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葉梨委員 おはようございます。
冒頭、
林大臣、
江藤副
大臣、
加治屋副
大臣、
長島政務官、
稲津政務官、それぞれ御
就任おめでとうございます。今後とも御
指導をよろしく
お願い申し上げたいと思います。
私も三年三カ月
ぶりに国会に戻ってまいりましたけれども、本日は風邪を引いておりまして、ちょっと聞き苦しいかもわかりませんので、御容赦を願いたいと思います。
実は私
自身は、今回
理事を拝命いたしましたけれども、
農林水産委員会は初めてなんです。ただ、
自民党の、当時は
与党でございまして、
与党時代の
自民党で
農林関係、本日も
畜産関係その他の
基本的事項ということですが、
畜産、
酪農対策の
委員長を
平成十八年、十九年、二十年と三年連続で務めさせていただいた経緯もございます。
そういうことで、本日は
自民党から二名の
発言者ということですが、今
現場で大変大きな
関心と問題となっておりますTPPの問題については
新進気鋭の
武部議員の方から御
発言があろうかと思いますけれども、私からは
畜産関係それから
酪農関係の
幾つかの点について
お話を申し上げたいというふうに思っています。
さて、先ほど、
平成十八年から二十年まで
畜産、
酪農対策の小
委員長というのに
自民党でつかせていただいたというふうに申し上げましたが、私
自身は
茨城の
選挙区でございまして、
就任したときに数えてみたんですけれども、
茨城三区でございますが、票としては、
畜産、
酪農農家というのは二百票ぐらいしかないんです。ですから、そういった
意味では、決して
畜産、
酪農が盛んな地帯でもないわけです。また、本日もいろいろな形で
皆さん御協議されるかとは思いますけれども、この
畜産、
酪農関係の
制度というのは非常に
複雑多岐にわたるし、これはのみ込むのには大変時間がかかる。
何でそういうところで汗をかいたのかということをまた思い返してみますと、
幾つかやはり理由があるわけです。なぜこの
日本の
畜産業それから
酪農業というのをしっかりと守っていかなければならないんだということを、私
自身は、決して
選挙区は
畜産、
酪農業が盛んな
選挙区ではないものですから、それを常に考えながら、当時、
畜産、
酪農政策に携わっていたというような記憶がございます。
そこで、話し出すと長くなってしまうんですけれども、簡単にかいつまんで申し上げます。四点ほど御指摘を申し上げたいと思うんです。
一つは、やはり
日本人に対して安全で安心で
栄養価の高い
食料を供給する
産業である、これはもう間違いありません。これは
生産者のためというよりはどちらかというと
消費者のため、良質なたんぱく源である。それから、安心な
食料が提供できるのは、やはり国内でしっかりとした管理の
もとでつくられたもの、生産されたものを提供してあげなければいけない、これが
一つだと思います。
それからもう
一つ、これも極めて大事なことなんですけれども、やはり
農地と
国土の
環境の
保全に非常に資する
産業であるし、またそうしていかなければならないということ。
農地ということについては、特に
北海道等の草地でありますと、牛が草を食べる、それがたんぱくに変わってくれる、これは非常にわかりやすいわけですけれども、例えば
中小家畜であります豚ですとか鳥についても、お米を食べさせるということで
農地の
保全に資するような形になってくる。さらには、
国土の
保全という
意味で申し上げますと、離島あるいは北方の地、そういった
地域で実際に
国土の活用ということに
家畜が非常に役立っている。さらには、最近は
環境という面が出てまいりました、
エコフィードとかそういった面。ですから、
農地、
国土それから
環境、そういった面を
保全する
方向に
畜産、
酪農業もまた持っていかなければならないし、それを国としてもやはり
支援してあげなければいけないというところが二点。
それから、三点目ですが、私は
余り六次
産業化という言葉は好きではないんですけれども、当時からやはり
農商工連携というのが
お話としてございました。
農業だけの粗
生産額ですと八兆か九兆、その程度しかありませんけれども、これを
地域において加工して流通させる、その核となっているのが、やはり
一つは
畜産、
酪農業、これがいろいろな
農業の中でも
最先端を行っているというような
印象を持ちました、あとはサトウキビなんかもそうですけれども。ですから、その
地域においてのまさに
地域経済の核としての
役割が、
畜産、
酪農業はむしろ他の
農業分野よりも相当進んでいるというような
印象を持ちましたし、またそういう
方向に、やはり
政策としてもこの
畜産、
酪農業を保護して、守って、そして育成するためには進めていかなければならないんだという、そんなような私
自身なりの
考え方を持たせていただきました。
そして、四点目でございますけれども、これからの
農業経営を進める
意味では、単に
農家を守るということも大事かもわからないんですけれども、やはりしっかり
農家に
努力をしていただくということが非常に大切だ。その
意味では、
産業としてやっていけるような
ビジネスモデルというのをしっかりつくっていかなければならない。私は、いろいろな形で、実はせんだっても
北海道へ行ってきたんですが、毎年毎年、
北海道もあるいは
南九州も視察をさせていただいて、沖縄の方にも行ってまいりましたけれども、
畜産、
酪農業の場合は、やはり先人がずっと組み立てていただいた基礎があって、同じ
農業経営体の中でも
企業経営として
一つの
モデルをつくりつつあるというか、もうある程度できているんですけれども、つくりつつある。ですから、この
畜産、
酪農業でチャレンジングな
農業経営という
ビジネスモデルをつくることが他の
耕種農業についても大変な刺激になりますし、また、
最先端を行く、先鞭をつけて
日本の
農業をより戦略的なものに変えていく、そういうような
一つの
起爆剤になり得るかなと。
ほかにもいろいろあるわけですが、そのような四点をいろいろ考えまして、そして、大体そういうような
方向に
畜産、
酪農業というのを改革していくということが
一つの大切なこと、そして、そのためにいろいろな
政策を動員して誘導していかなければならないなというような
考え方を持ちながら、三年間、党の方で
畜産・
酪農小委員会に私も携わらせていただいたわけでございます。
ただ、そうはいいましても、世の中の
状況が物すごく変わるわけですね。物すごく変わってしまって、例えば、きょうもちょっと
お話をいたします
飼料、餌ですが、餌についても、
平成十九年から二十年にかけて極めて高い
高騰を示した。そういう中で、
余りの
激変に対しては
畜産、
酪農業自体が耐えていけないということもあるわけです。ですから、そういうようなまさに今動いている
状況について、では、一体どういう形で
政府として、国として救いの手というか保護の手を差し伸べるかということも極めて大事なことだし、さらには、どのような
長期展望を持っていくかということも極めて大事なことであろうというふうに思っております。
そこで、先ほど
平成十九年から二十年までというふうに申し上げましたけれども、聞くところによりますと、
トウモロコシですね、非常に
アメリカで高くなっています。あるいは
円安に進んでいるということもあります。
円安というのは、
日本の多くの
産業にとっては非常にいい要素ではあるわけですけれども、輸入する
トウモロコシは非常に高くなってくるということもございます。
私も、
配合飼料の
高騰、燃油の
高騰の問題もあるわけですが、まず
配合飼料について、相当
価格が
高騰している、あるいは将来の
見通しがなかなかつかない、そういうことで、
現場の
畜産、
酪農家から大変な不安の声が上がっているということを直接耳にしております。
この
配合飼料価格の今の
現状と
見通しにつきまして、副
大臣あるいは
政務官、どちらでも結構でございますので、お答えいただきたいと思います。