○長沢広明君 五か年計画の今途中に入っているということで、特にへき地の無医地区での巡回診療等への支援、そういうことも行われるというふうに伺っております。
特に、離島の重要性というのは大変高まってきております。
日本は、国土面積は非常に小さいですけれ
ども、排他的経済水域のいわゆる海面積では世界第六位ということで、この排他的経済水域を保持できているその最大の理由はやはり離島にあるわけでございます。しかも、有人離島で生活基盤をきちんと維持するということはこれ非常に大事な
意味がありますので、一昨年でしたか、離島振興法の改正にも我々も力を入れて、離島の生活の安定ということについてはこれは国の責務というふうにはっきりと明記をして、国がこの離島
対策をしっかり
責任を持って行うと、こういうふうにしてきたところでございます。
これまでもいろいろ予算
委員会等でも離島の問題取り上げてきたんですが、今日は特に
医療、医師の確保というのは非常に離島では深刻な
課題であるということで
質問をさせていただきます。
ちょっと例を挙げますけれ
ども、新潟県の佐渡島の北というか東というか、北東方向に粟島という小さな島がございます。粟島浦村という
一つの村になっておりますけれ
ども、人口が四百三十八人程度の小さな村でございますが、この粟島の粟島浦村というのは無医村でございます、お医者さんがいない。そのために、約十年前に役場の隣に保健所と診療所とデイ
サービスを統合した保健福祉複合
施設というのを造って、この保健福祉複合
施設に本土側、特に新潟県岩船郡の医師会の皆さんの協力を得て、医師会の皆さんが、月三回から四回医師が訪問して、
医療を受けるという形になっています。ただ、気候の
問題等もありまして、五月から九月までの期間だけは月三回から四回医師が派遣されると、こういう
体制になっているんですね。それ以外はお医者さんはいないと。小さな村ですけれ
ども、年一回の総合健診はほぼ一〇〇%皆さん受診されるということでございます。
ただし、緊急時には本土とのテレビ電話による遠隔診療も行われておりますが、五月から九月の間、医師は派遣されますけれ
ども、それ以外の期間は、これは定期船に乗って本土まで渡らなければなりません。フェリーとそれから高速船、二つありますけれ
ども、わざわざそれに乗って本土まで渡って
医療機関に行かなければ診療を受けることができない、こういう
地域がございます。
別に今、例として粟島を挙げましたけれ
ども、こういう離島には様々な、例えば
介護の問題も様々に指摘をされておりますし、あるいは教育の問題も様々にあります。特に、
地域によって常勤の医師がいない、かつ、粟島の場合は五月から九月までの間はお医者さんが来てくださいますけれ
ども、それ以外の期間はお医者さんは来ない、そうした島については
医療へのアクセスということに対しては大変な
負担が掛かっているわけであります。
離島振興法の第十条に、離島振興
対策実施
地域における
医療を確保するため、離島振興計画に基づいて、診療所の設置あるいは
患者輸送車、これは輸送艇、船も含むということで、輸送車の整備、定期的な巡回診療、
医療機関の協力
体制、救急
医療用の
機器を装備したヘリコプターによる輸送とか、ドクターヘリを離島にきちんと届くようにしてもらいたいという
要望は離島からもかなり多く上がってきておりますが、そういう
体制の整備などの事業を離島振興法の第十条には実施しなければならないと、こういうふうに書いてあります。
第十一次へき地保健
医療計画の中にもいろいろ盛り込まれておりますけれ
ども、へき地
医療支援機構の強化を更に進めて、離島への医師の派遣とか巡回診療、こういうことを更に強化する必要があるというふうに思います。
そこでまず、我が国における有人離島で常駐の医師がいない又は医師の巡回診療がないという島はどの程度あると把握をされているか。また、それらの島の
医療サービスの現状、それから今後の
医療支援の
対策について説明を願いたいと思います。