○百瀬
委員 ありがとうございます。
ぜひ、外からの声と、そしてまた内なる声、風通しをよくしていただいて、よりよい番組制作、頑張っていただきたいと思ってございます。
続けまして、後半は、
受信料の話をちょっと交えながら、
NHKの
公共放送の理念についてお伺いしたいと思ってございます。
受信料の契約率や支払い率等、さまざまな努力をされているということは承知してございます。
公共とは何か、
NHKの存在意義、また
役割とは何か、こういうことをもう少し強烈に強くアピールしていただきたい、国民にメッセージを送っていただきたいと思ってございます。
NHKは国民をどのように位置づけているのか。例えば、民間企業と同じく、お客様だと思っていらっしゃるのか。また、
公共放送という、
一つのよりよいものを目指す、ある意味では同士、仲間のように捉えていらっしゃるのか。どのような考えをお持ちかわかりませんけれども、そういったメッセージをもっと強く発信していただきたいなと思ってございます。
そこで、その理念から考えるという視点で、番組例を幾つか取り上げさせてもらいたいと思ってございます。
まずお尋ねしたいのが、ことし十月某日の夜九時からの
NHKニュースでございます。変わる
地方選挙と題して、一人の市議が選挙中に密着取材を受けて、その様子が
全国に
放送されました。そこで出された
一つのテロップが、ネット活用で
地方選挙はというものでございます。
問題点を先に申し上げますと、このネット活用というテーマを扱いたいという制作者側の意図を半ば強引に組み込んだがために、この市議は、増田市議、もう当選していらっしゃる、公職でいらっしゃるのでお名前を出しても大丈夫かと思いますけれども、この増田市議の選挙
活動の本来の姿がねじ曲げられて伝えてしまった点、これが問題点だと思ってございます。
ちょっと長くなるんですけれども、増田市議は後々、ブログでこう書いてございます。
さて、昨晩の
NHKニュースを見てくださった方も多いと思います。残念ながら、望三郎選挙、望三郎というのは増田さんのことでありますけれども、望三郎選挙の実体を捉えておらず、本質を歪曲した報道に憤りを覚えています。
望三郎の選挙
活動及び今回の政治
活動の中心は、地に足のついた、体を使った
活動です。みんながリーフレットをすごい勢いで配ったり、保育園を回りママたちに直接呼びかけたり、北小倉の皆さんが地元の皆さんに投票依頼するなどをしたことが、票につながったと思っています。ネット選挙などではなく、従来型の草の根選挙だったと思うのです。
これからの安曇野を真剣に考えている地元の年配者と若者の結びつき、移住してきた者と地の方々との結びつき、若手世代の新たな結びつきなど、お互いに理解を深め合いながら
活動できたところが、望三郎選挙の一番すばらしかった点だと思っています。
ちょっと中略しまして、また後半にはこのようなこともコメントされてございます。
懸念しているのは、
全国の同じ志を持った若者たち、もしくは
地方選挙を真剣に変えようと考えている人たちが、ネットを活用すれば
地方選で勝てるんだという誤解が広まること。
地方選、特に市議選は、ネットで勝てるほど甘くありません。
繰り返しになりますが、望三郎の
支持者には、安曇野の美しい自然と暮らしを守るために、懸命に応援してくれた地元果樹農家さんがいる。これから若い世代、新しい人たちに安曇野をつくってほしいと支持してくれた年配の方々がいる。自分たちの願う暮らし方を実現しようと奮闘し、地元に溶け込み根づこうとしている移住者の方々がいる。日々の子育てを頑張り、この地を子供のふるさとにしようと生きているパパやママたちがいる。遠かった政治を望三郎を通じて関心を持ち始めた若い世代がいる。そして、まだ有権者ではないが、新しい安曇野をつくっていこうと頑張っている我々大人たちの姿を見詰めている子供たちがいる。
そんな人たちの思いの
一つ一つが集まって、今度の選挙で勝てたのです。そして、そんな立場の違う人たちがお互いを知り、受け入れ合い、融合が始まったことが、この選挙のおもしろさであり、本質でもあったのです。
望三郎を応援してくれた皆さんの心情を思うと胸が痛みます。また、自分がこの安曇野で生きてきた十年の中身をベースにしての今回の出馬であり、当選だと思っていますが、そのことも全く伝えられず、残念でした。
マスメディアの報道が、先につくり手の意図があり、そこに当てはめるような取材を繰り返し、現場で生きている実際を酌み取り、伸展合適させていく柔軟性がないこともよくわかりました。
NHK報道は歪曲されてしまいましたが、僕たちがやった選挙の実質価値は何ら下がるものではありません。
このように書いてございます。
最後に増田市議は、逆に、あの報道を見て違和感を持った方がいれば、それは自分たちがやってきた選挙
活動の実質価値を捉え直すチャンスだ、このようにプラスな、また前向きな評価まで加えてきていただいておりますけれども、民放やその他メディアとも違って
公共放送ですから、国民とともに歩む公平公正な
NHKがこのようなことをやってはいけないのではないかなと思ってございます。
問題点は二つあると思っています。取材対象者の気持ちをじゅうりんする番組をつくってしまった、そして、誤った
内容を
全国に流してしまった。この点について、何かコメントをいただければと思ってございます。