○畑野
委員 初任者に過度な
負担がかかっている。授業を担いながら校内
研修や校外
研修をこなさなくちゃいけない。
教員一年目というのは本当に大変です。ところが、一九八九年以来、その一年目の
教員に行政
研修を法制化いたしました。その結果、今、中教審も報告で認めたように、過度な
負担になっています。
私も、初任研の実態について、何人かの
教員の
皆さんから実態と要望を聞いてまいりました。
初任者研修は、校外の
研修と校内の
研修に分かれています。ある
小学校の
先生は、月一回、校外
研修のために担任のクラスを離れることが本当にきつかった、いないときに限って、起こらなければいいなと思う事件が起こる、離れるときに授業を頼むための教材準備までしないといけない、後補充の
先生、いない間に埋めてくれる後補充の人も非常勤の
先生だったので大変でしたと述べられていました。
多くの
小学校の
先生が、校外
研修で
学校を離れることは嫌だったと述べております。しかも、行った先の話がおもしろいかというと、おもしろくないというのを本当に聞くんです、八割方、役に立たなかったと。中には、もちろんいいのもあるでしょうけれ
ども。
それから、校内の
研修。多くが、これでいいのかという声です。
例えば、自分の授業をやめて別室で授業
研修をしたり、校長
先生の講話を聞くということなんですけれ
ども、一時間一時間の
研修の出来事を全て報告書として記録しなくちゃいけない。その書いたレポートが、
指導教員、教頭、校長、
指導主事と回されて、意見の附箋、黄色いのがべたべたと張られていく。四回、五回、書き直しを命じられるというケースもある。附箋が、レポートにあくところがなくつくから、ぐるりとレポートの周りを覆って花のヒマワリだ、わかりますでしょうか、黄色い花びらがいっぱいついているヒマワリの花みたいだ、こういうことですよね。
詳しいことは、これは
初任者研修制度・新規
採用教員問題シンポジウム、全
日本教職員組合など含めて多く言われてきていることです。
現場からは、初任者を育てるのではなく、初任者を潰すことを
目的にしているのか、そういう声も起きていると
伺いました。
松野大臣、今回、中教審
答申は初任研の運用方針の
見直しに言及いたしました。初任者というのは、右も左もわからない、時間が幾らあっても足りない
時代です。そのときに、過度の行政
研修を課すなどあってはなりません。
小学校の担任をクラスから引き離さないでほしい、過度のレポートの
負担を軽減してほしい、こういう声を真摯に受けとめて、
初任者研修の
思い切った
見直しをすべきではないかと
思いますが、いかがですか。