○泉
委員 外部からなぜ起きたんだだとか責任をとれと言うのは簡単なことでありますので、私はこれ以上、今、責任をというお話はしません。
しかし、次ですね。このシークレットサービス長官が引責
辞任をしたのは、一発で
辞任をされたわけじゃなくて、不祥事が相次いだことを受け引責
辞任というふうにこの記事にも書いてあります。やはり緊張感を持って官邸の警護に当たるべしという、我々はまさに水を浴びせかけられたわけでありまして、私も官邸に今いるわけじゃありませんが、政府の中枢にいる全ての人間がそういう意識を持たなければならないということであろうかと
思います。
そういった
意味では、二度とこういう類いのことを起こさないということであろうと
思いますし、起きたときには、やはりこれはもう責任問題になってくるんだということはぜひ御
認識をいただきたいというふうに
思います。
さて、ドローンでありますけれども、今、さまざまに協議をさせていただいております。
ちょっと、この
資料をめくっていただきますと、非常にわかりやすいようで、いろいろなことを考えなければいけなくて、まず、国土交通省の
資料で「航空法上の航空機である場合とそうでない場合」というものがありまして、基本的には、航空機は航空法で
規制をなされますので、当然ながら、飛行機等は
規制対象になるわけです。飛行機、回転翼航空機、ヘリですね、滑空機、グライダー、飛行船、そして超軽量動力機というのもそうなんですね。こういうものは航空機になるわけです。あるいは、無操縦者航空機というのも、飛行船のイメージでしょうか、そういったものが航空機。
しかし、ドローンは、御案内のとおり、右側の「人が乗ることができないもの」の三番目、模型航空機という部類に入りますので、このところは航空法の
規制外ということになります。気球も、どこ吹く風で飛ぶものですから、「航空の用に供することができないもの」という分類になっております。
今回は、模型飛行機を主には
規制しようという考え方であるわけなんですね。では、模型飛行機を
規制すれば十分なのであろうかということが私の
一つの論点であります。
ページをもう一回戻っていただくと、先ほどのシークレットサービス長官の下、「米
議会敷地に小型ヘリ侵入、操縦の郵便局員逮捕」、これは最近です。先月の十六日、テレビでごらんになられた方もあるかもしれませんが、小型ヘリコプター、ジャイロコプターで連邦
議会議事堂の芝生に着陸ということがございます。
もう一度ページを開いていただくと、先ほどのハンググライダー、パラグライダーというところが出てくるわけなんです。
実は、私の
資料の、さっき
説明したジャイロコプターという小型ヘリコプターは、これはぎりぎり超軽量動力機、航空機の方に当たるということであるんですけれども、ハンググライダーやパラグライダーは人間が飛ぶための補助機みたいなことでありまして、航空機ではないんですね。ですから、今回の、我々が今考えているところの対象外なんです。
実は、このパラグライダーは、単純に全く動力をつけずに飛ぶパラグライダーと、モーターパラグライダーというものがありまして、
皆さんもごらんになられたことがあるかもしれない、後ろに扇風機みたいな大きなものをつけてパラグライダーをするものですね。
ハンググライダーやパラグライダーは、普通は上昇はできないわけですけれども、モーターがつけば、長時間航続することもできれば、浮揚することもできるわけであります。そういった
意味では、上空を旋回することもできるようなものなんですね。
さて、実は今、
議員立法の協議中なんですが、現在、原案の中では、模型航空機のみが対象になっておりまして、私は、モーターパラグライダーというものの侵入の
可能性というものはやはり考えなければいけないのじゃないか。非常に小型ヘリコプターと似ている性質を持っているということなんですね。
きょう
資料としてはお持ちしていないんですが、過去にもあったんです。一九九四年十月三十一日、「パラグライダー 皇居の上空を旋回
規制なく
警察困惑」、こういう新聞記事もあって、二〇〇〇年代にも、モーターパラグライダーで皇居の上空を旋回した人間があるということになっているようですが、いずれも、残念ながら航空法の対象外ということで、困ったことをしてくれちゃ困るよということで帰されているというような状態であります。
しかし、ドローンのことが今回明らかになったように、上空を旋回できるわけですね。ですから、着陸したら住居侵入罪で逮捕できますなんていう話は一方であるわけですが、着陸せずに上で何かしらの行動ができる
可能性があるということを考えると、さあ、これは危険でしょうか、危険じゃないでしょうかという話になってくるわけなんです。
ドローンというのも、あるいは小型ヘリ、無線操縦のラジコンヘリみたいなものも、なぜ今回
規制をするのか、そしてなぜ危険なのかということを考えた場合、それは、もしかすると何か危険物を運ぶかもしれない、そして危険物を散布するかもしれない、そういう
可能性があるわけでして、それと同種の機能というか役割を果たすことができる、それがこのモーターパラグライダーだとすれば、これはやはり同じように危険が生じるのではないかというふうに考えております。
事務方で結構ですけれども、通告もしておりますが、政府としては、このモーターパラグライダー、重要施設の上空を旋回されたり、それがテロに使われたりという危険はないとお考えでしょうか。