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2012-03-15 第180回国会 参議院 予算委員会 第9号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十四年三月十五日(木曜日)    午前十時三分開会     ─────────────    委員異動  三月十四日     辞任         補欠選任      熊谷  大君     山田 俊男君      佐藤 正久君     佐藤ゆかり君      世耕 弘成君     上野 通子君      牧野たかお君     末松 信介君     三原じゅん子君     岩井 茂樹君      中西 健治君     川田 龍平君      大門実紀史君     紙  智子君      福島みずほ君     山内 徳信君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         石井  一君     理 事                 植松恵美子君                 川上 義博君                 武内 則男君                 徳永 久志君                 有村 治子君                 礒崎 陽輔君                 山本 一太君                 浜田 昌良君                 小野 次郎君     委 員                 石橋 通宏君                 大久保 勉君                 大塚 耕平君                 金子 洋一君                 小西 洋之君                 櫻井  充君                 谷  亮子君                 谷岡 郁子君                 外山  斎君                 友近 聡朗君                 林 久美子君                 姫井由美子君                 広田  一君                 牧山ひろえ君                 蓮   舫君                 猪口 邦子君                 岩井 茂樹君                 上野 通子君                 片山さつき君                 片山虎之助君                 川口 順子君                 佐藤ゆかり君                 末松 信介君                 西田 昌司君                 丸山 和也君                 山崎  力君                 山田 俊男君                 山谷えり子君                 草川 昭三君                 竹谷とし子君                 山本 博司君                 川田 龍平君                 紙  智子君                 山内 徳信君                 荒井 広幸君    国務大臣        国務大臣        (内閣特命担        当大臣行政刷        新))      岡田 克也君        外務大臣     玄葉光一郎君        財務大臣     安住  淳君        文部科学大臣   平野 博文君        厚生労働大臣   小宮山洋子君        経済産業大臣        国務大臣        (内閣特命担        当大臣原子力        損害賠償支援機        構))      枝野 幸男君        環境大臣        国務大臣        (内閣特命担        当大臣原子力        行政))     細野 豪志君        防衛大臣     田中 直紀君        国務大臣        (内閣官房長官) 藤村  修君        国務大臣        (国家公安委員        会委員長)        (内閣特命担        当大臣消費者        及び食品安全)        )        松原  仁君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣(金融)        )        自見庄三郎君        国務大臣        (内閣特命担        当大臣(「新し        い公共」、防災        、少子化対策、        男女共同参画)        )        中川 正春君    副大臣        内閣府副大臣        復興副大臣    中塚 一宏君        総務副大臣    黄川田 徹君        外務大臣    山根 隆治君        財務大臣    藤田 幸久君        農林水産大臣  筒井 信隆君        防衛大臣    渡辺  周君    事務局側        常任委員会専門        員        藤川 哲史君    説明員        会計検査院事務        総局第一局長   鈴木 繁治君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○平成二十四年度一般会計予算内閣提出衆議  院送付) ○平成二十四年度特別会計予算内閣提出衆議  院送付) ○平成二十四年度政府関係機関予算内閣提出、  衆議院送付)     ─────────────
  2. 石井一

    委員長石井一君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 石井一

    委員長石井一君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事小野次郎君を指名いたします。     ─────────────
  4. 石井一

    委員長石井一君) 平成二十四年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。  本日は、一般質疑を百二十一分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会三十分、自由民主党・たちあがれ日本・無所属の会五十分、公明党十七分、みんなの党九分、日本共産党五分、社会民主党護憲連合五分、新党改革五分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。     ─────────────
  5. 石井一

    委員長石井一君) 平成二十四年度一般会計予算平成二十四年度特別会計予算平成二十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。林久美子さん。
  6. 林久美子

    林久美子君 おはようございます。民主党林久美子でございます。  まず冒頭、昨年の三月十一日から一年余りが経過をいたしました。今回の震災によって亡くなられた皆様方に改めて御冥福をお祈り申し上げますとともに、今なお不自由な生活を強いられている皆様方にも心からお見舞いを申し上げたいと思います。  さて、この国会の大きなテーマとして社会保障と税の一体改革がございまして、連日、この委員会でも質疑が行われているところでもございます。  今、日本は既に人口減少社会となり、少子高齢化が進んでいます。世帯の半数以上が今や共働き家庭で、合計特殊出生率平成二十二年では一・三九、結婚した夫婦は二・四二人の子供を持ちたいと願っているのにそれがかなわないという状況にあります。更に申し上げれば、M字カーブもいまだなかなか解消しないという現実があるわけでございます。つまり、言ってみれば、子供を持ちたい人が安心して持てない社会になっているのではないかと考えるわけでございます。  なぜかと考えると、これまで医療や年金や介護という人生後半の社会保障は行われてまいりました。しかしながら、一方で、子育てや子育ちという人生前半社会保障がなかなか充実されてこなかった。子供を持ちたいと願っても、それをしっかりと支える仕組みができていなかったのではないかと思います。  当然、子育ての第一義的な責任は親にあります。人間を育てるわけですから、しっかりと責任を持って子供を育てていかなくてはなりません。子供から教えてもらうことも結構親は多くて、子供とともに親が育っていくようなところもありますけれども、時には子供のために自らを犠牲にしてでも、しっかりと責任を持って深い愛で子供を育てていくというのが親の責任であるというふうにも思っております。  しかし、一方で、大家族が崩壊をして核家族化が進んでいる中で、介護でもそうですけれども、今ではもう家族の中だけでは子育ても支えられなくなってきて、もっと社会全体でしっかりと支えていかなくてはならない時代になったのだと思います。  今回の社会保障と税の一体改革では、人生後半の社会保障のみならず、人生前半社会保障として子供が加わって、まさに全世代の社会保障制度にしていこうというのが今回の社会保障と税の一体改革だと思います。  その人生前半社会保障に当たるところが、まさに子ども子育てシステムではないかなというふうに考えております。これまでは省庁縦割りの壁とかでなかなか乗り越えられなかったものを乗り越えて、ばらばらに行われてきた子供政策をしっかりと再編成をすると。様々な法律を改正をして、まさに現場ニーズにこたえられるような、子供を持ちたい人が安心して持てる、そういう政策をしていくための新システムであるというふうに思っています。  子供が生まれ育つことなくしてはやはり日本の持続的な発展はないと思っておりますので、そうした観点からも、非常に厳しい議論が連日行われていますけれども、何としても、社会保障と税の一体改革の実現と同時にこの新システムを実現していきたいという思いで今日は質問をさせていただきたいと思います。  では、早速お伺いいたします。  この国会では、今ほど申し上げました子ども子育てシステムに関連して、子ども子育て支援法案総合こども園法案関係法律整備法案の三つの法案閣議決定をされて提出される予定であるというふうに伺っています。  そこでまず、この新システム概要について、御自身も三人のお子さんを育てられながら仕事を続けてこられた、そして、この間ずっとこの議論を引っ張ってきていただいた小宮山厚生労働大臣にこの新システム概要とその精神についてお伺いをしたいと思います。
  7. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) もう今、要点の部分は委員がおっしゃっていただきましたけれども、今回の社会保障一体改革の中で、高齢者だけではなくて子育てという、子供のことを入れたというのが大きな特徴だと思っています。  安心して持ちたい人が子供を産み育てられる、そして何より生まれてきた子供が安心して育つことができる、そういう社会をつくるためには総合的にいろいろな政策子供の視点でパッケージでやらなければいけないと思っていまして、今回、子ども子育てシステムは、省庁縦割りの壁を取って幼保一体化を進めること、それからまた待機児さんが多いので保育を量的に拡充をする、また地域での子育てあるいは家庭子育てをしていらっしゃる方もしっかり支援をしていく、そのような多様なサービスを用意をしたいというふうに思っています。  これまで一年半にわたって、委員も参画していただいていたところですけれども、幼保団体を始め、地方団体ですとか経済団体関係者方たちに集まっていただいて、内閣府の方で関係省庁も政務が集まって一年半にわたって本当にかんかんがくがくの議論をしてまいりました。幼稚園幼稚園プライドを持って今までの幼児教育をやり、保育園保育園でまたプライドを持って保育をしてきたという中で、最初はもう本当に交わらないような議論でしたけれども、一年半の間に、やっぱり子供のためには全ての子供たちに良い就学前の場所をつくりたいということで一致をしたということでございます。  まだまだいろいろと理解を深めていかなきゃいけないと思いますが、三月二日の少子化社会対策会議決定を受けまして、これから今御紹介いただいた三本の法律子ども子育てシステムをこの国会提出をして、成立に向けて皆様の御協力をいただきたいと思っています。
  8. 林久美子

    林久美子君 今大臣におっしゃっていただきましたように、振り返れば本当に様々なステークホルダー方々が一回に三時間を超える議論を何十回も重ねて、もう振り返ると、本当にまとまるんだろうかと思うような場面も正直ありました。しかしながら、子供たちにとって何が最善の利益なのかという原点にその都度立ち返りながら、最後はみんなの理解を得てこの形になったんだというふうに思います。  特に大変だったのは、幼保一体化議論でございました。この幼保一体化については、今から六十六年も前の一九四六年には既に帝国議会において議論が行われておりまして、議事録も残っています。しかしながら、この間実現してこなかったというのは、いかにそれだけ難しいテーマであったのかということも逆に言えば言えるのかなと思います。  その議論の結果、こども園という指定制度を今回新たに導入をして、これまでの幼稚園認可保育所認定こども園やさらには基準を満たした施設についてはこども園という指定を与えて、それでくくって、幼保連携型認定こども園のようなところは総合こども園ということで位置付けて、しっかりと新システムの中で幼保一体化を実現していくということになったわけです。  大変に小宮山大臣には副大臣のころから御苦労いただいてきて思いもひとしおかと思いますけれども、一生懸命みんなで議論してこの制度をつくろうとしているにもかかわらず、やっぱり余りにも大きな話というところもあって、保護者の方とか現場施設運営者の一部の方からはやっぱりいろいろな心配の声が実は聞かれております。ですから、こうした不安を払拭するためにも、ちょっと順番に伺わせていただきたいと思います。  まず、保育に欠ける要件について伺います。  これまで保育所は、児童福祉法第二十四条第一項によって、保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあったときには、それらの児童保育所において保育しなければならないというふうに定められています。  つまり、保育所に入るには保育に欠けているという要件が必要であって、共働きの間は保育所に入れますと。でも、例えば、また専業主婦になりました、そうしたら保育所保育に欠ける要件から外れるから出てくださいとか、あるいは二番目の子供を出産をして育児休暇を取りました、そうしたら保育に欠けるという要件にこれも当てはまらなくなるので、第二子が生まれた段階で既に入っていた上のお子さん保育所から出てくださいとか、こういうことがあって、保護者就労形態などによって子供の居場所が非常に不安定な状況にさらされてまいりました。  そうした意味では、保護者就労形態にかかわらず、やっぱり子供には安定した幼児教育保育の場が必要でありますので、今回の新システムに伴って、やはりこの保育に欠けるという要件は外すべきだと思うんですね。やはり必要性というのは客観的基準によって認定していかなくてはいけませんけれども、この保育に欠ける要件というのは外すべきであると考えますが、いかがでしょうか。
  9. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) この保育に欠けるという要件についても、もうここ十年以上、何十年議論をしてきたことだと思います。この保育に欠ける子供保育を行うという現在の仕組みに代えまして、今回は、必要な全ての子供に客観的な基準に基づいて保育必要性認定をして確実に保育が提供される仕組みにしていきたいというふうに思っています。  今言われたように、親の働き方にかかわらず、全ての就学前の子供に質の高い学校教育保育を行う、そういうことを目指していますので、この認定こども園を更に発展させました総合こども園、これを制度化をして、保育の必要な子供全ての子供を受け入れる施設をこの地域につくっていくということですので、この児童福祉法二十四条の保育に欠けるという要件は、これは撤廃をするということだと思っています。
  10. 林久美子

    林久美子君 ありがとうございます。  この児童福祉法二十四条の変更に伴って、一部では現場から、じゃ、行政保育から手を引いてしまうのではないかと、そういう御心配をいただいているところがございます。この点については、大臣、いかがでしょうか。
  11. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 確かに二十四条がなくなると改悪だというようなお声もありますが、決してそうではなくて、今回の子ども子育てシステムは、実施主体市町村としまして、児童福祉法子ども子育て支援法、この二つの法律によって全ての子供の健やかな育ちを重層的に保障する仕組み市町村責任をしっかりと明記をいたしますので、後退させるものではありません。  子ども子育て支援法では、全ての市町村による計画的な学校教育保育基盤整備保育に関する個人給付化、そして権利保障公的契約による利用手続利用支援、こうしたものを規定をいたしまして、確実な給付保障を図っていきます。  そして、児童福祉法の方では、保育を必要とする全ての子供保育を確保する、その措置を講ずるとともに、周辺施設事業者との連携調整を図る旨、全体的な責務市町村に課すということにしています。また、虐待事例など特殊なフォローが必要な子供につきましては、利用の勧奨、入所措置、これを創設しまして保育利用保障を全体的に下支えをすると。  これによりまして、市町村保育保障などに関する中心的な役割を果たして、子供権利保障をより確実に担保する、こういう形にしたいと思っています。
  12. 林久美子

    林久美子君 市町村がこの新システム事業計画をこれから作ることになりますので、今大臣の御答弁がありましたように、むしろ市町村が住民の皆さん状況をしっかり見ながら、今よりもむしろしっかりと責任を持って取り組むこともできるということだと思いますし、むしろ公的責任は重くなるということかと思います。  では、次に伺いたいのは契約の在り方です。  今、入所措置の話も一部いただきましたけれども、今回、こども園に入園するに当たっては直接契約になります。これまでは、幼稚園施設保護者の直接契約保育所の場合は保護者の方が市町村に行って、いつから子供を預けたいと、第一希望はこの保育所、第二希望はここ、第三希望はここというふうに出して、自治体がその状況を、市町村が見ながら、ある意味では、じゃ、ここに行ってもらおうとかいうことを振り分けて、どうにか調整をしてきたわけです。  しかしながら、今回、直接契約になるということで、主に保育関係皆さんからは、ちゃんとそれができるのかと。あるいは、保護者の方からすると、私はここのこども園子供を入れたいと思いましたと。ここに行って申し込んだけれども、もういっぱいで入れませんと。そうしたら、次のところ、そしてまた次のところとたらい回しにされちゃうんじゃないかという御心配の声もいただいております。この点についてはいかがでしょうか。
  13. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 今回の子ども子育てシステムは、その施設とか事業利用に当たりまして、今言われたように保護者が選択をした施設とか事業者に申し込み、契約することを基本にしています。でも、言われたように、市町村はそれぞれのニーズを把握をして事業計画をきちんと作って、その受皿というか、その量を確保することの責務がございますので、市町村が管内の施設とか事業者情報を整理をして、利用者に広く情報提供をして、相談にも対応することにしています。  また、先ほどちょっと虐待のことを申し上げましたけれども、虐待とか障害をお持ちの方とか、特別に支援が必要な子供ですとか、待機児さんが発生しているような場合には、市町村利用調整を行って利用可能な施設事業者をあっせんするなど、市町村による支援も設けていますので、たらい回しということはなることがない、そういう仕組みとしています。
  14. 林久美子

