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2013-11-22 第185回国会 参議院 国家安全保障に関する特別委員会 第7号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十五年十一月二十二日(金曜日)    午後一時開会     ─────────────    委員異動  十一月二十一日     辞任         補欠選任      長浜 博行君     石上 俊雄君      山下 芳生君     井上 哲士君  十一月二十二日     辞任         補欠選任      江田 五月君     小川 敏夫君      吉田 忠智君     福島みずほ君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         中川 雅治君     理 事                 佐藤 正久君                 島尻安伊子君                 西田 昌司君                 芝  博一君                 福山 哲郎君                 石川 博崇君     委 員                 猪口 邦子君                 岩井 茂樹君                 宇都 隆史君                 江島  潔君                 北村 経夫君                 上月 良祐君                 二之湯武史君                 三宅 伸吾君                 石上 俊雄君                 小川 敏夫君                 大野 元裕君                 神本美恵子君                 牧山ひろえ君                 矢倉 克夫君                 山本 香苗君                 小野 次郎君                 真山 勇一君                 井上 哲士君                 仁比 聡平君                 中山 恭子君                 福島みずほ君    委員以外の議員        議員       浜田 和幸君        議員       主濱  了君    国務大臣        外務大臣     岸田 文雄君        防衛大臣     小野寺五典君        国務大臣        (内閣官房長官) 菅  義偉君        国務大臣     森 まさこ君    副大臣        内閣府副大臣   岡田  広君        法務副大臣    奥野 信亮君    政府特別補佐人        内閣法制局長官  小松 一郎君    事務局側        常任委員会専門        員        五十嵐吉郎君        常任委員会専門        員        矢嶋 定則君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       北崎 秀一君        内閣官房内閣審        議官       藤山 雄治君        内閣官房内閣審        議官       能化 正樹君        内閣官房内閣情        報調査室内閣審        議官       鈴木 良之君        外務大臣官房審        議官       新美  潤君        外務大臣官房参        事官       山田 滝雄君        防衛大臣官房長  黒江 哲郎君        防衛大臣官房審        議官       鈴木 敦夫君        防衛省運用企画        局長       中島 明彦君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案  (第百八十三回国会内閣提出、第百八十五回国  会衆議院送付)     ─────────────
  2. 中川雅治

    委員長中川雅治君) ただいまから国家安全保障に関する特別委員会を開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  本日までに、長浜博行君、山下芳生君、江田五月君及び吉田忠智君が委員辞任され、その補欠として石上俊雄君、井上哲士君、小川敏夫君及び福島みずほ君が選任されました。     ─────────────
  3. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言願います。
  4. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 自由民主党の三宅伸吾でございます。  本日は、質問の機会をいただき、委員長並びに委員各位皆様に心よりお礼を申し上げます。また、政府皆様にはどうぞよろしくお願いをいたします。  まずは、日本版NSC設置法案について菅官房長官にお聞きをいたします。  元政府要人からこんな話を聞いたことがございます。外交安保の基軸となる外務省防衛省は必ずしも仲が良くないんだと、だから官房長官調整役となって総理とともに四大臣会合を頻繁に開催することで外交安保司令塔機能を強化するんだと聞いたことがございます。本委員会におきましても、縦割りの弊害をなくすための法案だと何度も答弁をいただいているところでございます。  四大臣会合調整役という大事な役割を担われる官房長官に、抱負というか、この点に対するお考えをお聞きしたいと思います。
  5. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 四大臣会合を予定をしておりますけれども、現在の外務大臣防衛大臣は極めて個人的にも信頼もある仲でありますので、とにかく四大臣会合の中で総理中心外務大臣防衛大臣、そして官房長官の私と、しっかり安全保障外交防衛政策中心審議をし、基本方向というものをしっかり示すことができるように取り組んでいきたいというふうに思います。  そしてまた、私の下に国家安全保障局ができますので、この保障局中心にしっかり国民の皆さんの期待にこたえられる安全保障、そのことができるように頑張っていきたいと思います。
  6. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 ありがとうございます。  次に、特定秘密保護法案について法務省にお聞きいたします。  公開裁判特定秘密の具体的な中身が明らかにされないことは被告人公開裁判を受ける権利を害することになると、こういう指摘が出ているわけでございます。  そこで、お聞きいたします。これまでの裁判例において、秘密の具体的な中身が明らかにされず被告人に対して有罪判決が下された例が過去にあるのかどうかお聞きします。もしあるのであれば、その概要を分かりやすく御答弁ください。
  7. 奥野信亮

    ○副大臣奥野信亮君) 裁判が成立するかどうかということが最初のお尋ねだろうと思います。  秘密内容自体公開の法廷で明らかにされなくても裁判は十分成り立つということは私どもとして確信しております。そしてそれは、秘密内容自体を明らかにしなくても、内容以外の事柄を明らかにすることによってその秘密性を立証できるからであります。  また、二つ目の問いとして、実際にその方法で立証され有罪判決が下されたことがあるかということでありますけれども、いわゆる外務省スパイ事件というのが昭和四十四年にございました。その事件では、秘密扱いとされたものが外国にいる日本の大使から外務大臣に送られた極秘電信でありましたが、裁判所は、秘密内容それ自体が明らかにされなくても、あらかじめ極秘文書を指定する手続が定められていて、この手続にのっとってその電信極秘とされたことや、その内容外交交渉にかかわるものであることや、その電信のやり取りにわざわざ暗号が使われていたことから、その電信が刑罰による保護に値する秘密であると認定して有罪判決を下したものと承知しております。
  8. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 ありがとうございます。  取材活動について特定秘密保護法案との関係をお聞きいたしたいと思います。  国民の知る権利報道の自由とこれを支える取材の自由、これらと国家秘密に関する有名な事件がございます。委員各位皆様御案内のとおり、毎日新聞沖縄返還交渉秘密電信文漏えい事件であります。男性ジャーナリスト日米政府間の極秘電信文外務省審議官付き女性事務官から入手した事件でありますけれども、その行為国家公務員に対する秘密漏えいの唆しだとされ、男性ジャーナリスト有罪判決を受けた有名な事件であります。昨日、被告人となった西山氏が本委員会参考人として出席されたところでもございます。  この事件で、最高裁決定は次のように述べております。従前それほど親交があったわけでもなく、また愛情を寄せていたものでもない外務省事務官に対し、かなり強引に同女と肉体関係を持ち、再び肉体関係を持った直後に秘密文書持ち出しを依頼し、その後も同女との関係を継続し、依頼を拒み難い心理状態になったのに乗じ、以後十数回にわたり秘密文書持ち出しをさせた、その後もう彼女を利用する必要がなくなると、他人行儀となり、関係も立ち消えにしたと事実認定をしております。  その上で、最高裁決定は、こうした行為女性事務官の個人としての人格の尊厳を著しくじゅうりんしたもの、社会観念上到底是認できないとして、正当な取材活動ではないとして有罪判決を維持したわけでございます。この最高裁決定に対しては、相手が成人した女性であること、そして公務員であることなどから批判もございます。この点は今日はおくといたしまして、今回の特定秘密保護法案との関係でお聞きいたします。  ジャーナリストが、情報を得るためだけに特定秘密を持つ者と情交等を結ぶようなこともなく、純粋に秘密公開することが国民のためになると特定秘密を開示するよう何度も執拗に説得、誘導した末、特定秘密を聞き出した場合、つまりジャーナリストが単に公務員に対して粘り強く開示を説得するだけでは処罰されないということでよろしいでしょうか。政府参考人、御確認ください。
  9. 岡田広

    ○副大臣岡田広君) お答えいたします。  お答えする前に一言申し上げたいと思いますが、一昨日の当委員会で、内閣情報調査室連絡ミスによりまして、三宅委員、さらに矢倉委員質疑ができなくなったことに対して、大変申し訳なく、おわびを申し上げ、中川委員長始め理事、委員皆様にも重ねておわびを申し上げ、今後このようなことのないように緊張感を持ちながら十分な対応をしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。  ただいまお尋ね質問につきましては、当該記者の行った行為は正当な取材行為であり、特定秘密漏えいの教唆には当たらないものと考えております。
  10. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 ありがとうございます。  森大臣は、十一月八日の衆議院国家安全保障に関する特別委員会で、報道機関オフィス等ガサ入れ捜査、差押えのことでございますけれども、ガサ入れが入るようなことはないと答弁されておられます。他の閣僚答弁と食い違いがあるともされております。この点について再度政府側に正確な答弁をお願いしたいと思います。
  11. 鈴木良之

    政府参考人鈴木良之君) お答えします。  通常取材の過程で公務員特定秘密を漏らしても、その取材行為特定秘密保護法案において正当業務行為として処罰対象となるものではございませんが、特定秘密漏えいを行った公務員は本法案処罰対象となり得ます。  この場合に行われる捜査内容につきましては、あくまでも個別具体の事例に即して判断する必要必要があり、一概にお答えすることは困難でありますが、このような状況の下では捜査機関においても報道又は取材の自由に十分に配慮がなされるものと考えておりまして、捜査を行うことは通常ないのではないかという認識でおります。
  12. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 森大臣ガサ入れはないと答弁されておりますけれども、今の御答弁ですと、場合によってはあるかもというふうにお聞きをいたしましたけれども、森大臣の御答弁と今の参考人の御発言と、どちらが正しいのでございましょうか。
  13. 鈴木良之

    政府参考人鈴木良之君) お答えします。  森大臣の御答弁は、先ほど申し上げましたように、捜索を行うことは通常ないという認識を示したものと考えております。
  14. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 ということは、やはりガサ入れがあることもあるということだと理解をいたします。  次に、憲法五十一条は、両議院議員は、議院で行った演説討論又は表決について院外責任は問われないと定め、議員免責特権規定いたしております。この規定特定秘密保護法案処罰規定との関係について、政府の見解をお聞かせ願いたいと思います。
  15. 岡田広

    ○副大臣岡田広君) お答えいたします。  憲法上、両議院議員は、議院で行った演説討論又は表決について院外責任を問われないとされており、議員議院における活動として職務上行った行為について本法案により処罰されることはありません。  以上です。
  16. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 念のためにお聞きをいたします。  特定秘密院内発言をして漏らしても議員は処罰されないということでございましょうか。
  17. 鈴木良之

    政府参考人鈴木良之君) お答えします。  院内で行いました演説討論又は表決で漏らしても責任は問われないということでございます。
  18. 三宅伸吾

    三宅伸吾君 以上で私が質問したい質問を終えましたので、私の質問時間を終わらせていただきます。  今日はありがとうございました。
  19. 大野元裕

    ○大野元裕君 民主党・新緑風会の大野元裕でございます。  この法案につきましても、徐々にこの委員会での質疑を通して中身が明らかになってまいりました。大臣各位におかれましては本当に毎日お疲れさまでございますが、重要な法案でございますので、今日は、NSC法案、さらにこの法案と密接な関係にあるとされている特定秘密保護法案についても御質問をさせていただきたいと思っております。  まずは、官房長官アメリカNSCについて、日本との比較のためにお伺いしたいんですけれども、アメリカ法律は、NSC議事録公開を定める法律対象としているのでしょうか。また、そうであれば、その法的な根拠は何でしょうか。
  20. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 近年、米国のこのNSCについては、会議の結論について簡潔にまとめた文書作成をされ、事後、これが公開されることもありますけれども、詳細な議事録作成されていないというふうに承知をいたしております。  このNSCがどのような考え方に基づいてどのような文書作成しているかについては、米国独自の政治、行政の制度に基づく運用を行っていると理解をいたしておりまして、我が国政府として論評することは差し控えたいというふうに思います。  例えば、米国NSCは、米国連邦情報公開法に言う行政府機関には当たらないと解されているというふうに承知をいたしております。
  21. 大野元裕

