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渡辺猛之君 自由民主党の
渡辺猛之でございます。
河川法及び
水防法の
改正に関する
法律案について、質問をさせていただきます。
私の
地元は、海なし県の岐阜県であります。木曽川、長良川、揖斐川のいわゆる木曽三川と呼ばれる大河を始めとして中小様々な
河川が豊かな山から清冽な水を生み出して、まさに山紫水明という言葉がふさわしい風光明媚なふるさとだというふうに自負をしております。
豊かな
河川があるということは、裏を返せば、それは
水害との闘いの歴史を抱えているわけでございまして、古くは江戸時代に、多くの犠牲者を出しながら薩摩義士の献身的な尽力により達成をした宝暦の治水事業を始めとして、また新しいところでは、昭和五十一年には安八郡を中心に大変大きな
被害を出しました九・一二災害、そしてまた昭和五十八年には美濃加茂市や坂祝町を中心としてこれまた大きな
被害を出しました九・二八災害、まさに、岐阜県の歴史は
水害との闘いの歴史であると言っても過言ではないというふうに思っております。
このような様々な
水害を受けまして、これまで
国土交通省では、
堤防やダムの整備あるいは河床の掘削など、安全性を高めるハード
対策取ってきていただきました。その効果は着実に発揮をされているというふうに
認識をいたしております。一方で、近年では時間雨量百ミリ以上という
豪雨が各地で頻発するようになりまして、
水害の傾向も昔とは少し変わってきているような気がいたします。地球温暖化の影響でしょうか、
豪雨が一層
増加することが懸念をされているわけであります。
今日は、この
水防法、
河川法の
改正案の
質疑に当たりまして、
地元岐阜県での様々な事例やあるいは
取組を御紹介をさせていただきながら、多分、この岐阜県の事例というのは
全国各地に当てはまるんではないかなということを思っておりますので、そのような
観点から幾つかお尋ねをさせていただきたいと思います。
まず、
水防法について質問をさせていただきますけれ
ども、二〇一〇年七月に発生をいたしました七・一五
豪雨、これは岐阜県の可児市や私の
地元八百津町などで記録的な
豪雨となりまして、また可児市では一級
河川の可児川がはんらんをして、道路のアンダーパスでは三名の死者、
行方不明者の方が出るなど尊い命も犠牲にし、大きな
被害を出したところであります。
皆様方のお手元に資料を配付をさせていただきました。そのときの
被害の状況でございますけれ
ども。
私、七月の十一日に参議院選挙投票日でございまして、初当選をいたしまして、ちょうどこの
豪雨のときも県内各地域、挨拶回りで回っておりました。
地元から連絡がありまして、この可児川のはんらん、あるいは土砂災害による生き埋めの情報がありまして、すぐ翌朝現場に駆け付けました。特に衝撃だったのは、この写真にも載っておりますけれ
ども、可児川の近隣の会社の運送会社、十トン級の大型トラック約五十台が流されてしまいまして、特にその会社の方のお話を伺いますと、見る見るうちに
河川の水が上昇して、まさに逃げるのが精いっぱいだったというお話も伺いました。
このような
河川周辺に事業所を抱える事業者の
方々、もし早期に
避難することができれば、この今回の可児川のトラック流出のような
被害は避けられると思われます。
河川のはんらんに対する事業者の
被害軽減ということに関しまして、今回の
法改正でどのような
改善がなされるのか、まずお尋ねをしたいと思います。