    林久美子君 ということは、しっかりと、待機児童がいるところ、あるいは虐待を受けたお子さん、あるいは障害のあるお子さんについては、自治体市町村責任を持って、そこら辺は調整をしたり、あっせんを行うということかと思います。  また、この直接契約に関連をして、保育所運営者の方からは、保育料徴収ができないんじゃないかという御心配をいただいています。これまでは市町村保育料実質徴収をしてくれていましたけれども、特に今、学校給食費の未払の問題などもあって、本当にちゃんと保育料徴収ができるんだろうかと。その徴収ができないとその施設運営が非常に困難になりますので、その点についても大きな不安を抱いていらっしゃる現状がありますが、この保育料徴収に関して何らかのサポートというのは行われるんでしょうか。
  15. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 今回は、今言われたように保護者施設事業者の間で直接契約をしますので、利用者負担施設事業者保護者から徴収することになります。その際に、今のような御心配がないように、施設にとっては利用者負担の確実な支払、これが担保される必要があるため、先ほどちょっと申し上げた児童福祉法二十四条に規定をされます市町村責務、これも踏まえまして、市町村が確実な支払を担保する、こういう仕組みを設けることにしています。
  16. 林久美子

    林久美子君 是非ともよろしくお願いをしたいと思います。  さて、こども園をめぐる議論では、よく幼稚園保育所の確執みたいなものが報道をされました。実際にワーキングチーム議論に参加していた感覚からすると多少ちょっと違和感があるんですけれども、ワーキングを振り返ると、とりわけ働きながら子供を育ててこられた方なんかが、涙ながらに、今度できるこういう総合こども園のようなもので私の子供も学ばせたかったとおっしゃった場面が私なんかはよみがえります。  幼児教育保育がちゃんとどの子にもやっぱり提供されなきゃいけない。保護者共働きだろうと片働きだろうと、やっぱりそこはしっかりと、これからの日本を支える子供たちの本当に最初の第一歩ですから、しっかりとやっていかなくてはならないと。それがあったから、逆に言えば、いろんなステークホルダー皆さんが様々な思いを乗り越えてくださったんだと思います。  とはいえ、後半よく指摘をされましたが、今回のこども園において私学助成が残ります。私学助成については、これまで私立幼稚園における学校教育のほかにも、特別支援教育教育の質の向上などに使われてきました。一方で、保育所に対してはこういう機関補助というのは行われてこなかったわけです。  今回、この私学助成が残るわけですけれども、これは幼稚園基盤としたこども園に対してのみ行われるのか、それとももっと違う、もうちょっと広くこども園全体に対して何らか措置が行われるのか、その点について平野大臣にお伺いをしたいと思います。
  17. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 林議員は、新しい仕組みができ上がった場合に、私学助成という、こういうところを含めて幼児教育、特に社会福祉法人をやっておられる方々についてどうなるのかと、こういう御指摘でございます。  もう議員はずっと、長い間この件について取り組んでこられておりますから釈迦に説法でございますが、簡潔に申し上げます。  私立幼稚園に対する機関補助というのは、現行では一般補助特別補助と、こういうことでございます。新しい子ども子育てシステムにおきましては、現行私学助成のうち一般補助としては原則はこども園給付と、こういう形に統合することになっております。また、特別補助のうち預かり保育でありますとか子育て支援でありますとか、こういう補助については、私学助成という観点ではなく、新システムにおける子ども子育て支援事業として改めて再構築をさせていただこうと、こういうふうに考えておるところであります。  一方、委員指摘の、特別補助のうち特別支援教育あるいは多様なニーズに対応する特色ある取組については、幼児期の学校教育を振興する、こういう奨励的な立場から、引き続き私学助成により支援を行おうとしておるところであります。その際には、学校法人に加えて、社会福祉法人が設置する総合こども園についても助成の対象とすると、こういうことで、より広範な包括的な立場で支援をしていきたいと、かように考えているところであります。
  18. 林久美子

    林久美子君 それでは、私学助成法を改正をして社会福祉法人にもしっかりとその支援を行えるようにするということでよろしいでしょうか。──よろしくお願いします。  では、次に二元行政についてお伺いをしたいと思います。  この幼保一体化議論がずっと行われてきたということは申し上げましたけれども、平成十八年の、今から六年前に認定こども園という制度ができました。四つの類型があったんですけれども、結果、やはり幼稚園はあくまでも文科省からお金が出る、保育所は厚労省からお金が出る、要するにお財布が二つだったので書類も二つということで、非常に事務が現場では煩雑になりました。これは二元行政じゃないのかとか、屋上屋を重ねただけじゃないのかと、そういう御批判も出ていたわけでございます。  そういった意味では、まさに今回、このこども園という指定制度をつくる中で、やはり財源をしっかりと一本にしていくことが大事かと思いますが、この点については、小宮山大臣、いかがでしょうか。
  19. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 前の政権のときにつくられた認定こども園、これも両方併せようという試みだったんですが、委員指摘のとおり、二つの省庁に分かれていたので、なかなか二重行政、二度手間になるということもあり、広がりませんでした。  今回、子ども子育てシステムは、こども園給付給付を一本化をしてその財政措置を一本化する、その手続も一本化をするということで二重行政を解消したいと思っています。  将来は子ども家庭省をつくりたいんですが、なかなか一度にそうはいきませんので、内閣府の中に統括する部局を設けてそこで一元的に扱う、二重行政を解消していく方向でやりたいと思っています。
  20. 林久美子

    林久美子君 ありがとうございます。  一方で、今回しっかりと財源も一元化されるということでございましたが、今回措置される財源が一般財源化されてしまうと、やはり市町村が自由に使い道を決めることができるわけです。地域主権という立場からいえば非常にいいことであるかと思うんですが、一方で、子供支援のために使ってほしい財源が違うことに使われてしまうというケースもあるかと思います。実際、過去を振り返ると、学校の図書費とか公立の保育所運営費とかいうものは、一般財源化されたことで措置率が大きく下がりました。こういうふうにしない工夫がやはり必要なのではないかなというふうに思うわけでもございます。  今回の給付は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の対象になるのかどうか、まずお伺いをしたいと思います。
  21. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 子ども子育てシステムでは、国から市町村に対して給付事業の区分に応じて必要な費用を交付をします。これは子ども子育てシステム給付事業に充当するために交付をするということで、この目的外に使用することはできません。また、使途が限定されている交付金として、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の対象とする、この方向で法案化作業を進めていますので、ほかのことに使われることなく子供のためにしっかり使われるような仕組みにしたいと考えています。
  22. 林久美子

    林久美子君 是非ともよろしくお願いをしたいというふうに思います。  では、次に待機児童との関係についてお伺いしたいと思います。  今回の新システムによって待機児童の解消につながるのかどうかと、やはりこれは大きな気掛かりになっているところかと思います。皆さんよく御存じのように、現在、日本にはおよそ二万六千人の待機児童がいます。その内容をしっかりと見てみますと、待機児童のうちのゼロ歳から二歳が最も多くて、全体の八二・六%を占めています。八割強がゼロ歳から二歳ということです。  待機児童の問題は、一方で貧困の問題とも深く関係をしています。先日、労働政策研究・研修機構が調査を行ったところ、貧困層でありながらも妻が働けない専業主婦世帯が大勢いて、そのうち、保育の手だてがないことが理由で働けない母親が半分以上を占めていることが分かりました。つまり、待機児童の問題というのは、共働き家庭のみならず、貧困家庭においても重要な問題だということかと思います。  今回のこども園制度では、ゼロ歳から二歳の保育幼稚園には義務付けませんでした。そのために、待機児童が最も多いこのゼロ—二を義務付けなかったことで本当に待機児童の解消になるのかという声が上がっています。そうした意味では、選択権を保護者から奪ってはいけないんですけれども、できるだけ多くの施設がゼロ歳から二歳の保育をしてくれる総合こども園にできることならなってもらいたいと。でも、なってくださいねと言うだけでは駄目で、やはりインセンティブが必要なんだと思います。  この点についてはどのような方法を考えていらっしゃいますか。
  23. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 委員が言われたように、総合こども園にはゼロ歳から二歳の受入れは義務付けていませんが、そのインセンティブとしましては、現在の制度幼稚園型の認定こども園、この保育所機能部分につきましても、基準を満たせば財政支援が受けられるようにする。今、八割の幼稚園が預かり保育という形でやっていますので、ここに安定的な財源が入るということが一つあります。また、小さい子を受け入れるための調理室を造るための財政支援ですとか、あとはゼロ、一、二歳に関する経費を見込んだ単価の設定などもしまして、インセンティブを付与することによって多くの総合こども園でなるべくゼロ、一、二歳も受け入れていただけるような、そういう仕組みにしたいというふうに思っています。
  24. 林久美子

    林久美子君 お願いします。  それと同時に、ゼロ歳から二歳は集団保育よりも個と個の関係が大事な年齢でもありますので、これまで多くの自治体がほぼ持ち出しでやってきた小規模保育事業とか家庭保育事業、そうしたものに対する支援もやはり新システムにおいて必要かと思いますが、この点はいかがでしょうか。
  25. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 御指摘のように、今回、小規模保育、二十人以下で保育園がつくれるようにいたしますし、あと家庭保育、これは保育ママさんも、自宅でやるものも施設を借りてやるものもできるようにいたします。また、地域のNPOがやっている子育て支援のひろばとか、そうした事業なども指定制度を導入して安定的な財政措置をしたいと思っています。これによりまして、小規模保育とか家庭保育など多様な保育、これが質の確保のための客観的な指定基準を満たせば財政措置の対象となる。  これは、地域保育事業として指定をいたしまして、公費で財政支援をして多様な保育サービスが充実するような、そういう形にしたいというふうに思っています。
  26. 林久美子

    林久美子君 きめ細かな支援によって量的な拡充を図っていただいて、是非、待機児童にも大きく寄与をいただけるシステムにしていただきたいと思います。  では、次に学童保育についてお伺いをいたします。  学童保育は、今まで法律にしっかり位置付けられてきませんでした。そのために、質、量共に不足をしているという問題がございますけれども、今回の新システムにおいてはどのような取扱いになりますか。
  27. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 放課後児童クラブにつきましては、その発祥の形態が違ったり多様な実情で事業運営されてきたために、今まで法律上の具体的な基準を設定していませんでした。しかし、ニーズが非常にあるということもありまして、今回の子ども子育てシステムでは、放課後児童クラブについて一定の質を確保するという観点から、職員配置、資格、開所日数・時間などについて法令上の基準を新たに児童福祉法体系に設定をする、国が定める基準を踏まえて市町村基準を条例で定めるということにしています。    〔委員長退席、理事川上義博君着席〕  国の基準の設定に当たりましては、今あるクラブの実施状況がさっき申し上げたようにいろいろでございますので、職員の資格に関する経過措置など、無理のない形を取りながら進めたいと思っています。
  28. 林久美子

    林久美子君 それと併せまして、児福法の中で、おおむね十歳未満という要件が学童については課されていますが、この要件はどうなりますか。
  29. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 現在の児童福祉法では、放課後児童クラブの対象児童について、「小学校就学しているおおむね十歳未満の児童であつて、その保護者が労働等により昼間家庭にいないもの」としています。現在でも、その十歳、小学校四年生ですけれども、それ以上の小学生を事業の対象外としているわけではありませんが、子ども子育てシステムでは、小学校四年生以上も含む全ての小学生が対象となることを児童福祉法に明記をいたします。  また、小学校四年生以上のニーズも踏まえた放課後児童クラブの量的拡充を促進するために、引き続き、その整備に対する補助ですとか学校の余裕教室の活用の促進などの取組も行っていきたいと思っています。
  30. 林久美子

    林久美子君 この新システム平成二十五年度から段階的に実施を予定をしています。財源は、社会保障と税の一体改革から七千億円が投入されることになっています。就学前から、そして小学校期を通してきめ細かな子育てをしっかりと支えるシステムとして、是非これ、社会保障と税の一体改革も実現をしていただきたいというふうに思います。  では、最後に自見大臣にお伺いをさせていただきたいというふうに思います。  郵政法案については、この間、民主、自民、公明党による三党の協議が行われまして、二月の二十二日に公明党さんからの案が示されて、民主党としても是非それで合意をさせてくださいというふうに返答させていただいた経緯がございますが、既にもう二週間がたっているところでもございます。まさに、この待ったなしの郵政改革を実現するためにも時間的な余裕はないと思いますけれども、自見大臣に郵政法案の成立に向けた現在の状況をお伺いするのとともに、改めてお考えをお聞かせをいただきたいというふうに思います。
  31. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 林久美子議員にお答えをさしていただきます。  郵政改革法案、今先生のお話にもございましたように衆議院で協議中でございまして、個々の案については、御存じのように国会が国権の最高機関であり唯一の立法機関でございますから、私の立場からああだこうだということは申し上げるということはできませんけれども。  政府としては郵政改革法案が最善のものだというふうに提出させていただいておるわけでございますから、是非国会で、各党各会派、いろいろ困難を乗り越えて協議をやっていただいているということは担当の責任者として大変感謝をいたしておりますが、是非、この日本郵政グループの株式の売却益は全部東日本大震災の復興に充てるということももう決めさせていただいたわけでございますから、そういったことを含めて、三事業一体、そして誰でも、やはり明治四年以来ずっと日本人というのは郵政サービスはどんな田舎でも離島でも受けることはできたわけでございますから、そしてネットワークがあるわけでございますから、ネットワークの維持ということに関しては各党全て一致しておるわけでございますから、そういったことを考えて国会で論議をされてしっかりした結論を得ていただきたいというふうに思っておりまして、出された、当然でございますが結論については、我々、行政府でございますから、言うまでもなくしっかりこれを真摯に受け止めて従わせていただくということでございます。
  32. 林久美子