    ○大野元裕君 二番のところまでお答えをいただきまして、ありがとうございます。  確かに、法的根拠では私も同様の理解でございまして、法的には定めはないけれども、その議事録なり詳細なりといったものは現実の問題としてはあると、残されているということだろうと思っています。  このアメリカのケースは当然日本とは、日本法律ではございませんので異なりますけれども、森大臣にお伺いしますけれども、日本版NSCのモデルはアメリカだとも言われています。そのような中で、日本国家安全保障会議議事録作成しないということは、特定秘密を所管される大臣として森大臣はいかがお考えでしょうか。
  22. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) これまで官房長官が御答弁なされてきたことと同じでございますけれども、従来の安全保障会議においては、審議内容機微であることや関係閣僚の闊達な意見交換を確保する必要があることなどから議事録作成していないものと承知しております。ただし、安全保障会議審議概要は、事後官房長官会見において可能な限り公表してきたものと承知しております。  国家安全保障会議審議内容は、機微情報も含むものでございますし、公表の在り方や関連文書作成及びその取扱いについては、国家安全保障会議性質等を十分に勘案しつつ、国の安全保障を損ねない形で今後検討がされるものと承知しております。
  23. 大野元裕

    ○大野元裕君 森大臣アメリカの場合、先ほど官房長官の御答弁の中で、アメリカ情報自由化法案では国家行政機関ではないので法的にはこういった議事録作成する必要がないというお話がございました。  森大臣日本国家安全保障会議国家行政組織上の行政機関に当たるんでしょうか。
  24. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) はい、当たるものと考えております。
  25. 大野元裕

    ○大野元裕君 総理。失礼しました、森大臣まだ総理ではございません。失礼をいたしました。  十三日の小野委員質問に対して森大臣は、国家安全保障局は本法案に言う行政機関には該当せずと述べておられますが、若干分かりにくいんですが、いま一度明確に御答弁を賜れますでしょうか。
  26. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 国家安全保障会議行政機関に該当します。国家安全保障局は、これは事務局でございますので行政機関に該当いたしません。
  27. 大野元裕

    ○大野元裕君 ちょっと待ってください。そうすると、外務省の例えば総合政策局防衛省運用局行政機関には当たらないということでございましょうか。
  28. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 特定秘密保護法案二条第一号に規定する行政機関について御答弁しております。
  29. 大野元裕

    ○大野元裕君 行政機関の長についてそれは書かれているものではないんでしょうか。行政機関そのものというのは、官房長官の下に置かれた内閣官房部局行政機関に当たるのではないでしょうか。
  30. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 国家安全保障会議については、その長は合議体である国家安全保障会議そのものというふうになっております。
  31. 大野元裕

    ○大野元裕君 その下の部局についてはどうであろうかということを聞いているんですけれども、いかがでございましょうか。
  32. 鈴木良之

    政府参考人鈴木良之君) お答えします。  特定秘密保護法案の第二条に行政機関の定義が書かれておりまして、この第一号で、法律規定に基づき内閣に置かれる機関として、先ほど大臣答弁しましたように、国家安全保障会議はこの機関に入ります。  また、同時に、法律規定に基づき内閣に置かれる機関として内閣官房も同様に行政機関として位置付けられますが、内閣官房の中の内部組織につきましては行政機関ではございません。
  33. 大野元裕

    ○大野元裕君 法律規定に基づき内閣に置かれる機関には、その下の部局は入らないということでございますね。
  34. 鈴木良之

    政府参考人鈴木良之君) お答えします。  その行政機関内部組織は、当然その行政機関構成要素として位置付けられます。
  35. 大野元裕

    ○大野元裕君 行政機関の中に入るんじゃないんですか。そうじゃないと、その提供されるところにも読み込めなくなってしまうのではないかと私は思います。行政機関の長が、その長に対して提供するのは分かります。しかし、行政機関の、ここにある、掲げていられるものの下にある部局行政機関ではないんですか。もう一度お答えください。
  36. 鈴木良之

    政府参考人鈴木良之君) ここで言う行政機関というのはその単位のことを申し上げていますので、単位という形でいいますと、その構成要素ではありますけれども、単位としましては内閣官房というのがあくまでも行政機関でありまして、その構成要素として国家安全保障局があると認識しております。
  37. 大野元裕

    ○大野元裕君 構成要素が当然行政機関の中に入っているわけですよね。  森大臣は、実は十三日の御答弁でこうお答えになっていらっしゃるんです。国家安全保障局は本法案に言う行政機関には該当しない、しかしその長である内閣官房の長については行政機関の長であるという御答弁をされておられますが、私はこの組織の中に構成されるものは当然行政機関に該当すると思いますけれども、森大臣、いかがでございますか。
  38. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 委員お尋ねは、行政機関の中の一組織行政機関ではないかというような御質問だと思いますけれども、この特定秘密保護法案に言う行政機関というのは、第三条において特定秘密を指定する行政機関の長というところの行政機関というものを指しております。ですので、国家安全保障局の場合はその長が特定秘密を指定するわけではございませんので、特定秘密を指定する行政機関の長に言うところの行政機関、これには該当しないというふうに御答弁を申し上げたんです。
  39. 大野元裕

    ○大野元裕君 ちょっと待ってください。行政機関の長が第二条に言う一、二、三、四、五、六号の行政機関なんですか。  そうすると、ここでは行政機関と書いてあって、その次の条では行政機関の長と明確に分けておられますけれども、ちょっと違うんじゃないんでしょうか。
  40. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 今御答弁したとおりです。議事録を後でお読みいただければと思いますが。  第三条に行政機関の長と書いてあります。行政機関の長が特定秘密を指定するのでございます。その行政機関の長と言う場合の行政機関というのは何かということをその前の第二条で述べているのです。
  41. 大野元裕

    ○大野元裕君 いつまでやってもあれなんですが。  そうすると、済みません、ちょっと質問を変えますけれども、この国家安全保障法案の第六条においては、行政機関の長に対して情報提供を義務付けています。他方で、特定秘密保護法に関しては、情報提供を義務付けていますけれども、NSC会議体若しくは事務局に対してはこの特定情報は提供されないという理解でよろしいんでしょうか。森大臣、お願いいたします。
  42. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 事務局会議体という御質問でございますが……
  43. 大野元裕

  44. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 会議体そのものですか。  国家安全保障会議会議体そのもの行政機関でございますので、特定秘密が提供されます。
  45. 大野元裕

    ○大野元裕君 そうすると、NSC事務局に対してはいかがでございましょうか。安全保障局に対してはいかがでしょうか。
  46. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) それは、行政機関に提供される場合の秘密を取り扱う者というものは保護措置によって定められることになりまして、国家安全保障局も当然取り扱う者に指定されると思いますので、そちらの方に特定秘密が提供されると思います。
  47. 大野元裕

    ○大野元裕君 行政機関の長たる内閣官房長官ではなく安全保障局、ちょっと確認をさせていただきますが、局若しくは局長に対しては提供されるということですか。  国務大臣の今お話に対する照会ですから、森大臣に対する照会ですから。森大臣に対する照会です。(発言する者あり)
  48. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 指名していませんので……(発言する者あり)鈴木審議官、指名していませんから、ちょっと一旦。
  49. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 今御説明したとおり、特定秘密が提供されることになります。
  50. 大野元裕

    ○大野元裕君 誰に提供されるのですかと具体的に聞いているのですが。
  51. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 国家安全保障会議がここに言う行政機関に当たりますから、そこにまず提供されますが、そこにおいて、この条文の中に書いてありますけれども、取扱者というのが保護措置で決められます。そこに当然入ってくるものと思われますので、もちろん特定秘密を取り扱うことになります。
  52. 大野元裕

    ○大野元裕君 事務局に提供されるんですかと先ほどから聞いているんです。事務局に提供されるときには、先ほど大臣が御答弁になられたとおり、安全保障局長なり安全保障局に提供されるんですか、その場合にはどういう経由なんですかというふうにお伺いしているんですが。
  53. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 当然、特定秘密が提供されて、それを取り扱うことになるわけです。
  54. 大野元裕

    ○大野元裕君 会議体としてのNSCには、これは行政機関だから提供される、そうおっしゃいました。ということは、NSC法案に書いてありますけれども、安全保障局会議のための資料、情報を総合的に準備する、そして提供するということがたしか書いてあったと思いますけれども、ということは、NSC事務局には提供されないままに、NSC会議はその準備ができないということになりませんか、NSCに提供されるということは。つまり、NSC事務局に提供されるというのは、また別なルートが担保されていないといけないんではないでしょうか。
  55. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 先ほどから御答弁しておりますとおり、提供されるその行政機関の中の取扱者というのに事務局も入ります。ですから、そこには必ずその特定秘密が、会議体に提供された特定秘密が行くことになるわけです。この法案において提供するというのは行政機関に提供するという意味で書いてありますけれども、一般的に提供されるという意味でいえば、もちろんそれは事務局のところにももちろん特定秘密が行って、それを取り扱うわけでございます。
  56. 大野元裕

    ○大野元裕君 私が言っちゃいけないのかも、これで十分使いたくないので。  本来、行政機関は、先ほどおっしゃったとおり、内閣官房の中にあるわけですよね。内閣官房長官に提供される、それが事務局に行く、そこで準備をする、そういう話じゃないんですか。それだけの話じゃないんですか。
  57. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) そのとおり先ほどから御答弁しております。
  58. 大野元裕

    ○大野元裕君 それは言っていないですよ。官房長官経由で事務局に行くとは一言もおっしゃっていないですよ。それはおっしゃっていないですよ。NSC行政機関なので、そこに提供されるというふうにおっしゃっていたんですよ。それはしっかりと質問を聞いてお答えをいただきたいと私の方からはお願いをさせていただきたいというふうに思います。  大臣お話を賜りまして、実はここで余り議論をするつもりはなかったんですけれども、本筋は、官房長官に実はお伺いをしたいのは、何度かこの委員会審議の中でも将来議事録の義務付けを行うというお話がございました。アメリカにおいても、実は法定ではありません。ところが、物の本によると、トルーマン大統領がその議事録を残せと、そういう指示があって、運用でできる限りのものを残しているという話であります。なかなか日本ではそういった大統領のような巨大な権限を持った制度にはなっていない中で、今後検討されるのではなく、やはりこれは議事録として、もちろん公開はまた別の話です、残されるというのは、法定化されるのであれば、しっかり今の段階から議論し法定化していくべきではないでしょうか。いかがでございましょうか。
  59. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) まず、議事録についてでありますけれども、何回か答弁をさせていただいていますが、審議内容機微情報も含むので、公表の在り方や関連文書作成及び取扱いについては、国家安全保障会議性質等を十分に勘案しつつ、国の安全保障を損ねない形でしっかり検討していきたいという趣旨の答弁をさせていただいています。  そういう中で、衆議院で附帯決議が出されました。それに基づいて、政府としては、今後、審議中の委員各位の御高見や附帯決議の趣旨を十分尊重してまいる所存であり、そのような方針の下、検討していくということの答弁をさせていただきました。  そしてまた、現在は参議院でこれ議論をしておりますので、参議院の皆さんの、今までも何回か議論がありました、そうした議論も踏まえて検討をしていく必要があるというふうに考えておりますので、法案が成立、施行された後にここは具体的な検討を行っていきたい、このように考えます。
  60. 大野元裕

