○小松
委員 おはようございます。自由民主党の小松裕でございます。
本日は、貴重な
質問の機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げて、
質問に早速入らせていただきます。
本日は
一般質疑ということで、医師の偏在と専門医
制度のことに関して、そしてもう一つは、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、そしてその前年にはラグビーのワールドカップが日本で開催されるわけでありますけれども、アンチドーピングにかかわる
厚生労働省の取り組みについて、この大きな二点について
質問をさせていただきたいというふうに思います。
私の地元である飯山市というのがあるんですが、飯山市に飯山赤十字病院があります。そこで、飯山日赤改革
支援グループという、市民がその病院を支える、そういったグループが昨年できまして、飯山赤十字病院の
現状とこれから、そして我々市民に何ができるか、こういった懇談会が、その市民グループ、そして市長、院長を含めて先週も行われました。
と申しますのは、飯山日赤病院というのは、新しくできた北陸新幹線の飯山駅からも歩いて三分ぐらいの本当にいいところにあるんですが、それでも医者がどんどん少なくなっていって、そして市民が不安になっているという
現状があります。具体的には、産科の医師が一人で何とか頑張ってきたんですが、もうだめだということで、ことしの四月から、産科、お産ができなくなりました。また、内科医も毎年一人、二人ずつ減っていっている。そして、救急でもなかなか患者さんが受け入れられないという
状況もある。
これは市民病院として何とかしなければいけないということで、本当に市民の
皆さんが、自分たちに何かできないかということで、さまざまボランティア活動をしたり、先週行われた懇談会のように、
現状をしっかり認識しながら、一緒に飯山日赤を立て直していこうというふうに頑張っておられます。
そこで、私も先週その会に出てきたんですが、一番問題になるというかネックになるのが、やはり医者が来てくれないということなんですね。
地域の
自治体でもさまざまな財政
支援をしたり、病院もさまざまな経営改善の取り組みをしたり、そして、ドクターに来てほしいということで本当にさまざまな取り組みをしているんですが、なかなか医者が集まらない。
これは私、以前からこの
厚生労働委員会でも何度も何度もお話をしているところでありますけれども、今進んでいる専門医
制度、これが、
地域の医師の偏在、これを
状況によっては助長させる
可能性があるのではないかということで、何度も
質問させていただいているわけであります。この専門医
制度に関しましては、
地域医療構想としっかりとリンクさせて、そして医師の
地域偏在、診療科偏在を加速させないような仕組みにすべきだということを何度も申し上げてきているわけであります。
そして、
平成十六年から医師の研修医
制度というのが始まりました。そこで、医師を育てる仕組み、医者になってから育てる仕組み、これも、その育てる仕組みによって医療体制そのものが変わってしまうということを我々は学んできました。つまり、この研修医
制度でさまざまな問題が生じてきた、大学の医局が崩壊して、そして
地域医師偏在がさらに進んだとも言われています。この新たな専門医
制度がそうならないような仕組みにすべきだということを常々申し上げてまいりました。研修医
制度と同じ轍を踏んではいけないということであります。
そこで、この専門医
制度に関してでありますけれども、
平成二十年に日本専門医制評価・認定機構が発足しまして、そして
平成二十六年には
一般社団法人日本専門医機構が発足した。私、何度か御
質問させていただいている中で、
厚労省はどのようにかかわっていくべきかということに関して、プロフェッショナルオートノミー、ドクターたちが決めていることであるという、もう少し
厚労省に深くかかわってほしいなという思いを込めて
質問させていただいているわけでありますけれども、そのようなことが、ことしになっていろいろな動きになってまいりました。
そこら辺も後で御説明いただきたいと思うんですが、ことしの六月に、日本医師会と四病院団体協議会が、「新たな専門医の仕組みへの懸念について」を表明した。これを受けて、
厚生労働大臣が、
厚生労働大臣談話として、「
厚生労働省としては、医療を担う方々が、医師及び研修医の偏在防止及び日本専門医機構のガバナンスの抜本的
見直しを要望された趣旨を十分理解します。」こういった談話を述べておられるわけであります。
このような経緯から、日本専門医機構は役員を一新して、そして、幅広い視点から
議論が行われるようになっていくと認識しています。実際、二十九年度から行われる予定であった専門医
制度も、一年延期するということが決定されたというふうに聞いています。
これについて、今まで、ちょっと機構に任せ過ぎていた部分もあったんじゃないかなというふうに感じるわけでありますけれども、医師偏在を加速させないためにも、一度立ちどまって、この専門医
制度の問題点を整理していく、そして、
厚生労働省としても相当の関与をしていくことが必要であるというふうに考えています。
これまでの経緯も含め、専門医
制度について、また、
厚生労働省としてのかかわり方についてどのように考えているか、お聞かせいただきたいと思います。