    林久美子君 よろしくお願いいたします。  それでは、終わります。ありがとうございました。
  33. 川上義博

    理事(川上義博君) 関連質疑を許します。石橋通宏君。
  34. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 民主党の石橋通宏でございます。同僚の林委員に続きまして、関連質問をさせていただきたいと思います。  林委員からの質問の大きなポイントは、やはり社会の中で支援の必要な方々、助けの必要な方々にしっかりと必要な支援を提供するということだと思います。私もその流れで引き続き議論をさせていただきたいと思います。  まず最初に、本予算委員会、月曜日に生活保護の関係議論がありました。改めて、この生活保護、ここ数年、生活保護の残念ながら受給者が増えているわけですけれども、なぜ生活保護の受給者が増えているのかということについて、政府としてどうこの背景、原因をとらえておられるか、小宮山労働大臣から是非政府の見解をお聞かせいただきたいと思います。
  35. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 生活保護行政の基本的な考え方は、今委員もおっしゃいましたように、支援が必要な方に保護を的確に実施をしていくということで、この考え方に基づいて現在もしっかりと着実に取り組んできていると考えています。  生活保護受給者が急増した原因は様々あるかと思いますけれども、今の厳しい経済情勢、それから高齢化が進んでいるので、そうしたことを反映して失業したため生活に困窮する世帯ですとか、就労による自立が容易でない高齢者が増加している、こういうことの影響が大きいと考えています。  現在もその資産の調査と保護の決定に必要な手続や支給要件は政権交代前から変更していませんので、政権交代後、要件が緩められたのではないかという御指摘も一部にございますが、そうしたことは決してなく、着実にしっかりと取り組んできていると考えています。
  36. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 お手元に資料としてお配りをしておりますけれども、この資料一を御覧いただきますと、生活保護の被保護世帯というのは実は平成四年、平成七年ぐらいからずっと増加をしてきていると。これはやはり経済状況のこの日本の長年の不景気が非常に大きな影響を与えているのではないかと思いますけれども。  大臣、失業率と先ほどおっしゃいました、失業者。失業率との相関関係ということからいくと、この生活保護の増加というのは失業率とやはり関係があるというふうに理解をさせていただいてよろしいんでしょうか。
  37. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) それは関係があると思います。
  38. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 やはり雇用と非常に密接に結び付いているということだというふうに思いますが、もう一つ、私は、この二十年間の非正規労働、非正規雇用の増加ということ、今本当に三五%ぐらいが非正規という実態になっておりますけれども、非正規の増加ということにも非常に密接に絡んでいるのではないかと思いますけれども、その辺はいかがでしょうか。
  39. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) その非正規の皆様が貧困にならないようにということで、今回、社会保障一体改革の中でもいろいろな施策を考えているところですが、そのこと、働き方が安定しないということがやはり生活保護まで行ってしまうと。今は求職者支援制度とかいろんな第二のセーフティーネットを用意していますけれども、まだまだそこに結び付けられていない方々がいらっしゃるので、そうした関係はあるかと思っています。
  40. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 全くそのとおりだと思います。まさに、だからこそ、今回の一体改革でも雇用、労働、その辺もしっかりとやっていこうということで議論をさせていただいているところだと思います。  そして、この表の中にもありますけれども、保護率が一・六%というふうになっております。大臣、この一・六%、一・六三%という数字というのは、これはどういうふうに受け止めておられるでしょうか。高いのか低いのか、その辺についての見解、御説明をお願いできればと思います。
  41. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 一六・三%。
  42. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 これパーミルなので、パーセントで言っているんですが。
  43. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 分かりました。  これが高いのか低いのかというと、最初に申し上げたように、この制度がやはり本当に困っている方をしっかりと生活ができるように支援するということなので、今の状況の中でこういう数字が出ているということで、これ自体を高いか低いかと言うことはできない。  ただ、これが下げられるように、先ほどからおっしゃっている就労の支援などについてもしっかり今も取り組んでいますし、さらに支援の戦略をつくって、今年の秋から総合的な支援戦略をつくりまして、それぞれ寄り添って何とか自分で仕事をして自立できるようにしていきたい。やはり生活保護が長引きますとどうしても抜け出しにくくなるということがございますので、これはいつも申し上げている、イギリスとか韓国でNPOとか社会支援事業が並走してやるというような形もやっていますので、そうしたことからも取り入れられるものは取り入れて、寄り添う形でしっかりと就労に結び付けていく。そのことによってこの数字も下げていくことを目指したいというふうに思っています。
  44. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 なかなか比較が難しいんですけれども、ヨーロッパの国々ではこの保護率というのはこれよりもずっと高くなっているというデータも実はあります。日本は昨年、政府発表によりますと、大変残念ながら貧困率が一六%にまで上昇しているという数字もございます。ヨーロッパの国々は貧困率はもっと低いわけで、とすると、日本の貧困率一六%で保護率一・六%というのは実はまだまだ低いのではないかと。つまり、まさに大臣が今言われた、必要な方々に必要な支援を、しっかり手を差し伸べるということが本当はもっと必要なのではないかという気が私はしているわけです。  その意味で、まさにそのためには我々の行政サービス、公共サービスというのが大事なわけですけれども、ケースワーカーという大切な役割を果たされている方々がいらっしゃいますが、大臣、ケースワーカーの方々は具体的にどういう役割を果たしておられるのでしょうか。
  45. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) やはりケースワーカーの方はその専門知識を生かして、生活保護を受けていらっしゃる方についても自立した生活ができるような支援ですとか、就労に結び付くような支援とか、先ほど民間の力も借りてと言いましたが、それを職業として寄り添ってそれぞれのケースに合った形で支援をしていくという役割を担っています。
  46. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  ケースワーカーの方々が、まさに保護に至るまでのところ、必要な方々にどういう状況にあるのか、その辺をしっかりと個別に対応させていただきながら、そしてまた認定を受けた後、就職支援ですとか、様々な生活関係支援ですとか、そういうものを提供する非常に大事な、まさに必要な方々に必要なサービスを提供するという役割を果たされています。  では、そのケースワーカーの方々が今十分な人員配置体制になっているのかという点について、大臣はどういう見解をお持ちでしょうか。
  47. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 十分だとはとても言えないと思います。これはケースワーカーに限らず、専門職が本当に日本の中ではいろんな分野で足りない。  ケースワーカーの確保に必要な人件費を従前より地方交付税の算定によって対応していますが、地方自治体全体の職員数が今減少している中で、ケースワーカーについて、受給者の増加状況などを踏まえまして、平成二十一年度以降毎年度、地方交付税算定上の人員を増やしているところです。平成二十四年度も、道府県、市町村共に一人ずつですけれども、一人ずつは増やさせていただきたいというふうに思っています。  それと併せて、厚生労働省では、ケースワーカーの業務負担を軽減するために、ハローワークの就職支援ナビゲーターですとか、福祉事務所の就労支援員の増員を行うなど、就労支援を別の観点からも強化をしているということ、それからケースワーカーが担当すべき業務と外部に委託が可能な業務の関係について整理をするなど、ケースワーカーの業務自体をほかの方たちと連携を取りながら軽減をして、そのことに専念できるようにしたいというふうにも考えています。  先ほど申し上げたように、今年の秋をめどに生活支援の戦略を立てますので、その中で、先ほど申し上げたNPOとか社会福祉法人などの民間生活支援をしている機関とも協働で共に働けるような、そんな仕組みを取っていきたいと思っています。  ケースワーカーについては、財務省ともしっかりとお話をして、必要な人員が確保できるようにまた努力をしていきたいと思っています。
  48. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  お手元の資料の二で配付をさせていただいておりますけれども、まさに大臣説明いただきましたように、人数自体は徐々に増やしてはいただいているんですけれども、一方で、被保護世帯、被保護人員が増えているということもあってペースが追い付いていない、一人一人のケースワーカーが担当されるそれぞれの世帯の数はずっと増えているという状況でございます。  是非、今最後に御決意を言っていただいたように、今後もっと適切な人数、人員配置をしていただけるようにお願いをしたいというふうに思っておりますが。  そこで、続いて次に、今大変大臣が大切なポイントを言われました。専門職の方々、様々な、国民の皆さんのために提供する、そういうサービスを提供する人員が足りないのではないかという問題提起をされております。  そこで、今日は黄川田総務副大臣においでをいただいておりますけれども、まさに公共サービスの在り方、必要な住民の皆さんに提供するサービスの在り方、それに必要な人員が今一体いるのかどうかという点について是非見解をお伺いしたいと思いますけれども、資料の三、お手元に地方公務員の数が示されております。この大幅な減少、その原因とこの今の現状について総務省としてどういうふうにお考えになっておられるのか、是非お聞かせください。
  49. 黄川田徹

    ○副大臣(黄川田徹君) お答えいたします。  委員指摘のとおり、地方行政改革のこの取組によりまして、地方公務員数は、ピーク時、平成六年には三百二十八万人、これに比べ大きく減少しております。平成二十二年には二百八十一万人、三十七万人の減少でございます。この間には平成の大合併もございました。  また一方、地方分権改革の推進等におきまして、地方自治体に課される期待とか、あるいはまた業務が増大しておることは間違いないことだと思っています。  また一方、先生もお話しされましたけれども、公共サービス、行政とともに企業やあるいはNPO、あるいはまた住民組織の多様な主体が公共サービスを提供する、担うという、こういう積極的にかかわってくるというところも出てまいりましたので、指定管理者制度など、民間活力の活用を図る制度整備も進んだと、こう思っております。  しかしながら、地域で求められる公共サービスは、地勢あるいはまた社会経済環境等によりまして多様であると思っています。地域地域の公共サービスの需要もあるかと思います。そこで、今後ともその地域の実態、実情に即して地域とともに歩むといいますか、地域ニーズに一体となって効果的に効率的に対応できる、そういうふうな仕組みが必要だと、こう考えております。
  50. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 まさに、副大臣が御指摘されましたように地域ニーズは本当に多様であると。それぞれの地域に応じた公共サービスをしっかりと提供していく体制が必要だと思っています。  二〇〇九年に成立をいたしました公共サービス基本法、この基本法には、まさに第三条で、良質な公共サービスが確実、適正に実施されること、また公共サービスについて国民の自主的かつ合理的な選択の機会が確保されること、これは国民の権利であるというふうに高らかにうたわれています。  それをまさに確保するためには、やはり地方公共団体ともしっかりと議論をさせていただきながら、適切な公共サービス、これが提供されているのか、そのためにはどういうどれだけの人員規模が必要で、どういうふうに配置をしていかなければいけないのか、これをしっかり議論をしていただかなければいけないと思いますが、副大臣、もう一度、それをしっかりと今後総務省としても対応いただいて、適切な公共サービスの人員の在り方、やっていただけるということでよろしいでしょうか。
  51. 黄川田徹

    ○副大臣(黄川田徹君) 今委員から重ねて公共サービスの在り方ということで、実は私も野党時代にこの公共サービス基本法の成立にかかわりまして、野党でありましたが、今の野党の自民党の皆さん、公明党の皆さんにも協力をいただいて議員立法でできた法律であります。公共サービスを受ける国民の権利、これをしっかりととらえなきゃいけないということ、それから事務を委託する場合にあっても、公共サービス基本法の第八条にありますけれども、役割の分担であるとか、あるいはまた責任の所在をはっきりしなきゃいけないということであります。  また一方、定員管理もそうでありますけれども、地方の財政の状況も厳しいという中で、正規職員をどんどん増やしていくというのもなかなか難しいと。ですから、地域をしっかり守るために、公的な仕事とそれから公的にかかわる民間の方々の力を取り入れなきゃいけないということと、そういうところだと思っております。  また一方、そのためには財政の支援が大事だと思っておりますし、私なんかも田舎から来ておりますので、例えば半島あるいはまた離島あるいはまた過疎、そういう地域に様々な事業、特にハードでなくてソフトの事業というところが、足の確保であるとか医療の問題であるとか、そういう部分をいわゆる市町村だけがやるんじゃなくて、別なところでやれるときに財政支援もしっかり支えながらということで、定員管理と財政と一体となって支えていかなきゃいけないと、こう思っております。
  52. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 気持ちのこもった本当にメッセージをありがとうございます。  その意味では、これはもちろん公共サービス基本法、これは国の責任というのも、国が提供すべき行政サービス、公共サービスの役割についてもしっかりと規定をされているわけです。  その意味で、今回の委員会でも既に何度か議論になっておりますけれども、先般、国家公務員の新規採用の抑制ということが出されています。どうも削減が先に立って、本来やるべき、国が提供すべき公共サービスの役割が今どうなのか、それが実はちゃんと提供されているのか、どこが余剰でどこが足りないのか、そういう議論がまずあって適切な人員配置というのが議論されるべきではないかというふうに強く思っているわけですけれども。  国の公共サービス、そして国家公務員の人員配置の在り方、新規採用の在り方、これについてもしっかりと公共サービス基本法の理念を踏まえて御検討いただけるということで、副大臣、よろしいでしょうか。
  53. 黄川田徹

