○
金子(恵)
委員 今
大臣からの御
答弁の中でありました「田舎で働き隊!」、実際に五割の定住者がいらっしゃった、そしてまた、就農など就労された
方々、農業
関係の仕事等につかれた
方々というのは六五%に上るということでありますけれども、この数字は、実は、「田舎で働き隊!」は一年間の研修でありまして、その一年後に
調査をされた数字だというふうに聞いていますので、一年間田舎暮らしをされ、そしてまた、その後一年間はとりあえずとどまったという
方々だけかもしれません。その後のフォローアップをした形での
調査というのも必要になっていくと思いますし、今挙げられました数字を見て、この方たちが本当に定住したというふうに言っていいのかどうか、私はそこは疑問に感じているところでもあります。
繰り返しになりますけれども、今度は、この
事業を終え、そしてまた定住を決められた
方々に対するしっかりとした支援というものを国が前面に出て進めてほしいというふうにも思います。
大臣からは、一定の
成果があったということではありますけれども、
事業が終わって一年間住みました、これでは定住ではないと私は思っております。
私の
地元の伊達市霊山町というところで、実は「りょうぜん里山がっこう」というNPO法人がありまして、こちらは廃校になった木造の校舎を利用し、例えば米粉活用教室、自然体験教室、木工教室など、そういう体験活動をされ、都市との交流
事業もされています。そしてまた、さらに就農希望者支援などの相談活動をも展開しているんですが、その「りょうぜん里山がっこう」の代表
理事の高野さんの
お話を聞いてまいりましたけれども、昨年五月から八名の方が実際にIターンで移り住んでいらっしゃるということであります。
高野さんはこのようにおっしゃっていました。福島は原発の問題があり、通常の
状況にない、そのような中であっても福島を支援したい、美しい自然の中で暮らしたいとおっしゃっている人たちを大切にしたい、人に対する支援が必要だとおっしゃっていました。農業を営みながら第二のふるさとのために働きたいとおっしゃってくださる方がそこにいらっしゃるということでありますが、
農業所得が安定できるような仕組みをまずつくっていただきたい、そういう声ももちろんあるわけですが、農業に関連した新たな雇用の場の創出の必要性についても触れられていました。
私も本当に、次のステップとして、定住を決めた
方々の仕事、雇用の場の創出、これは重要な課題だというふうに思っています。
また、二本松市の東和町というところでも、NPO法人福島県有機農業ネットワークというところの菅野
理事長さんと私は
お話をさせていただきましたが、東和町にはIターンで十年間で三十人の方が移り住んだということです。
ただ、やはり定住促進をするためには、
行政が
中心となって
計画的に空き家の確保をすることも必要でありますし、またさらには、
地域の食文化を守ってこられた
方々と新規就農者の
方々が一緒になって働くことができるような加工場の設置や、そういうものも必要になっていくわけで、それを積極的に支援してほしいという声もありました。
定住を決める、新しいふるさとで生きていく、そこには安定した生活を求めて行くわけで、安定した雇用も必要になっていく。それが農の分野であればという願いを持っていらっしゃる
方々がいるわけですけれども、その
方々に対しての支援をこれからぜひ国としてもしっかりやっていただきたいと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。