○副
大臣(
松島みどり君) おっしゃいますとおりに、残念ながら
日本のファッションは完全な入超であります。皆様も御自分のおうちで考えていただきますと、比較的安い品は中国やインドネシアや東南アジア諸国から入ってきて、リッチなのを買われるときにはイタリアだとかフランスだったりする、そういう傾向が強いんじゃないかと思っております。
ただ、素材という面でいいますと、
日本の布地ですとか、あるいはリボンとかボタンとか、こういったものが随分欧米の超一流のファッション
ブランドでも使われております。私も昨年秋来日されたミッソーニというイタリアの
ブランドの創業者のお嬢さんで今クリエーターの方にお会いしたときも、もう
日本のものはすばらしいんだと、自分もしっかり使っているという
お話されていました。でも、これでは稼げない。やっぱりしっかりとした裾野がある、素材ができる、そして材料も作れる、せっかくそういう基盤があるわけですから、やっぱり物として打って出ないといけない。
かつては、まあ私の若い頃といいますか、いわゆるバブル期に近い頃、一九八〇年代には、イッセイミヤケさんとかコム・デ・ギャルソン、川久保玲さん、そしてまたヨウジヤマモトさん、そういった方々がフランスで大活躍をされた、そういう時代がありました。もちろんそれまでには、前にも森英恵さんや鳥居ユキさんや随分いろんな方が出てきておられた。最近停滞している、ここを何とかしなければいけないと思っております。
今
委員に触れていただきましたさきのファッション・ウィーク東京におきましても、若手デザイナーを海外に売り出していくために、このショーに経産省の予算組みまして、フランス「エル」の、ファッション雑誌の編集者やヘラルド・トリビューンのファッション記者、あるいはいわゆる今ブロガー、ファッションブロガーという欧米で男性や女性も含めて影響力がある人たちがいます、こういう人たちを招聘して書いてもらう、アピールしてもらうということをやりました。
今回参加されたデザイナーの中でも、アツシナカシマさんという男性、このアツシナカシマという
ブランドを立ち上げて今海外に売り出そうとしているんですけど、既にジャン・ポール・ゴルチエのカジュアルラインの責任者、そういうのはパリでやってこられて、実力はあって、でも
日本の
ブランドでまだ売っていない、自分の
ブランドで売っていない、こういう人をしっかりとアピールしていくということをやっていきたいと思っております。
また、今年一月、私、イタリアのミラノを訪問したときには、メンズファッションの展示会で
世界最大級の展示会をやる
会社がこれフィレンツェに、本社フィレンツェなんですけれども、ピッティという
会社がございます。ここのナポレオーネ
社長と対談して、何とかここに出すという、フィレンツェの展示会に出すというのが非常に難易度が高い、競争率が高いものですから、
日本のメンズ、
是非ここへ出させてくれということも随分要望をしてきた次第であります。
また、例えばファッションをバックアップする事業といたしまして、サウジアラビア、実は中東の方々というのは、あそこの特に超上流の方というのは、あのふわふわした通称オバQと言われるあの服の下に一流の
ブランドのものを男性も女性も着ています。でも、今のところはやっぱりフランス、イタリアのファッションが圧倒的に着られている。ここを、あのオバQの下に
日本の服を着せたい、そういう思いで、これは私が言ったんじゃないんですけれども、経産省の事業といたしまして、例えばイッセイミヤケのプリーツプリーズですとか、ツモリチサト、そういった
ブランドをテスト販売、サウジアラビアのリヤドの高級百貨店でテスト販売をしたり、あるいはそのときにアクセサリーとかバッグ、さらに東急ハンズの文具、インテリア、そういったようなものをテスト販売して、ファッションプラスアルファのクール・ジャパンの売り込みをお金のある中東の国々にも売り込んでいくということをやっております。
昨年十一月にクール・ジャパン機構、設立したわけですが、これは収益の見込める
企業にリスクマネーを出していく、出資を行うということです。これでファッション
産業も含めたクール・ジャパンの海外
展開を支援をしてまいります。
また、平成二十六年度、まさに今日から、本日から、
日本政策金融公庫、これは
中小企業向けにいろんな低利融資やっていますけれども、クール・ジャパン関連事業を行う中小・小規模事業に対しては、更に一層金利を下げた、クール・ジャパンというのも担い手はみんな中小・小規模ですから、更に金利を下げた融資を行って、資金面での支援、まさに今日から始めていくところでございます。しっかり取り組んでまいります。