    ○副大臣(黄川田徹君) 委員指摘のとおり、国家公務員の定員管理も大変厳しい中にあります。  そこで、一般的に、我々総務省としても、これまでも国の行政機関の定員につきましては一律にこれ削減をするということは行っておりません。例えば、東日本大震災がございました。そういう中で、補正でもって予算措置をし、そして職員も、時限ではありますけれども、期間を限っておりますけれども、定員増をしておりますし、それから二十四年度の採用の中でも、除染であるとか様々なところに人手が要るということで、そういう対応もしておるわけであります。  それでもなお厳しい財政状況の中でどうやって定員管理をしていくかということの中で、新規採用の件でありますけれども、いずれ、今は各府省から実情をよく聞いておりまして、様々、それぞれ行政需要があると思います。これまでも、治安とかあるいはまた安全とか、そういう部分には傾斜した人員配置でありますとか、特に刑務所の矯正の方々の部分ではなかなか厳しいところがあると思っております。  今後とも、しっかりと現場を把握しまして、一律ではないしっかりとした定員管理を行っていきたいと、こう思っております。
  54. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございます。  今、大変重要な御答弁をいただいたと思います。一律的ではない、そして一方的ではない、各府省としっかりと議論をしていただいて、そして必要な体制、これを検討していただくということだったと思いますので、是非その方向でよろしくお願いを申し上げたいと思います。  続いて、人の命を守る大切な役割という観点から、福島第一原発で今なお大変多くの作業員の皆さんが事故収束のために本当に献身的な御努力をいただいております。改めて、この場をお借りして、皆さんの本当に献身的な御努力に対して敬意と感謝を申し上げたいというふうに思っております。  資料の五に、お手元に資料をお配りしておりますが、この表を御覧いただければ、この間もう既に二万人以上の作業員の皆さん現場で作業に従事をしておられます。そして、残念ながら、被曝線量の合計を見ていただきますと、未曽有のもう本当に被曝状況になっております。こういった被曝状況を考えても、これはやはりこれからの作業員の皆さんの健康管理、この在り方が非常に重要だというふうに考えておりますが、小宮山大臣、作業員の皆さんの長期的な健康管理、これをしっかり国の責任でやっていくんだということで、どういう体制で今後いかれるのか、是非御説明をお願いしたいと思います。
  55. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) この問題は、震災直後の原発事故直後から、私も労働担当副大臣としてずっと皆様に感謝しつつ心して取り組んでまいりました。緊急作業に従事された全ての作業員の方が離職をされた後も含めまして、自らの健康状態を継続的に把握して、必要な健康相談ですとか保健指導などを受けられるようにすることが重要だと考えています。  このために、電離放射線障害防止規則、これを昨年の十月に改正をいたしまして、事業者に対して被曝線量、健康診断の情報などの提出を義務付け、また、それとともにこの情報を蓄積するデータベースの開発を進めまして、被曝線量の照会対応業務を今年の一月十日から開始をしています。さらに、三月十六日からデータベースの情報に基づいたフリーダイヤルの健康相談を開始をしまして、明日ですね、明日からですけれども、来年度からは一定の被曝をした方に対する無料の健康診断などを実施をすることにしています。  引き続き、本当に大変な中作業に従事された方々の健康管理には万全を尽くしていきたいと考えています。
  56. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 お手元に新聞記事なども配付をさせていただいておりますけれども、まだまだ現場は線量も高く、そしてまた、とりわけ今後収束に向けては建屋内での作業等々、非常に危険かつ線量の高いところでの作業が出てくる可能性もあります。  そういう意味では、引き続き、現場での防護、放射線管理、これもしっかりやっていただかなければいけないわけですけれども、厚労省としても引き続き、労働基準監督署等々の臨検も含めて現場状況を把握をしていただくということで対応いただいていると思いますが、今後も継続的にしっかりとそこら辺対応いただくということでよろしいでしょうか。
  57. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 委員提出のこの新聞記事の、ちょっと中身は別としまして、この事実関係といたしましては、三月一日から東京電力が福島第一原発の構内の一部のエリアでのマスクと防護衣の着用基準を緩和いたしました。  その理由としては、空気中の放射性沃素が昨年の九月以降全く検出をされていないということなどから、マスクは原発内の屋外作業に限って粉じんのみ対応可能なものにして、また防護衣も、中の移動の、車両内での移動に限ってタイベックの着用を不要としたというふうに承知をしています。  厚生労働省としては、原発内の空気中のこの放射性沃素の濃度ですとか移動中の汚染状況について東京電力から報告を受けて、緩和しても電離放射線障害防止規則上問題はないと判断をいたしました。なお、マスクや防護衣というのは息苦しさとか夏の暑さ、そういうこともありますのでなるべく最適なものを使用することが望ましいと思っていますが、御指摘のように、引き続ききちんと労働基準監督署などを通じまして管理監督はしていきたいというふうに思っています。
  58. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ちょっと心配になりましたのは、コスト削減のためではないかというような議論もあるものですから、やっぱり現場の作業員の皆さんに本当に安心して作業に従事をしていただけるように、万全の体制を取れるように厚生労働省としても引き続きしっかりとした対応をお願いさせていただきたいと思いますが。  もう一方で、先ほどデータベースによる長期的な健康管理のお話もございましたが、これ長期的に一体どういう健康被害が生じてくるのか、これは本当に分からないわけですけれども、やはりこれだけの被曝規模になりますと将来的な健康被害が本当に心配されるわけです。その意味では、単にデータベースを作っても、それがどう万が一の健康被害が生じてしまったときに生かされるのかということをしっかり議論をしていかないといけないわけですが、大臣、これ万が一何らかの被害が生じたときに、作業員の方がどうすれば、どうやったらどういうふうな救済を、そして補償を受けられるというふうに理解をさせていただければよろしいんでしょうか。その辺の説明を是非よろしくお願いします。
  59. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 今委員の御質問の、東京電力福島第一原発の作業員が業務によって健康被害をもし受けた場合は、労災保険から医療費が全額支給をされ、療養のための休業をした場合は休業補償が行われます。また、慰謝料など労災保険の対象外である原子力損害につきましては、原子力損害賠償法に基づいて賠償が行われます。  特に、緊急作業に従事した作業員につきましては、先ほど御紹介した、被曝線量をデータベースによって長期的に管理をいたしますので、こうしたデータもしっかり活用しながら、迅速に労災補償が行えるようにしていきたいというふうに思っています。
  60. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 万が一のときには労災と、そしてまた原賠法に基づく補償がというお話でした。  これ、心配しておりますのは、過去にも例があるわけですけれども、労働者の側が労災による補償を要請してもなかなかそれが認められないと。というのは、労働者の側に業務起因性の証明義務があるということで、一体その労働者がどうやったら自分のその業務起因性を証明できるのかということで、多々問題があるわけです。  今回はデータベースをせっかく作っていただくので、是非データベースを活用して、そこで個々の労働者が苦労して苦労して苦労して最終的に認められないというふうなことが絶対にないように対応をお願いしたいと思いますが、そこをしっかりやっていただけるということをもう一度、大臣お願いします。
  61. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) このデータベースの管理してある情報も使いまして、しっかりと対応したいと思います。
  62. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 是非ともよろしくお願いをしたいと思います。この辺、是非また別の機会にじっくりと中身についてはやらせていただきたいと思いますが。  もう一つこの絡みでいきますと、既に福島で除染活動が本格化してきております。除染に携わっていただく事業者そして作業員の皆さん、これらの皆さんの当然防護、放射線防護とそして健康管理というのもこれは本当に必要で、しっかりとやらなければいけない問題だと思いますけれども、この除染に従事をする作業員の皆さん、労働者の皆さんの防護そして健康管理、これがどういうふうになっているのか、御説明いただけますでしょうか。    〔理事川上義博君退席、委員長着席〕
  63. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 放射性物質汚染対処特措法に規定されます除染特別地域と汚染状況重点調査地域、ここで除染業務を行う事業者に適用される省令といたしまして、労働安全衛生法に基づく除染電離則、これを今年の一月一日から施行しています。除染電離則は、労働者の放射線障害を防止するために、除染等業務を行う事業者に対して、一つは被曝低減のための措置、また汚染拡大の防止措置、そして労働者教育、健康管理措置等を義務付けています。  厚生労働省では、環境省と連携をいたしまして、主に作業指揮者を対象とした講習会、これを開催をして除染電離則の内容について周知を行いまして、これまで六千人余りの方たちが受講をしています。また、除染電離則等の違反のおそれがある作業現場については、立入りをした上で事業者に対する指導を行っています。  今後、除染作業が本格化をしていくということになりますけれども、引き続き、この除染電離則の内容の周知を図りながら、除染等の業務に従事する労働者の放射線障害の防止対策が確実に実施できますよう、事業者に対して指導を続けていきたいというふうに思っています。
  64. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 今御説明をいただきましたように、一月一日から除染電離則というのが施行されています。全ての事業者皆さんにこれしっかりと守っていただいて、とりわけ除染にかかわっていただく方々というのは、恐らく余り放射線に関する知識もこれまで教育も受けておられない方々が中心になってくると思います。是非ともそこら辺しっかりやっていただかなければいけないわけですが、残念ながらちょっと現場で話聞きますと、除染電離則についてまだまだ余り知識がない、知らないという現場の声も実はあります。その意味では、是非ともこれ徹底して周知、そして現場での運用をやっていただかなければいけませんので、是非とも今後ともしっかりとやっていただきたいと思います。  以上、いろいろお聞かせをいただきましたけれども、最後にちょっともう一つ、残りの時間を使いまして、今回の東日本大震災では本当に世界各国から様々な支援をいただいたり、支援の表明をいただいたり、本当に温かい世界の仲間の皆さんからの応援をいただいたわけです。  その意味で、来年度の予算における政府開発援助、ODA、これ、本当に温かい御支援をいただいた皆さんにこれからもしっかりと、我々としても世界の発展、国際協力、やっていかなければいけないと思っておりますが。玄葉大臣がおいでになりましたけれども、これ山根副大臣でよろしいんですか、是非とも来年度予算におけるODA予算、これまで残念ながらずっと削減削減で減少してきておりますけれども、来年度予算でODAの予算がどういうふうに位置付けられて、政府としてどういう決意で組まれているのか、是非お聞かせいただきたいと思います。
  65. 山根隆治

    ○副大臣(山根隆治君) 今、石橋委員の方からもお話ございましたように、この三月十一日の東日本大震災に対して、世界の地域や国そして国際機関、二百五十四の国々から温かなメッセージをいただきまして、そしてさらに、物品による御支援ということでは二百四の国や地域、国際機関から申出もいただいたということでございまして、これは、ODAだけからではございませんけれども、心を込めたODAというものを私たちは各国に措置してきたということの私は評価だろうというふうに思っております。私自身も、いろいろな国際会議に出ておりますと、日本はお金だけの多い少ないということだけではなくて、やはり心のこもった支援をいただいていると、本当に有り難いと、こういうお話をよく聞かせていただくわけであります。  そこで、この十五年間ということでODAを見てみますと、国全体では実は残念ながら十五年前の半額になっている、外務省では三割減と、こういうようなことになっているわけでありますけれども、石橋委員を始めとしてODAについて御理解をいただいて御支援をいただく議員皆様の御協力もありまして、来年度予算案につきましては、外務省ベースではこれを〇・三%増額する、十億円ほどのものでありますけれども増額をする、国会の御議決をいただければそれだけ増えていくと、こういうことに相なるわけでございまして、これも委員を始めとする皆様の御支援のたまものの一つだというふうに思っているところであります。
  66. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 この件に関しましては、本当に与野党の皆さん心配をいただいて、一致協力をして、是非ともODA予算、何とか下げ止めてこれから増やしていこうということで、この間のいろんな議論があったというふうに思っております。  一応、外務省ベースでは〇・三%増で要求をいただいているということでありますけれども、それでもまだまだ国際公約、これからいきますと、国際公約ではGNIの〇・七%を目標にして頑張ろうということで、ヨーロッパ諸国でも、大変厳しい欧州金融危機の中でもこれ何とか増やしていこうじゃないかという議論もあるわけです。  その意味では、来年度予算はこういう要求になっておりますけれども、その後もしっかりと是非みんなで頑張って増やしていこうという努力が必要だと思っておりますけれども、外務省としてもその後もしっかりと頑張っていくということも含めた対応、山根副大臣、是非一言お願いします。
  67. 山根隆治

    ○副大臣(山根隆治君) 結論から先に申し上げますと、しっかりこれからも取り組ませていただきたい、増額について頑張っていきたい、こういうことでございます。  イギリスは、二〇一三年にGNI比で〇・七%を達成するということを声明として出しております。そして、ドイツ、フランス、イタリア、EU、これらの国々につきましても二〇一五年には達成すると、こういうことはお話が出ております。  ただ、やはりいろいろな国際会議に出ている中で、実際、私的ないろんな話をする中では、欧州の金融危機等もございますし、なかなか大変だよなと、こういうような慨嘆というか、そういうことも実は聞くことが多いんですね。そして、私たち日本については、東日本大震災があった、もう大変だなということで非常に、同情といいましょうか、立場を理解しているよと、こういうふうなお話はいただいております。  しかし、委員のせっかくの御指摘でもございますので、これからもしっかりと増額に向けて頑張らせていただきたいというふうに思っております。
  68. 石橋通宏

    ○石橋通宏君 ありがとうございました。  是非これは引き続き国会でもしっかりと皆さんで協力して議論をさせていただいて、今後の国際協力の在り方、それに必要な資金調達含めて議論をさせていただければと思っておりますので、是非ともよろしくお願いをしたいと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。
  69. 石井一

    委員長石井一君) 以上で林久美子さん、石橋通宏君、民主党・新緑風会の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  70. 石井一

    委員長石井一君) 次に、丸山和也君の質疑を行います。丸山君。
  71. 丸山和也

    ○丸山和也君 自由民主党の丸山和也でございます。  今日は、本来総理にする質問ということで準備をするつもりで、まあしたわけでありますけれども、総理がおられないということで、今日の私の質問に答えてくださる方は総理のつもりで答えていただきたいと。そうじゃないとこれは質問のしがいがありませんので、玄葉外務大臣、自見大臣、よろしくお願いします。  まず、最近非常に日本の国益ということが問われている事案が多いと思うんですね。例えば、一昨年の尖閣事件だとか、それから外国人あるいは外国による土地取得ですとかそういうこと、それからやはりロシアの北方領土をめぐる動きとか考えますと、国益を守るという点から、もう一度やっぱり土地問題について質問したいと思います。  それで、玄葉大臣、報道によりますと、中国が総領事館拡充のために新潟市中央区の県庁近くに約一万五千平方メートルの民有地を取得したと、こういうことが報道されているんですが、これは事実でしょうか。
  72. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) はい。今、丸山委員がおっしゃいましたように、在新潟中国総領事館は昨年十二月に新潟市内の民有地を購入したというふうに承知をしております。
  73. 丸山和也

    ○丸山和也君 それで、承知をされたんですけれども、どういうふうに考えているか、思われているんでしょうか。
  74. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 今、領事関係に関するウィーン条約というのが御存じのようにございますけれども、その中の第五十五条、これに「領事機関の公館は、領事任務の遂行と相いれない方法で使用してはならない。」というふうに規定がございますので、まず一般論として申し上げれば、外国公館の規模について、特に恐らく規模の問題などで議論が起きているというふうに聞いておりますので、あえて申し上げますけれども、一般論として、この規模は派遣国が決定するものですが、他方、ただいま申し上げましたように、ウィーン条約でそのような定めがございますので、この観点から我が方より中国側に、土地の使用目的、そして広大な土地が必要な理由について説明を求めているというのが現状でございます。
  75. 丸山和也

    ○丸山和也君 それについて回答はございましたですか。
  76. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 今、ちょっとこの場にどんなやり取りの詳細かというのは持っておりませんけれども、やり取りをしているというふうに聞いております。
  77. 丸山和也

    ○丸山和也君 使用目的のほかに、それからこの広さの問題、これもあると思うんですね。  それから、なぜこれを取り上げるかというと、例えば中国は名古屋市においても国家公務員宿舎跡地も総領事館用地として取得を目指しているという報道もされています。そのほかに、民間でもやはり日本の森林その他、北海道その他いろんなところを、どういう目的か分かりませんけれども、民間人を通して買っているということもございます。こういうことでお聞きしているんですが。
  78. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 先ほどのやり取りについて申し上げれるところを申し上げたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、土地の使用目的とか広大な土地が必要な理由について説明を求めて、これに対し中国側からは、総領事館事務所に加えて総領事の公邸及び館員宿舎、市民との交流ができる触れ合いの場、駐車場を併設する旨の説明があったところであります。現在、当方より免税プロセスの中でのより詳細な説明を今求めているという状況にございます。  今またお尋ねの名古屋でありますけれども、名古屋につきましては、これは中国の総領事館が国有地の取得の希望を有しているということを聞いております。同取得の要望につきましては、名古屋市そして地元住民の了解を中国側が得ることが必要であるということで、その後、手続は進んでいないというふうに承知をしています。
  79. 丸山和也

    ○丸山和也君 やはり、恐らく中国は、いつとは言いませんけれども、近いうちにGDPにおいても世界一になるんじゃないかと言われておりますね。それで、中国の広大なプレゼンスというのは、やっぱり世界の安全保障の上でも非常に大きなテーマになってくると思うんですね。だから、中国のやることというのは非常に戦略的であり、長期的に考えてやっていると思うんですよね。日本の土地取得でも、単に駐車場を広げるからだとか、もうちょこちょこした、個々の理由はそうかもしれませんよ、だけど、日本の国内においてどれだけの物的な、物理的なプレゼンスを示すかということもやはり戦略の中に当然入っていると思うんですね。  そういう観点から、外務大臣として、どういう危惧というか、そういうのがあるのかないのか、そこら辺について総理大臣の立場でひとつお答えいただきたいと思います。
  80. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 外務大臣という立場でお答えを申し上げたいと思いますけれども、中国とどう向き合うか、特に長期的視点からどう向き合うかというのは、日本国にとって極めて重要な大テーマであるというふうに思います。  おっしゃるとおり、中国の経済がどんどん伸びている。ただ、それが果たして順調に今後も伸びていくのかということについてはまだまだ分からないところがある。基本的には、我々は中国の発展というのはチャンスであるというふうにとらえて、どなたかが呪文というふうに話をされましたけれども、お互いの、ウイン・ウインの互恵的な関係を築いていく。  一方で、安全保障については、御案内のとおり、二桁の国防費の伸び、しかも内訳はよく分からない。もっと言えば、試算では、その倍の国防費ではないかという試算が一部あるというのが現状でございますから、そういった動きに対してしっかり注視をしながら向き合っていく必要があると。  ただ、これは隣国です。こういったいわゆる領事館をどうするかというのも、その根底は、二国間関係を良くしていくというものが根底に流れて、まさにああいった接受国の義務などを定めたウィーン条約などがあるわけでありますので、ここは、今回の土地の購入の問題と言わば長期的な中国との向き合い方と、どこまで直接的なかかわり合いを持って我々が考えていくべきかということはありますが、ただ、この外国人による土地取得の問題、あるいは、そういった問題を含めて広範に今後検討していくテーマになるのではないかというふうには考えています。
  81. 丸山和也

