○伴野
委員 民主党・無所属クラブの伴野豊です。
大臣初め
皆さん、よろしくお願いいたします。
時間が限られております上、押しておりますので、早速
質問に入らせていただきたいと思います。
まず
冒頭、昨晩の二十時五分ころ、
広島空港で
発生した、先ほども
お話が出ましたけれども、
アシアナ航空の
事故、負傷された方が先ほど二十五名という御
報告でございました。心からお見舞いを申し上げるとともに、航空局におきましては、先ほどは
調査官三名がもう現地に行っているということでございますが、極力、
大臣の強力なリーダーシップのもと、
原因究明、再発防止にお努めいただきたいと改めて要請をしておきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
さて、
原因究明と再発防止ということでございますが、きょうも同僚議員が二人、いろいろ
質問させていただきました。その前にも宮崎議員がいろいろ
質問をさせていただいて、私なりにも、いろいろ漏れ伝え聞くことも含めて、改めて免震の技術的な勉強をやり直してみたり、いろいろ
調査をする中で、これは本当にとんでもない事案ですね。
東洋ゴム工業による免震材料の不正事案、聞けば聞くほど、先ほどの
お話にもあったように、いろいろなことが少しずつ漏れ伝え聞けてわかってくるんですが、肝心なところになると何か核心を外れるような、例えば弁護士がどうのこうのとか、そんなようなことになっているような気がしてなりません。一体全体、この事案、どのように把握されているのか。
単純に考えると、担当者あるいは前担当者、あるいはまたその前の担当者もいるという話ですけれども、そういうところからすぐ聞き取り
調査をすれば別段いろいろ聞けるんじゃないかという気もするんですが、弁護士がとかという話になってきたり、どうも靴の上からかいているような感じがしている中で、どんどんどんどん不安が広がっているような気がしてなりません。
大臣におかれましては、リスク管理の要諦を今さら
お話しするまでもないと思いますが、リスク管理の要諦というのは、グレーがどこまで広がっているのか、グレーの領域がどこまでなのか、グレーの範囲がどこまでだということを、大体このあたりがグレーなんだろうということを予断を許さず徹底的に見きわめて、そして、そのグレーの部分を白黒つけていく。できるだけグレーの部分をなくしていって、白は白だ、グレーがここにあって、黒は黒、黒は
対策を徹底的にやらなきゃいけない、そしてグレーをどんどん
調査して小さくしていく。これがこうした事件、
事故、あるいは先ほどもちらっと挙げられました感染症等々、リスク管理をしなければいけないときの要諦なんですね。だけれども、残念ながら、ここへ来てちょっと、グレーの領域が狭まるというよりも広がってきてしまっているんじゃないのかな、非常に残念な感じがいたします。
これは、私、基本的には、罪を憎んで人を憎まずという気持ちで今回の
案件も取り上げたいと思いますが、罪づくりの上に罪尽くしの事柄がいっぱいある事案だなと。こういう地震
対策で仕事をする、御商売をする、もっと言うならば飯を食う人たちがこういうことをしていたら、本当に被災された方に私は申しわけない、そんな思いでこの事案をつくづく調べさせていただきました。
ですから、やはり、そんなのは言わずもがなだと思いますが、徹底的にこれは、
大臣、真相
究明をまずしていただいて、あの会社で何が起こっていたのか、そしてそれを、どこで悪魔がささやいたのか、どこかで引き戻すことができたのではないか、あるいは
原因は一体、実際何だったのか。
先ほど宮崎議員がいろいろ図なんかも出してくれましたが、あんなのは、多少技術を心得ている人間であったら、右下に偏心しているというのはすぐわかるんです。多分、
大臣、実験とかいろいろおやりになっていたら、確率統計学で考えれば、右下に偏心している。つまり、ピッチャーに例えると、投げても投げても右下にドロップしていってしまう癖がある。
では、この偏心をどう取るか。数字的には幾らでも取れちゃうんです。例えば、変数を勝手に一・二とか、勝手に剛性の方を、あるいは減衰定数どうするんだということをやれば、計算的には、計算的というのは、数字を構うことは、ある程度の確率統計の知識を持っている人ならできちゃうんですよ。だから、ストライクゾーンを外れているのに、さもストライクに持っていくことは可能になっちゃう。だけれども、では、実際、物としてそれができるかというところが、今回、先ほども宮崎議員が
指摘されて、
大臣も、多分そういったゴムがつくれなかったんじゃないかと。
つまり、その偏心を直すために、例えば天然ゴムにシリカをどれぐらい入れるとか、あるいは鋼板と重ね合わせるときにこういう操作をもっとした方がいいとか、くっつける粘着剤をもう少しこうした方がいいということを、多分、技術屋ならやるんですよ。いろいろ、偏心をきちっと再現性を高めるためにどうしたらいいかということを本当はやるんです。技術屋というのはそういうものですよ。しかも、それなりの会社であったら、そんなことはもう言わずもがな。だけれども、それが多分できなかったんでしょうね。再現できなかったんでしょう、この偏心を取るということが。
そんなようなことを考えていく中で、なかなか白、黒、グレーがはっきりしない中で、安全は、先ほど来局長も
お話しになられるように、震度の五とか六とか七でもチェックをされているということでございますが、安心という、国民の安心、これは
大臣も安全と安心を最優先ということをおっしゃっていますが、安心のところはなかなか緒についていないというふうに感じざるを得ないと思います。
本来なら、先ほど宮崎議員が
指摘をされたように、会社のしかるべき人間、責任者、私はこうなった以上、先ほど言った罪を少しでも軽くしてもらうためにも、担当者も来ていただいて真相を話をしていただくことが必要ではないかと思いますので、まず
冒頭、
委員長に、しかるべき時間をとっていただいて、
関係者を、例えば指定制度の性能判断ができるような組織の長の方や、あるいは学術研究者のしかるべき方とかそういう方々を一堂に会して、ぜひ一定時間をとっていただいて、しかるべき
報告書なりが出てきたときには、集中審議をしていただくように、まず要請したいと思います。