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松井孝治君 私、実はその三百種というものを実現するということも
並大抵のことではないけれども、恐らく他の会派の
同僚議員もおっしゃると思いますが、だけど、
レッドリストというのを
環境省が作っておられるわけですね。これは、
日本国内種でいうと約三千六百種の
レッドリストがあって、これが
危機に瀕しているということを
環境省自身が認めておられる。
だけれども、二〇二〇年までに三百種、この三千六百、今、約九十種ですか、
指定されているわけですから、まだ三千五百、
レッドリストとの比較においては増やさなければいけない。その三百というのは必ずしも十分な数字ではないかもしれない。しかし、その三百も、
民主党政権ではこれはプラス二十五だったわけですから、それに比べれば野心的といえば野心的、それは分かっているんです。だから、その三百に増やすことも
並大抵のことではない、これも分かります。
それは何かというと、今までの
環境省の中での、
局長いらっしゃいますけど、
局長の
所管されている部課の
人数、
人員とか、あるいは
予算とか、あるいは、今
罰則のこともおっしゃいましたけれども、どう担保するかということが
現状では全く不十分であるから、そう簡単にいかないことも分かっているんです。ですから、今日の私の限られた時間の
質疑の中では、そこに本当に
政府としてどういう意気込みを持って取り組まれるかということを明らかにしたいので、その点、簡潔な御
答弁でお答えいただけたら有り難いと思います。
まず、今、三百種、二〇二〇年までに三百種にするということになると、もう
あと数年しかありませんから、
年間何十種類ずつか追加していかなきゃいかぬですよね。今までの我々の
政権では二〇二〇年までの二十五種の追加だったから、それよりはるかに控えめだったというのはなぜかというと、毎年毎年
指定するのが、一種、二種
指定するのも大変。恐らく、
予算的にいうと、百万、二百万円のちゃんと
調査を、
専門家に
調査をお願いしたりするということを一生懸命やるのが精いっぱいという
体制、
人員、
予算だったわけですね。ですから、そこは徐々に
予算を増やす努力をされているということは私は評価はいたしますけれども、
大分アクセルの踏み方を、従来よりちょっと桁の違う、
予算全体が小さいですから、これは従来の何%増、一〇%増、二〇%増ということでは、さっき
お話があった三百種への
増加ということを一つ考えても必ずしも十分でないと思うわけであります。
それで、もう一々質問していたら今の
流れでいうと一時間半ぐらい掛かってしまうので割愛をいたしますけれども、今は、
レッドリストを
指定するときには、
環境省さんの
所管の、
所管というか、今はもう
一般財団ですから
所管というのはないのかもしれませんが、
一般財団法人自然環境研究センターというところに
専門家がいらっしゃって、そこに
委託費なんでしょうかね、これは
年間約、
平成二十五年度でいうと三千七百万円ぐらいの
予算を付けておられて、そういうところでいろんな、例えば、
鳥類でいうとどなたが詳しいとか、
植物でいうとどなたが詳しいとか、哺乳類でいうとどなたが詳しいかという先生にいろいろ調べてもらって
レッドリストを作成されているというふうに聞いています。その
レッドリストの中から更に
環境省がいろいろ
調査をされて、どこを
種の保存法で言うところの
絶滅危惧種として
指定するかということを検討し、そしてそれを中
環審の小
委員会に諮って、小
委員会の
方々の
意見も聴いて決定されているというふうに伺っております。
それはそういうことで今行われているのは分かるんですけれども、本当に二〇二〇年までにこれを三百種にしていくということでしたら、この従来の
やり方で
予算を、
平成二十一年度、これは
平成二十一年度
予算は
自民党の
麻生政権の下での
予算でありましたけれども、これが千三百万、このさっきの
レッドデータを作る上での
委託費が、それが千三百万、
平成二十二年度の
予算、これは
鳩山政権でつくった
予算でしょうけれども約二千五百万円、それからさらに二千七百万円と来て、
平成二十五年度は三千七百万となっているわけですが、こういう形で
予算を
委託費で
一般財団に投げて、それでそれを
専門家が一生懸命
調査をされてという形では私限界があるんじゃないかと思うんですよ。結局、それは中
環審に、役所の責任で中
環審小
委員会に、これ諮問という形でしょうか、だけれども、この種を
指定したいということを
意見を聴く、それでよろしいでしょうという答えが来て追加する。
私は、もしこれから三百種に増やしていくとしたら、本当のやっぱり学術的な
専門家とか、あるいは各地における
絶滅危惧種の
生態を非常に詳しく見ておられる
専門家の
方々の
意見をやっぱり
学術委員会みたいなところできちっと出していただいて、そこで
議論をしていただいて、それでその上で、
環境省がいろんな
意見を聴いた上で何が必要か。要するに、毎年二十種、三十種というふうに追加していかなければいけないんですから、今までのこういう
予算制度とか、
一般財団に
調査をお願いして、その結果、
局長の下にいらっしゃる
人数も本当にこの問題に対応されているのは数人でしょう。そういう
方々が、一生懸命やっておられるのは僕は敬意を表しますけれども、しかし、そういう
方々だけで、今までの
やり方で種を追加
指定するというんではなくて、もっと科学的な知見、あるいは
地域の
生息実態ということをよく分かっておられる方が
日本中にもいらっしゃるわけですし、場合によっては国際的な
視点で検討しなければいけない、そういう科学的な
委員会をつくるようなことを検討されるべきではないかと思うわけです。
これは、
局長は今までのルールを守って誠実にやっておられる方ですから、
大臣、いかがでしょうか。