○田嶋
委員 一度も過去に、
法務大臣の所信の中でこの
分野の発言は、検索したんですけれども
一つも見つからずということで、役所がまたがるからかもしれませんけれども、偶然、
大臣のお名前をその提案書の顧問というお立場で発見をいたしました。そういう
意味では、所信には触れられておりませんでしたけれども、これは強い関心を持っていただいて、やはりこれは、法治国家の基本として、何かちょっと恥ずかしい
現状があるのではないかなというふうにも思っております。ぜひよろしくお願いを申し上げます。
それでは、少し時間が迫ってきておりますので飛ばさせていただきますけれども、刑事法制の
部分に関して先に御
質問させていただきたいというふうに思います。
せんだって、デンマークから、私どものカウンターパートと申しましょうか、
法務委員会の御一行がお見えになりまして、
委員長のもとで、二時間ほどでしたか、大変有意義な
議論をさせていただきました。
やはり、直接そういう違う国のこういう
分野の方と
意見交換をするという経験はなかなかないわけでございますので、私も、どういうことに彼らが興味を持っておられるのかということに、非常に興味深く思ったわけでございます。先ほど来出ております治安のよさというようなことに関しても
質問がございましたし、きょうは余りやりませんが児童ポルノの問題とか、いろいろと出ました。そして、やはり死刑
制度の話も、
質問が出たわけでございます。
おつけをしておる資料の下から二枚目をごらんいただきたいと思います。死刑を廃止した主な国と死刑廃止の時期ということでございますけれども、デンマーク、一番下につけさせていただいておりますが、横紙の、こういう字のでかい表でございます。
私も初めて、そのデンマークの方から口頭で直接聞かされて、ああそうなんだと思いましたのは、最後の死刑執行が十九世紀の末、実際に死刑の
制度の廃止が一九七八年ということで、大変大きな時間的な乖離があるということで、調べてみると、大体どこの国も、中には、ドイツのように同じタイミングでということもあるわけでございますが。
死刑
制度の話というのは、確かに、私も、地元で時々、凶悪犯罪が起きた翌週の週末の懇親会とかになると、話が出たりもします。そして、私の受ける皮膚感覚も、圧倒的多数の人は、今のこの
制度はやむを得ない、そういう
意見があるというのは、世論、アンケート
調査の結果と非常に符合するものを私も感じます。だから、いきなりどうということは私は申し上げないわけでございます。ただ、デンマークの我々のカウンターパートと話していて、何か違う星に住んでいる私
たちに
質問されているような感じがして。
その次のページの資料をごらんいただきたいんですが、今、死刑
制度に関してどういう
状況にあるかを見ていくと、我が国は十年以内に執行があった。もちろん、先日、
大臣御自身が判断をされたわけでございますが、そういう国々の国名を見、そして、過去十年以内に執行がなかったけれども
制度は存置している国々を見、きょうはつけておりませんけれども、死刑
制度を廃止している国々を見、というふうに考えると、やはりこれは、
議論をして、国民的
議論を政治家が引っ張ったという
言葉がデンマークの
方々からは大変印象的でございました。
国民にぱっと聞けば、これだけ凶悪犯罪がなくならないんだから仕方がない、それは私もそう思います。そういう気持ちがある一方で、政治家は、一歩先を
議論して、国民世論を形成していくリードをしたんだというようなことをデンマークの
方々から聞いて、なるほどな、それがまさに、実際は執行はとまっているけれども
制度が存置している、実際、
制度がなくなるまでに大変な時間を要したデンマークのような事例なのだなというふうに思った次第でございます。
日本と同じカテゴリーに存在する先進国は、アメリカや、国ではないかもしれませんが台湾、あるいは、限られている。どちらかというと先進国は廃止の国が多いという
状況の中で、余り踏み込んだ発言は厳しいかもしれませんけれども、しかしながら、先日執行も行われて、私の方からお伺いしたいのは、
大臣が、いつの日か
日本で死刑の廃止される日が来るべきというふうにお考えなのか、あるいは、そういったことを
議論するために、そういう
議論の場を積極的に設けてスタートさせていきたいというふうに考えておられるか、その二点に関してお伺いしたいと思います。