    ○丸山和也君 いろいろお答えいただいて有り難いんですが、やはり今外務大臣がおっしゃった、長期的にウイン・ウインの関係でやっていくんだと、これは言葉としてはまさにそうだと思うんですよ。しかし、それは並大抵のことでこれは実現できないですよ。例えば一昨年の尖閣諸島の事件のあれ見たって、あれウイン・ウインの関係で処理できましたか。まさに屈辱的な処置に終わってしまったじゃないですか。  だから、一事が万事、やはりこの土地の問題にしてもぴしっぴしっと、やっぱり不備な点は国内法の整備をするとか、かつて民主党でも菅内閣のときに、外国人による土地取得、大正十四、十五年に、現行法がまだあるんですよ、外国人土地法というのが。これがそのまま存在しているんですけれども、まあ有名無実ですよ。しかし、これじゃ物足りないというか、現代に沿わないので、新しくいろんな法整備を総合的にやろうということで提案されていたのに、でも、これが結局実現しないまま終わってしまったんですけれども、国会の事情もありまして。だから、これはやっぱり、我が党の方でもこれを研究して提案しましたが、これも成立できませんでしたけれども、やはり焦眉の急なんですよ。  ですから、外務大臣ね、やはり突っ込んで聞きますけれども、今の内閣でやはりこういう土地に関する、外国人による土地の取得に関する法整備をやろうというような、そういう意向はあるんですか、ないんですか。
  82. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) たしかこれは、おっしゃるように、外国人土地法というのが大正時代にできていて、恐らくそれは政令で定められることになっているものというふうに記憶をしていますけれども、これに対してまさに今も野田内閣の中で、内々といいますか、問題意識を持って、どうあるべきなのかということについて検討がなされているというのが現状だというふうに考えております。
  83. 丸山和也

    ○丸山和也君 是非これは、国益を守るということについてはいろんな観点から考え方はあると思いますけれども、ちょっと日本の土地取得に関しては野放しになっていると。これは中国だけじゃありませんよ。韓国による対馬の土地取得が非常に問題になったこともあります。やはり全般的に、自然環境の保護もあります、国防上の問題もあります、相互主義の観点からも見直す必要もあります。是非内閣で真剣に取り組んでいただきたいと思っているんですよ。どうですか。
  84. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 今おっしゃったように、例えば公館の土地の取得の話、そしてまた、広い概念でいえば、おっしゃったとおり外国人の土地の取得の問題、これを併せて広く検討したらいいと思うし、検討すべきだと私も思います。  例えば、国によっては確かに相互主義を取っているという国もございます。あるいは、事前の承認を必要とするという国もございます。我が国としてどうあるべきなのかと。しかしあわせて、そのウィーン条約の精神に照らしつつどうなのかということも含めて総合的に検討していかなきゃいけないと、そういうふうに思っています。
  85. 丸山和也

    ○丸山和也君 アメリカでは、大使館であれ領事館用地であれ、売り渡すということをしないんですね。できないことになっているんじゃないかと思うんですけれども、あるいは政策かも分かりませんけれども。  日本は、ちょっと言い過ぎかも分からないけど、すぐアメリカに右へ倣え、あるいは追随ということが外交のあれとしてよく言われているんですけどね。やっぱりいいところは追随というか見習って堂々と進めりゃいいと思うんですけど、どうしてそういうヘジテートというか、ちゅうちょしているんですか、姿勢において。
  86. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) おっしゃったとおり、いわゆる領事館、公館の土地の取得について米国は、つまりそういう国内法を持っているということなんですね。ですから、そういう国内法で規制するかどうかということです。現実、私も全部の国を調べたわけではありませんけれども、相互主義を取っているという国は恐らく現状はまだ非常に少ないのではないかと、それが現状ではないかというふうに思います。  他方、おっしゃったとおり、例えば中国の場合は、いわゆる土地の売買というのは基本的にできませんので、いわゆる使用権を認めるという形でありますから、そういったことについても含めてどう考えていくのかということについては、確かに今後の大切な検討課題であるというふうに私も考えております。
  87. 丸山和也

    ○丸山和也君 当然、言われなくても大切な検討課題であることは分かっているので、玄葉大臣も次期総理になられるかどうかは別にしまして、クリントン国務長官とも大変親しく、写真で見ると堂々と会見しているように見えるんですよ。ですから、いろんなやっぱり意見交換もされて、意見も聞かれたらいいと思いますよ。やっぱり一国の外務大臣、しかも隣国の中国と対峙する国の外務大臣としてどうあるべきかと。この外務大臣の例えば姿勢なり気概ということは特に必要なんですよ。  それで、気概、やっぱり今、日本国家というのは気概なき国家になりつつある。それは、戦後数十年、いろんな経済万能主義のようなところもありましたでしょうけど、やっぱり良き日本人の気概を持たないと、強大な人口、国土、軍事力を持った国とウイン・ウインの関係は築けませんよ。だから、ちっちゃなことでもやっぱり毅然とした態度でもって処置していかないかぬ。もうそれが壊滅的状況に処理されたのが一昨年の尖閣諸島の事件ですよ。これは、官房長官も来られましたのでまたお聞きしますけど。  だから、是非外務大臣、もう非常にお若いんですから、これからいろんなポジションが狙える立場ですから、是非、日本国に玄葉ありというぐらいの気概を持ってやらないと、やっぱりかわいい坊やが外務大臣やっているというぐらいに思われていたら駄目なんですよ。日本の、いや、国として本当にそうなんですよ。我々はそういう気持ちで皆様方をそれなりにお支えしておるんですよ。決して追及することだけじゃないんですよ、本当。そこを是非、軽く持たれないで、もう一度、気概を示してください。
  88. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 今まで外国人の土地の取得に対する日本国の考え方というのは、基本的にどうやってその投資を受け入れるか、もうこういう観点、一方通行だったんだと思うんですよ。それが今、まさに本当に党派を超えて、こういった問題に対してどう考えていくのかということが問われているというふうに思っています。  それは、国益というのは領土、領海、領空、当然国民の安全、確保するというのがまさに最初に来る話でございますので、そういったことに対して気概を持って対処したいというふうに考えております。
  89. 丸山和也

    ○丸山和也君 くどいようですが、非常に大変で、中国だって政治体制が変われば、まあ変わることを前提にしてですけど、日中安保条約だって必要性が出てくると思うんですよ、いずれね。だから、そのときにきちっとした日米と同様、日米もそうですけど、日中安保条約を締結する段階になったって、やっぱりそれまでの日本国家というものが毅然としたあれがないと対等の条約は結べませんよ。そういうことも含めて、玄葉大臣、よく勉強してやっていただきたいと思います。  次に、官房長官も来られましたのでお聞きしたいと思うんですけど、一昨年秋に、ちょうど九月でしたね、尖閣諸島で中国漁船が追突してきまして船長が捕縛された。それで、法に従って粛々とやると言っていたところが、二十四日に突然那覇地検を通じて釈放されたと。まさに近世の日本の歴史における屈辱的外交だったと私は思っているんですけど、これについてどのように感想を持たれていますか。
  90. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 丸山委員の御質問があるということで、私、当時は当事者ではありませんが、振り返って少しレクチャーも受けました。  今、先般も法務委員会でも御質問をいただいたとは聞いておりますが、政府としてその当時どういう判断であったかということですが、中国人船長の釈放については、検察当局が国内法と証拠に基づき判断したものであり、御指摘のような何か政治的な意図があったということではないと、そのように、そういう判断であったということを私もレクチャーを受けて納得したところであります。
  91. 丸山和也

    ○丸山和也君 まさにそこなんですよ。いい答えしていただいたんですけどね。まさにそこなんですよ。政治が要するに形式的法手続を取った、あるいは多数決で決まったということで全て流されていくならば、本当の国民の義憤なり疑問なりあるいは怒りなんというのは、要するにもう取り上げられない形になってしまうんですよ。すると、そこに何が起こるかということは、政治不信、政治形骸化だけでなく、やっぱり私は、あえて言いますけど、政治テロを誘発すると思いますよ。どうですか。
  92. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) テロというのはちょっと物騒なことだと思います。これは人を殺害するとか、そういうことに至るということです。  おっしゃるとおり、政治に対する信頼というのは本当に大切なことであります。その信頼をしっかりと確立すべく頑張っていきたいとは思います。
  93. 丸山和也

    ○丸山和也君 あの当時、マスコミも含め九割方は政府の介入だと。外交関係を配慮してと検事は言っていますが、政府が、官邸が、つまり菅総理と当時の仙谷官房長官がこれは事実上指示をして釈放されたと。これはマスコミも全部言っているし、国民だってあの当時世論調査すれば、世論調査すればよかったのに、九割の人はそう思ったと思いますよ。今でも世論調査すれば八割方はそう思っていますよ。こういうことについて堂々たる疑念も晴らさないで、一検事がやったんですということで済ましていくということが形骸化なんですよ。それについて官房長官、当時の官房長官じゃありませんけど、恥ずかしいと思いませんか。
  94. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 現官房長官でございますので、政府の立場ということで私も見直してみたところ、冒頭申しましたように、これはやっぱり検察当局が国内法と証拠に基づいて判断したと、そういうことでは政治判断ではないということは、しっかりと勉強させていただいたところです。
  95. 丸山和也

    ○丸山和也君 ばかな答弁をして国会の時間を空費したくないんですけど。  昨年の九月二十四日の産経新聞の一面でも、前内閣官房参与の松本健一さんが、菅、仙谷氏が政治判断したということをはっきり断言しておられる。仙谷氏の友人ですよ、これは、大学時代からのね。もう明らかなんですよ。こういうことをごまかしてやる政治ということに対して国民は怒りを持っておる。どうですか、官房長官、恥ずかしいと思いませんか。
  96. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) そのときの判断ということで、これは、漁船が巡視船「みずき」に故意に衝突させたことは証拠上明らかだと、それから「みずき」の損傷は直ちに執行に支障が生じる程度のものではないと、それから「みずき」乗組員が負傷するなどの被害の発生はないと、計画性等は認められない、被疑者には我が国における前科等なしと、我が国国民への影響や今後の日中関係などを考慮したと、こういうことを検察で判断されたということだと思うので、政治判断が加わったとは思っておりません。
  97. 丸山和也

    ○丸山和也君 そういう説明をすることについて、良心の呵責とか恥ずかしいとは思いませんかということを聞いているんです。
  98. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 官房長官の立場でこれが正しいと思っております。
  99. 丸山和也

    ○丸山和也君 中身のある答弁が全くなされてないんですけれども、あなたはこのことについて前官房長官の仙谷氏と話をしたことがありますか。
  100. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) このことについて具体的に話ししたことはございません。それによって、資料によって遡ったところでございました。
  101. 丸山和也

    ○丸山和也君 僕は当時、仙谷氏に電話で話したんだけど、法的処理をしたらAPECが吹っ飛んじゃうよ、だからできないんだということをおっしゃった。そのことは御存じですか。
  102. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 電話があってやり取りがあったということは、事実関係としては承知をしておりますが、その中身等、私も全く分からないところではございます。
  103. 丸山和也

    ○丸山和也君 調べてくださいよ、これから。彼は健忘症だと言った。健忘症だったら官房長官やれないはずなんですよ。あなたは健忘症じゃないんですか。
  104. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 個人間の電話の話でございますので、その後のやり取りもあったとは事実関係で承知しておりますが、それ以上のことは申し上げません。
  105. 丸山和也

    ○丸山和也君 明治二十二年に、大隈外務大臣ですよ、黒田内閣のときに、やっぱり条約改正、幕末からの不平等条約をずっと改正しようとしていた。それでも進めようとした内容がやや屈辱的だということで、外務省を出たところですよ、正門のところで来島恒喜というのが爆弾を投げ付けた。外相の足が吹っ飛んじゃったんですけどね。それで、来島恒喜はその場で頸動脈を切って自害した。その後に、谷中で通夜、通夜というか墓碑が建ったんですよね。その墓碑は頭山満が建てた。それで、字は勝海舟が書いた。そこに、外務大臣であった、あの被害者となった大隈重信がわざわざ、彼の行為は愛国心から出た行為である、私はこれを称賛するというのを寄せているんですよ。これが真実なんですよ。  あなたはこういう、政治が形骸化して、意味のない答弁だけやっているとそういうことが起こるということなんですよ。どうですか。
  106. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 歴史を今教えていただいたということでございます。歴史に学ぶことは多いと思います。
  107. 丸山和也

    ○丸山和也君 どのようにして学ばれるんですか。
  108. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) もちろん、様々な観点から、それはそれぞれの個人の能力に応じて学んでいくものだと思います。
  109. 丸山和也

    ○丸山和也君 この中国漁船の釈放問題について再度調査をしていただきたい。どうですか。
  110. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) この件につきましては、冒頭も申しましたとおり、何か政治判断があったということはないと、このような事実であったと私も今考えておりますので、改めての調査は必要ないと思います。
  111. 丸山和也

    ○丸山和也君 時間の関係で自見大臣にお聞きしたいと思います。  自見大臣、金融ADRの現状はどのようになっておりますでしょうか。とりわけ為替デリバティブの処理に関してお聞きしたいと思います。
  112. 中塚一宏

    ○副大臣(中塚一宏君) 丸山委員には参議院の法務委員会で引き続きこの件でお尋ねをいただいております。為替デリバティブの被害の実態についてということでありますけれども、金融庁のホームページに記載をしております為替デリバティブの契約数のうち、ADRに苦情が寄せられている件数ということをお尋ねだと思います。  それで、私ども、ホームページに記載をしておるのはその年ごとの苦情の申立てということでありまして、中小企業向けのこの為替デリバティブ取引に係る全銀協全体への相談、苦情及びあっせん申立て件数については対応はしておらないということなんでありますけれども、全銀協に苦情が寄せられた年度ごとの件数という意味では、十六年から十九年までは二桁でありますが、二十一年、二十二年と三桁、二十三年では相談が四桁、あっせんが六百六十六件ということになっております。
  113. 丸山和也

    ○丸山和也君 ADRの現在の機能の在り方について問題は、どこが問題だと思われていますか。
  114. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 丸山議員、弁護士さんでございまして、まさにADRにつきましても御専門家でございますが、ADRの中立性というのをいろいろ言われて、世上言われているのは私も仄聞しておりますが、御指摘のとおり、法令によって、もう御存じのように、あっせん委員は、法令に基づきまして、当事者である銀行からの役務の提供による収入を得ていないことが条件と御存じのようになっておりまして、またこれに加えて、金融ADR制度においては、紛争の当事者と利害関係者、御存じのように親族ですね、まあ親族多いわけでございますけれども、を有する紛争解決委員を排除するための措置を講じ、また行政庁でございます、行政庁は金融ADRの指定、監督を行っていることにより、金融ADRの公正中立性を常に確保することとしております。  金融庁といたしましては、金融ADRが広く国民から信頼されるものとなるよう、今後とも制度をしっかり監督していきたいというふうに思っております。
  115. 丸山和也

