○寺島
委員 民主党の寺島義幸でございます。
諸
先生方とダブる部分もあろうと存じまするけれども、お許しをいただきたいと存じます。
初めに、
畜産、
酪農政策の基本の部分について
質問をさせていただきます。
我が国の
畜産、
酪農は、御案内のとおり、和牛
繁殖経営の
高齢化、あるいは
酪農経営の将来への不安などによりまして、先ほどの
お話のように、離農する
農家が増加しているわけでありまして、
生産基盤が縮小をいたしておるわけであります。つまり、構造的な問題ということに相なるのでありましょう。
配合飼料価格の高騰などの
課題が重なって、まさに危機的な
状況にあるのは御案内のとおりであろうと思います。
このようなことに加えて、穀物相場や為替相場の変動など外部
環境が大きく変化する中でも、
畜産、
酪農経営が将来を展望できるような、
畜産農家の皆さんが来年も再来年も一生懸命やろうじゃないかと意欲の出るような、そんな安定した
生産のできる
畜産、
酪農の基本
政策というのをここで見直して、しっかりと土台をつくっていかないかぬのかな、こんなふうに実は思っているわけであります。
私の長野県は、
農業産出額が二千数百億でございまして、
畜産は二百七十七億ぐらい、一二、三%であります。お米は四百九十億ぐらいで二一%というような
状況であって、先ほどの
中川先生の
お話ではないんですけれども、
家族経営の
畜産が非常に多いわけです。
そうした中で、先ほど来
お話しのように、素牛の肉牛の場合、五十万ぐらいになっちゃっているということを
地元でちょっと聞きました。従来三十五万前後であろうと思います。
飼料価格が高騰しているんですけれども、かつてはトン四万円か五万円ぐらいで推移してきたときがあった。そうしたときに、肉牛一キロ約二千円とすると、八十万から九十万円で売れて、何とか来年も母ちゃん一生懸命やろうじゃないかというような段階であったんだろうと思うわけでありますが、今は素牛が、雄は五十万、雌は四十万とか四十五万だそうなんですけれども、非常に高くなっている。
加えて、配合
飼料等が
高どまりをしている。一トン六万五千九百円で、その補填金も、先ほど来議論のように、
高どまりしていますから、余り補填金がいただけなくて、七百円である。昨日、資料をいただきましたら、二十六年度の
価格は、五百円下がっているから六万五千四百円ということで、実質的にいえば
農家は二百円持ち出しになってしまうんじゃないかというようなことも
考えられるわけです。
一方また、長野県なんかの場合を見ると、御案内のとおり、中山間地
農業農村が多いわけでございまして、傾斜地があって、牧
草地をふやせふやせと言われるわけでありまするけれども、なかなか傾斜が強くてそんなにはふやせない。機械の補助金もあるんですけれども、なかなか使い勝手が悪くて効率が悪いということで、その
意味においては、
畜産農家の
皆様方は大変苦労をしているわけであります。
北海道には
北海道の農政があってしかるべきでありましょうし、また私どものような小さな中山間地
農業農村のようなところにも、それなりの農政があってしかるべきだろうというふうに思うわけであります。
したがって、その場面、
地域地域によってやはり農政は変わっていいんだろうというふうに思うわけでありますが、さはさりとて、なかなか、
日本の農政ということになりますと、一国一
制度というような限界もある部分もあるわけでありまして、そうした兼ね合いからすれば、今までの
政策をある程度しっかりと見直していく必要があるのではないかというふうに思っているわけであります。
配合飼料価格の高騰による
生産コストの増大でありますとか、外部
環境が大きく変化する中でも
畜産経営が継続できるように、付加価値の創出によりまして所得が少しでもふえる、そして
配合飼料価格の安定
制度と現行の
畜産経営安定対策を見直して、
畜産経営が将来を展望できる安定的な
畜産基本
政策というものをつくっていくことが大事なのか。
さらに、
酪農で申し上げれば、先ほど
お話がございましたけれども、新たな
酪農・乳業
対策大綱を、これは策定からもう十年が経過しているわけであります。
地域の特性を踏まえた
酪農経営のあり方を見直す中で、現行
制度、体制をしっかりと検証していただいて、
酪農経営が将来を展望できるような、安定
酪農の基本
政策というものを見直していく必要があるのか。例えば、
酪農経営の安定を図るために万全な
経営安定対策、あるいはまた、
農家の
皆様が安心して
生産ができる生乳需給調整
対策等を確立する必要があるのか。
そして、乳価
決定に向けまして、指定生乳
生産者団体の機能強化、あるいはまた
生産者組織、そして乳業のメーカーの再編というようなことも促進をすることが重要であると
考えるわけでありますが、基本的な部分につきまして、
大臣のお
考えをお伺いいたしたいと思います。