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福島委員 いや、だから、そういう
答弁をされると、非常にがっかりしちゃうわけですよ。
この簡易
ガスの大規模なところを見たって、五千件近くのところはこれだけいっぱいあるわけです。これから多分、我々の親ぐらいの世代がつくった団地というのが、みんな老朽化していくんですよ。そこをもう一度再開発をして、むしろ天然
ガスを使って、これだけ
エネルギー供給システムが変わるんだから、
地域で熱とか電気とか
ガスとかを一体として分散型で提供しようなんという事業がいっぱい起きることを期待して、今回の法律改正をしたんじゃないですか。今の
答弁を聞くと、とてもそうは思えない。既存の簡易
ガス事業者を守るために改正しませんでしたと言っているに等しいじゃないですか。私はがっかりしますよ、そういうことを聞いたら。
ですから、そこはもっと前向きに、先ほど言ったように二千六百万の需要家、二・四兆円の
市場が開放されると言っているんだから、そのためにできることは前向きにやってください。ぜひその点をお願いしたいと思います。
このように、私は、今回の
ガス事業制度
改革、物すごく頑張ってここまでこぎつけた、
上田長官そして
大臣を初めとする御決断には大いに敬意を表するものです。ただ、もうちょっと、いろいろ
検討しなきゃならないことがいっぱいあると思いますよ。
ガスの
法的分離は電気の二年後なわけです。逆に言えば、まだ多少の時間的余裕はあるわけです。先ほどのJAPEX、INPEXの
法的分離も含めて、施行の前に、
考える時間があるわけですから、そこでもう一回
考えたらいかがでしょう。
これだけ、私だけじゃなくて、これまでの議事録を見ても、多くの人から
議論が出ているんです。私は、いろいろな業界との調整の関係で苦労して、継ぎはぎで、ガラス細工でつくっている事情も
理解はいたしますよ。するけれども、これだけ多くの需要家に選択のチャンスが生まれ、新しいビジネスのチャンスが生まれると言っているんだから、そのために必要な
検討はぜひ前向きに行っていただきたいと思っております。
最後に一点だけ、
電力のことをお聞きします。最後のページです。
今回の
発送電分離は、二つの方式で分離をされることができることとなっております。一つは、持ち株会社方式。持ち株会社の
もとに、発電、送配電、
小売の三つがぶら下がる。これは、東京
電力さんはこういう事業形態をとろうとしております。それ以外の多くの
電力会社は、ぶら下がり方式というんでしょうか、発電・
小売会社を親会社として、その子会社として
送配電部門を持っていくというものであります。
左側と右側は全然違うと思うんですね。左側は、発電会社、送配電会社、
小売会社は、ある意味対等ですから、お互い子会社同士ですから、情報の遮断やいろいろなものはできます。
確かに、行為規制はしくと言っておりますけれども、送配電会社は発電・
小売会社の子会社でありますから、どんな行為規制をやったとしても、親会社、子会社の関係で、何かあるんじゃないか。親亀がこければ子亀もこけちゃうわけです。送配電は公的なものだから、こけるわけにいきません。子会社をこけさせないためには、親会社をこけさせてはいけないということで、発電、
小売がある意味特権的な地位を得ているとも見られないわけではありません。
さらに言えば、今回、
皆さん方の改正は、総合
エネルギー企業をつくると言っているんです。総合
エネルギー企業というのは、分野
ごとのいろいろなアライアンスが起きることだと思っているんですよ。
小売分野では、電気とか、
ガスとか、携帯電話とか、電気自動車とか、いろいろなものを売る会社ができる。発電部門では、上流からの権益を持ってきてプラントをつくる会社も出てくるであろうし、それを使った熱を供給する、さまざまな、我々が
想定し得ないようなことも含めたいろいろなビジネスが生まれるんです。
それは、この左側の持ち株会社のように分野
ごとに分離されていれば、そういう再編は起きやすいんですよ。でも、右側のぶら下がり方式だと、なかなかそういう再編は起きないです。恐らくこれは、
世界的な分離の仕方を見ても特異なケースだと思います。
私は、こういうものを認めるのであれば、
法的分離じゃなくて資本の分離も行う、親会社、子会社は認めず、ということを本来やるべきだと思うんです。その点について、どうお
考えでしょうか。
総合
エネルギー企業を目指していくというのであれば、左側の持ち株会社を基本とすべき。当初は右側でもいいかもしれませんよ。でも、いずれは左側に行くんだと。右側のものの弊害があるとするのであれば資本分離も
検討するんだ、そのことによって、既存の
電力会社を核として総合
エネルギー企業を生み出していくんだ、そうした方針を出すべきではないかと思うんですけれども、
大臣、御
答弁をいただけますでしょうか。