○松沢成文君 もう一点
指摘します。
森会長の問題をもう一点挙げれば、やはりメディアの
皆さんに対する恫喝があると思いますね、私は。
実は、このスポンサーシップをめぐっても、メディアの
皆さんにも協力いただきたいということでお願いしているんですね、
組織委員会から。それは当然だと思います。実は
東京中日新聞にもお願いしようと思っているんでしょうけれども、森会長は、
東京新聞は新国立建設問題などで批判的に書いているからけしからぬと、
組織委としては
五輪に批判的な
東京新聞は外して中日新聞だけと契約したいと、こういうことも言っているんですね。これに対して中日新聞の小出社長は、冗談じゃない、報道の自由とスポンサー契約は
関係ないんだと。これは正論だと思います。
これを収める、このけんかを収めるために武藤事務総長がまた
東京新聞の幹部に会っていろいろ言う中で、やはりこう言っているんです、スポンサーが
五輪を批判するのはおかしいと。もうこれも恫喝だと思いますけれどもね。
皆さん、メディアというのは、その
政府あるいは
オリンピックの準備、様々な角度から分析して、おかしいということはおかしいときちっと言うのがメディアの役割ですよ、ここを改めるべきだと。そのメディアに対して、国立問題で批判するようなメディアはおかしい、そんなやつはスポンサーにさせないんだ、こんなことを言っちゃったらもうメディアの
皆さんは萎縮しちゃいますよ。つまり、森さんを、
組織委員会を、あるいは今のやり方を批判したら自分
たちはいじめられる、外されると思うからです。
その上、
組織委員会の会長というのは放映権をどこに決めるかと全部権限握っているんです。ですから、各テレビ局は、みんな人気
スポーツの放映権を取りたいんですよ。そのためには
組織委員会の会長に嫌われたらおしまいだから、何の批判もできずに萎縮しちゃっているのが
現状ですよ。なぜこうなっちゃうのか。
もう両
大臣おりますけれども、両
大臣とも森会長と非常に親しいと思いますが、絶対権力が長くあり過ぎるんです。森さんは、
スポーツ界、
体育界に君臨してきて、確かに実績も残していると思いますが、今も全部自分のやり方で
オリンピックも
スポーツ界もやってみせるという自負が逆に出て、私は、長期権力が、ずっと絶対権力が長期化することによって腐敗してきていると言わざるを得ないんですね。ですから、今、森会長に対して誰もいさめることができません。両
大臣だって全然いさめることができません。国会でもほとんど
意見が出ません。メディアは萎縮しちゃっています。官界の
皆さんは黙っているのが一番いい。こうやって暴走が始まって汚職につながっているんじゃないですか。
両
大臣に最後に、私は森会長の問題点について
三つほど
指摘させていただきましたが、それに対して、それでも森会長じゃなきゃ
オリンピックはできないんでしょうか。新しい人心一新が求められていると思いますが、いかがお考えか、一言ずつ伺いたいと思います。