    ○大野元裕君 具体的に法的に、検討されるのであれば、これだけ議論がされておられますので、是非いま一度御再考をいただいて、この法案が成立するまでにもまだまだ時間が私はあると思っておりますので、御検討を賜りたいと思います。  話が変わりますけれども、報道によりますと、現在衆議院で議論をされております特定秘密保護法案について、ほかの野党の方と与党の、与野党のいわゆる協議において、この特定秘密保護法案内で安全保障の定義を行うということが報道で出ております。  官房長官安全保障の定義、この特定秘密保護法案における安全保障の定義というのは何でございましょうか。森大臣で結構です。
  61. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 安全保障とは、一般に、外部からの侵略等の脅威に対して国家及び国民の安全を保障することを意味します。特定秘密保護法案の我が国の安全保障もこのような意味でございます。
  62. 大野元裕

    ○大野元裕君 これまでの御答弁の中で、確かに同様の安全保障の議論がされていて、より狭義というか、狭い意味での国家安全保障と、そういう議論をこれまでも重ねさせていただいておりますけれども。  いま一度御確認をさせていただきますけれども、官房長官、どうも報道では、これは私は全く中身知らないのでそれは正確じゃないかもしれませんけれども、国家安全保障の定義の方が今回の特定秘密保護法案安全保障の定義にどうも準用されているような報道もあるものですから、ここはあえて報道なので突っ込みませんけれども、やはり直近の二本の法案でありますので、その辺の定義というものは是非平仄を合わせていただきたいという、これはお願いをさせていただきたいと思っております。  NSC事務局についてお話を伺いたいと思っています。  国家安全保障会議については、会議体のみならず、事務局というのが非常に私は重要だと思っていますけれども、この事務局員六十名という御答弁もございました。官房長官、これは増員で賄うということでよろしいんでしょうか。
  63. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) まず、この事務局というのは、国家安全保障の政策の企画立案、総合調整を行い、極めて重要だというふうに私ども考えております。厳しい財政状況や政府全体の定員、そうしたものもありますけれども、これだけ重要な役割であるというふうに思いますので、しっかりと組織づくりを行っていく必要があるというふうに思っています。  具体的な定員措置の在り方については、現在政府で検討しておりますけれども、これは増員も含めて法案が成立した後には考えていきたいというふうに思います。
  64. 大野元裕

    ○大野元裕君 これは多分、法律が成立をいたしますと、恐らく非常に早い時期に検討にも入られるということだと思います。そのもちろん中身については産経新聞ぐらいしか分からないのかもしれませんけれども、しかしながら、概算要求の定員の内訳を拝見をいたしますと、この中にどうもそれらしき人数は内閣官房には含まれていないように見えますし、それから、外務省あるいは防衛省においても、この防衛省NSCとの連携のための体制強化六名というのは聞くところによると防衛省側の話だと聞いておりますので、そうすると、これ、どこから要員を持ってくることをこれからお考えになるんでしょうか。
  65. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 先ほど申し上げましたけれども、極めて厳しい中でありますけれども、法案が成立した暁には、各省庁と連携をして、そこは増員も含めて考えていきたいというふうに思います。
  66. 大野元裕

    ○大野元裕君 本件にちょっと関連して是非お伺いをさせていただきたいんですが、この委員会の議論の中で、NSCは分析や戦略といったものを担うんだと、そして厳しい安全保障環境の中でその役割を果たしていかれる。他方で、個別の地域情勢だとか情報収集だとか、こういったところは、各所管の省庁の所管は変わるわけではないんだと。つまり、しっかりと各省庁も仕事をしてもらう、情報を上げてもらう、戦略構築にも協力してもらう、こういうその両方のいわゆるバランスがとても大事なんだろうと私は答弁をお聞きしながら考えておりました。  とすると、NSCを機能させるためにはこれらの省庁の役割というのはこれまで以上に極めて重要になるんだと思いますけれども、外務大臣防衛大臣、ちょっと一言ずつそこに関していただけますでしょうか。
  67. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 国家安全保障会議、そしてその会議を担うこの国家安全保障局の役割、機能を考えますときに、各省の役割は極めて重要だと認識をしております。  外務省におきましても、こうした情報収集、個別の地域情勢等に関しましては、在外公館を世界中に張り巡らしている、これが外務省の強みであり特徴でありますので、在外公館を通じての情報収集ですとか、その集まった情報を分析して外務省として政策オプションを提供するとか、そういった形でしっかりと努力をしなければいけない、このように認識をしております。
  68. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 防衛省では、平素から、電波・画像情報等の独自の各種情報源を基に我が国周辺の軍事情勢等についての情報収集・分析を行ってきておりますが、これらの情報防衛省あるいは政府全体としての政策決定等に重要な役割を果たしており、これまでも防衛省情報機能の強化に取り組んでまいりました。  具体的には、平成九年一月に中央情報組織である情報本部を設立し、その機能を継続的に強化しております。現在、当初の一千五百八十二名から二千四百五十七名まで増加をしております。また、防衛駐在官の拡充ということで、現在、派遣数を四十九まで拡大、さらに、十か国新規派遣について今概算要求で出させております。  いずれにしても、今後とも充実強化のために努力してまいりますし、国家安全保障会議の新設後は防衛省からも会議審議に資するため各種情報を提供することとなりますが、今後ともより質の高い情報を提供するために防衛省情報機能の強化に取り組んでまいりたいと思っております。
  69. 大野元裕

    ○大野元裕君 そうなんです。私も全く、是非両大臣に頑張っていただきたいと思いますし、それを受けて、官房長官のところでNSCしっかりと動かしていただきたいと思うんです。  ところが、この中に、先ほどちょっと申し上げたとおり、外務省にも防衛省にも必ずしも安全保障会議の方に出すような要員というのは、定員要求では含まれていないように私は見られます。  官房長官、是非お伺いしたいんですが、NSCの要員として防衛省外務省から指定職を含めて手弁当で持ってくる、そういった構想は、まさか、よもやないですよね。彼らのその機能というのは十全に果たしていただけるということでよろしいですね。
  70. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今それぞれ、外務省防衛省でも、人員、それぞれ現時点において増員要求をしています。  ただ、今度のこのNSCというのは、先ほど申し上げましたように、国家安全保障に関してのまさに政策の企画立案、総合調整を行う大事なものでありますから、当然、外務省防衛省も連携をしながら行っていきたいというふうに思います。
  71. 大野元裕

    ○大野元裕君 連携をしながら行うというのと、外務省防衛省からその人員の定員を引っ剥がしてきてそれをNSCに付けるというのは当然違うことだと私は思います。入れ物はできた、企画立案、調整の入れ物はできたと。その中身は、外務省防衛省、所管変わらないですから、しかも強力に進めていくことが必要だというふうに両大臣ともおっしゃっていますから、そちらから指定職を含めて手弁当で引っ剥がして持ってくるということはないということで、官房長官、もう一度よろしいでしょうか。
  72. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 先ほど私申し上げましたけれども、厳しい財政状況や政府全体の定員の問題、そうした中にあっても極めて重要であると、そういう中で、しっかりとした組織づくりを行うために、今申し上げましたように、外務省防衛省関係省庁とこれ調整をしてまいりたいと思います。
  73. 大野元裕

    ○大野元裕君 ないと理解をさせていただきます。なぜならば、この内閣官房の定員要求の中には実は六月に変わったところがございまして、大臣等特別職の中に、仮称、国家安全保障局長が平成二十五年度末、要するに二十六年の三月ですね、には付けられることで増員されています。  この局長がそこに入っているということは、枢要な指定職は本来ここに入れておくべきでありますから、あるいはこれからでも入れられるんでしょうから、私は、この内閣官房の中でしっかりと純増で枠を取ってきていただいて、枠ですよ、その中にもちろん重要な方は各省からいただくというのはあると思いますけれども、その枠はしっかりと内閣官房で確保するということで私は理解をさせていただきますが、済みません、しつこいようですが、改めてお願いをいたします。
  74. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 先ほど申し上げたとおり、調整、連携をしてまいりたいと思います。
  75. 大野元裕

    ○大野元裕君 よろしくお願いをいたします。  専ら文民統制を担っていた国防会議、もう官房長官よく御存じのとおりございました。その時代には、つい先般も議論させていただきましたが、国家公安委員長はメンバーではありませんでした。シビリアンコントロールを担うときには国家公安委員長はメンバーではなかったと。六十一年に国防会議安全保障会議に変えられると、緊急重大事態という新しい所管が入ってきて、それに最も関係の深い大臣という、国会答弁でもございましたけれども、昭和六十年に国会答弁があって、その最も関係が深い大臣として国家公安委員長が入ってきました。  私の理解では、今度はこのシビリアンコントロールの部分は九大臣会合の方に入っていくんだと思います。ということは、国防会議時代に入っていなかった国家公安委員長がこのシビリアンコントロールの方に入っているというのはいささか私は違和感を覚えます。また、重大緊急事態を扱うはずの方は国家公安委員長が最も関係が深い大臣であるのに入っていない。こういう実はクロスの不思議な関係に今なってしまっているというのが今度のこの法案の立て付けになっています。  先般、これについて古屋大臣にお伺いいたしましたところ、十三日の委員会で、シビリアンコントロールというのは常にその責務はございますので、国家公安委員長としてそういう責務は常に持っているというふうに理解をしていますと。  どの段階でシビリアンコントロールが、文民統制が国家公安委員長の所掌に入ったんでしょうか。官房長官お答えください。
  76. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 国家公安委員会委員長は、昭和六十一年のこの安全保障会議設立時に、重大緊急事態への対処に関する重要事項が審議対象になったことに伴って議員として加わっております。  一方、当初警察力で対応しておりました緊急事態が深刻化して警察だけで対応し切れないおそれがある事態に発展をする場合には、警察と自衛隊がこれ切れ目なく連携して対応する必要がある。言い換えれば、政府として、どの時点まで警察力、そしてどの時点から防衛力、そういうことを考えたときに、自衛隊を投入するかの判断を行う必要というのはこれ出てくるわけでありますから、国家公安委員長は、そうした意味合いにおいて、現行の安全保障会議議員として審議に参画をして文民統制の役割を果たすことになる、このように考えます。
  77. 大野元裕

    ○大野元裕君 済みません、よく分からないんです。  事態対処の事態があったときにシームレスな対応をする、それはおっしゃったことですよね。文民統制ってシームレスな対応をするために行うことなんですか。ちょっと私、おっしゃっていることが違うと思いますけれども。
  78. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) どの時点まで警察力で、そこから防衛力に移る、そうした対応というのは、それは決定をする中で、やはり文民統制にかかわってこの国家公安委員長というのは必要じゃないでしょうか。
  79. 大野元裕

    ○大野元裕君 文民統制というのは、事態対処の在り方を書くということなんですか。これ、これまでの定義と随分違うんじゃないんですか、官房長官
  80. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今私申し上げておりますように、警察力から防衛力に移行する中で、これ自衛隊の投入にかかわる、そうした事態ではないでしょうか。そこにかかわる意味で古屋大臣が文民統制と私は言われているんだろうと思います。
  81. 大野元裕

