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馬淵委員 大分踏み込んで発言をいただけたと思います。抜本的な解決策を講じなければならないという御認識をお持ちだ。そして、現状やろうとしていることについては、抜本的な解決策ではないという御認識を示していただけたと受けとめます。
おっしゃるとおりです。私も再三
指摘をさせていただいているように、現状は、一日四百
立米の
地下水が流れ込むわけです。そして、その
地下水がどのような形で海洋に流れ出るか、これは全く誰も見えない
状況にあるということでありますから、モニタリングを強化するということだけではなく、まずは事実として
地下水が流れ込んでいるのをとめなければなりません。
そして、今
大臣も、抜本ではないというお話がありましたが、
地下水のバイパス計画です。
これは、
資料1をごらんいただくと、この
平面図の
海側に
原子炉建屋がありまして、
原子炉建屋に流れ込むところを、井戸を掘って、水をそのままモニタリングしながら流すということでこのバイパス計画が現
時点で進められているわけでありますが、
地下貯水槽からの
汚染水の流出の
可能性が十分あるということが出ております。至急な
移送であっても流れ込む
可能性は十分あるわけでありまして、このバイパス計画の水そのものの汚染も十分に考えられるということでありますから、やはり私はこれは何ら抜本的な解決策にならない、
大臣の御認識もそのようだというふうに受けとめました。
であるならば、繰り返し申し上げますが、
地下水の流入をとめる以外にないんです。
地下水の流入をとめるのは、当然ながら、壁をつくってその流入をとめるしかありません。私は、
海側に出るのをとめるということについて先行していただいたことは否定はしませんが、
地下水の流入をとめない限りは、永遠に
移送などが繰り返されることになるんですよ。
そして、今回も、このような
地下貯水槽という、ある
意味漏れてもおかしくないと考えられる、その
構造で進めようとしたことに対して私は強い憤りを感じます。ここはやはり、本来ならば、
鋼製タンクでためるだけではなくて、まず抜本的に流入をとめる以外にないんです。これは
前回も申し上げました。
私がそのことを
東電の経営者の方々にも御認識いただいて、進めるというところまで踏み込んだんです。当時、決算を控えているという
状況の中で、
東電側が大変渋ったのを私は記憶しております。しかし、それでも
判断をいただいたものが、結果、残念ながら覆されることになりました。私は補佐官退任後でした。これは民主党政権下でありますから、私
自身は民主党の一員としてそれを重く受けとめなければならないと思っていますが、私は
東電が悪いとかいうことを言っているのではありません。
事ほどさように、組織というのは自己防衛本能が働きます。莫大な費用をかけて遮
水壁をつくるということに対して気おくれするのは、私は、まだ民間の会社として、これはもちろん国が支援をしたということでありますが、少なくとも会社としての組織であれば、これを考えられるのはよくわかります。だからこそ、政治のリーダーシップによって、
国民の安全、そして生命、さらには対外的な国際社会の名誉ある地位を保つためにも、海洋汚染の
可能性があるものはとめなければならないんです。
大臣、先ほど踏み込んだ発言をいただきました。再度
確認させていただきたい。抜本的にとめるのは遮
水壁しかないと私は思っていますが、方法論はいろいろあるかもしれませんが、その抜本的な解決策を、
大臣に就任されたわけでありますから、それに向けて取り組むということを改めて発言いただけますでしょうか。