○森本真治君 最後にお伺いをしたいと思いますけれ
ども、私は前職、広島の市
会議員をしておったんですけれ
ども、
是非、この貴重な
機会なので、その際、議会の中でもこれ、市議会の中でもかなり
議論にもなったことについて
是非御所見をお伺いしたいと思っております。
会計検査院が
平成十九年から二十一年度の都道府県、政令市における国庫補助
事業に係る事務費等の不適正な
経理処理について
検査を行われて、全自治体が預け金や一括払い、差し替えなどの不適正な
経理処理を行っているということで
指摘をされたわけでございます。
広島市は、そのときそれを受けて、国からの
補助金以外のものも含めて全て
経理処理について自主点検を行いました。相当な額が出てきまして、これは議会もその年度、
平成二十一年度
決算を初めて不認定にしたということがあったんですね。そこで、我々のこれ議会の側でも
議論になったのが、この
検査の
観点でいう
合規性と
効率性が衝突したということですよね。
その当時、広島市として、原因として、これは
会計検査院も同様に
指摘しておるんですが、公金取扱いの重要性に対する認識の欠如ということで、私的流用でなければ、事務
手続の省力化や事務の効率化になるのであれば許されるという、そういう意識が根底に職員の中にあるというようなことを広島市としても
指摘したわけです。しかし、その当時、広島市は物品調達三万七千件あったわけです。そして、その中でも特に学校でありますとか保育園などの
現場の先生というのは過重な負担があって、その中で多くのこういう事態が発生をしておったというような
実態が明らかになったんです。
広島市は当然再発防止策というのを作ったんですが、
検査体制を整えようと、しかしこれは自治体も厳しい
財政状況の中で人員を増やすわけにはいかない。結局、更なる職員の負担を増やすことになった。さらには、財務会計システムを再構築するということで、これは数億円単位の負担増ということになったわけです。つまり、
合規性を追求することによってやっぱり
効率性が損なわれていくという、これは残念ながらそういう
現実があるということが表に出てきたわけなんですけれ
ども。
検査院の強みとして
実地検査というのがありますが、しかしこの
現場主義というのは、
実態の負の
部分を明らかにするだけでなくて、より
実態に合った
制度を整えてあげるということも必要であるのではないかというふうにも思っておるんです。まさにこれが
国民目線ということになろうかと思うんですけれ
ども、このことで、もし、御所見というか何か御
意見というか聞かせていただけるのであればお伺いしたいと思います。