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石川博崇君 与党の
外交努力への
評価と、また
総理自ら今後も平和
外交を力強く推し進めていただく明確な御
答弁をいただきました。
さて、この三年間、こうした平和
外交と車の両輪で進めてきたのが
日本の平和と
国民の
皆様の幸せな暮らしを守り抜く
安全保障体制の整備でございます。一昨年の七月一日、国の存立を全うし、
国民を守るための切れ目ない
安全保障法制の整備に関する
閣議決定を行いました。また、昨年は、五月に
日米ガイドラインの見直し、また通常
国会では、防衛省設置法の改正による防衛省改革、最大の争点となった平和安全法制を制定したところでございます。
私自身、こうした戦後史上ある意味かつてないというこの大きな
安全保障体制の整備に当たって、自公連立
政権を組んでからは公明党から初めてとなります
防衛大臣政務官を務めさせていただき、中谷
防衛大臣の下でこれらの諸課題に取り組ませていただき、また昨年は、特に平和安全法制担当の政務官として自公与党協議も踏まえながら尽力をさせていただきました。先ほどの平和
外交努力と相まって
安全保障体制の整備を
政府・与党を挙げて全力で取り組んできた結果、先ほど
総理からもおっしゃっていただきましたとおり、
米国を始めとする
国際社会との連携は確実に強化されてきたと考えております。
また、先般の
北朝鮮の
核実験後の対応においても、この強化された各国との
関係が生かされているところでございます。東シナ海情勢など
日本を取り巻く
安全保障環境は引き続き厳しい状況にあるわけでございますが、少しずつではありますが、ようやく着実に
改善に向けた糸口をつかみ始めてきたと確信をしております。
パネルを御覧ください。(
資料提示)このことを示す一例として御参考いただければと思います。
航空自衛隊によるスクランブル発進回数の四半期ごとの数値を毎年度平均で表した数字でございます。御覧のとおり、この十年間、航空自衛隊が行う対領空侵犯措置、急激に増加してまいりました。十年間で七倍に増加し、昨年度には年間で九百四十三回、四半期の平均で二百三十六回を数えていたところでございます。いかに
日本を取り巻く
安全保障環境が厳しさを増してきたかということを如実に表す数字でございますが、今年度、まさに私たちが平和安全法制の
国会審議を進めていたさなか、第一・四半期、四月—六月、第二・四半期の七月—九月はこの数年間の中で初めてこのスクランブル発進回数、減少傾向に転じたところでございます。
この三年間の自公
政権の取組によって、
日本の平和を守り、そして
安全保障環境を
改善させていく、そのための具体的な
努力がようやく形に表れ始めているのではないか。その一例として取り上げさせていただいたところでございます。
もちろん、減少した背景には、ウクライナ情勢が少し鎮静化して、ロシアへの対領空侵犯対処が減少したことも挙げられますので、引き続き依然として厳しい
安全保障環境にあることに変わりなく、気を引き締めての対応をお願いするものでございます。
もう
一つ御紹介させていただきたい事例がございます。それは、
我が国の
国際社会への平和貢献でございます。中でもソマリア沖・アデン湾における海賊対処でございます。
パネルを御覧ください。
このソマリア沖・アデン湾、インド洋と地中海を結ぶ世界の中でも最も重要な国際航路の
一つで、年間一万七千隻が航行すると言われておりますが、かねてより海賊が多発する海域で、
日本の船舶も海賊の被害を受けてまいりました。このソマリア沖・アデン湾において海上自衛隊が船舶の護衛、また警戒監視活動に従事している中で大きく
地域の平和と安定に貢献をしております。
これは麻生
政権のときから開始した活動でございますが、海洋国家たる
我が国、海の上、海上における警戒監視活動においては
国際社会の中でも極めて高い優れた能力を有しております。その実力を生かして現地、現場でプレゼンスを発揮し、また継続的に貢献をしてきた結果、当初は毎年、グラフのとおり二百件を超える海賊事案が発生をしておりましたけれども、特に
平成二十四年度以降、海賊発生件数が激減してまいりまして、昨年ついに、何と速報値で海賊発生件数ゼロ件となったところでございます。
国際社会からも高い
評価を勝ち得ている活動でございます。
イラクのサマーワで人道復興支援活動に勤務させていただいた経験のある私でございますが、私もこのジブチの現場を訪問させていただきました。厳しい環境の中、一生懸命頑張って仕事をしている隊員の笑顔は大変にまぶしいものがございました。
中谷
防衛大臣より、この海賊対処活動の意義、国際貢献、また
日本の平和と安全を守るために日夜奮闘している現場の隊員へのねぎらいの
言葉などをいただければ幸いでございます。