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重徳委員 日本維新の会の
重徳和彦です。
農林水産委員会では初めて
質問をさせていただきます。
関係各位の御
理解、まことに感謝を申し上げます。
さて、去る六月十二日木曜日午前九時、国際自然保護連合、IUCNのレッドリストが公表されまして、
ニホンウナギが絶滅危惧1B類として掲載されました。これは、近い将来における野生での絶滅の危険が高い種ということでございます。
私の
地元愛知県西尾市は、一色
ウナギで有名な
地域でありまして、これは
地域の重要な産品、
ブランド品でございます。私
自身も、
地元議員としてはもちろんですが、多くの
皆様方と同じく、
ウナギを大好物とする一消費者の立場からも、この問題をきょうは取り上げさせていただきたいと
思います。
まず初めに、ちょっとおさらいをいたしますと、この件につきまして、水産庁からは以下のとおりの説明がございました。IUCNレッドリストへの掲載は規制を伴うものではなく、
ウナギ漁業及び養殖業に直接的に影響するものではないが、国際的に
ニホンウナギの資源保護を求める声が高まるものと
考えている。また、レッドリスト掲載が直接的に
ワシントン条約附属書掲載に結びつくものではないが、検討の参考情報になると
考えている。また、次回の
ワシントン条約の締約国
会議は再来年、平成二十八年に開催します。早ければ来年、平成二十七年八月にも附属書掲載の提案がなされる
可能性があるという
指摘でございます。
ちなみに、附属書1は、商業的な輸出入は全面的に禁止、附属書2は、商業的な輸出入に輸出国の許可が必要ということでございますが、これも、種の存続を脅かさないことを輸出国の科学当局が証明した場合のみ許可ということでありますので、既に附属書2に掲載されているヨーロッパ
ウナギにつきましては、EUは輸出許可書を発給していないので、実質的に輸出禁止という
状況でございます。
こういう
状況に至る前から、ここ数年、シラス
ウナギが国際的に採捕量が大幅に減っておりますので、ここ二年間、シラス
ウナギの
池入れ量、私の
地元では入れ貫という言い方をするんですが、この入れ貫が十六トン、十三トンと、それまでは二十トン台だったんですが、大幅に落ち込んでおります。それに伴いまして、仕入れ値も、一キロ当たり二百万円を超えるという
状況でございました。ことしは少し落ちついてきたという
状況でありますが、そこへ持ってきて、今回のレッドリストへの掲載という話でございます。
我が国は、国内養殖用のシラス
ウナギの六割は輸入でありますし、活鰻、かば焼き製品も五割以上輸入ということでありますので、ことしは土用うしの日は七月二十九日ということでございますが、近い将来、日本の
ウナギ業界、そして、うな丼、うな重、ひつまぶし、こういったものを愛する日本人の和食文化というのが壊滅的な打撃を受けることまで心配される
状況になっております。
そこで、幾つかの観点から、この後
質問をさせていただきたいと
思います。
まず一つ目は、漁業管理による乱獲防止と言われる点でございます。
これは、よく
指摘はされるんですが、本当に乱獲が主たる原因なのかどうかすら実は不明ということもあります。ただ、いずれにしても、こういう
状況になった以上は、適切な管理をしていることをはっきりさせていかなければならないと
思います。
そこで、前提として、その数値を管理しなきゃいけない。シラス
ウナギ採捕の尾数、トン数とか、仕入れ先、
池入れ量など、こういった実態や数値の把握、管理、これを確実にした上で一定の枠を設けるということによって、過去にクロマグロの例もありましたけれども、
ワシントン条約の附属書掲載というものを回避できるのではないかと
考えますけれども、
農水省の御
見解はいかがでございましょうか。
ちょっと幾つかまとめてお
伺いしたいんですが、その際、やはり日本のように、実際に食生活、食文化、食産業に
ウナギが欠かせないという
状況であることは国際的に訴えていくべきことではないかと
思います。
ワシントン条約にどれほど有効かどうかはわかりませんけれども、そういった切実さも訴えていくべきだと
思いますが、締約国の中には
ウナギを実際に食する国というのが何カ国あるのか。さらには、今後、レッドリストそのものから外れる
可能性というものはあるのかどうか。このあたりもあわせて御答弁いただけると幸いでございます。