    ○大野元裕君 時間がないので。  ただ、私、この話はやっぱりきちんと整理をしてという話を先般もお話をさせていただきましたけれども、ここは、これまでの文民統制というのは日本のやはり非常に大きな政策の柱のうちの一つだったと私は思いますので、そこについては是非もう一度、この法案でいいのかどうかということも含めて整理をされないと、政府全体の立場にもかかわることだと思いますので、そこについてはもう一度議論というか、政府部内でも是非御検討をいただきたいと思っています。  時間も余りないのでお伺いしますが、昨日の参考人の御意見においても、安全保障担当官の曖昧な性格が本法案の最大の欠点であり、外国の専門家からは約束された失敗と表現されると、そういった御発言すらありました。やはり、アメリカ安全保障担当官と似ても似つかぬランク、権限のラインの中に入っていない補佐官というのは私は無理があると思います。  総理大臣補佐官の中から一名を国家安全保障担当に固定するというこのアイデア、官房長官、見直すお気はありませんか。
  82. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) この委員会でも何回となく御議論あったわけでありますけれども、総理大臣は、総理補佐官の中から国家安全保障担当を指定するものというふうにしております。その人数というのは一名と限っておるわけでもなく、また、総理は補佐官を他の案件を併せて担当させるということもこれ可能になっております。  制度的にはその時々の総理大臣の判断によって柔軟に運用できる、そういう法の枠組みになっています。そういう中で、時々の総理がやはり判断をし、自分の考え方に基づいて総理補佐官の中から指名をすると、こういう形であります。
  83. 大野元裕

    ○大野元裕君 これはいろいろ御議論をさせていただきましたので、よく官房長官も問題意識については共有を私はさせていただいていると思いますので、もしよろしければ、また改めて私どもの方から修正なり出させていただきますので、この補佐官の問題、さらには先ほどの国家公安委員長の問題、是非いま一度御検討を官房長官の方にお願いをさせていただきたいと思いますが、何かございますか。
  84. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) そうした提案というのは、そこは私どもも参考にはさせていただきたいというふうに思います。
  85. 大野元裕

    ○大野元裕君 前向きな御答弁ありがとうございます。  昨日の本委員会参考人は、やはり政策は一切情報には触ってはいけない、そうおっしゃっていましたけれども、官房長官、それについてはいかがでしょうか。
  86. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今回のこの仕組みについても、国家安全保障局というのは、情報、いわゆる内調からですが、情報を集約をする、また、ほかの行政官庁からも情報を集約をし、そこで総合的には分析をする中で政策を立案していくと、そういう形になっておりますので、今回の組織は、客観的視点で収集された、そしてまた分析された情報というものを集約をしていくことで立案しますから、そこは完全に分かれているという形であります。
  87. 大野元裕

    ○大野元裕君 そうですね。分けるべきです。  だとすると、十三日にも議論させていただきましたが、第十七条の第二項の三にある情報を総合して整理する事務は、やはり国家安全保障局ではなくて内閣情報組織が担うべきではないかと思いますが、これも是非検討の、先ほどの話じゃない、提案させていただきますので、変更を検討いただけないでしょうか。
  88. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今までの議論は議論として、それぞれ各党の皆さんから意見があるわけですから、私ども、そこを皆さんの意見を参考にさせていただくことはそうさせていただきたいと思います。
  89. 大野元裕

    ○大野元裕君 時間が参りましたので終わりにさせていただきますけれども、このNSCは機能するということをしっかりと見据えて我々も御提案をさせていただいたつもりでございます。是非、これを機能させるためにも、与野党全議員がしっかりと知恵を出して頑張ってまいりたいと思いますので、政府におかれましても、建設的な意見はしっかりと受け止めていただき、幅の広い対応をお願いをさせていただき、私の質問とさせていただきます。  ありがとうございました。
  90. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 公明党の矢倉克夫です。  昨日、春原先生、落合先生、西山先生、参考人として御来院されまして、本法案についての貴重な御意見を賜りました。参考人皆様がおっしゃっていた共通の部分というのは、特にこの日本の力、発信力を弱めている縦割りを打破する意味で、この法案が与える意義というのは非常に大きいという点。西山参考人も、十全に機能すればすばらしいというふうにおっしゃっておりました。  私も、自身の経産省に出向をした弁護士としての経験から、国際通商を様々担当して、例えばUSTRの人から日本の顔は経産省なのか外務省なのかどちらかとか聞かれたこともある。国際通商の分野においても縦割りというのが今まであったのが事実であり、特に外交、防衛については更にそれをしっかりと打破していく必要あると思いますし、この法案は非常に意義があるものだと実感をしております。  他方、昨日の参考人の、特に春原先生がおっしゃっていた点というのは、このNSCもやはり運用が大事であり、やりようによっては暴走もする、これはアメリカNSCの例を挙げておっしゃっていたことではありますが、暴走という意味もあると。やはり、どういう運用の在り方を考えるのが非常に重要であるかなというふうに私改めて感じをいたしました。  それで、通告と順序が若干違うんですが、まず、総理補佐官と国家安全保障局長のすみ分けについて改めてお伺いをしたいと思います。  今までの御答弁総理補佐官の役割というのは総理直属のアドバイザー、また、国家安全保障局長というのは事務局でもあり、また外交、防衛については各国のNSCの長とのカウンターパートでもあるというふうにお伺いもしております。他方、補佐官、第一次安倍内閣のそのときのNSC法案の有識者会合の中での議論などでも、補佐官が当時役割を担うと想定されていたのは、各国の代表との交渉なども考えられていた。今回の法案のときの有識者会議ではそういう文言は入ってなかったという認識はしておりますが、ただ、役職として、やはり補佐官と国家安全保障局長というのが両頭でいることで、非常に重複した権限もあり、場合によっては、補佐官が職務がはっきりしない分だけ権限がぶれてしまって、お互いがかち合ってしまうんじゃないかというような懸念もやっぱりございます。  今、官房長官も、これまで兼任をすることもあり得るんだという御答弁もいただいておりました。であれば、なおさら一層、常置の機関として、法定の機関として補佐官を置くのはどういう意味があるのかなという疑問が湧いてくるわけですが、この点、特にこの総理補佐官、役回りとしてどういうのを想定されているのか、御答弁いただければと思います。
  91. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 総理補佐官は総理直属のスタッフ職であります。総理補佐官の中から一人、この安全担当を総理が指名することになります。そして、国家安全保障局長というのは、今言われましたように、まさにこのラインの中で政策の企画立案、総合調整を行う。  前回の安倍内閣国家安全保障局というのは事務局でありました。今回は内閣官房の中に入れて総合調整まで含めました。総理補佐官は、総理の命において臨機応変に動くことのできるという立場であります。例えば、政府・与党、そうした中で与党の政務の皆さんのところに様々な考え方を説明に行くとか、総理の特命を受けてということも私は出てくるだろうというふうに思います。  ですから、国家安全保障局という長はまさにその六十人の責任者であって、そして総理大臣の補佐官は総理直属のスタッフでありますから、直接この国家安全保障局にかかわることはないわけでありまして、国家安全保障会議には出席をしますけれども、局の責任者は局長と。そして、総理の特命を受けて、これは政府・与党とかの政務もあるでしょうし、あるいは海外においても総理の特命の中で行動することが可能だというふうに考えます。
  92. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 昨日の春原先生の、アメリカNSC理解を通した上で、一時期、アメリカNSCの補佐官ですので日本とはまた違う部分はあるんですが、やはり暴走した経緯もあり、それに対しての反省という部分も含まれていた。  懸念としては、補佐官として直属の総理の意向を受けてということですけど、それぞれが別々に、局長が動く部分と補佐官が動く部分というのがやっぱりずれてしまう可能性もひょっとしたらあり得るんじゃないかなと。もうちょっとこの補佐官というのを、どういう役回りを持っているのか、運用の中で更に明確化していくというような必要はあるのではないかなということで御質問をさせていただきました。  次に、これも昨日、春原参考人とのお話の中で出てきた情報と政策の分離の関係でございます。  今までも御答弁されていらっしゃいましたとおり、やはり情報と政策というのはしっかり分離をしなければいけない。その上で、国家安全保障局の役回りというのは、政策立案の上での情報の発注者、カスタマーである、要求者であって消費者であり、他方、独自に情報を集める機関ということではないという理解でおります。  そういう点では、しっかり分離はされている部分もあるんですが、やはり情報の発注の仕方によって、情報を集める側もやっぱりいろんなプレッシャーを掛けて、集める情報自体がゆがめられるというような危険性もあるかと思います。この点は今後もしっかり運用で検討していく必要あるかと思いますが、御答弁いただければと思います。
  93. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 委員言われましたように、政策と情報というのは今回の法案の中では完全に分離をさせていただく形になっています。まさに内調を中心とする情報あるいはそれぞれの役所の情報、そうした情報国家安全保障局で集約をして、そこである意味で消費をするわけであります。  そういう中で、やはり集約した情報を総合的に分析をして政策に反映していくという、そこは、そういう意味において、国家安全保障局内閣情報室を中心とする情報コミュニティーというのは完全にこれ分離しているというふうに考えています。
  94. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 ありがとうございます。  最後、ちょっと法案とは少し離れるんですが、私、経産省にいたとき、特にWTOの紛争なども関与させていただいたりとかしました。レアアースの件、中国に提訴したときなども手続に関与させていただいたんですが、個人の思いとしても、これから非常にグローバル経済どんどんいく中、今、TPPの問題もEPAもFTAも、様々な国際ルールの中でのグローバル経済をしっかりどうやって生きていくのかというのが非常に重要になってくるなと。この国際通商の分野での訴訟戦略というのも、どこの国と手を結んでどこを訴えるか、そういうような高度な判断も必要となると思いますし、先ほどのレアアースの件なども、外交、防衛という点での戦略物資という部分のかかわり合いも出てくる訴訟というのも出てくると思います。  今回、私の拙い経験で、やはりそういう部分でも日本縦割りが残っているところがあって、意思決定がなかなか即座にいかなかったりとかする部分もひょっとしたらあるのかもしれないなと。この法案は、国防、外交という点ではありますが、やはりそういう国際通商の分野においても今後しっかりと政治主導といいますか、迅速な意思決定なされるための努力が更に必要であると思いますが、その点、御見解を賜れば幸いです。
  95. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今委員から発言がありましたように、まさに我が国はこの縦割り社会の中で、迅速に、そして機動的に基本方針を設定をして、安全保障外交、防衛の司令塔の役割という形でこの安全保障会議を設定をさせていただいているわけであります。  そういう中で、今通商問題の話もありました。通商の中でも事安全保障にかかわる部分については当然ここで扱う形になろうというふうには思いますけれども、そこは総理の判断によるわけでありますけれども、いずれにしろ、この国家安全保障会議でそうしたものを行う行わないは別にして、通商政策についても、やはりオールジャパンというんですか、そういう形の中で縦割り行政の弊害をなくして行っていくことが極めて大事だというふうに思っています。  現在、TPPにおいては、甘利大臣中心に、それぞれ外務省も経産省も農水省も一つになって今通商問題に当たっているということであります。
  96. 矢倉克夫

    矢倉克夫君 私の方でお伺いしたいことはこれで以上でございますので、質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
  97. 小野次郎

