○村岡
委員 おはようございます。民進党の村岡敏英でございます。
初めに、
熊本を
中心とする九州地方の地震で亡くなられた方にお悔やみ申し上げますとともに、
被災された皆様にお見舞い申し上げます。
さらに、農水の
被害も大変あるようですけれ
ども、昨日の記者会見でも、農林
大臣が、しっかりと、
営農再開のためには幾らかかってもやるという力強いお
言葉をいただいたので、ぜひそこは
熊本を
中心とする農水
被害には
対応していただきたい、こう思っております。
さて、
質問に移らせていただきますけれ
ども、私もこの連休中はずっと秋田を回って歩きました。その中で、今ちょうど
田植えの前の代かきであったり、苗をつくっていたり、また山菜をとって、ゼンマイを玄関前に干していたり、そういう作業の最中です。そういう
方々に話を聞きますと、やはり
TPPに関して、全くわからない、そしてどんな
状況になるのかという不安を述べます。
そして、
農家の
方々で、二十キロの肥料を入れたものを背負ってまいている御夫婦がおりました。八十歳と七十五歳のお母さん、その二人で、お母さんはあぜでお父さんの肥料をまいている姿を見ながら、そこに尋ねに行きまして話を聞いたら、これから
田植えなので本当は浮き浮きしているんだ、またいい米をつくるんだ、こう張り切っておりましたけれ
ども、今の
TPPの問題であったり農政をどう思いますか、村岡さん、もう諦めたよ、いいよ、どうでもいいから、もうそんなのいいから、まず全体のことで若い人のためにやってくれ、もう
農業はだめなんだ、大規模しかだめなんだ、我々のようなところはもうだめなんだと諦めの声を言っていました。
それからまた、ゼンマイをもんでいるお母さんたち、五、六人いましたけれ
ども、ゼンマイをもみながら、村岡さん、もう投票に行かないから、行ったって変わるはずがない、
農業地帯なんかもうだめになるんだ、こういうような
お話をされます。
本当に
農村社会が壊れそうになっているんです。その部分がやはり伝わっていない。よく予算
委員会や
TPPの
委員会なんかでも総理に言うと、
農業は国の基だ、そして美しい田園風景、これを守っていくんだ、これが大切なんだと言っていますけれ
ども、その
言葉が伝わっていない。
それから、いろいろな
対策をとっていただいているのはわかります。しかしながら、高齢者の人たちがその
対策に追いついていけない。だから、それを担い手の人にも引き継ぐことができない。
そして、書類なんかも、
大臣に聞きますと、簡素化していますと。ところが、実際の
現場へ行って聞くと、そんなのわからないよと言う。我々、今までやってきたものの中で、そんな書類がいっぱいあって、そして老眼になって目も見えなくなってきて、その中で、その書類が簡素化した、どこが簡素化したんですかと。それで、見せられます、その書類を。やはり面倒くさいです。やはり、そういう細かい配慮がない。
そして、特に言われるのが、私は自民党の秘書をやっていましたので、昔の自民党、
政府は
農家にもう少し優しかった、しかし、今はわかっていないし冷たい、こういう
意見が非常に多いです。その
現場のことが実際
政府に届いているのかどうか不安なんです。
私も連休中、五月三日、ちょっといらっしゃらないですけれ
ども、小泉農林部会長が大潟村に来ました。確かに大潟村は先端的な
農業をやっています。五百八十人が最初に入植して、三十八都道府県から
意欲を持った、フロンティア精神を持った人たちが入植して、十五ヘクタールの
農地を、これは排水も悪くて、大潟村の人は非常に
努力しました。その
努力の成果もあるんですけれ
ども、その
方々は、米だけじゃなくて多品目をつくり、そしてみずから
販売をする、そして三千人の人口の中で千人が農協の正組合員、そういう
状況です。そして、一家の貯金額が五千万円。
これは
農業の先端の、国がしっかりと支えながらやった
農業です。しかし、現実には秋田県内でそんな
農家はほとんどいません。
全国でもほとんどいません。そういう
状況の中で、例えば先ほど言った、大潟村に視察に来ていただくのはありがたいです、私も何回も行っています。大潟村の人たちも頑張っています。しかし、それによって、大潟村の例を出して、国際的に売れるんだ、
農業にチャンスがわかったと言っていますけれ
ども、逆にそれはマイナス面になっているんです。
今困っているところで、担い手に引き継ぐところのものをもっと視察しなきゃいけない。批判があるところを視察してこそ、それは
農業の
対策になる、そういう思いなんですけれ
ども、
大臣はどう思われますか。