    ○丸山和也君 監督を強化する方向で考えておられるんですか、それとも、むしろADRに対しては監督を緩めていくというようなことなんですかね。そこが今ちょっと問題になっているんですけれども。
  116. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 先生御存じのように、ADRは、もう先生、釈迦に説法でございますが、裁判所外のいろんな話合いでございますし、当事者間の了解、時間が早い、あるいは裁判訴訟費用も要らないというふうな点もございますが、やはり公平公正ということは非常に大事でございますので、しっかりそこら辺は注視してまいりたいというふうに、先生の公正でないというふうな御意見があるということもお聞きいたしておりますが、やはりこれはしっかり、何といいますか、弁護士さん、私も弁護士さんに頼んだことございますが、いつも頼んでいる弁護士さんは、お客さん、よりたくさん頼む弁護士さんに有利に働くんじゃないかといううわさも聞いたことがあります。それはもう絶対法律上あってはならないことでございますから、そういったことも含めて、しかし人の世でございますから、しっかりそういったことを含めて監督してまいりたいというふうに思っております。
  117. 丸山和也

    ○丸山和也君 あっせん案というのは出るんでしょうけれども、特別調停案というのが一回も出していないというのはどういうことですか。
  118. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 先生、私も行政の長でございますから、こういった席で個別の検査に関する事項については基本的にはコメントを差し控えたいと思っておりますが、一般論として申し上げれば、金融ADR、指定紛争解決機関に対する検査においては、先生御指摘のとおり、業界側に立つことではなく公正中立な立場で適切な対応が行われているか、また法令に基づいて苦情処理手続、紛争解決手続等を適切に行うための体制が整備されているかということについて、しっかり金融庁としても検証させていただいているところでございます。(発言する者あり)
  119. 石井一

    委員長石井一君) それじゃ、まず中塚金融副大臣
  120. 中塚一宏

    ○副大臣(中塚一宏君) もう先生弁護士でいらっしゃるのでADRのことをよく御存じだと思います。  これ、まさに両者の話合いの中で解決方策が決まっていくわけでございます。  更に申し上げますと、金融業界といたしましても、本業以外のことで、相手方の、借り手の中小企業なんかが倒産をしてしまいますと、これは金融機関にとってもいいことばかりではないといいますか、損失を被るということになるわけであります。そういった問題意識の下に金融機関もADRに臨んでいるということでありまして、そのようなことが今先生がお尋ねになられた結果に関連をしているのではないかと、このように思っております。
  121. 丸山和也

    ○丸山和也君 僕が聞いたのは、あっせん案は出るんだけれども、あっせん案を銀行側が拒否した場合に特別調停案というのが出ない、一件も出していないんですよ。どうして出さないんですか。
  122. 中塚一宏

    ○副大臣(中塚一宏君) あっせん案が出まして、その後、特別調停案というのが出ていないということでありますけれども、恐らく、本当にそれは個別、ケース・バイ・ケースなんだと思います。  あっせん案ということで、ちゃんとADRで協議が相調う場合もあれば、そうでなく裁判の方に持ち込まれる場合もあると、そういうふうに伺っておりまして、調停案が出ていないということそのもののお答えにはなっていないかもしれないんですけれども、あっせん案……(発言する者あり)ええ、あっせんが調った場合と、それとあっせんが調わなかった場合については、その特別調停というのもあり得れば、あと裁判にそのまま持ち込まれるということもあると、そういうふうに承知いたしております。
  123. 丸山和也

    ○丸山和也君 だから、なぜ特別調停を、一件もですよ、出さない、それはやっぱり銀行側に対するプレッシャーになるから遠慮しているんじゃないんですかと聞いているんです。
  124. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 特別あっせん案が、先生は御専門でございますけれども、出されますと、金融機関が要するに裁判になる、訴訟をすることになる可能性がございますので、これはまた利用者方々の負担にもなるわけでございますから、そういった事情も影響しているんじゃないかというふうに思っております。
  125. 丸山和也

    ○丸山和也君 そうじゃなくて、ADRが出さないという、機能を自ら発揮しないことはどうしてですかと、怠慢じゃないですかと言っているんです。
  126. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) それは個々のADRの御判断だと思っております。
  127. 丸山和也

    ○丸山和也君 個々かもしれないけど、一件も出していないというのは怠慢ということじゃないですか。どうですか。
  128. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 怠慢というよりも、職務をきちっとやっておられるんだというふうに私は思っております。
  129. 丸山和也

    ○丸山和也君 特別調停案を出してくれという申立てがいっぱい行っても出さないんですよ。そこを、だからどうしてかと聞いているんです。
  130. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) 今さっき副大臣も申されましたように、ADR、お互いに納得しないとこれはもう当然裁判に持っていってもいいわけでございますから、そういった意味で、今さっき副大臣も申し上げましたけれども、訴訟になる可能性もあるから、そういったことを個々の要するにADRが御判断をしているということだというふうに思っております。
  131. 丸山和也

    ○丸山和也君 違いますね、違うんですよ、全然。(発言する者あり)
  132. 石井一

    委員長石井一君) それじゃ、金融大臣と金融副大臣とちょっと打合せしてください。  議事はこのまま進めます。ほんの暫時お待ちください。  それじゃ、中塚金融担当副大臣
  133. 中塚一宏

    ○副大臣(中塚一宏君) 重ねてのお答えになりますが、一般論として、ADRですから、和解というのは当事者間の話合いによって決まると、合意に基づき成立をするということであります。  それは、各々が一定の譲歩をした上で話合いというのは相調うということでありまして、今御指摘がございました、あっせんはあるけれども特別調停までは至らないということについては、それは個別にケース・バイ・ケースの事情が存在をしているというふうに思っております。
  134. 丸山和也

    ○丸山和也君 例えば数億円の損害が出て、何としてもADRに持っていくんだと。そうすると、ADRの方は、まあ、ざっくばらんというか、五分五分にしましょうと、フィフティー・フィフティーだというような案を出すんですよ、あっせんを。  とんでもないと。こんな悪質な、説明もしないで、為替デリバティブをやる必要もない企業に売り込んでおきながらひどいじゃないか、中小企業のおやじさんにと。それで、どんどんどんどん円高で損害が膨らんでいる、だから、これはもうちょっと銀行側が責任を取ってくださいよということで、特別調停案を出してくれと言うわけですよ。すると、出さないんですよ。出さないということは決裂。どういうことですか、これは。
  135. 自見庄三郎

    国務大臣(自見庄三郎君) しかしながら、それの高い割合で和解が成立する理由については、逆に一般論としては、和解とは、両当事者間、当然、双方おられるわけでございますから、合意に基づき成立するもので、それぞれの一定の譲歩の下に行われることは当然、これがないと、それはもう自分が絶対一二〇%正しいとどちらかが言い張れば、これはもう訴訟にならざるを得ないわけでございますから、そういったことで個々の事案、ケースごとに、ケース・バイ・ケース、事情が異なって、結果としてそういう結果になっているんだというふうに私は思っております。
  136. 丸山和也

    ○丸山和也君 金融機関が公的資金の返済のためにどんどん売らせているんですよ。それを、やっぱり被害者はほとんど中小企業ですよ、大手銀行ですよ、相手は、それを救済するための措置なんですから、やはりもう一度ちゃんと指導力を発揮していただきたいということを大臣にお願いしておいて、私の質問を終わります。
  137. 石井一

    委員長石井一君) 以上で丸山和也君の質疑は終了いたしました。(拍手)  午後一時に再開することとし、休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      ─────・─────    午後一時開会
  138. 石井一

    委員長石井一君) ただいまから予算委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、平成二十四年度総予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。上野通子さん。
  139. 上野通子

    上野通子君 自民党の上野通子でございます。本日は、こういう場で質問をする機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。  まずは、文部科学省の神本政務官の事務所をめぐる問題から質問させていただきます。  先日、三月の九日ですが、参議院の決算委員会で我が党の義家議員が初めてこの問題を取り上げた際に、野田総理は、内閣発足に当たって閣議決定した国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範について見解を表明されました。内容は、政務三役が特定の業界団体と深いかかわりを持った中で仕事をするのはおかしい、切り離さなければいけないという総理の見解でした。神本議員の個人事務所が日教組の本部と同じく千代田区一ツ橋の財団法人日本教育会館に置かれていることは、先日の義家議員の質問の中でも指摘されました。  その後に、三月十二日の予算委員会で我が党の世耕議員の質問の中でも指摘されました。その質問で分かったことは、日本教育会館の代表は中村讓氏。彼は現在の日教組の委員長です。また、同会館のそのほかの役員の皆さんも日教組の書記長などの経験をされた幹部の方々です。神本さんの個人事務所が日教組という特定の団体と深くかかわりを持つビルの中にあることはこれでもう明らかではないでしょうか。  ところが、総理も文部大臣も、日教組とビルの持ち主である財団法人は別法人だから問題はないというようなことを、義家議員と、さらには世耕議員の再三にわたる質問でも答弁されました。これはおかしいと思います。  本日、ここでもう一度、総理がいらっしゃらないので官房長官からこれについての御見解を伺いたいと思います。
  140. 石井一

    委員長石井一君) 上野通子さん、神本政務官が来ておりませんが、それでいいですね。
  141. 上野通子

    上野通子君 よろしいです。
  142. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 教育は中立かつ公正に行われるべきものであって、特に学校は、児童生徒等に対する教育の場であることから、政治的中立性を確保することは重要であり、このことはいつの時代においても尊重されるべき普遍的な理念であると考えています。  政府としては、今後とも教育基本法等の法令に基づき各学校教育が行われ、教育の政治的中立性が確保されるよう適切に取り組んでまいりたいと考えております。  今お尋ねの、神本政務官の事務所が財団法人日本教育会館に置かれていることについては、一般論として、法人から事務所の貸与を受けている国会議員が当該法人を所管する府省の政務三役に就任しても、直ちに法的問題を生じるものではないと考えています。また、神本政務官は、政務官就任後は政治資金パーティーを開催しておらず、いわゆる規範との関係では問題なく、政務三役としての職務を十分わきまえた上で政治家個人としての活動をしていると考えております。
  143. 上野通子

    上野通子君 法的に問題はないとおっしゃいましても、明らかに政治的な中立は保たれないと私は思いますが、この点についてもう一度お伺いしたいと思います。
  144. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 政府としては、教育基本法等の法令に基づいて各学校教育が行われ、教育の政治的中立性が確保されると、このことについて適切に取り組んでまいりたいと考えているところで、神本政務官については政治的中立を必ず守らせると、こういうことであります。(発言する者あり)
  145. 石井一

    委員長石井一君) それじゃ、上野さん、恐縮ですが、もう一度質問を簡潔にお願いします。
  146. 上野通子

    上野通子君 先ほど質問しましたのは、政治的中立は保たれていないと私はお伺いしました。なぜなら、法的に問題がないといっても、そのビルには明らかに日教組経験者の方々がいらっしゃる、しかもそこの理事もしているということです。  もう一度お答えください。
  147. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) その団体と一緒のビルにいるからといって直ちに何か政治的中立性が保たれないというのは、ちょっとそれはそうではないと考えておりますし、当然のこととして、政務三役として政治的中立を守らせていくと、このことには変わりございません。
  148. 上野通子

    上野通子君 それは無理だと思います。環境がそういう環境の中で政治的中立は私は守れないと思います。しかも、文科省の、子供に大変影響のあるというところの役職です。  私は、自分の良心とか常識に沿って神本議員にはもう一度きちんと考えていただいて、そしてきちんとした形で表していただけないかと思いますが、本日はいらっしゃらないんですけれども、もし官房長官がそういう状況にありましたらいかがなさいますか。個人的にお伺いします。
  149. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) そういうお疑いがあるということが払拭されない場合は、私は文部科学大臣の方にそのように伝え、そのようにさせたいと思います。
  150. 上野通子

    上野通子君 今の官房長官の御意見、どう思いますか。文科大臣、お答えください。
  151. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 今先生御指摘のところについては官房長官がお答えしたとおりでございますが、私と一緒に政務三役として今勤務をしていただいておりますが、政務官として、私はそういう疑念を抱かれることのないように中立で頑張っていただいていると私は思っております。
  152. 上野通子

    上野通子君 疑われないようにというか、そういう状況にあったら絶対に疑われる状況であると思いますので、是非とも大臣の方から、そういうところに事務所を構えてはいけないのではないかとはっきりと言っていただきたいと思いますが、いかがですか。
  153. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 先生、御指摘でございますけれども、私はこの前の決算並びに予算委員会でも答弁させてもらいました。状況については御本人からもお聞きいたしましたが、確かに財団法人の建物には入っておられることは事実でございます。しかし、日教組本体とこの財団との関係というのは、別法人でもございますし、その運営についてはちゃんとその規則、財団の規則に基づいて、二分の一の理事の構成とか、そういうものは公正に運営をされていると私は伺っております。
  154. 上野通子

    上野通子君 それでは、神本政務官にもう一度文部大臣の方から御忠告していただくということにしてよろしいですか。  それでは、あとはもう神本議員の良識と常識とモラルの問題と私は取らせていただいて、検討していただけないかなということを要望させていただきたいと思います。
  155. 石井一

    委員長石井一君) 私から申し上げます。  閣僚諸君の皆さんは兼職を全て禁止するというルールもございますので、政府において一度御検討いただきたい、そのように申し上げます。
  156. 上野通子

    上野通子君 委員長、ありがとうございました。  次に、SPEEDIについて質問させていただきます。  私は、昨年の三月二十四日から、度々このSPEEDIについての質問を、まず文科委員会の方でさせていただいていますが、最初は、文科大臣から、SPEEDIの存在すら知らないとか、よく分からないという答弁ばかりでしたが、実は昨年の十月二十八日になりまして、やっと復興特の方で質問をさせていただいたことに対して、今日もいらっしゃっていますが、細野大臣の方から、避難誘導に使えたのに活用することができずに地元の皆さんに大変御迷惑を掛けた、無駄な被曝をさせてしまったということに対し謝罪の言葉をいただきました。それはとてもうれしく私思ったんですが、ところが、ここから問題です。  最近になって、また報道や事故調査委員の調査議事録の公表、その中でまたまた新事実が明らかになり、政府はまだ情報を隠しているのではないかと、国民は更に政治を信じられなくなる、政府を信じられなくなる、そういう状態に陥っています。そして、その一つがSPEEDI関連情報の外国への提供です。  一月十六日の国会事故調査委員会で文部科学省は、昨年三月十四日に外務省経由でSPEEDIの予測データを在日米軍に情報提供したことを認めました。避難のために一番情報を必要としていた国民の、周辺にお住まいの住民の皆さんには何も公表せずに、アメリカに対して事故発生四日目に情報を提供するという、これは何かおかしくないですか。  答えてください。官房長官、答えてください。──じゃ、文科大臣にお願いします。
  157. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 上野議員からの御質問でございますが、SPEEDIの情報について外務省を経由して米軍に出ているではないかと、こういうことの部分でございますが、その経過について少し御報告申し上げます。  SPEEDIの試算経過につきましては、発災後、我々としては関係のところにつきましてはSPEEDIの一次情報としては提出をしてまいりました。その中で、三月の十四日に、米軍が支援活動を展開するため、被災者の支援活動を展開するため放射性物質の拡散が掌握できるデータを提供してほしいという、こういう御依頼が外務省を通じて文科省にございました。  そういう中で、文部科学省としては、文部科学省の中の災害対策支援本部が原子力安全技術センター、いわゆるSPEEDIを運用しているところに対して、米軍による被害支援活動が的確に行われるように外務省へ単位量放出計算の結果を報告をしたというのが事実でございます。
  158. 上野通子

    上野通子君 文科大臣替わられてきっと引継ぎがあったんだと思いますが、そのときに文科大臣は御存じだったということでよろしいんですね、その当時の文科大臣は。
  159. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 当然知り得る立場でございますし、掌握はしておる、こういうふうに私は理解をいたしております。
  160. 上野通子

