○松浪健太君 おおさか
維新の会の松浪健太です。
私は、おおさか
維新の会を代表して、
平成二十七年度
補正予算案に
反対の
立場から
討論いたします。(
拍手)
冒頭、この
補正予算案が
審議された
予算委員会において、
民主・
維新・
無所属クラブが我が党及び
改革結集の会の
質疑時間を奪った暴挙につき、改めて厳重に抗議します。
日本国
憲法のもとで始まった戦後の
国会においては、単純に議員数に比例して
審議時間を決めるのではなく、強大な
権力を持つ
与党が、その他の政党に対し、本来の持ち時間の大半を譲り、
与党以外の政党はこれを公平に分け合うという先例が守られてきました。
しかし、今回、
民主・
維新・
無所属クラブは、この先例をないがしろにしました。十四時間の
審議時間のうち、おおさか
維新の会が本来持つ一時間五分を、議員数に比例した二十四分とする理不尽きわまりない暴挙に及びました。単純なドント方式で、我が党が二十四分なら、
与党には三時間ではなく九時間五十八分を与えるのが筋だということになります。
野党は政権に徹底的に対峙するものだと主張しながら、
与党以外の政党をまとめるという
野党第一党の責任を放棄した結果、みずから
与党につけ入るすきを与えることにしかなっていません。異例の
野党不正常という状況で行われた今回の
審議は、我が国憲政史上の汚点として後世まで記録されることとなりました。憲政の常道を守るため、これからも奪われた
質疑時間の返還を求めてまいります。
以下、
補正予算案について意見を述べます。
今回の
補正予算案では、当初
予算での不用額を含む約六百四十億円で公務員
給与の
引き上げを行うことになります。来年四月に
消費税増税を予定しながら、公務員
給与は平均して五万九千円も上がります。
我々おおさか
維新の会の同志は、かつて、
日本維新の会の時代にも
維新の党の時代にも、全くぶれることなく、身を切る
改革を最優先の
課題として訴え続けてきました。その
立場から、今回の公務員人件費
引き上げには断固
反対であります。不用となった
予算は
国民に還元すべきです。
また、
麻生財務大臣は、一月六日の本
会議で、今回の
補正予算案は、緊急に実施すべき
施策を行うことが主眼であり、景気
対策が目的ではないと述べられ、
年金生活者等への臨時福祉
給付金の効果について
答弁をされませんでした。
かつての
地域振興券や定額
給付金など、類似の
施策については
政府が
試算した例があるにもかかわらず、今回の三千六百億円を超える
給付金について
経済効果を見積もることもしないのは、
財政運営のあり方として問題です。
しかも、緊急と言いながら、四年連続で一千億円超の
予算がついている
経済産業省のものづくり・商業・
サービス革新
事業を初め、硬直的な支出が見られます。
さらに、農林水産省の
TPP対策では、総額三千百億円のうち一千七百億円以上が新規の基金
事業に費やされます。
補正予算で安易に基金を利用することも問題です。
このように、
補正予算が、
財政法二十九条に定められた緊急に必要な
経費を賄うという本来の意味を失い、毎年同じ項目に同じ金額が計上され続け、年度をまたいで執行される基金への支出も常態化しています。当初
予算を小さく見せて
財政再建を演出し、
国民の目が届きにくい
補正予算で
ばらまきを行うことは、
財政規律を守る上で許されません。
以上のように、今年度
補正予算案は、身を切る
改革なしに公務員人件費をふやし、
経済効果の見積もりなしに
巨額の
歳出を盛り込み、緊急
対策と言いつつ、例年どおりの硬直した支出や基金制度の乱用を続けており、
財政規律の点から重大な問題をはらんでいます。
このため、我が党は、
平成二十七年度
補正予算案に
反対します。
なお、我が党が
与党か
野党かわからないという皆さんには、本日採決される七本の法案の賛否を見て、今後の御
発言をお願いいたします。
ありがとうございました。(
拍手)