○穀田
委員 その御意見は御意見として、私はある意味で当然だと思うんです。ただ、先ほど来ずっと三つの、例えば安全に直結する
商品、これは私前回も提起しましたし、せめて何万件とあるような中でそういうものは特別にということも提起しました。それはそれでわかりますし、
現場の
検証もそうだし、過去に不正というチェック、それもそうだと思うんですね。
ただ、問題は、例えば建築と住宅ジャーナリストの細野透さんは、
大臣認定制度のシステム設計に致命的欠陥があると
指摘しているんですね。だから、国民の安全にかかわる
大臣認定が、
認定試験というときと、それから
出荷という二回にわたって、二重に欺かれた。このことからどういうふうに反省すべきかということが我々に問われているんだと思うんですね。これは、立場の違いを超えて、どういう問題があるかということはお互いに
議論する必要があるんじゃないかなと率直に思うんですね。
私は、結局、当時、この一連の作用がずっと起こった根本に、規制緩和の名のもとに、自社の
検査で事足りるという
制度の根本が問われているんだと思うんです。何回も私、二〇〇〇年、一九九〇年代の後半に
議論しましたけれ
ども、規制緩和のもとで、悪いものは市場がチェックし、退場を促す、結果はそうなるんだということをずっと言ってこられました。しかし、十九年も十五年も見逃して見抜けなかったということは、このことが実際は機能していないということを示していると思うんですね。
しかも、ここには何があったかということで再度私は
社長にも見てほしいんですけれ
ども、耐火パネルのときには、先ほど述べたように、事業拡大のため、早く
大臣認定をとるように
現場に指示していた、他社との競争もあり、
開発現場はプレッシャーを感じていた。ここで、消費者への配慮ではなく、利益を優先する気持ちがあった。これは誰の発言か。これは、ニチアス、当時問題になった片側の方の記者会見での発言です。
今回の
偽装で
東洋ゴムの幹部は、国交省の立ち入りに対して、営業からの納期のプレッシャーがあり、焦りがあったのではないかということを発言しています。
つまり、
建築材料を売る側は安全よりも利益優先、それを使ってつくる側も、コストパフォーマンスがよいと称して、安かろう悪かろうが事実上まかり通っている事態もある。
したがって、自主
検査を
前提とせずに、
偽装を見抜く力をどう強くするかが私は改革の鍵だと思っています。その上で、不正を起こさせない、起こしにくい
制度設計が必要だと思っています。したがって、
建築材料の
大臣認定制度の穴、設計、試作、
実験、製造などの各段階で重層的に外部のチェックする
仕組みが必要だ、こういう点も含めて提案して、きょうのところは終わります。