○玉木
委員 もちろんです。JAに出すとJAの検査を受けますけれども、そうじゃないと、ほかの検査機関を探して、やって、証明書を持ってということになるので、それが非常に負担になるというような話があるので、よくよく現場の声を聞いていただきたいなと思っております。
もう一つ、先ほど福島
委員からもありましたけれども、この補正予算でついた緊急対策の二百億ですね。やはりなかなか現場で混乱していますね、この
委員会でも何度も出ましたけれども。何か二%コストを削減したら出すというんだけれども、二%削減した実績なんか出さなくていいとか。いろいろ柔軟に交付できるような要件にはだんだんしていっているんですけれども、私の感覚だと、これは一次募集、二次募集、三次募集とだんだん要件が下がっていって、とにかく年度内にはかせようみたいな感じがすごくするんです。
これも意見として申し上げておきますが、現場の人が困っているのは、そうはいっても、検査員が来て、後でがりがりやられると、ちょっと出す方も受ける方も怖いなというのがあって、コストを削減するための
支援策だというふうに、政策上、名を打っているので、コスト削減の成果は出さなくていいし、証明もしなくていいし、とにかくチェックを二カ所だけやって申請書を出したらもらえると。これはちょっときついなと真面目な現場の
人たちは思っているので、こういうことも、
制度をつくる上でよくよく考えた方がいい。単に配るんだったら、もう面積払いにしたらいいんですよ。私から見たら、あれは形を変えた変動支払いですよ。そう見えます。
ちなみに、資料の三に、これも宣伝になりますけれども、所得補償
制度を入れたときの一
経営体当たりの
農業所得の推移を書いていますけれども、所得補償を入れたことによって、二十三年度は震災があったので少し下がっていますけれども、
経営が安定し、所得が安定したということは事実としてあるので、そういうことを促しながら
規模拡大を着実に進めていくというようにしていくことが必要だと思うのです。
今回のような補正を打つのであれば、七千五百円をもう少しふやすか、あるいは、変動支払い的に面積に応じてお支払いしてあげた方が多くの人が安心して受け取れたのかなというふうに思いますので、このことはちょっと意見として申し上げたいと思います。
それで、
農協の話に移りたいと思いますが、資料の最後の六を見てください。
農協改革については、私は覚えていますけれども、これは一月の閉会中審査のときに、当時はまだ
西川大臣でありましたけれども、
全中の
制度をいじると何で
農家の所得がふえるんですかという極めてシンプルな質問をして、
大臣がしどろもどろになられたというのが非常に印象的だったんですが、あれ以来ずっと、中央会改革と
農家所得の関係というのが、随分、これは自民党さんの中でも議論をされたというふうに仄聞しております。
六の資料なんですが、先ほど
小山さんが出されたことをちょっと資料にしましたけれども、いわゆる中央会が単協の自由な
経営を妨げているのか。
これは物の見方ですから、意地悪されたとか
組合長が気に食わなかったとか、いろいろなことがあるのも私も聞いていますが、ただ、大きなトレンドというのはやはり
調査をするとわかると思うんですが、先ほど副
大臣が御
答弁いただいた読者モニター、そしてまた、今回私が表にしております
組合長のアンケート、いずれにしても、六十年ぶりの改革だといって大上段に構えるほど、中央会が現場をぎちぎちにコントロールして自由な
経営ができないというのも、私は、これは現場の感覚からすると、ちょっと事実と違うなという感じがするんです。
ただ、感じることがあるのは、
農協が悪いというよりも、やはり
農政自体が、ある種、全国一律、画一的に、それぞれの
地域の特性を無視してとは言いませんけれども、一律
農政をやってきた、時には中央会を利用しながらやってきた、そういうことが少し不満として出ているのかなという気はします。
もう一つ、先進的な
農家の一部は、もうとっくに
農協を離れていますよ。だから、コントロールしようにも、もういませんから。
ですから、そういうことも踏まえれば、ちょっとこの立法事実のところがどうなのかなと思うところがあった中で、三月十六日です。参議院の
予算委員会で、これは
林大臣が
農協改革の目的を問われて、次のようにお答えになっています。新しい環境に対応して
農協も
地域性を十分に発揮していただいて、いわば
農協の中での地方分権を進めていこうということでと
答弁されておられますけれども、
大臣、この
農協の中での地方分権というのはどういうことで、何を目指すものなんでしょうか。