておりまして、一号被保険者の定義というもの自体がかつて制度をつくったときと今とでは大きく変わってしまっているという、この点をきちんと見なければいけないと思っております。
ちなみに、一番大なる
部分であるパート、アルバイト、臨時雇いの
方々の年収、非正規雇用労働者の
方々の、これは
厚生労働省のデータですが、年収、昨年か一昨年かの数字見ましたら百七十一万円です。臨時、不定期で働いておられる
方々の年収七十九万円という数字が実は出ております。
そういう
方々が果たして定額の
保険料、年間にしますと十八万七千八十円、この
保険料を
負担できるのかという話なんですね、年収に占める比率が余りにも大きいということでありまして。したがって、過去の制度をそのまま引きずってきている結果、今の労働者の雇用労働条件、賃金条件に合わなくなっているから未納者がそれだけ増えてしまっているということの裏返しなんですよ、これ。
という
意味からいきますと、この場でこれから是非皆さんで御
議論をいただきたいと思うのは、今の定額での
基礎年金保険料の
在り方というものが果たして今の状況にマッチしているのかということ、こういうことも含めて抜本的にぼつぼつ
議論すべき時期に来ているのではないのかというのが私の提案であります。
あと、最後になりますけど一点だけ
指摘させていただいて、最後に
大臣の御決意を聞いて終わりたいと思いますが、先ほど、
厚生労働省の
説明の中に、
収入のある方からはきちんと納付をしていただくという
お話いただきました、それは当たり前のことなんですが。でも、調べてみますと、滞納者、高
収入の滞納者というのも少なからずおられるわけであります。
経済的な理由で
保険料の
負担が重過ぎると、そういう真っ当な理由とは別に、
収入はあるんだけれども払っていない方、これ調べてみて驚きましたが、年収一千万円以上の方の中の滞納者が二・六%いらっしゃるというデータが出ております。その一千万円以上の方で滞納されている方に滞納した理由を聞くと、
保険料が高くて
経済的に払うのが困難だという、そういう理由を挙げている方がおられるわけであります。
そういう
人たちが残念ながら放置されているという状況があるということでありまして、真面目に一生懸命働いて、なけなしの
収入の中から
保険料を一生懸命納めておられる
方々のことを考えると、そうしたことが許される抜け道があるということ自体に制度上の問題があるのと違うのかというのが素朴な実は思いであります。
そうしたことも含めて、是非とも、我々参議院には解散はございませんので、じっくりと
議論できる環境にもございます。今後、本当の
意味で五十年後、百年後のための
年金制度はどうあるべきなのかということについて是非
大臣とは
議論をこれからさせていただきたいと思いますが、最後、今私が申し上げましたような状況も踏まえて、
大臣、どのようにお感じになられましたでしょうか。