    小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。  私の方からは、これまでの審議を踏まえて、更に深めたいところを何点か御質問させていただきます。  まず、森大臣だと思いますが、森大臣は、違法な情報収集による情報は違法でございますから、違法収集情報行政機関の長が特定秘密として指定することはできませんともお答えになり、また、万一指定してもその指定は無効であるとも答弁されていますが、その認識は変わりませんか。
  98. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) はい、そのとおりでございます。
  99. 小野次郎

    小野次郎君 四十八時間前のことですからそう変わられては困るんでありますが。  では、お伺いしますけど、これを前提にすれば、その点を法律上明確に規定すべきだとは考えませんか。
  100. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 特定秘密保護法案では、特定秘密は、法律の別表に限定列挙された事項に関するものに限って要件を満たしたものを大臣等の行政機関の長が指定するものでありまして、かつ、その指定は外部の有識者の意見を反映させた基準に基づいて行われることから、先ほど申し上げたとおり、これらの事項に該当しない情報特定秘密として指定できないことは明らかであります。また、同法律案は、我が国及び国民の安全を確保することを目的として特定秘密の指定や取扱者の制限等を定めるものであり、法令違反の情報特定秘密として指定するという事態を想定しておりません。  更に言えば、政府による情報収集活動については法令を遵守して適正に行われなければならないことは当然でございまして、各情報機関は常日ごろからそのような点を踏まえて情報収集に当たっているものと認識しておりますし、また委員の御提案の倫理規程についても検討をしていきたいと思っております。  仮に違法な活動によって収集した情報特定秘密に指定されたとしても、その指定は有効なものではございませんので、他法令を見ても、限定列挙、つまりポジティブリストで限定列挙されている場合にはそれ以外のものは無効であるということが明らかでございますので、それをわざわざ明文化するということは考えておりません。
  101. 小野次郎

    小野次郎君 じゃ、大臣、お伺いしますが、その行政機関の長、大臣が指定するのだからというのを一つの理由に挙げましたけど、その同じ立場の方が機密を漏らすことに関しては処罰の対象になると前答えていますよね。
  102. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) はい、行政機関の長が漏えいした場合にもこの法案で処罰の対象になります。
  103. 小野次郎

    小野次郎君 じゃ、小松法制局長官にお伺いしますが、これ立法政策の問題だとは思いますけど、私はいろんな、例えば許可制度あるいは認定制度をつくって、それに、無許可でやった場合にはこういう罰則があるんだという罰則を作る立法例たくさんございますが、そういうときには大概一方で、そういった制度の公信性、つまり信頼性を担保するために、偽りの方法をもってとか不正の手段をもってその制度を使った場合にも禁止していたり、場合によっては罰則を付けるのが普通じゃありませんか。
  104. 小松一郎

    政府特別補佐人(小松一郎君) お答え申し上げます。  委員おっしゃいますとおり、一般に行政機関は法令に従ってその所掌事務を遂行するものでございますので、特にその事務を統括して職員の服務を統督する立場にある国務大臣を含む行政機関の長は、法令に従ってその責任を果たすのがまずこれは当然でございますので、その原則を逸脱するような行為が許されないこともまたこれは自明であると考えております。したがって、今、森大臣から御答弁ございましたように、それを禁止するような規範を殊更に設ける必要はないのではないかと考えております。  もっとも、個々の職員が刑罰法令に触れる行為を行いまして法益侵害やその危険が生ずるような場合には、そのほかの現行の法令でも、公務員職権濫用罪でございますとか虚偽文書作成罪等の罪責を負い、処罰されることもあり得るわけでございます。  そして、これもよく御案内のとおり、情報収集の過程でそのような違法行為があったという場合には、職務を行うに当たってその事実を知ることになったという場合には、公務員には刑事訴訟法二百三十九条に基づく告発義務があるわけでございまして、今申し上げましたような既存の法令の適用によって違法な行為が抑制されるものと考えている次第でございます。
  105. 小野次郎

    小野次郎君 分かりやすい例を挙げれば、例えば交通の運転の免許、無免許で運転する、これは重い罪になりますけれども、同時に、あの法令の中には必ずその免許を偽りの方法で取得しちゃいけないとか試験をインチキしちゃいけないとか、そういう禁止も罰則も付いているわけですよ。  だから、いろんな議員が言っているのは、この制度に信頼を保つためには、秘密に関することであるがゆえになおのことですよ。その秘密を担保するために、立法政策としては、一方で罰則を付けるんだったら、一方でその信頼を裏切るような違法な指定の仕方をしたことについて禁止の条項を置くとか、場合によっては罰則を置くことによってバランスが取れるんじゃないかという立法の仕方について、そういう可能性ありますよね、そのことをお伺いしたいんです。
  106. 小松一郎

    政府特別補佐人(小松一郎君) お答え申し上げます。  ただいま御答弁申し上げましたことの繰り返しになって恐縮でございますけれども、やはり公務員が所掌事務を遂行するというのは、これは法令に従ってやるわけでございまして、特にその責任のある立場にあられる行政機関の長が法令に従って行うことは当然でございます。  それで、それに、この要件に該当しないような情報の収集が行われたとか処理が行われたということについて違法行為がございますれば、既存の法律で処罰されるということになってございますし、またそういう事実が認識されれば、公務員の告発義務があるということを申し上げている次第でございます。
  107. 小野次郎

    小野次郎君 聞いたことに答えていませんよ。そういう立法の形式はあり得るかと聞いているのに、あなた、森大臣の代わりに答弁しているだけじゃないですか、それじゃ。そんなこと聞いていませんよ、法制局に。  だって、この法律は、自衛官とか警察官とか外務省員とかその他、元々守秘義務を十分に自覚している方であっても、適性審査でパスした方が漏えいした場合に十年だと書いている。その中には大臣といえども罰則の対象になるとまで言っているのに、なぜこの制度を担保するために禁止できない、したとしても無効だという部分を明文で禁止する若しくはそれについて罰則を作るということができないんですかと聞いているんだから。  同じことじゃないですか、それ。公務員が漏らすわけない、違法なことするわけないと言うんだったら、こんな法律要らないじゃないですか、元々。
  108. 小松一郎

    政府特別補佐人(小松一郎君) お答え申し上げます。  先ほど森大臣の方からも御答弁ございましたように、行政府の長が特定秘密漏えいするということになれば、これも当然処罰の対象となるわけでございまして、そのほか今申し上げましたような既存の法律上の処罰規定があるということで、違法な指定が行われないという担保、十分な歯止めが掛かっているというふうに判断を内閣としてしたということでございます。
  109. 小野次郎

    小野次郎君 官房長官、元々、今、秘密保護自体が普通じゃ考えられない重い守秘義務、自覚を持っている方たちの中から不心得の者が出たときにということが前提になっているわけですから、それを考えたときに、ああいうふうに、森大臣とか法制局長官みたいに、一方で指定の方に関しては、それは公務員だからあり得ないとか大臣だからあり得ないと言っているんだったら、そもそもこっちだって要らないじゃないかという話になるので、この議論を聞いていて、何か明確にすべきじゃないかという問題提起に対して、お考えありませんか。
  110. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 所管大臣と法制局の長官が答えたことについて、私がこれからまた何か加えることはあり得ないと思います。
  111. 小野次郎

    小野次郎君 甚だ納得できませんが、次の質問をいたしますが、森大臣はまた、秘密指定に関しては大臣やその時々の内閣がしっかりチェックすべきだとお答えになって、政治責任を持ってそれをやるべきだと思うというふうに答弁されています。  これ前提にすれば、私はこれを政治責任の原則と言っていますけど、内閣ごと、大臣ごとに政治責任を明確にするという原則を法案本文又は附則などで明確にすべきだとは思いませんか。
  112. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 大臣等は特定秘密の指定と解除について責任を有しておりまして、新たに就任した大臣などが特定秘密の指定の状況及び指定の要件を満たしているか否かを確認をすることはあり得るというふうにお答えを申し上げてまいりました。政治のリーダーシップに基づくこのような確認は不断に実施すべきものであると考えております。  この特定秘密保護法案におきましては、大臣などの行政機関の長が特定秘密を指定し、また指定後、秘匿の必要性がなくなったものは速やかに指定を解除すべきというふうに規定をしておりますので、大臣等が責任を持って指定及び解除を行うことが条文上明らかになっていると思います。  また、みんなの党からの御指摘に基づいて今修正協議が行われておりますが、その中で、総理大臣のリーダーシップにより更にこういった責任を持って指定及び解除が行われるということが、今建設的な議論がなされているものと承知をしております。
  113. 小野次郎

    小野次郎君 官房長官、昨日、私は財政金融委員会の方でみずほの頭取にちょっと質問をする機会がありました。新聞等で御案内のことですけど、あのケースでも、結局、反社勢力への融資状況という資料が二百数十件あったらしいんですが、八回にわたって役員会にも出、頭取の方の脇にも積んだままになっていて、最初何か措置すればよかったと思いますよ。でも、それから二年以上放置されて、その間に契約先は百件ぐらい増えたわけですよ。  ですから、私たちが心配しているのも、ちゃんとそれぞれの大臣が、あるいはそれぞれの内閣で、自己の責任においてこれは秘密を継続するんだ、若しくは解除するんだという意思表示を毎回やるのをちゃんと仕組みにビルトインしないと同じことになっちゃうんじゃないかと。どんどんどんどんキャリーオーバーしていって、最後にはそんなの一個ずつは見れませんよみたいな話をし始めたら、これこそ国民が心配していることだと思うんですよ。  何かもうちょっと、官房長官、政治家としての御認識はありませんか。
  114. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 先ほど来、森大臣、法制局長官、答弁をしておるわけであります。今、みずほの話ありましたけれども、そこは当然しっかりと対応するというのが役割ですけれども、みずほがそれはできなかったという御指摘でありましたけれども、この法案については、やはり私は、先ほど来、森大臣が説明をさせていただいていますけれども、そこをしっかりと私たちは行っていくことが大事だというふうに思います。
  115. 小野次郎

    小野次郎君 しっかりと行うことが必要だというのは、それは今、安倍内閣閣僚はそうおっしゃっていますけど、それは二代目、三代目と替わっていくわけですから、そのときにもされるということを最初制度をつくるときにビルトインしておかないと、まあ、みずほは関係ないことなんですけど、とにかく例で挙げたんですが、そういうふうに何年かたってから、置いてはあったんだけど手は打たなかったということになりませんかということを言っているんです。
  116. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 秘密指定でございますけれども、違法に収集した情報特定秘密に指定されたとしても、それが無効でございますので、それを例えば漏えいしたとしてもこの法律で処罰されることはございませんし、それを取得したことによっても処罰されることはございません。  大切なことは、しっかりとこの特定秘密の指定と解除を責任を持って行っていくということで、それについて有識者会議等の基準をしっかり決めていく等々のことを制度として定めているわけでございます。
  117. 小野次郎

    小野次郎君 委員長、今の答弁違いますよ、全然、問いと。
  118. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 小野次郎君、もう一度質問の趣旨を。
  119. 小野次郎

    小野次郎君 もう一度答えてください。
  120. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 質問をもう一度お願いします。
  121. 小野次郎