    上野通子君 あわせて、外務大臣はいかがですか。その当時の外務大臣からそのSPEEDIの情報を米軍に情報提供したということは御存じだったんですか。
  161. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 今おっしゃった在日米軍への提供は、今文科大臣が申し上げたとおりということでございます。  それで、じゃ、当時の外務大臣が知っていたかどうかと、こういう問いでありますけれども、私が聞いておりますのは、当時、松本外務大臣から担当部局に対して、米軍が救援活動等を実施するのに必要な情報は提供するよう指示があったということでございます。ただし、このSPEEDIに係るデータだということまで認識していたかどうかというのは、率直に申し上げて、私存じ上げません。
  162. 上野通子

    上野通子君 では、ちょっと質問を変えて、政府はなぜこのことを、一月十六日の国会事故調で委員皆さんから質問されるまで、米軍にこういう公表を流した、また情報を提供したということを言わなかったんですか、外に出さなかったんですか。
  163. 平野博文

    国務大臣平野博文君) これ、ちょっと私が答える立場かどうか分かりませんが、もう一度整理いたします。  文科省のSPEEDIの単位量の放出拡散予測の提供ということで、文部科学省としては、三月の十一日の発災の午後からそのSPEEDIの予測をいたしまして、そのときに関係機関に情報提供してまいりました。これは三月の十一日、十二日、十三日、十四日と、こういうふうに出してまいりましたが、基本的にそれをどういうふうに公表するかと、こういうところについては文科省の責務ということではなくて、対策本部、すなわち、まず一義的には私ども提供しておりますのは保安院に一次情報として提供しておりますから、その中で対策本部としてこれをどう出すかという判断はそこにあろうかと、こういうふうに思っております。
  164. 上野通子

    上野通子君 うまく伝わらなかったようですが、米軍へ情報を提供したということをどうして国内では公表しなかったかということだったんですね。もう一回。(発言する者あり)  もう一度言います。  このときに米軍にSPEEDIの情報を提供したということを外務省若しくは文科省から、どうしてこういうことを出したということを国内で私たちというか皆さんに公表しなかったのですか。
  165. 石井一

    委員長石井一君) どなたが答えますか。  平野文部科学大臣
  166. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 一般国民への広報という、こういうことですね。  これについては、一義的には原子力災害対策本部事務局がどういうふうに公表するかということになっておるわけでありまして、文部科学省としてこれを公表すると、こういうことについての想定はございませんでした。
  167. 上野通子

    上野通子君 先に進みます。  米軍に対する情報提供について私がどうしてこれほどこだわるかというと、国会事故調の議事録も読ませていただきました。また、直接文科省の担当の方からの御説明も聞きました。その中で、文科省の方からちょっと唖然としてしまうようなことでの釈明がありましたので、皆さんのお手元にお配りしました資料の一枚目を御覧ください。上から三行目です。  これは、SPEEDIの情報に対しての公開のことを委員が質問しているところですが、SPEEDIの情報の公表等については原子力安全委員会の方に決めさせようというふうに文部科学省内部で決定されたというときには、もう既に米軍及び米政府に対しては公表済みであることは承知していた、そういう理解でよろしいですかと確認したのに対し、文科省の担当者は、外務省経由で情報を提供していたのはいろいろ支援していただくためでありまして、公表という認識では私どもはございませんでしたという答弁なんですね。  今私が読んだところのその答弁のところをどう思われますか、文科大臣
  168. 平野博文

    国務大臣平野博文君) これは、私もその現場にいませんが、この文書を見る限りは、この情報を公表するという概念ではなくて、要請に基づいて関係機関に情報を提供したと。提供した先でどうされるかというのは、日本国内の政府としては、先ほど申し上げましたように、原子力安全委員会の方なのか、事故対策本部でやられるというのが本来の趣旨でございました。
  169. 上野通子

    上野通子君 文科大臣教育分野では学校教育で国語というのを所管しております、文科省は。今私は、こういうふうにおっしゃられるなと思って想像していたとおりの答弁いただきまして、情報の提供と公表は違うんだよと、そうおっしゃるんですが、果たして国民は、多くの国民は、政府からのこのような発表に対して、情報提供とか公表とか連絡とか、そういうことが全部違うというふうに取られるでしょうか。
  170. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 先生おっしゃるように、言葉の持つ意味の大切さ、的確にその発言をするということは大事だと思っておりますし、そういう意味で、公表済みであることは承知いたしていたという、この公表という言葉は私は不適切な言葉だと思います。あくまでも私の立場で今申し上げられることは、関係機関、関係部署に情報を提供したと、こういうことだと思います。
  171. 上野通子

    上野通子君 先ほどお配りした資料の一枚目の下から八行目から見ていただくと分かるんですが、多くの国民がどう思っているか。これは事故調の委員からも、基準と目安とか、公表と連絡とかの言葉で逃げられても、国民から見れば、公表したのであっても連絡したのであっても同じこと、言葉遊びはやめてほしいと下から三行目にも書いてあります。私も全くそのとおりだと思います。つまり、情報提供は、もうアメリカとしてはどういうふうに取るかというと、いわゆる公表とみなして取っていると私は思います。  ここで、国内に公表されなかったSPEEDIの情報を米軍と米政府へ公表、つまり情報を提供したのは三月十四日からですね。もう一回お答えください。
  172. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 上野委員がおっしゃるとおり、在日米軍から情報提供依頼をされた、そして文科省に対して当時の外務省が関連情報を提供するよう依頼した、そしてこれに対して文科省からSPEEDIに係るデータの提供を受けた。それはおっしゃるとおり、三月十四日以降、外務省は文科省から提供を受けた同データを随時、在日米軍に提供したというのが事実だというふうに思います。  その上で、こういった在日米軍に対して先方の要請に基づいてSPEEDIに係る情報を提供するということは適切かつ必要な対応であったというふうに考えていますが、私が答弁をする立場にありませんけれども、じゃ、国民の皆様にどうして公表できなかったのかと、私は福島県の出身であり福島県民でありますから、率直に申し上げて、じくじたる思いがございます。  ただ、私の立場で申し上げるというのはいかがかということもありますし、恐らく、その当時はその当時の判断、私は、後でこのSPEEDIの存在を知ったときにどう思ったかといえば、何なんだと、それは率直に言って思いました。そのときに聞いた説明は、もう率直に言って、そのデータに自信がなかったということは聞きました。それは、まさにそういうことも含めてよく検証をして、もう起きてしまったので検証して、改めるべきは改めていくということをしていくしか今はないのではないかというふうに思っております。
  173. 上野通子

    上野通子君 どうしてこんなに情報提供問題にこだわるかといいますと、資料の次のページを御覧ください。  実は、私は、昨年の四月の二十六日になりますが、SPEEDIに関する質問主意書を提出いたしました。私は、この中でSPEEDI関連データの外国への提供についても質問しました。これに対する政府の答弁書は、SPEEDIを用いた積算線量の試算の結果については、三月二十四日に外務省が開催した在京外交団を対象とした説明会において原子力安全委員会から説明しているというものでした。これだけでした。この主意書の答弁書では、米軍へのSPEEDIの情報提供の事実は全く示されておりません。  事実は、今大臣おっしゃったように、三月十四日に事実はもう提供されているんです。つまり、事実を提供した形で答弁書を閣議決定したのですね。そうだとすると、半年後に米軍に情報提供をしてしまったと認めるというのはおかしいと思います。なぜ、その時点で私の質問主意書にきちんと答えてくれなかったんでしょうか。答えてください。
  174. 藤村修

    国務大臣(藤村修君) 今、質問主意書に対することで、ちょっと正確に申し上げます。  SPEEDIの単位量放出の計算結果については、昨年三月十四日から、外務省からの要請に基づき、同省を通じて米軍に提供していたところでありました。  御指摘の質問主意書は、昨年三月二十三日に原子力安全委員会が公表したSPEEDIの予測データについての問題、質問でありました。そこで、同データについては、同月二十四日に外務省が開催した在京外交団を対象とした説明会において原子力安全委員会が説明している旨を答弁書に記したところであって、答弁書自体、その整合性は取れているということではございます。
  175. 上野通子

    上野通子君 これは、先ほどと同じようにまさしく言葉のあやであると私は思います。もう一度お答えいただけますか。  じゃ、外務大臣、これどう思いますか。
  176. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) これ、上野委員、(発言する者あり)いやいや、今の話は、質問に対して、この政府答弁書の話なんですよ、今のはですね。この政府答弁書、質問に対する答えとしてはいいんだと思うんです。ただ、先ほど来から申し上げているように、何でそれだったらば早くに出せなかったんだという思いは、それは私にはもう言葉にならないくらいの思いでございます。  ですから、そこはまさに、今の御質問も含めてですけれども、本当によく検証して、そういうことが今後二度と起こらないようにしていかなきゃいけないということだと思うんです。  ただ、上野委員、これ分かっていただきたいのは、この質問に対してはこの答えにならざるを得ないんだと思うんです、この質問に対してはですね。ですから、そこは別に今隠すなんという必要はもう全くないし、全てオープンにして、良かったことも悪かったことも全て検証するということが大切だと思います。
  177. 上野通子

    上野通子君 では、当日、その公表についてどこの所管が責任を持ってやっていたかということなんですが、これもまたたくさんいろいろな問題があることなんですけれども、これは最近出た新聞の情報なんですが、震災発生直後の昨年三月十五日に、文科省の政務三役がSPEEDIとワールドSPEEDIの試算データについて実務方から説明を受けたときのメモが明らかになったと。  このメモは情報公開請求によって公表されるに至っておりまして、私もそれを取り寄せました。三月十五日の政務三役の会議で、そのSPEEDIとワールドSPEEDIの試算データが、関東及び東北地方に放射性プルームが広がるというものもありまして、それを見た政務三役の方がとても公表できない内容だと判断をしたと記されておりました。  文科大臣、当時の担当ではございませんが、御説明は受けていると思いますので、この場でどういう御説明をお受けになったか、また、このメモに対してどう思うか、御答弁いただけますか。
  178. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 委員の御指摘のところにつきましては、確かに新聞等々でそういう部分が出されております。そういう中で、政務三役会議ということでございますが、政務三役会議はそのときは開かれておりません。したがって、政務三役も入ったそういう議論の中での私は言葉がそこにはあったんだろうと思いますが、極めて正確性に私は欠けている情報だと認識をいたしております。
  179. 上野通子

    上野通子君 きちんとした会議ではなくても、およそ三人で御相談されたというのは確かなものだと私は思っております。そこで、そのときに政務三役であられた高木大臣や鈴木副大臣、その場所でいろいろと御相談したんだと思いますが、何ともそのときに、所管が文科省でありながら、文科省はその運用までは持たないと、あくまでもそのデータを出す、そこまでに限るというような内々でのお決め事をされたのかどうか。  私はそれについても今まで聞いてきましたが、どうしても文科省が責任転嫁を決めて、そしてそれを安全委員会の方に振ったようにしか私には思えないんですけれども、その辺のところも御存じですか。
  180. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 私、文科省の担当ですから、文科省の立場で物を言うという立場になりますと、少なくとも文科省は、防災マニュアルに沿って、そういうものが発令をされますと、一義的、先ほど官房長官から御説明ありましたが、単位放出量に対する予測データについては関係部署にデータを送付すると、こういうことでやってまいりました。今回も、十一日以降、そういう発令が出て、SPEEDIを駆動させ、やってまいりました。先ほど来からお話もありますが、福島県の方にもそういうデータは配信をされているところでございます。  そういう中で、私は、どういうふうにこれから総合的判断をするかというときに、三月の十六日だと思いますが、当時の官房長官の下で協議がなされて、それ以降はSPEEDIの運用については安全委員会でするということで、文科省としてもその運用にかかわっておられたオペレーター二人をそちらに移したと。決して文科省が責任転嫁でその仕組みを渡したということではありません。  トータルとして、政府としてどうあるべきかという議論の下に二人のオペレーターを出して、十六日以降、安全委員会の方で運用をされると、こういうことになったので、先生、何かあたかも文科省が嫌々向こうへおっつけたと、こういうような御表現でございますが、事実はそういうことではございません。
  181. 上野通子

    上野通子君 公表する責任は安全委員会にあるということですね。
  182. 平野博文

    国務大臣平野博文君) その判断は対策本部だと思います。
  183. 上野通子

    上野通子君 以前からも、どこが一体最終責任者なのかということが私にも全く分からない状況でした。  この時点で、アメリカにある原子力規制委員会というのがありますが、そこでの放射性物質の拡散予測もしておりまして、アメリカとしては早くから様々な形で情報を収集しておりました。日本のSPEEDIと同じような形のシステムもございます。そして、なおそれを確実なものにしたいという思いで、多分SPEEDIの情報が欲しかったんだと思いますが、その後、日本のSPEEDIの情報も多分参考にされて、アメリカとしてはあくまでも推測で、実測とは異なるかもしれないというような注釈付きですが、拡散予測を在日米国人に対して公表しておる、早い時期に。でも、これは政府は御存じだと思います。なぜなら、すぐに在日米国人は福島原発より八十キロ圏外に避難するようにということが騒がれ、私たちもびっくりしたところですので。  このように、外国では、アメリカではきちんと、あくまでも推測で実際とは異なるかもしれないという注釈付きですが、データを出しているんですよ。これは、やはりその国民のことを、国民の命を思ってきちんとそれを隠さないで出していると思うんですね。  先ほど外務大臣もおっしゃいました。これは本当に必要なデータだったんです。皆さん、たとえそちらに流れるかどうか分からなくても、そのときにはそれしか情報がなかったら、そこは避けて、そして避難すると思います。大事な大事なデータをなぜ出してもらえなかったのか、いまだに私は本当に悲しいです。  次に関連で、時間が少なくなりましたので、SPEEDIの予算についてお伺いします。  その前に、昨日の予算委員会でも、SPEEDIについての質問に対して、SPEEDIのこれからの情報はもう地方には出さないというような形のことをお聞きしましたが、これではSPEEDIはもう必要ないということなんですか。それとも、SPEEDIは第二次の形として、バックアップシステムとして、裏方さん、もう表には出さないけれども、後から仕方なしに使うような状況だということなんですか。お答えいただけますか。
  184. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 昨日の予算委員会で私は出さないとは申し上げておりません。これは、地方公共団体、その原発の発電所のある地方公共団体の方からの要請、特に防災訓練とか、そういうところがありますから、そういう要請に基づいて文科省としては今日まで出してきましたし、これからもその地方公共団体の要請に基づいて出すということについてはもう全くやぶさかでありません。  いま一つ、このSPEEDIについて、ほんまにこれは有用でないのかと、こういうことでございますが、私は、何年か前か忘れましたが、ジェー・シー・オーの事故があったときに、私はこれは絶対に必要であると、こういう思いで、大体あのときで百二十億ぐらいだったと思うんですが、掛けてつくったことですから、私自身としては、このSPEEDIの予測データというのは非常に有用なデータであるという認識に立っています。  ただ、先生に御理解いただきたいのは、一時間単位で取っていきますと、風の方向によってぐるぐるこれ変わっていきますから、どこが事実なのかという、これが最終判断としてあるわけでございますので、今後も私はSPEEDIの機能アップについても、私、文科省の担当の立場では重要視をしているところでございます。
  185. 上野通子

