○林(宙)
委員 ありがとうございます。
今改めてお伺いしたのはなぜかというと、新しい
支払い制度をつくって、今まで三つの施策があるのにまた新しいものをつくるようなイメージで最初に私が受け取ってしまったからなんですね。今のような御
説明をさらに、もし実行する場合には、ぜひ合理的な
説明を十分にしていただけば、それは全く問題ないのかなというふうに
思いますが。
そこで、先ほど飛ばした一問、質疑通告でいうと二番で通告させていただいた方に戻らせていただきます。
今、
生産調整等の
見直し、これは本当に大きな
議論だと思うんですが、一方で、近くまた
議論することになるでしょうというのが、いわゆる
農地中間管理機構の法案なんだと思うんですね。
法案についての詳しい質疑はそのときにさせていただくとして、ただ、今ここで先に一点だけお伺いしておきたいところなんですけれども、この中間管理機構の構想というのは、この国会が開いてから早い段階で、こういうことがあるよというのは、情報としては報道等でもありましたし、知ってはいたことなんですね。ただ、そのときに、私たちは
生産調整についての
議論がそんなにドラスチックになされているとは全くもって思わなかったわけで、結構な衝撃だったわけです。
中間管理機構の話はそれはそれで
議論をしていけばいいなというふうに思っていたところに、また別の大きな課題が、しかもこの短い国会の間で出てきたものですから、私たちとしては、両方とも結構しっかりと審議をしなければならないというふうに思っています。
きのうの
大臣の御答弁の中でも、戸別所得補償、今までやっているものが、
農地集約というか大規模化を実現するに当たって
一つの制度であるということに、目指すところはこの新しい直接
支払いも
方向性としては一緒なんじゃないかというような趣旨の御答弁があったというふうに私は記憶しています。
今聞いているところだと、
農地中間管理機構については、今すごく小さい単位でつくられている圃場を例えば一ヘクタールぐらいずつでそろえていくというような構想だということなんですけれども、そのときに思ったのは、そこの
農地を使いたい、使う人によっては一ヘクタールよりももっと例えば広げたいという方もいらっしゃるでしょうし、夏に私が視察に行った秋田の大潟村なんというのは、
一つの圃場というか、区画が二・五ヘクタールぐらいあるんですよね。そういう
意味では、
農地の集約を進めてから整備をしていくという考えももしかしたらあるんじゃないかなというふうに思っています。
先ほど、私たちみんなの党というのは、結構市場原理を大切にというか、そういったものを基本に考えていますよということを言いました。
政府の
産業競争力会議でも、これは非常に大きな
議論というか、何度か私も言ってそれは無理だと言われていることですが、
農地を株式会社が保有する方がいいんじゃないかという
議論ももしかしたら出ているのかなというふうに思うところもあります。
そのときに、例えば、では、そういうことが仮にできるようになりました、企業が
土地を取得できるようになりましたよというようなときに、取得した企業が、自分たちの
土地ですから、自分たちの投資でもって
土地を改良していくということも可能性としてはあり得るわけですね。その場合には、そこの整備に必要な国費は必要なくなるというようなことも考えられます。
あるいは、
農地中間管理機構は、耕作放棄地というものをどういうふうに扱っていくかというところも、耕作放棄地というかなかなか耕作に今のところ不向きな
土地という
意味だと
思いますけれども、その企業の
経営判断によっては、そこは、例えば収益性が余り大きくない
土地だから、あえてコストをかけずに別のところでやっていくというような
経営判断も、もしかしたらあり得るのかなと思うんです。
要は、市場原理の導入がいいかどうかという
議論はまた別として、そういう
意味で、選択肢として、まだ、
農地集約をどのようにやっていくか、
生産調整をどのようにやっていくかということが決まっていないんだったら、そういったことを決めてから、改めて国費を大きく投入して
農地を整備していくという話もやっていった方がいいんじゃないのかなという、その順番の問題だということですね。
ちょっと話はそれますけれども、私は男の子三人兄弟で育ったものですから、母親が大変苦労をしたということを言っています。何を苦労したか、ちょこまか動くということです。三人だとややこしいので二人だと考えたときに、公園に連れていくわけですよ。二人とも大きく動かれると大変扱いにくい。何をやるかというと、一人は固定しておくんだそうです。手をつないで、余り遠くに行かないでねということをやっておくと安心して見ておくことができるよというようなことを、昔、親が言っていたのをちょっと
思い出したんです。
要は、そういうことで、とても大きい事例を二つ今扱おうとしています。同時並行で
議論していこうとしています。一方は、法案ですから、今回決めるか決めないかという話になっていって、一方はそうではないのかもしれませんが、ここまでの
議論をお聞きいただいたらわかるように、物すごく
皆さんは興味がある、
議論したい話題なんです。それを二つ同時にやる。そのときに、やはり
議論の時間というのは私は十分とった方がいいと思うんですね。
生産調整の廃止、
見直しの話は物すごく大きなイシューなので、やはりこれはじっくり時間をかけるべきだ。しっかりとしたものをつくっていただきたいんです。だからこそ、まずそこを一生懸命やった後に、中間管理機構というのを、では、それを踏まえてどういったシステムにしていきますかということを論じた方が、私たちの党としてはいいんじゃないのかというふうに考えているということですね。
少し
お話が長くなりましたが、お聞きしたいのは、ひとまず、この機構法案を今回この国会で審議をして成立をさせていきたい、先に進めていくという、その理由をぜひ教えていただきたい。お願いします。