○杉本
委員 ありがとうございます。みんなの党の
杉本かずみであります。
冒頭、
総理からももう御答弁いただいていますけれ
ども、雪害につきまして、
降雪災害につきまして、お昼のNHKニュースの時点で、亡くなられた方が全国で十五名、そして今なお雪の中に閉ざされている方がいらっしゃるという
状況であります。
山梨の早川町、東京の檜原村、孤立している
状況。岩手奥州市でもそのような
状況という報道がございました。
みんなの党といたしましては、渡辺代表、そして
被災地域の中島代議士、柏倉代議士から、十五日午前中にも、官房長官宛てに緊急
対策の要請文を出させていただいております。みんなの党としては、みんなの党緊急雪害
対策本部も設置しておりますので、
政府と力を合わせてこの雪害に向かっていきたいと思っております。
それでは、質問に入らせていただくんですけれ
ども、済みません、大変恐縮なんですが、ちょっと順序を入れかえまして進めさせていただきたいのと、ちょっと、教育問題まで行ければと思っているんですが、下村
大臣、行けなかったら事前におわびをということで申し上げます。
まず、一票の格差の問題についてお話ししたいんですが、私は、
安倍総理に質問をさせていただく機会というのは一年ぶりぐらいになります。その中で、私は、
安倍総理の就任早々の所信表明演説というのを改めて読み返させていただいて、やはり
総理の所信が一番重たいんではないかなという思いで、取り組ませていただこうということで読ませていただいたら、
総理のお言葉は、「丁寧な対話を心がけながら、真摯に国政運営に当たっていくことを誓います。」こう言われておられました。
そして、危機の突破についてですけれ
ども、与野党の別を問わず、国政に携わる全ての国
会議員が担うべき責任でもあるはずです、この場に集う全ての国
会議員諸氏に訴えます、危機を突破せんとする国家の確固たる意思を示すため、与野党の英知を結集させ、国力を最大限に発揮させようではありませんか、各党各会派の御
理解と御協力を切に求めてやみませんと、すごく重たい表明をされたなというのが、あのときの私の思いであります。
その前に、
総理は、総裁であったときに、野田元
総理とも、党首討論で、定数削減であったり、あるいは議員の定数の是正について、解散のときに、
一つお約束ですねというようなお言葉の中でやりとりがあって、今日を迎えていると思っています。
昨年、私が質疑をさせていただいた板を実はまた持ってまいりましたけれ
ども、その後、各地の高等裁判所の判決、そして、最高裁の判決もございました。
そして、現在は、与野党協議が七日、十四日と開かれて、今ちょっと席を外されておりますけれ
ども、前副
総理の
岡田克也さんから出されている、まだこれは野党五党案というような感じで言われているんですけれ
ども、実際は民主党案ないし
岡田克也私案なのかもしれないんですけれ
ども、〇増五減という問題に対して、A案として五増三十減、B案として三増十八減、五議席ふやして三十議席減らす、三議席ふやして十八議席減らすということで提案をされておられます。
先日の
岡田さんの質問に対して、
総理が、定数の是正ということにおいて言えば、〇増五減について、これは最高裁において評価されている、いや、高裁においても評価されているところがあるわけです、こうお答えになられておられます。
そして、今申し上げた
岡田私案は、七日の七党での協議の段階で、これは新聞報道でしか私は確認できていませんけれ
ども、小選挙区定数減については、自公の与党側は賛成しかねる感じのことを言われ、そして、この十四日の与野党の実務者協議では、七党で話し合ってきたものと別枠で、定数削減に賛成でない共産、社民、改革の三党、別枠で十党での
会議ということになっております。
総理がおっしゃられた評価については、確かに、選挙前に是正の実現に向けた一定の前進と言える法改正が成立したという評価が最高裁の大法廷で言われておりますけれ
ども、一方で、今後、格差二倍以上の選挙区がふえる可能性が高く、一人別枠方式、各都道府県に一枠ずつ多いということで、山陰だとかそういった
地域が
人口比で比べてちょっと厚くなるというような、一人別枠方式の構造的問題が最終的に解決したとは言えないが、段階的に見直しを重ねることも許容される、こういうことが述べられております。
一言だけ、
総理に、懐広く、去年の所信を思い出していただいて、お願いしたいと思っているのは、政治学で言うところの自由と民主主義、ちょっと僣越なんですけれ
ども、大上段に言って恐縮なんですが、この自由というのは、例えば個人の権利であります。民主主義といえば、悪い言い方をすれば数の力、しかし、いい言い方をすれば少数意見を大切にする。この自由と民主主義を取り持つ解は正義だと言われております。
すなわち、個人の権利と数の力、少数者の意見を調整できる答えは正義であるということをイギリスの政治学者等も言っているんですけれ
ども、こういった点を踏まえて、懐広く、お立場としては、きょうは
総理に伺っている一方で、自民党総裁であり、あるいは一国
会議員でいらっしゃると思いますし、昨年の
総理の所信をいま一度思っていただいて、そして、この一票の格差は一対二以内に〇増五減でとりあえずはおさまったんですけれ
ども、将来はまたすぐ一対二を超えてしまう、そもそも一対二でいいのだろうか、こういう点について、一言、お言葉をいただければと思います。