○杉
久武君 公明党の杉
久武です。
本日は
平成二十四
年度決算審査の全般的
質疑でございますが、明日から新
年度を迎えるに当たりまして、冒頭一言申し上げたいと思います。
東日本大震災から四年を迎えました。改めて、震災支援の原点としては、あの三・一一、あの日を忘れないということに尽きるのだと痛感をしております。私も昨年夏の初当選以来、
被災地に何度となく足を運ばせていただきました。現地で多くの
方々とお会いをさせていただきました。今月も石巻の方にも伺いまして、確かに
インフラの復旧は進んでおりますが、まだまだ多くの
方々が仮設住宅にお住まいで、大変御苦労な
生活をされていることを身をもって痛感をしたところでございます。
総理も御存じのとおり、今なお約二十七万人の方が避難
生活の中で言い知れぬ思いを抱えながら毎日必死に生き抜いておられます。しかし一方で、風化と風評というこの二つの風にはその勢いを増しているように感じられてなりません。私は、被災された全ての皆様の苦難と挑戦の歩みに思いをはせまして、この震災の風化と風評という二つの風に闘いながら
復興に全力を尽くすことをお誓い申し上げまして、
質問に移らせていただきたいと思います。
まず最初に、
平成二十四
年度決算審査報告の内容について
質問をさせていただきます。
私は昨年初当選させていただきましたが、それまでは公認会計士として
日本とアメリカで民間企業の
財務諸表監査、これをやってまいりました。
財務諸表の監査と申しますと、これは民間企業が公表する
決算書、これが適切かどうかという点において独立的また第三者的な立場から意見を表明して、この
決算書は間違いがないという形で保証することであります。私は、このような
役割を果たしているのは、国においては
会計検査院であるべきというように考えております。
まず、一枚目のパネルの方を
御覧いただきたいと思います。(
資料提示)これは先ほど来何度か出てきておる数字でございますが、
平成二十四
年度の検査
報告、こちらでは
指摘された件数が六百三十件、そして
指摘金額が四千九百七億円という形になっております。
会計検査院の皆様による地道な調査のおかげで、このような不適正な事案が明らかになっております。財政の番人として日々奮闘されておられます
会計検査院に、まず感謝を申し上げたいと思います。
続いて、このパネルのグラフを
御覧いただきたいと思います。このグラフは、
指摘された件数の省庁別の数字に当たります。今回のこの六百三十件のうち最も多かったのが、全体の四五%を占める厚生労働省ということになっております。
そして、この二百七十九件の様々な
指摘の中に、例えばこういったものが挙がっております。国立医薬品食品衛生研究所、国立感染症研究所、また国立保健医療科学院などの機関で管理すべき五十万円以上の資産、機械や器具について、その所在が確認できないといった管理の適正を欠いたものが全部で二千五百三十五物品、金額にしますと五十四億二千六百十一万円という形で
指摘をされております。これ単純に割り返しますと、一つ当たり二百万円以上もするという価値の高い品物の所在が分からないという形で、これは本当にかなり管理としてはひどい
状況であるのではないかというように思います。
私自身は、監査という仕事をやってきた中で、やはり物品の管理をするというのは業務の基本中の基本でありまして、本来、これらのものについてはその省庁内での内部統制でしっかり管理をされて、
会計検査院から
指摘をされるような私はレベルの問題ではないんじゃないかというように思っております。
今回の対象は
平成二十四
年度ということで、前政権の期間も含まれておりますので一概に今の
大臣に全て責任を伺うわけにもいきませんが、やはりこれは
行政の問題として、しっかりと全閣僚が緊張感を持って、やはり税金の無駄遣い、使い道については厳しく監督をしていただきたいと思います。
それを踏まえて、この
指摘件数の多さと、物品管理という基本的な問題について
指摘を受けている点について、
田村厚生労働大臣にお伺いします。