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渡邉美樹君 いや、というのは、先ほどの例えば廃業率、開業率に関して言っても、黒字企業に関して言っても、一万社の海外展開についても多分ほぼ無理だと思いますので、それは無理だということで、今皆さん、どういう心境の中で仕事をされているのかというのをちょっとお聞きしたいなと思ったわけでございまして、別の質問に入らせていただきます。
行政事業レビューについて質問いたします。
五年間で新たに一万社の海外展開を実現するためには、当然企業の海外展開を支援する
政策が必要でございます。そのためには、例えば
平成二十六年度は中小企業庁において中小企業・小規模
事業者海外展開戦略支援
事業を行っております。この
事業に関しては、
平成二十七年度に
行政事業レビューが行われております。この
行政事業レビューの議事録を読ませていただいたところ、非常に興味深い内容でございました。外部有識者である方々から非常に厳しい
評価が出されております。
ゆっくり読ませていただきますが、官民の役割分担を見直すべきではないか、補助金を出す
事業でなくても、そもそもジェトロ本来の
事業ではないのか、中小企業基盤整備機構とジェトロで役割が重複しているのではないか、中小企業整備機構とジェトロ、それぞれのパンフレットを見るとどっちに相談していいか分からないじゃないか、二十億円の予算のうち本来の目的に使われたのはせいぜい五億円程度じゃないですか、これまでやってきたこと自体大部分同じなのにまた新たに一万社という
目標が達成できるわけがない、何がどれだけ
効果があるのか、どこに重点を置くのか、そういう考え方をせずに全体としてこうなりましたという非常にアバウトな考え方で組み立てられている、イベントばかりではなく別の手法でマーケティング
調査にもっと力を入れるべきではないか、
目標は本来件数
目標ではなく、費用対
効果の
観点でいえば、成功した
案件の総売上げのターゲットマーケットのシェア、収益率などを
目標にするべきではないか、ジェトロの本来的機能やリソースの
見直しが必要ではないかと、この中におきまして、レビューの中で非常に厳しい意見がたくさん出ておりました。実際、私も本当にしっかりと読ませていただいた中で、本当にもっともな意見が多いなと、そして外部のこの
評価の方々、非常に経営が分かっていらっしゃる方が参加されているんだなというふうに思いました。
しかし、最後の表決で、現状どおり一名、
事業内容の一部
改善三名、
事業の抜本的な
改善二名、そのまま
推進せよ二名ということで、現状肯定が三名、そして
改善は五名にもかかわらず、多数決で
事業内容の一部
改善となっておりまして、本来、これらの内容を見ると抜本的な
改善をするべきだという結論になると思うのですが、そうなっていなかったということで、非常にすばらしい意見が通らない現状というものをこの中に見させていただきました。
そこで、質問でございます。本件の最終的な
行政事業レビューシートを拝見させていただきますと、国費投入の必要性、
事業の効率性、
事業の有効性の視点から全部で十二項目ありますが、十一項目が丸と
評価されており、残りの一つも三角と
評価されております。最終的にバツと
評価された項目は一つもありませんでした。また、
改善の方向性は中小機構とジェトロの一層の連携を図ると書いてあり、非常に言ってしまうと曖昧な、そして外部有識者の
評価としましては
事業内容の一部
改善に努めることという、これも具体的ではない記載がされており、外部有識者から出た貴重な意見は、議事録には残っているものの、
行政事業レビューシートには一切
反映されていないという状況でございました。
結論から申し上げて、これでは
改善しないと言っているのに等しいと、私はこのレビューを残念ながら拝見させていただきました。外部有識者の意見というのは実際にどの程度
反映されるのでしょうか。もうこれで最終的な結論で、もうこれで終わってしまうんでしょうか。元々外部有識者のそれぞれの意見というのは、採用不採用、これはもう要らないと、これは採用するというのは一体どなたがどういうように決めていらっしゃるんでしょうか。それを教えていただきたいというように思います。