○
大西(健)
委員 民主党の
大西健介でございます。
本日の
予算委員会集中審議は
政治と金の問題ということでありますので、私からは甘利前
大臣の問題について質問させていただきたいというふうに思います。
先ほども少しいろいろ
政治と金の問題のお話がありましたけれども、前回も申し上げましたけれども、私は、今回の甘利
大臣の問題というのは、例えば国の補助金を受けた企業から
政治献金を受けたというような話とは全く異質の問題だというふうに思っています。
というのは、
政治家がお金を受け取って働きかけをして
行政をゆがめたということになれば、これはまさにあっせん利得という、先ほど公明党からお話がありましたけれども、公明党さんも中心になっていただいて長年
政治浄化に取り組んできた、このことにそのものずばり当たる問題だというふうに思っております。
前回、私は、甘利
大臣の記者会見の中の疑問点を二点取り上げさせていただきました。
その第一は、
平成二十五年と
平成二十六年、二回にわたって受けた
寄附、これは年をまたいだ
寄附です、これを合わせて
収支報告書に掲載するというのは
政治資金規正法違反ではないかということ。
第二は、甘利
事務所とURのやりとりの中で、例えば、少し色をつけてでもとか、先方に私から額を聞きましょうかとか、あるいは
事務所の顔を立ててほしいとかいう発言が繰り返されている、甘利氏が記者会見の中で秘書は金額交渉には介入をしていないと言っていたけれどもそれはうそじゃないか、それはずばり、まさにあっせん、口ききに当たるのではないか、この秘書の一連の行為というのは先ほど申し上げましたあっせん利得処罰法ないしはあっせん収賄に当たる
可能性が極めて高いのではないかということを申し上げました。
その上で、本日は、甘利前
大臣本人のあっせん利得あるいはあっせん収賄の
可能性ということについて
議論させていただきたいというふうに思っております。
というのも、甘利
大臣の先月二十八日の記者会見の全体のトーンというのは、
自分は重要
閣僚として非常に忙しく国政に邁進していた、そのため
事務所の監督の目が行き届かなくて、秘書は悪事を働いたけれども
自分は法に触れるようなことはしていないんだ、そういうトーンだったんですね。
しかし、果たしてそう言い切れるのか。この点、一つの鍵を握っているのが、私は、甘利氏本人の現金の授受、ここではないかというふうに思っております。
この点について、記者会見での甘利氏の
説明と、建設
会社総務担当者、一色氏の証言がいろいろなところで異なっています。これを整理させていただいたのがこのパネルであります。
まず、ごらんをいただきたいんですけれども、上の段です。
平成二十五年十一月十四日の、
大臣室での現金五十万円の受け取りの場面であります。甘利氏は、後になって菓子折りの入った紙袋の中にのし袋に入った現金があることに気づいて、秘書に
政治資金として処理を指示したというふうに
説明しています。一方で、一色氏は、ようかんの入った木箱に添えて、お礼ですと言って渡して、
大臣は封筒を取り出してスーツの内ポケットに入れたというふうに証言をしています。これは、のし袋というふうに記者会見で言われていますけれども、こういう白い封筒だったと。この封筒を内ポケットに入れたというような証言をしておられます。
次に、
平成二十六年の二月一日の大和
事務所の方でありますけれども、ここでは甘利氏は、帰り際に菓子折りと白い封筒を差し出されて、直接受け取ったことは認めています。そして、秘書に渡して適正に処理をするように指示したと
説明をしています。
それに対して、建設
会社総務担当者の証言でありますけれども、産廃のことについて三十分以上
大臣に案件の
説明をした後に、清島秘書に促されて、直接
大臣に封筒に入った現金五十万円を渡したと証言をしています。また、そのとき、甘利氏は
パーティー券にしてと秘書に言ったけれども、一色氏が、いや、
個人的なお金ですからと言うと、やはりこれまたスーツの内ポケットに入れたということであります。
今
確認させていただいたように、甘利氏本人も現金の受け取り自体は認めているんです。ただ、スーツの内ポケットに入れたのか、それとも適正に処理するように秘書に指示をしたのかという点で、両者の証言がまず異なっています。
また、一色氏の証言によれば、
大臣室の五十万円というのは二・二億円の補償がおりたことのお礼の趣旨で渡した、それから大和
事務所の五十万円、これについては、先ほど申し上げましたように、産廃の案件について三十分以上
説明をした直後にそのことの依頼の意味を込めて渡したんだということですけれども、この点も食い違っています。
今言ったように食い違いがあるわけですけれども、実は私、先日、一色氏本人に直接会って、話を聞いてまいりました。
ここに書いてあることを全部
確認させていただきましたけれども、間違いないということであります。そして、十一月十四日と二月一日の
大臣室と地元
事務所、この二つの場面についてはいずれも録音があるというふうに聞きました。
私は、一方の当事者である一色氏には話を聞くことができたんですけれども、ただ、
閣僚を
辞任した甘利さんに質問したくてもできないんです。
ですから、甘利
大臣を本
委員会に呼んでいただきたいと改めてお願いをしたいと思いますが、
委員長、よろしくお取り計らいいただきたいと思います。