    小野次郎君 片道じゃないんですから、委員長。  よく聞いていてくださいよ、質問を。さっき話したじゃありませんか。  各内閣ごとに、各大臣が替わるごとに自己の責任において秘密を継続するのか解除するのか決める仕組みをちゃんと最初につくるときにビルトインしていく必要があるんじゃありませんかと言っているんです。
  122. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 特定秘密の指定と解除について責任を持ってしていく仕組みをこの法案の中にビルトインをしているわけでございます。  そして、先ほどから御指摘のそこにもし違法なことがあったらどうするのかということについても、これは、それが違法であって無効でございますので、それは処罰をされないということで、それがずっと横に積まれていたらどうするのかということでございますけれども、それは責任を持って指定又は解除していく仕組みを有識者の会議の基準を定めたりしているということでございます。
  123. 小野次郎

    小野次郎君 大事な質問がもう一つあるので、今の答弁はなっていませんけれども、よく御勉強いただきたいと思いますが、都道府県知事についてお伺いします。  都道府県知事が総理と重要な相談をしなきゃいけないことがあります。間接侵略かどうかの認定とか原発テロの可能性だとかいうときに、都道府県知事は自衛隊法の治安出動の要請などの際に総理大臣ともそういった機微情報を共有しなきゃいけない局面が明文上も想定されているわけです。  ところが、この法律にはどこにも都道府県知事という存在がありません。総理も、公益上特に必要があると認められるこれらに準ずる業務という、法第十条で読むんだとおっしゃいましたけれども、これらって何だといったら、裁判所の手続と国会での審議ですよ。  どうして都道府県知事が治安出動の前に総理機微情報について情報交換するのが国会審議や刑事裁判所、刑事司法の手続と準ずると見ることができるんですか。おかしいと思いませんか。
  124. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 本法案十条第一項第一号は、特定秘密の提供を受ける者が公益上特に必要があると認められる業務において当該特定秘密を一時的に利用する場合の提供について規定しております。本号では、このような業務として国会の秘密会及び刑事手続を明記するとともに、公益上特に必要があると認められるこれらに準ずる業務について利用する場合に、提供を受ける側において必要な保護措置を講じた上で行政機関の長が特定秘密を提供することができる旨を定めております。  御指摘のような場合に都道府県知事が行う業務は、国会の秘密会や刑事手続と同様に公益性の高い業務でありますから、本号に基づき特定秘密の提供を受けることができる場合に該当いたします。
  125. 小野次郎

    小野次郎君 法制局長官、これ、構成要件にも当たることなんですよ、罪刑法定主義の。それが、だって、明文で読めないものを読めますなんて、今まだ立法過程じゃありませんか。立法過程のときから、当然、自衛隊法に書いてあるものが条文に載っていないのに、後で読めばいいんだみたいなことだったら、どれが入るか分からないじゃありませんか。なぜ入れないんですか、それを。
  126. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 時間になっておりますので。
  127. 小野次郎

    小野次郎君 答弁がひどいんだから、それは。同じことを繰り返しているんだから。
  128. 中川雅治

    委員長中川雅治君) じゃ、簡潔に。
  129. 小松一郎

    政府特別補佐人(小松一郎君) お答え申し上げます。  準ずるという言葉が法令用語上どのように使われているかということでございますが、権威のある法律用語辞典のようなものには、あるものと同様又は類似の性質、内容、要件等を有している別のものについて、そのあるものと同じ取扱い、処理をする場合に使用される語であると、こういうふうに言われているわけでございまして、国政調査とか刑事事件捜査、公訴の維持ということと全然性質が違うじゃないかというのが御質問でございますけれども、一般に高い公益性が認められるというところに着目いたしまして、そういう共通の高い公益性ということに着目をいたしましてここに準ずる場合と、こう書いてあるわけでございまして、「公益上特に必要があると認められるこれらに準ずる業務」という法令の文言に大きな問題があるとは考えないわけでございます。
  130. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 時間です。
  131. 小野次郎

    小野次郎君 罪刑法定主義にもこれは反するおそれがある、どれが入ってどれが入らないか分からないような条文は私は不適切だということを指摘して、質問を終わります。
  132. 中山恭子

    ○中山恭子君 日本維新の会、中山恭子でございます。  これまでにも官房長官には機構の問題で何度かお尋ねしております。さらに、他の委員の方からもお話が出ておりました。また、昨日の参考人の春原先生からも、安全保障担当補佐官には事務局長を兼任させる方が組織的効率も高く風通しも良いシンプルな陣営になることは間違いないというような、論文の中にそういう文言も出てきております。  日本版NSCの機構を他の国のカウンターパートのその組織と比べますと、やはりちょっと弱点が多いかなと思っておりまして、アメリカは大統領制でしたので大統領と大統領補佐官の図面を先日お渡しいたしましたが、今日はイギリスのNSC組織についての図面を出しております。イギリスの場合には、国家安全保障担当補佐官が国家安全保障局長を兼任しております。イギリスでは、この組織は二〇一〇年五月に設置された英国NSC組織でございます。  国によっていろいろな組織の在り方があるかと思いますので、日本でも日本なりに日本的な形があってよろしいかとは思うんですけれども、この日本版国家安全保障局長が余りにも、権限といいましょうか、総理にも直結していないという条文がはっきりしているものですから、やはり補佐官を使って総理と直結させるのかな、させておいた方がいいのかなという思いがございます。兼任した方がいいのではないだろうかと私自身は考えております。  先ほど大野委員の説明に官房長官からは、補佐官に他の案件を任せることもできるし、それから、柔軟な形で進めることができるというお話がありましたが、当初から兼任の形は取らずに、そのときの総理のお考えに従って動くということをお考えなのでしょうか。それで大丈夫なのでしょうか。
  133. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) まず、国家安全保障担当の補佐官というのは、前にも申し上げましたけれども、総理のスタッフとして総理の命を受けて安全保障に関しての様々な対策を機動的に行うという職であります。そしてまた、国家安全保障局長というのは総理が指名する特別職の国家公務員であり、総理自身が自ら信頼する人間をそこに充てることになるわけであります。そして、国家安全保障局長は、総理官房長官、そして私の下で政策の企画立案と総合調整を実は行うわけであります。  前回のときの組織内閣官房の中でありませんでしたので、委員総理補佐官の際は総理から直接出た会議体事務局みたいな、国家安全保障局はそういう状況でありましたけれども、今回は総合調整まで行いますので、それは極めて総理の信頼の厚い重要な役職だというふうに思っております。  国家安全保障局長とこの総理補佐官、安全保障担当の総理補佐官はこれ兼務できることになっていますけれども、国会議員はできないわけであります。そういう中で、兼務させたらいいんじゃないか、その方が分かりやすいという御指摘でありましたけれども、それぞれの総理大臣がどのような、兼務させた方がいいのか、あるいは別にした方がいいのか、両方総理が使えるわけでありますから、そうしたことを考えるのはこれ総理大臣でありますので、総理自身の一番機動的に、そして効率的に物事が進めることができる、そういう判断で総理がこれは判断することになるだろうというふうに思います。  そういう中にあって、今、私たち日本のこの組織というのは、十分機能的に国民の安全と国の平和のために機能することができる組織だというふうに思います。
  134. 中山恭子

    ○中山恭子君 こういった組織ができるということを非常に喜ばしく思ってはおりますし、まだ完璧な組織ではないだろうと、これからいろいろ進めて改善していくことも考えてよいのであろうと思っておりますが、いずれにしましても、アメリカの大統領補佐官ですとかイギリスの国家安全保障担当補佐官などと対等な形で交渉し、情報をやり取りし、それをまた分析して政策に反映していくという非常に大事なポストでございますので、そういった海外の情報担当者としっかり信頼関係を結べるそういう人物を置く形の組織というものは、もう一度しっかりしたものとするように考えてもいいだろうと思っております。  今日はもう一つ、アメリカ情報コミュニティーの図面を、十六機関含まれております。CIAとかNSAといった三文字の情報機関、さらにはテロに関する金融情報局とかエネルギーの関係とか、あらゆる情報関係がこのUSインテリジェンスコミュニティーの中に含まれております。  日本でも今やっとこういった情報組織を統一しようという動きが出てきているところではございますけれども、やはりまだヒューミントの問題ですとか電波通信の情報収集とか衛星写真などの画像情報収集などについても、しっかりした情報を取り分析するという機構まではできていないように考えています。  そういった事柄についても、今後、日本として貴重なこういう情報を集約する、収集する、集約するだけではなくて、こういった組織の中で情報収集もできるような、そういった組織に発展させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  135. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今委員から配付をいただきましたアメリカのこのコミュニティー、十六ですか。日本においても、警察庁とか公安調査庁とか外務省とか防衛省中心にこの情報コミュニティーがあるわけでありますけれども、そこを内閣情報官のところで現在は集約を、仕事になっています。私自身がその内閣情報会議というものの議長をしておりまして、ここへ集約して会合を開いたりいたしておりますけれども、情報というのは、今度の国家安全保障局においてはそうした内閣情報室を中心とした情報を提供してもらう、それと同時に、国家安全保障局でも、海外からの情報もそこでも集約をする、また国内の情報も集約する。そこで集約したものについて、まさに総括的に分析をして政策を立案をして、総理中心とする国家安全保障会議にこれかけることであります。  いずれにしろ、まずスタートをさせていただいて、その情報収集の在り方等も試行錯誤する中で、しっかりと体制を整えていきたいと思います。
  136. 中山恭子

    ○中山恭子君 今緒に就いたばかりではございますけれども、今後も情報収集、組織形態、秘密保全など、まだまだいろいろ検討し、変更したりしながらしっかりした組織に進めていく必要があろうかと思います。  アメリカでもよく言われますのが、トライ・アンド・エラーという形でこの情報関係は進めていると聞いておりますので、是非、少しずつでも強い信頼される情報機関になりますように御尽力いただきたいと思っています。  ありがとうございました。
  137. 福島みずほ

    福島みずほ君 社民党の福島みずほです。  びっくり仰天するようなことがあったので、まず質問をさせていただきます。  今日、自民党の議員の方から、メディアに対して捜索は入るんですね、入り得るんですね。はい、入りますという訂正がなされました。何でこういうふうにでたらめなことに訂正を役所がしなくちゃいけないんでしょうか。  森大臣は衆議院で、国民の知る権利に資する報道取材の自由をしっかり尊重してまいるということを条文にも規定したわけでございますので、報道機関オフィス等ガサ入れが入るというようなことはないというふうにお答えをいたします。確かにこれは正当業務行為であれば入らないという意味なんですが、物すごくミスリードしますよ。  森大臣、メディアに対して捜索が入り得る、これは当然ですね。
  138. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 衆議院委員会で御答弁をしたとおり、公明党の大口先生の御質問で、正当業務の行為に当たる場合には報道機関に捜索、差押えが入ることはないですねという御質問に対して、正当業務に当たる場合にそのようなことはないですというふうにお答えをいたしました。
  139. 福島みずほ

    福島みずほ君 いや、これはミスリードをさせやすいですよ。だって、正当業務かどうかというのは捜査の過程で、場合によっては公判廷で明らかになることじゃないですか。  また、もっと私はびっくりしたことがあります。昨日の特別委員会、衆議院でこう答弁しています。通常取材行為を罰することはございませんので、スパイですとかテロですとか国民の生命と国家の存立を著しく害する、そういう行為について処罰をするということで、それはやはり未遂であっても罰する必要性があるわけでございます。  民主党の大島議員への答えなんですが、スパイですとかテロですとかそういう行為について処罰する、取得行為、そんな構成要件になっていないじゃないですか。何でこんなでたらめを答えるんですか。
  140. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 二十一条に規定してありますとおり、出版又は報道の業務に従事する者の取材行為につきましては、専ら公益を図る目的を有し、かつ、法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするというふうに規定をしております。ですので、一般の取材行為は当たらないということを申し上げました。
  141. 福島みずほ

