○林(宙)
委員 そうやって細かい理由を聞けば、私も、なるほど、今政務官がおっしゃったような要因があったんだなということが初めてわかったわけです。ここまで説明されませんでしたからね、法案のときに。今政務官がおっしゃったことは、本当に、要因としてはそのとおりだろうというふうに思います。
法案審議の中でたしか
大臣もおっしゃっていましたが、要は、これをやることによって、例えば、どんと売り上げが伸びるとか、どんと
改善が見られるということよりも、とりあえず踏みとどまるという効果ももちろん大事なんだということを、どこかでたしかおっしゃっていたと思うんです。
なので、そういう
意味では、まあいいのかなというふうに思うんですが、ただ一方で、やはりそういった理由はさまざまあると思いますけれ
ども、そうなると、今後、仮に国際
環境が大分今よりも悪くなってくるような傾向があったときに、厳しくなってくるようなことがあったときに、では、これまでと同じやり方でいいんだろうかとか、そういう政策判断がだんだん必要になってくると思うんです。
今回のように、この法案をぜひ通してくださいという形で説明を受けるときに、最初に示したようなこういう表だけでは、全体はわかりますけれ
ども、細かいところで何が起こっているかというのはやはりわからないと私は思うんですよ。それで判断をするということが果たして妥当なのかというところは改めて問い直したいなと思います。
実は、今回も、このデータをいただくのに私は相当苦労しました。
なぜかというと、まず、個別の企業のデータ、この上の表に書いてあるデータはそれぞれの企業のデータを足し上げているわけですから、もちろん個別の企業のデータはあるでしょう、見せてくださいと言ったんですけれ
ども、だめだった。
これは、気持ちはわかります。情報保護の観点とかいろいろあると思うので、個別の企業名とかを出して一個一個提供するというのは難しいだろう。では、企業の名前は伏せてもいいですよ、だけれ
ども、データだけ見せてもらえませんか。これもだめだと言われました。
では、今度は業種別に一くくりにして、これだったら提供してもらえますかと聞いて、それならちょっと
検討しますとおっしゃったので、ほっとしていたら、出てきたのがこの下の表だったわけですよ。
私が要求したのはこれじゃないんです。これは
事業者数しか書いていないですよね。私は、この上の、売上高とか経常利益のこういう数字がいただきたいという趣旨で申し上げたんですが、出てきたのはこれだと。聞いたら、これが限界ですということをおっしゃるわけです。これをもって、データをもとに客観的な判断をしろと言われても、なかなか難しいんじゃないのかな。
そこで、百歩譲って、私たちにはデータを見せられないにしても、
農水省さんの中で、省内で、こういう形で個別の企業のデータ、統計で
処理するんだったら、例えば平均値を求めるとか、そこから、データはどのぐらいばらつきがあるのか、標準偏差とか分散とかそういったところまで計算しているんですか、そういうことの方が私は気になるわけですよ。
私たちには見せられないけれ
どもやっていますというなら、それでいいかなと思いますけれ
ども、聞いたら、やっていないとおっしゃっていました。それでどうやってこの政策を正当化していくのかなというのを私は常々思うんですね。
私も、学生時代の同級生がほかの省庁なんかにいたりしますので、こういうのは普通なのかと聞いたら、そもそも個別データを外に出さない条件でそういうデータをもらっているパターンが多いから、それはなかなか難しいよということで、統計データを出してくれと言うと、逆に嫌がる
事業者もいるしと、そこはやはり
事務方の
皆さんも大変苦労されているというのは理解いたします。
しかしながら、公費をある程度投入して、それでもって
実現している低利融資なわけですから、それはやはりデータを可能な限り
農林水産省さんの方でしっかりと把握する。今回、政策金融公庫さんがデータを持っていて、それがどのぐらい
農水省さんの方に行っているかわかりませんけれ
ども、やはりそういった形でデータをちゃんととる。低利融資をするんだから、公開はどこまでやるかは別として、その分、データは下さいねということぐらいまでやってもいいんじゃないですかと思いますけれ
ども、これはいかがお考えですか。