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小林政府参考人 森林の
除染につきましては、大変
地元の御関心が高いものでございまして、常々要望をいただいているものでございます。
先ほど申しました
除染の
実施計画の中では、当面、二十四年度、二十五年度、ここにつきましては、まずは生活域の近くの
除染を優先してやっていきたいということで、住宅でございますとか田畑でございますとか庭でございますとか、そういうところを中心にやっていくわけでございますが、森林に近い
地域も大変多うございますので、そういった住居等の生活域から二十メートルの範囲につきましては、森林についても
除染をしていこう、こういう
方針でやっております。
これについて、もう少し広くやってくれないかとか、あるいは山全体、これについてどういう見通しを持つのか、こういう大変難しい
課題、要望があるわけでございます。
これにつきましては、有識者の意見もいただきまして、
地元の御心配の
一つというのは、里の方の
除染をやりましても、山の方をやらないと、結局、山から汚染がおりてきて
意味のないことにならないかという御心配が
一つございます。
それで、今まで調べた結果によりますと、セシウムは余り水に溶けませんので、そういう
意味では、余り流れてこないというデータを得ておりまして、そういうことを
専門家とも検討しております。
ただ、
地元としては、大雨が降ったときにも本当にそうなのかとか、そういうような御懸念がございます。ですので、そこら辺の実態がどうかということは研究ベースでつかんでいるところでございます。
それからもう
一つ、森林についてどういう方法で
除染をするのが効果的で実が上がるか、こういうことでございます。
今やっております二十メートル圏内の
除染というのは、落ち葉ですね、その下に、土に変わっていくリッター層というのがあるわけでございますが、これをかき取るとかなり効果があるといういろいろな実例が出ておりまして、そういうことをやっているわけでございます。
ただ、これはある
意味で、森の養分を失わせることにならないかとか、そういうことによって山林の
土壌が弱くなって、大雨などのときに災害を招くと心配だ、こういう御
指摘もありますので、広々と山をやっていく場合にどういう手法があり得るのかということはしっかり検討していく必要があると考えているところでございます。
この辺は、森林の
専門家は林野庁でございますので、従来から
連携をとっておりまして、林野庁でも研究をされておりますし、我々もいろいろなデータをとっておりますので、ここをぜひ考量しながら、それから、
先ほども申しましたように、
除染の後に林業の復活というものがあって
意味を持ってまいりますので、うまい分担関係も考えていけないか、こういうことを今模索しているところでございます。
一番御心配の点で今
対応しておりますことを
一つ御紹介いたしますと、
福島県でも、水道ではなくて沢水を直接飲まれているというところが結構あるということで、こういう方は大変、森林の
除染が進まない中で水を飲んで大丈夫なのか、こういう御心配がございます。
それで、従来からはかっておりましたが、御要望があるところについては全てはからせていただきます。時々水をとるというやり方もございますし、今は、装置を置いて定期的に、自動的に水を採取して、それを回収して分析する、こういうことも可能でございますので、これは御要望があれば全て応じますというような形でやっているところでございまして、研究を進めながら御心配のところをなるべく払拭していく、こういう
対応をさせていただいているところでございます。