    福島みずほ君 違いますよ。あなたはこう答弁しているんですよ。スパイですとかテロですとかそういう行為について処罰をするということで。違うじゃないですか。  この構成要件、二十三条見てくださいよ。その他の特定秘密を保有する者の管理を害する行為、五つ掲げてあるでしょう。これのどこがテロで、どこがスパイ行動なんですか。言うことが極めて不正確、でたらめですよ。こんな答弁大臣がしているようなら駄目ですよ。
  142. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 本法案におきましては、別表に掲げるものを特定秘密というふうにいたしまして、それを漏えいする行為又は取得する行為を処罰することによって国民の命又は国家の安全を守ることを目的としております。  この別表の中に、特定有害活動、テロリズムの防止に関する事項というものを書いておりまして、そういうものを取得をしたり漏えいをしたりする行為を処罰しているわけでございます。
  143. 福島みずほ

    福島みずほ君 違うんですよ。あなたの言い方は、取得行為はスパイやテロを想定しているというふうに新聞で引用されています。あなたはこう言っているんですよ。特定秘密にスパイ活動とテロ防止が入っている。それは事実です。しかし、取得行為行為についてあなたはこう答弁しているんです。通常取材行為を罰することはございませんので、スパイですとかテロですとか国民の生命と国家の存立を著しく害する、そういう行為について処罰する。  つまり、あなたは、秘密指定の中身取材する取材行為行為をごちゃごちゃにしているんですよ。全く……(発言する者あり)わざとなんですよ。わざとですよ。わざとそれは言っているんですよ。そんなとんでもない取材行為は処罰すると国民は思うじゃないですか。  さっきのメディアに対してガサ入れをしないと明言することもそうですよ。そんなごまかしを、でたらめを言っているから、さっき政府答弁言い直しをさせたんじゃないですか。
  144. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 新聞報道ではなく、議事録を見て正確に質問をしていただきたいと思います。  先ほどの二十一条の大口委員に対する答弁も、大口委員質問に答えて答弁をしております。質問は、この二十一条二項の正当な業務行為によるものについて質問しているから、ガサ入れという言葉を大口委員は使いましたけれども、捜索、差押えについては、大口委員が御指摘をしているような正当な業務行為については取材機関に捜索、差押えに入ることはないものと考えますというふうに答弁をいたしました。正確に議事録を見て質問をしていただきたいと思います。  二十三条のものも、この別表に該当するような行為を取得する行為について、二十一条に書いてあるとおり、「法令違反又は著しく不当な方法によるものと認められない限りは、これを正当な業務による行為とするものとする。」と書いてありますから、著しく不当な方法によるものと認められない一般の通常取材行為は処罰されないということを述べたわけでございます。
  145. 福島みずほ

    福島みずほ君 違いますよ。あなた、わざとこれ言っているんですよ。スパイですとかテロですとかそういう行為について処罰をするということであって、取材行為について言っているんですよ。これすごく混同するじゃないですか。全く混同しますよ。そういう言い方をわざとしているんですよ。いや、これは答弁不正確ですよ。謝った方がいいですよ。そういう行為というふうにあなたは言っているんだから。構成要件、そうなっていないじゃないですか。違いますよ。もっと構成要件広いじゃないですか、二十三条は。  適性評価についてお聞きをいたします。  民間の人に対して行政の長は適性評価をする。それについて行政の長が民間を調査する。その場合にこれはどんなことをするか。評価対象者への質問、評価対象者の知人その他関係者への質問、評価対象者からの資料提出依頼、役所や公私団体への調査報告依頼。  民間企業を公が調査するってなかなか大変ですよね。行政庁、今、国家公務員はどこも増員要求して、もう本当に大変です。どれぐらいの規模で、それぞれの役所で民間の適合事業をきちっと調査する、人を一人一人インタビューして調査する、そのための人員や規模。そして、これは誰がやるんですか。行政機関の長がやるってなっているけれども、できない。これ、民間団体で働く人の調査はどのように行われるんでしょうか。  吉村昭さんの「戦艦武蔵」という本を読みました。長崎で三菱重工で働く人たちの調査を戦前は特高警察がやり、町の中でも随分調査をする。そして、チームをつくって、もう水も漏らさぬ警戒態勢。誰にも言うな。書面が一枚、図面が紛失してしまって、すさまじい拷問と取調べが行われたというのがその小説の中に書かれております。  誰が調査をするのか。行政の長が民間の人を調査するというときに、誰が調査をして、どれぐらいの規模でやるんでしょうか。
  146. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 民間業者については、防衛産業等の一部の場合に限って、その特定秘密を取り扱う者に限って適性評価をいたします。行政機関の長が責任を持ってその調査をする者を決めまして、そして行政機関の長が責任を持って調査をしてまいります。(発言する者あり)
  147. 福島みずほ

    福島みずほ君 だって、これ国土交通省も文科省もどこも適合、経産省もエネ庁もやるわけじゃないですか。行政機関の長、やれないでしょう。誰がやるんですか。(発言する者あり)
  148. 中川雅治

    委員長中川雅治君) じゃ、速記を止めてください。    〔速記中止〕
  149. 中川雅治

    委員長中川雅治君) じゃ、速記を起こしてください。
  150. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 今御答弁申し上げております。議事録を正確に起こしていただければ分かりますが、不規則発言で聞こえなかったのだと思いますけれども、行政機関の長が適性評価をする者を決め、その者が適性評価をいたしますというふうに述べました。十二条にその旨規定してあります。
  151. 福島みずほ

    福島みずほ君 行政庁の長がやると書いてあるので、民間企業、これはいろんな、経産省、文科省、国土交通省、どこもそこの適合事業の民間の相手を調べるわけですよね。一人一人調べるの大変です。  行政の長は、誰に委託をして、どのような形で、どれぐらいの規模でやるんですかという質問です。
  152. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) ですから、御答弁申し上げているとおり、十二条の四項に規定をしてあります。「行政機関の長は、第二項の調査を行うため必要な範囲内において、当該行政機関の職員に評価対象者若しくは評価対象者の知人その他の関係者に質問させ、若しくは評価対象者に対し資料の提出を求めさせ、又は公務所若しくは公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。」というふうに規定しております。
  153. 福島みずほ

    福島みずほ君 条文は分かっているんです。ですから、どれぐらいの規模で、その省庁の役人がやるんですか、防衛省の役人がやるのか、どれぐらいの規模でやるのか。
  154. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 時間が来ておりますので、じゃ簡潔に。
  155. 森まさこ

    国務大臣森まさこ君) 条文は分かっているというふうに言われましたが、ここに行政機関の職員にと、今読み上げたとおりですね、行政機関の職員がやるわけでございます。
  156. 中川雅治

    委員長中川雅治君) いいですか。
  157. 福島みずほ

    福島みずほ君 ちょっと質問に、どれぐらいの規模でどうするのかということについてちょっとお答えしていただけなくて、具体的にどういうふうにするのかをお聞きしたかったんですが、また後日質問いたします。
  158. 中川雅治

    委員長中川雅治君) この際、お諮りいたします。  委員議員浜田和幸君及び主濱了君から安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案についての質疑のため発言を求められておりますので、これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  159. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 御異議ないと認めます。  それでは、まず浜田和幸君に発言を許します。浜田和幸君。
  160. 浜田和幸

    委員以外の議員(浜田和幸君) ありがとうございます。  国家安全保障会議日本の命運にとって極めて重大な、かつ重要な役割を果たす、そういう機能を期待しつつ、本当にこの組織が機能するためにもっともっと議論を深めたいと思って、こういう時間をつくっていただきました。  まずは、防衛、外務両大臣に基本的なことをお伺いしたいんですけれども、今の世界の情勢を見る中において、国家安全保障にとって最も重要な要素、この国家安全保障会議を機能させるための要素としては何が一番重要だとお考えでしょうか。
  161. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 外交におきましても、また国家安全保障会議を機能させるためにも、やはり的確な情報収集を行い、そして分析を行い、こうした会議にしっかりとした情報、資料を提供すること、こういったことがまずもって重要だと認識をいたします。
  162. 浜田和幸

    委員以外の議員(浜田和幸君) 防衛大臣にも同じ質問を。
  163. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 防衛省も従前から様々な形で情報収集を行い、分析を我が国の安全保障に資するため使っております。今回、NSCができましたら、その体制強化を図る中で、しっかりとこのNSCの中にも情報が提供できるような体制をつくっていきたいと思っております。
  164. 浜田和幸

    委員以外の議員(浜田和幸君) 私も全く同感であります。情報の収集と同時に、その情報の管理、漏えいをどうやって防ぐかということもとても重要だと思うんですね。  その観点でいきますと、今のITの世界、これはやはり情報系と制御系がございます。日本は、情報セキュリティーに関しましては、戦後一貫してアメリカの技術を導入してきた経緯があります。今日も、インターネットから始まって、プロトコールシステム、OSI、また、全てのセキュリティーに関して申しますと、制御、通信、認証、暗号、こういったもの全てアメリカのものを使っているのが実態でございます。  しかしながら、最近の事例で申しますと、二〇一〇年、イラン及びサウジアラビアに対する攻撃で、標的型攻撃の存在が判明いたしました。欧米での様々な報道を見ておりますと、これはアメリカとイスラエルが共同開発した技術によって行われた攻撃だと。この攻撃手法は、国家レベルの攻撃であり、内部協力者が介在していたと言われています。  そのときの標的型攻撃はスタックスネットと呼ばれて、よく承知されているんですが、問題は、その攻撃手法のソースコードが世界中に拡散したという事実であります。更に言えば、この問題は、アメリカのNSA、そこからロシアに今逃亡しておりますスノーデン、彼が暴露した情報によると、通信のセキュリティーですとか暗号ですとかバックドアが設置されていた。これ、言い換えると、アメリカが、あるいはイギリスが、現在の情報システムのセキュリティーの根幹である暗号技術、その暗号通信のSSL—VPN、これは盗聴やあるいは解読ができる仕組みを前もって仕込んでおいたということなんですね。  ということは、日本が自らの情報を守ろうとしたときに、従来のようなアメリカやイギリスに依存したシステムを使っている限り無防備であるということが言えるわけであります。そういう意味で、ファイアウオールとか様々な手だては講じられて暗号化も進んでいると思うんですが、その暗号化に対する努力が実は知らないところで裏口として世界に漏れている、そういう現実がある。  原発の安全神話というのがありましたけれども、同じことで、セキュリティーの問題も、アメリカ頼っていれば大丈夫だという神話がいまだに続いている。果たしてこれでいいんでしょうか。これをどうやって克服するのか。このことについて国家安全保障会議がまさに取り組むべきだと思うんですけれども、防衛省外務省、各々のお立場から見解をお聞きしたいと思います。
  165. 小野寺五典

