○長沢広明君 公明党の長沢広明です。
平成二十五年度末においての
年金加入者は約六千七百万人、公的
年金の
受給者は約四千万人とされておりまして、いわゆる
国民の誰もが
年金制度に関わっているわけでございます。
我が国の
社会保障において、
年金は高齢者の生活を支える大事な柱であり、それを支えているのは
年金に対する
国民の
信頼というのが基盤でございます。
残念なことに、旧
社会保険庁時代の
年金記録問題とか、
国民の
年金不信につながる
事態はこれまでもありました。こういう
事態を受けて、低迷していた
国民年金保険料の納付率は、
平成二十六年度分を見てみると、前年に比べて二・一%上昇して六二・三%となっているという傾向を見れば、徐々にではありますけれども、
国民の
信頼は回復の傾向に来たところでありました。
そういう中で起こった今回のサイバー
攻撃による百二十五万件に上る
年金情報の
流出は、これは誠に遺憾であって、二度とこのようなことがあってはならないというふうに思います。
一方で、この問題の様々な報道もあって、
国民の中に、自分の
年金は大丈夫なのか、自分の
年金が搾取されていないかと、こういう不安が広がっているわけです。そうした不安を少しでも払拭するということも私たちの責任の
一つでありますので、今日はそういうことを中心に少し
質疑をさせていただきたいと思っております。
この
対応ぶり、今回、午前中の
質疑もありました、
日本年金機構には、重要な
個人情報を取り扱っているという自覚、
国民の老後を支える
年金という大事な
業務に携わっているという自覚が余りにも欠けていたのではないかということを感じざるを得ません。
情報セキュリティーという観点からは、
個人情報が
外部の
インターネットと接続された環境に存在していたこと、これ自体あってはならないことですし、
流出した
個人情報ファイルの大部分にパスワードが未設定だったということが午前中の
質疑でもありました。
管理のずさんさというのは、第一報を聞いた段階から余りにひど過ぎるというふうに思います。
ちょっと思い出しますのは、この参議院においても、参議院の個人個人、参議院
議員に対する
攻撃がかつてありました。それを受けて、数年前ですけれども、私も当時、議院
運営委員会の
理事を務めさせていただいて、議院
運営委員会としてこの参議院のセキュリティー、これをしっかり高めなければいけないということを
政府も含めて様々に議論した中で、
内閣府にきちんとそういうチームをつくって各
省庁の防御
体制をつくろうと、こういうふうにやり、参議院、ハウスとしても防御
体制をしっかりつくっていこうというふうに取り組んだ過去の経緯がございます。
その中で、例えば不審なメールは開かないという教育訓練メールを各
事務所の皆さんに発して、これに引っかかった、開けた場合はそのまま教育のページに誘導されて、こういうものを開いてはいけませんよと、こういうことを訓練をさせていただきました。ちょっと前回の参議院の改選後、もしかしてやっていないかもしれないので、もう一度、新しい
議員の皆さんにもこういうことを注意喚起を含めてやらなきゃいけないということで、これは議院
運営委員会の方でしっかりまた議論してもらいたいというふうに思いますが、それぐらい不審なメールは開かないというのは、基本的な注意喚起の基礎の基礎であります。
今回の
日本年金機構の
対応には大きな注目が集まっておりますけれども、セキュリティーポリシーを根本から見直すとともに、
年金機構の
職員一人一人が心を改めて職務に取り組んでもらいたい、こういうことをまず
冒頭に強く申し上げさせていただきたいと思いますし、こういう背景を含めて、まず大きな観点から、
日本年金機構としては、どういう形で今回の事件の今後の
被害の拡大防止、
再発防止にどういう方針で向かっていくか、
理事長のまず具体的な
説明を伺いたいと思います。