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山口(壯)
委員 民主党の
山口壯です。
岸田外務大臣、御苦労さまです。これからよろしくお願いします。
私、きょうは幾つかの質問通告をしています。その前に、幾つか。
先ほど、
原田理事あるいは
佐藤理事からも、尖閣の問題についての言及がありました。この尖閣の問題について、昨年、私と戴秉国さん、それから、その前に、当時外交副部長だった傅瑩さんと話をしたわけです。私は、
外務省を去ってから、一切口にしていません。完全に沈黙を保っています。他方、最近ちょっとあやふやな、私についてのいろいろなうわさも出ているものですから、少しそれは訂正しておかなければいけない。
週刊朝日なんかに出たので、その訂正記事やおわび記事が来週出ますけれども、まず、私自身が去年の八月の末に行ったときに、傅瑩さんと会って、もう五時間ぐらい、ずうっときついやりとりをやったわけですね。それに当たっては、当時の
中国課、特に石川課長を初め、一言一句、私の
発言応答ぶりをきっちり詰めて、それを杉山局長あるいは当時の佐々江次官、当時の玄葉
大臣も含め、全て省内決裁をきちっととった上で、もうそのラインを一歩も踏み出していません。極秘の電報が報告電として残っていますから、ぜひ
岸田大臣、ごらんになっていただいて、これから
日中関係を開くときに、どうしてもあのやりとりが出発点になると思います。余りそこの内容は私は言いたくありません。
他方、先ほど、たしか
琉球の話が
原田理事からも出ました。あのポイントは非常に大事なんですね。それで、傅瑩さんのときだったですけれども、先方から
琉球についての言及があったので、それはよくないということで、次の日に戴秉国さんと会ったときに、あれは今までの
中国のラインからはみ出していると思う、そういう
意味では、あれは訂正いただけないかということを私から申し上げて、戴秉国さんから、今までどおりのラインで
理解していただいて結構だということもありました。
そういう
意味で、私自身は一歩も今までのラインをはみ出さずにやったわけです。戴秉国さんが私と会ったときに言っていましたけれども、当時の胡錦濤さんともよく打ち合わせをして、きょうの
会議に臨んだと。だから、
中国側のスタンスの出発点はそこのはずです。
提案があったわけです。それはまだ極秘ですから、もちろんこの場では、その提案があったということは申し上げられるけれども、その提案に対して我々が回答できないままに国有化の閣議決定に至って、話が非常に複雑になっているというのがあるんです。
そういう
意味では、先ほどの
ICJの話、
大臣からは、
中国側から特にそういうアプローチもないしという話ではありましたが、いろいろな
意味で、なかなか難しい一本の白い道を見つける作業になるわけですけれども、あの辺の、戴秉国と私との
会談をぜひ一度ごらんになっていただいて、そしていろいろと解決策を考えていただければと思う次第です。答弁は要りません。
きょう、お渡ししてある
資料の中にエコノミストの記事を私はつけさせていただきました。エコノミストの三月二日号。こういう表紙ですね。三月二日号の二十五
ページと六
ページにある記事を、そのままコピーでお渡ししてあります。
この写真を見て、まあ、そうか、なかなかこういう
メディアというのは微妙なところを撮るものだなと。これは
安倍総理が手を差し伸べているのを、オバマさんが割と引いている写真ですね。だから、なかなかそういう見方をするんだなと。
この「スピン・アンド・サブスタンス」というのは、スピンというのは、スピンをかけるという
意味もありますけれども、
情報操作という
意味がありますね。サブスタンスというのは実態ですね。
ここに書いています、一パラの最後に、
安倍総理が「ジャパン イズ バック」と言われて、その次のパラグラフに、「イエット イン ジ ユナイテッド ステーツ ザ ジャッジメント ワズ ラザー ディファレント」、
アメリカでは判断はかなり違っていた。「ミスター・アベ アンド ヒズ ピープル」が「プレード アップ ヒズ ビジット」、プレーアップしたんだ。
その二行下に、「イエット ジ アイデア ザット ミスター・アベ ハド レスキュード ジャパンズ アライアンス ウイズ
アメリカ ワズ シンプリー アントゥルー」、
日本と
アメリカとの同盟を救ったというのは、シンプリーアントゥルー、事実じゃない。
その後に書いてあるのは、「ザ リレーションシップ ワズ オン ア サウンド イナフ フッティング ウエル ビフォー ミスター・アベズ リベラル デモクラティック パーティー(LDP) アウステッド ザ デモクラティック パーティー オブ ジャパン(DPJ) フロム パワー イン ディセンバー」。ここに書いてあるのは、日米
関係は、別に、自民党が民主党にかわって
政権に着くその前から、ずっと、もう十分、サウンド・イナフ・フッティングであった。これがエコノミスト誌の評価ですね。いろいろな評価があると思います。エコノミスト誌の評価です。
次の段にはまた非常にきついことが書いてあるんです。「アンド イフ ジ オバマ アドミニストレーション ハズ アン イシュー オブ トラスト」、もしも信頼
関係の何かイシューがあるとすれば、「イット メイ ビー ウイズ ミスター・アベ ヒムセルフ」、安倍さん自身に対するものなんだ。これは強烈な言い方ですね。
その後の方に、
日中関係のことが、「ドラッギング イン ジ ユナイテッド ステーツ」、要するに、
アメリカを巻き込むというおそれを持っている。それで、「ファインズ ヒム ハード ツー リード」、安倍さんがなかなか読めない。
言葉をかえると、何を考えているかわからないと言っているんですね。
「イン ザ パスト、ヒー アンド フェロー ライトウインガーズ イン ザ キャビネット ハブ プロモーテッド ア リビジョニスト ビュー オブ ヒストリー」。修正主義者と言われるというのは相当しんどいですね、
国際社会の中では、リビジョニストと言われるのは。
ただ、「ヒー イズ ソフトペドリング イット ナウ」、今はその辺のことをうまくやっている。私も、それはそうなんだろうと思います。
そういう
意味で、余りここでチャレンジする必要はないんですけれども、余り、失った外交だとか、あるいは、むちゃくちゃになったものをどうのこうのという表現はやめていただきたい。
なぜか。それは、私たちも外交については超党派でやっていくというつもりでやっていました。それを党派に偏った
発言と言うのは、むしろ
日本の外交を危うくするというふうに思います。
岸田大臣、いかがでしょうか。