    国務大臣小野寺五典君) 今、我が国の暗号のお話があったと思いますが、防衛省・自衛隊では、機密性の高い情報を扱う情報システムにおいては、独自の暗号を使用し運用しております。  委員がおっしゃるように、今、アメリカの技術を含めた他国の技術に委ねるというのは、これはやはり様々な懸念も生じますので、防衛省・自衛隊としては独自の暗号の使用ということ、これをこれからもしっかり能力の向上につなげていきたいと思っております。
  166. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) 情報セキュリティーの重要性、御指摘のとおりだと認識をしております。  外務省におきましても、従来から、政府全体で定められた方針に従いまして情報セキュリティポリシーというものを策定をして、厳格な取扱いを定めるとともに、職員の意識向上が重要だということで様々な対策を講じております。  そして、状況によって、また技術の発達によってこれは絶えず見直していかなければいけない、こういったことで、この情報セキュリティポリシーにつきましても、最新版、平成二十五年五月二十八日、改定をさせていただいております。  また、暗号につきましても、外務省では従来より、特に重要な情報の授受に際しましては独自に開発した暗号の使用を含めた厳重な運用を行っております。
  167. 浜田和幸

    委員以外の議員(浜田和幸君) そういう厳重な運用ということを考えた場合に、例えばアメリカ政府が、インターネット上を様々な情報が飛び交っているんですけれども、そういうものを諜報活動の一環として、民間のIT企業、例えばアメリカのマイクロソフト、あるいはアメリカのグーグル、そういった大手のネット事業者のサーバーから電子メールなどの個人情報、そういったものを裏口を通じて入手するPRISMというプログラムを実施していたということも近年明らかになっております。  こういったことは、スノーデンというNSAに勤めていたこの彼が暴露したわけなんですけれども、そういうことを想像しますと、我が国日本に対してもそういうような働きかけが行われていたという具合に考える方が妥当だと思うんですけれども、そういう同盟国であるアメリカとのこれからの関係ですね。アメリカ情報が必要だ、そのために国家の機密情報をきちんと守らなければいけない。そのための国家安全保障会議も必要だということなんですが、アメリカ以外の、例えばアジアの近隣の国々の方々と話をすると、日本情報というのは簡単にアメリカに筒抜けになっている、そういう国と果たして本当に情報共有ができるのか、大丈夫かという声も一部聞こえるんですね。  そういった意味で、やはり、独自の暗号を作っておられるとおっしゃいましたけれども、そのシステムが本当に日本の安全を守るためのまさに一〇〇%メード・イン・ジャパンのものなのかどうか。じゃ、具体的にどういう今、防衛省外務省は暗号に関するソフトを自前で開発したもの、何を使っているのか、この辺りも明らかにしていただければと思います。
  168. 中島明彦

    政府参考人(中島明彦君) お答え申し上げます。  防衛省・自衛隊におきます暗号システムの運用につきましては、先ほど大臣お答えしましたとおり、機密性の高い情報を取り扱う情報システムにつきましては独自に作成した暗号を使用して運用しております。  取り扱う情報の機密性がより低い情報システムに関しましては、政府推奨暗号といった商用暗号を使用する場合もございますけれども、これにつきましては、必要に応じまして強度審査、また実装の変更ということを行った上で使用しております。
  169. 山田滝雄

    政府参考人(山田滝雄君) お答え申し上げます。  外務省では、長年にわたり独自の技術で、日本の専門家の方々との協力はありますけれども、基本的に日本だけの力で我々の暗号を管理してきております。  また、我々のシステムは基本的に外部との接触を最小限にとどめております。さらに、その上でファイアウオールの強化、さらに外部との接続部分の通信監視などを二十四時間体制で行っております。
  170. 浜田和幸

    委員以外の議員(浜田和幸君) 是非、独自のソフト開発というものが必要だと思いますし、実は、今国際的なそういった情報セキュリティーのルール作りという話も進んでいます。そういうことを進めるに当たって、今、日本防衛省外務省がどういうような、アメリカ以外の国、あるいはアメリカと協力しながらそういう安全保障上の対策を取っているのか、簡潔に御説明いただければと思います。
  171. 岸田文雄

    国務大臣(岸田文雄君) サイバー分野につきまして、安全保障面、重視しながら二国間、多国間、様々な場における協力を進めております。  我が国は、従来の国際法適用を前提とした国際行動規範作り、これが基本的な立場であります。国際的なこの議論におきましては様々な議論がありますが、今申し上げました立場に立ちまして、途上国能力構築支援ですとか信頼醸成の構築を行っています。多国間におきましても、ARFの枠組み等様々な枠組みに積極参加しておりますし、二国間におきましても、米国、英国、インド、あるいはNATO、こういった組織、国々と意見交換、あるいは協議、対話を進めております。ASEAN各国とも能力構築支援、こういったものをしっかり行っている。  こういった様々な取組を通じまして、国際的なこの分野における協力を進めているということでございます。
  172. 浜田和幸

    委員以外の議員(浜田和幸君) ありがとうございました。  機密漏えいがないように、是非よろしくお願いいたします。
  173. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 次に、主濱了君に発言を許します。主濱了君。
  174. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) 生活の党の主濱了であります。  委員発言をお認めいただきまして、本当にありがとうございます。感謝申し上げます。  早速質問に入りたいわけですが、その前に、基本的な考え方、これを申し述べておきたいと思います。  独立国家日本の安全あるいは国民の安全を確保することはもう国家の責務であると、これは言うまでもないことだというふうに思っております。このため、日本安全保障について、各省庁縦割りの弊害を排して外交安全保障政策を一元的に担うと、こういう基本的な考え方については理解はできるわけであります。ただ、一方におきまして、独立国日本の平和あるいは国民の平和、これに直結する安全保障、とりわけ外交、防衛につきましては、その意思決定についてはやはり党派を超えたコンセンサスを得る必要がある、それが不可欠であると、このように考えているところであります。このような基本的な考え方の下に質問をさせていただきます。  まず各論から入りますが、米国や英国の国家安全保障局日本におけるカウンターパートは、どの省庁、どの機関、どの部署であるか、これについてお伺いをいたしたいと思います。
  175. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 今回の国家安全保障会議、その創設に際しまして内閣官房に創設をされるこの国家安全保障局は、総理のリーダーシップの発揮を強力にサポートすると同時に、総理の意向を踏まえながら、国家安全保障に関する外交・防衛問題を中心基本方向を打ち出すと同時に総合調整をする組織であり、今言われましたように、各国のNSC、その事務局に相当する組織であるというふうに思います。ただ、この国家安全保障局は、自らが情報の収集、分析は行う情報機関ではなくて、そうしたものは引き続いて内閣情報調査室や各省庁の情報部門が行うことになっております。  ですから、どこが担当するかということであれば、国家安全保障全体としてはこの安全保障局でありますけれども、情報については、従来どおりそれぞれの部門が担当する形になります。
  176. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) 情報収集の段階では、内閣情報室、あるいは外務省、それから防衛省、あるいは法務省、さらには経産省、農水省、環境省など、その関係の省庁がしっかり情報を収集する、こういうことで、この部分については変わらないと、こういうことでございますね。その点は理解をいたしました。  それでは、国家安全保障会議に提出される資料、この資料については全て国家安全保障局作成するんでしょうか。
  177. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) それぞれの、今委員から御指摘がありましたように、従来の内閣情報室で収集したもの、各省庁で収集したもの、また他方、海外からのものもあろうというふうに思います。様々なものをこの国家安全保障局で集約をして、そこで総合的にこの分析をする中で政策を立案し企画をして、そうしたものを国家安全保障会議に提出をすると、そういう方向になります。
  178. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) 外務省とか防衛省、それぞれ情報を直接入手したところ、そこが国家安全保障局を経ずして直接国家安全保障会議、特に四大臣会議に資料を提出するということはあり得るんでしょうか。
  179. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 国家安全保障局でそうした情報を集約をするわけです。そしてまた、総理大臣や私、内閣官房長官は、ほかの省庁からの情報も私どもは提供を受けることというのはあり得ます。
  180. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) そうしますと、ルートが二つに、まあ二つ、それ以上になる、複数になると、こういうことでしょうか。そうした場合に、この国家安全保障局設置の意味が私は薄れると思うんですが、いかがでしょう。
  181. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 国家安全保障局としての全体はそこの中で情報を集約をして、そこで総体的な分析をした上で政策企画を立案します。また、官房長官総理大臣、自分が直接情報を必要とする場合は、それは従来どおり内閣情報官とかあるいは役所とか、自分の必要な、関心のあるものについてはそれぞれ提供を受けるということは、それはできるということであります。
  182. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) 四大臣会合という集合体があります。そこに提出される資料、それも国家安全保障局で全て取りまとめるのではなくて、個別に上がるということがあるんでしょうか。
  183. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 国家安全保障局の会合に係る資料ですよね。それについては、国家安全保障局を関与しないで会議にかかることはあり得ません。
  184. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) その点、了解しました。  次、服務についてお伺いをいたしたいんですが、日本安全保障の確保上、秘密漏えいを防止するということは、これは不可欠なことだというふうに思っております。一般職の国家公務員あるいは自衛隊職員などの服務につきましては、国家公務員法、自衛隊法あるいは日米相互防衛援助協定に伴う秘密保護法と、こういったようなことによりまして、秘密漏えい自体が禁止され、そして違反した場合には罰則が科されることになっております。  一方、今回の法案の第七条第二項に、国家安全保障局の議長、それから議員、代理で出席した副大臣内閣官房副長官、国家安全保障担当総理大臣補佐官、それから幕僚長その他関係者、それから事態処理専門委員会委員については秘密漏えい禁止の規定はあります。あるんですが、本法による罰則規定がない。どうしてでしょう。
  185. 北崎秀一

    政府参考人(北崎秀一君) お答えいたします。  一般職の国家公務員及び自衛隊員につきましては、先ほど委員御指摘ございましたように、国家公務員法、自衛隊法に基づき一般的な守秘義務が課されておりますことから、本法案で守秘義務を掛ける対象として念頭に置いていますのは、先ほど委員おっしゃられました国務大臣等の特別職の国家公務員でございます。  特別職の国家公務員につきましては、諸法令におきまして、守秘義務に違反した場合に罰則を科す一般的な規定はございませんで、会議に出席する国務大臣や副大臣内閣官房長官等の特別職の国家公務員については、本法案においても同様の取扱いをしたところでございます。  また、本法案八条二項に基づき関係者として国家安全保障会議に出席した方が自衛隊でありましたりあるいは一般職の公務員でありました場合は罰則規定が適用されます。  なお、特定秘密保護法が、これが成立し施行された場合には、特定秘密の取扱いの業務に従事する者が故意又は過失により漏えいした場合でも、国務大臣等の特別職国家公務員でありましても処罰の対象になる、これからなっていくということかと存じます。
  186. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) ここで取り扱うのは、もう日本安全保障にとって大事な案件であります。だからこそ、この法案できちっと罰則規定を作ったらいかがでしょうか。今の答弁では、私、納得できません。
  187. 中川雅治

    委員長中川雅治君) どなたに答弁を求めていますか。
  188. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) できれば官房長官、お願いいたします。
  189. 菅義偉

    国務大臣菅義偉君) 国務大臣等の特別公務員ですよね。これに対して特別秘密以外の秘密漏えいした場合の罰則、これの適切な在り方については、これから引き続いて研究をする必要があるというふうに認識をいたしております。
  190. 主濱了

    委員以外の議員(主濱了君) 私が今申し上げたのは、実はこの今出ている法案についての、特定秘密保護法についてはまた何回か後にお伺いするとしても、今はこの法案についての質問でありまして、ということで時間が来ましたのでやめますが、是非とも次回においても委員発言をお認めいただきますようにお願いを申し上げます。  ありがとうございました。
  191. 中川雅治

    委員長中川雅治君) 本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午後三時六分散会