    上野通子君 文部大臣、ありがとうございます。  そうしますと、今のお話ですと、SPEEDIの有効性を、必要性をお認めくださるということですね。
  186. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 全部トータルとしての判断ではなくて、一義的な大きな情報データとしては私は必要なデータであると、私は思っています。
  187. 上野通子

    上野通子君 あくまでも同心円で避難誘導をするという基本に徹するというような情報も入っていますが、そうではないですね。
  188. 平野博文

    国務大臣平野博文君) それは少し違っておりまして、同心円的に例えば十キロ、二十キロ、三十キロと、こういうふうに避難をすると、これは政府の意思の決定としてあるわけですが、そういうこととSPEEDIの情報データの提出ということは少し次元の違う話だと私は思います。
  189. 上野通子

    上野通子君 ありがとうございます。ということは、まずSPEEDIをこれから有効に使われる、必要だということで、私はそうとらえました。ありがとうございます。  実は、SPEEDIの、三枚目の資料を見てください。その三枚目の資料では、今までにSPEEDIにどれだけ予算が使われたかということですが、かなり、先ほど大臣もおっしゃられましたが、百二十億円も投資されてきた。そして、今大臣もお認めになっている、すばらしいシステムだと思っております。そしてまた、来年度は更に二億円アップして九億六千万ですか、有余、もうちょっと多くなるかもしれない、このようにたくさんのお金を付けてくださっております。  これによりますととても頼もしいお話なんですが、問題はその所管替え、SPEEDIがどこへ行ってしまうかという問題なんですが、これ、私調べ出してびっくりしたんですが、大臣、SPEEDIはどこの所管に、部署に行ってしまうんですか。
  190. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) SPEEDIにつきましては、原子力規制庁の所管ということにさせていただきたいというふうに思っております。  このSPEEDIの問題、私も、三月二十三日に初めて公開をしたんですが、その三月二十三日に初めてそのSPEEDIのデータを見ました。その前に、SPEEDIできちっとシミュレーションできないのかという大分やり取りをしたんですが、文部科学省と原子力安全委員会と、あとはオンサイトのことについては保安院がやりますので、それぞれが、何といいますか、何をするべきなのかということについての役割分担が非常に不明確で、結局活用できなかったという痛恨の思いがございます。  したがって、それをこれからしっかりと国民のために使うことができるようにするためには、オンサイトの情報とオフサイトのシミュレーションを一元化をしてやる必要があるということで、規制庁でそれを一元化をさせていただきたいと思っております。その中で、例えば放出源情報が得られなかった場合に、推定をしてしっかりとシミュレーションをするなどの運用の改善を抜本的に図らなければならないと考えておるところでございます。
  191. 上野通子

    上野通子君 この原子力規制庁設置に関しては、川口委員からも質問がありましたが、いつできるんでしょうか。
  192. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 四月一日でということで法案を出させていただいておりますので、できるだけ早く発足をさせていただければというふうに考えております。  いろんな御意見があるのは承知をしておるんですが、今、上野委員から御質問をいただいたSPEEDIも、これ運営マニュアルも改定もしなければなりませんし、安全委員会と保安院とそして文部科学省という、この三元体制をいつまでも維持することがこれは望ましいとはどうしても思えないんですね。ですので、是非御理解をいただいて、できるだけ早い段階での発足に御協力をいただければと、そのように考えております。
  193. 上野通子

    上野通子君 かなりやることがあると思います。大臣、SPEEDIに関してだけでも、今大臣おっしゃられたようにかなりあって、それで、そこのスタッフをどのようにするかという問題も出てくると思うんです。  やはりそこには技術的にもきちんと知っている方に行ってもらわなきゃならないということもありますし、そうすると、その間にもし何かがあったときに、本当にまた、万が一ですが、SPEEDIの情報が必要になった場合とか、がたがた中がしていたときにどうするのかという心配が実は、昨日地震がありましたよね、あれで私も思ったわけですが、もっときちんと中身を固めてから、絶対四月一日は私は無理だと思うんですが、もう一度お答えください。いかがでしょう。
  194. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) SPEEDIにつきましては、現実的には原子力安全技術センターという公益法人がこれまでシステムを開発をしてきて、それをどう活用するかというのを、文部科学省と原子力安全委員会と保安院がそれぞれ活用して、コントロールタワーが不在だったんです。ですから、新しい規制庁をつくっていただければ、その下に原子力安全技術センターでSPEEDIをしっかりと運営をさせて一元化をしてコントロールするということができますので、相当運営体制は変わるし、国民にもプラスになるというふうに考えております。  今のままばらばらですと、もちろん改善はしていますけれども、改善はしていますけれども、ばらばらですと、じゃ、どこがどうやるんだということについて、しっかりとした対応ということについて全く不安がないかと言われれば、それは変えていかなければならないと私自身はそう考えております。
  195. 上野通子

    上野通子君 とても大変な問題だと思います。  今日はほとんどSPEEDIについて質問させていただきましたが、こうやって後から後から真実、事実が隠されていると思われるような問題が出てくるということを大変私は遺憾に思います。  どうか、先ほど外務大臣そして文科大臣からは、個人的には一生懸命にやらせていただくというような形、またこのSPEEDIが早く出なかったことは納得いかないという大変温かいお言葉もいただきました。そしてまた、日教組の問題に対して、神本さんの問題に対しては前向きにするという御意見もいただきましたので、これを是非とも進めていただきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。  これで質問を終わります。ありがとうございました。
  196. 石井一

    委員長石井一君) 以上で上野通子さんの質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  197. 石井一

    委員長石井一君) 次に、岩井茂樹君の質疑を行います。岩井君。
  198. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 自由民主党岩井茂樹でございます。  本日は、東日本大震災において大量に発生した被災地の災害廃棄物、その処理について現状と政府の取組を中心に質問をさせていただきます。  東日本大震災、発災をいたしましてからもう一年が経過をいたしました。この大震災により、膨大な災害廃棄物が発生をいたしました。その廃棄物の処理の進捗状況を踏まえ、細野大臣、今のお考え、思い、お聞かせください。
  199. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 一年以上が経過した中で、被災地の皆さんは瓦れきが近くにある中で生活をされているという方がたくさんおられます。是非、皆さんの力もいただいて、もう本当にできるだけ早くこの瓦れきを処理をして、復興へ皆さんが力をしっかりと発揮をしていただけるような状況をつくらなければならないと、そのように考えております。
  200. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 実は私、以前、建設会社で働いていたことがございまして、福島県の浜通りにある現場で働いていたこともございます。今も目を閉じると、そのときの美しい風景、本当に豊かな自然、思い出されます。それを考えると、本当に一日も早く被災地の復旧復興を図っていかなければならない、そんな思いでいっぱいでございます。この思いは、福島県のみならず、被災された全ての被災地の皆様方に当てはまると思っております。  そんな思いを胸に私も被災地を何度となく訪れております。行くたびに胸が痛くなるのが、やはりうずたかく積まれた瓦れきの、災害廃棄物の山でございます。なぜもっと早く災害廃棄物が処理できないのか、なぜ政府は自ら言っている政治主導を発揮して、そして責任感と実行力を持って被災地の復旧復興のために全力で取り組んでいただけないのか、じくじたる思いがございます。そんな強い思いを心に質問をさせていただきます。  東日本大震災において膨大な災害廃棄物が発生をいたしました。災害廃棄物の処理について、環境省などどのように考えているか、基本的な考えをお聞かせください。
  201. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 今回、被災三県で二千二百万トン以上の瓦れきが発生をしております。できる限り、やはり被災地で処理できるところは処理をしていこうというふうに考えておりまして、仮設焼却炉の建設であるとか再利用を含めて、大体千八百万トンぐらいは現地で処理ができるのではないかということで、今、とにかく被災地にも努力をしていただいて、我々としても全力で取り組んでいるということです。  これでも処理し切れないのが四百万トン程度ということを見込んでおりまして、それについては全国で何とか広域処理をお願いできないだろうかと、宮城県、岩手県のものに限ってでございますけれども、そういったことで全国に今要請をさせていただいているという、そういう状況でございます。
  202. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 東日本大震災における災害廃棄物におきましては、環境省のホームページでもその基本的な考え方が、災害廃棄物の処理は復旧復興の大前提であると、適正かつ効率的に処理を進めなければならないというふうにうたってございます。しかし、平成二十四年三月八日現在、沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況は、岩手、宮城、福島三県合計で六・四%、著しく低い状況にございます。  そこで、質問をいたします。福島県は、大臣おっしゃったように、やはり原発事故の影響がございまして他県と事情が異なりますが、少なくとも岩手県、宮城県に関していえば、その災害廃棄物の処理がここまで進んでいないこの理由、原因を御説明ください。
  203. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 幾つか理由がございます。  まず、仮設の焼却施設を造っておるんですけれども、仮設という名前にはなっているんですが、かなり本格的な焼却施設でございまして、今五基稼働しておりまして、五月ごろからまた順次稼働するという形になっておりますが、この調達というものが、メーカーの状況であるとか、どこかでそれこそ使わないものがあってそれが移動できたりとか、設備が有効に活用できたところは比較的うまくいったんですが、すぐにはなかなかできなかったという、そういう事情がございます。この春ごろからは被災地の処理は少しずつ加速をしてくるというふうに思いますので、それを急ぎたいと思っております。  もう一点は、やはり広域処理です。四百万トンという量ではございますが、それが進めば私は被災地を勇気付けることにもなるというふうに考えましたので、環境大臣に就任をしましてから各自治体に担当者も含めてお願いをさせていただきましたが、やはり放射性物質に対する懸念がありまして、東京都や東北地方を除いてはなかなか実現に至らなかったという経緯がございます。  ですから、被災地の今取組、さらには広域処理の取組を両方加速させることによって、まだ数字が出ていないものをとにかく前に進めさせると。数字というよりは、やはり被災地が動き出すと、被災地の瓦れきが減少し出すということ自体が極めて重要ですので、それに向けて努力を更に強めていかなければならないというふうに考えております。
  204. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 先ほど大臣の答弁の中で、三県の災害廃棄物の量が二千万トンを超えているというようなお話がありました。  ただ、この災害廃棄物の量が莫大だからというのが一概に原因ではないと私は思っております。それは、一九九五年に発生いたしました阪神・淡路大震災のときに、あの災害廃棄物の量が恐らくたしか二千万トン近いようなオーダーだったと思います。規模としては同程度のものでございます。しかし、そのとき、震災後一年三か月経過した時点において、ほぼ、処理予定量の九五%が処分されたというような私は文献を拝見をしたことがございます。  当時と今回では様々な状況が違う、それは分かります。ただ、処分率に余りにも違いがあり過ぎます。九五%と六・四%、この差は災害廃棄物の量ではなくて政府の責任感、そして実行力の差ではないでしょうか。  質問を変えます。  前提といたしまして、いわゆる瓦れきという用語について確認をしたいと思います。  細野大臣、昨年の十一月二十一日の衆議院の東日本大震災復興特別委員会で細野大臣も瓦れきという言葉を使われておりましたけれども、瓦れき、いわゆる瓦れきという言葉、これは一体どのようなものと定義をされておりますでしょうか、お答えください。
  205. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 阪神・淡路大震災の瓦れきの量についてはもう一度確認をさせてください。今回の東日本大震災の場合には津波の瓦れきですので、地震のみであった阪神とは私の記憶ではかなり量も違ったというふうに記憶しておりますが、ちょっと確認をそこはさせてください。  さらには、阪神・淡路大震災の場合は建物がそのまま倒壊をしているケースが多いので、コンクリ殻なんですね。被災地でも今、東日本でもコンクリート殻というのは比較的活用していただけるので、それはめどが立ってきているんです。ただ、津波で流されて、もうとにかくいろんなものが交ざった瓦れきというのは、これはちょっと質的に全然違いまして、そこについては被災地も今分別したりしていろいろやっているんですけれども、全然性質が違うということは是非御理解をいただきたいと思います。  呼び方なんですが、瓦れきという言葉が適切ではないのではないかという岩井委員の問題意識かと思います。  私もいつも言葉遣いに悩んでおります。被災地以外の方々からするとごみなんですね。私も当初、ごみと言われれば、そのごみをと言っていたんですけれども、ちょっとやはり途中からごみという言葉を使うことにちゅうちょを覚えました。というのは、被災地の皆さんにとってはそれは生活の跡ですので、別に好んでごみとして捨てるという種のものではなくて、本当は使いたいんだけれども使えない状態になってしまったものですので、そういう言い方は余り適切ではないだろうと。  次に、廃棄物という言葉なんですが、これが法律的には正確な言葉だとは思います。ただ、廃棄物というのにある種の言葉の冷たさというか無機質さというようなものも感じるところがあって、ちょっと廃棄物という言葉も、法律的には使うんですが、一般には余り使いたくないなという個人的な思いがございます。  それで、瓦れきも、確かに瓦れきという言葉ですので必ずしもプラスのイメージだけではないんですけれども、全体としては、鎮魂の思いも含めて、ああ、これが瓦れきになってしまったんだというのが、語感として一番、被災地の皆さんと話していて、言葉としてお互いに違和感がないかなということで最近使わせていただいております。  法律的には、確かに廃棄物処理法においては、瓦れき類というものにはこれは木片が含まれないものですから、法律的な用語として使うのには適切だというふうには考えておりません。是非、その辺の言葉遣いの問題については、法律ではないところで瓦れきということで使わせていただいているということを御理解賜れれば幸いでございます。
  206. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 瓦れきについては感情的な思いと、その辺も考慮されていると言われておりましたけれども、言葉というのは非常に大事でございまして、要は、今回の東日本大震災で発災によって起きた、細野大臣が瓦れきと言われておりましたけれども、災害廃棄物、この性状というのは木片が当然含まれております。ところが、廃掃法、まあ廃掃法の中では瓦れきというのは木片が含まれていない、その辺をきっちりと区別して言葉を使わないと問題が起こる。  なぜかというと、今回の東日本大震災の復旧復興の上で災害廃棄物の処理というのも非常に大事でございます。災害廃棄物の中身によって、その処理の仕方が変わってくるはずです。木片がある場合、ない場合、その辺を明確に、曖昧に使ってしまうとしっかりと議論ができていないんでないかと思ってしまうほどですね。私は本当に疑問を持っております。  その辺をしっかりと、災害廃棄物の組成は重要な問題ということで、いわゆる瓦れきという言葉を一緒くたに使うようでは、本当に災害廃棄物と区分して効率的に処理するという意識が薄いのではないかとやはり思ってしまうんですけれども、感情論とは切り離してしっかりと処理を進めていくという考えに立って、もう一度大臣のお考えをお聞かせください。
  207. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) そこは非常に重要な御指摘かと思います。  一般の方々に話すときには瓦れきを受け入れてくれと、これを焼いてくれと言っても、皆さん分かっていただけるんですけれども。例えば業者の皆さんであるとか行政皆さんに話すときには、それは災害廃棄物ということで明確に申し上げるべきだろうというふうに思います。  したがって、木質も含むんだということをしっかりと特に関係者皆さんに分かっていただけるように、災害廃棄物という言葉をしっかりそういう場合は使っていきたいというふうに考えております。
  208. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 瓦れきの処理、災害廃棄物の処理を考えていかなければいけないということで、災害廃棄物処理の現状について少しお伺いしようと思っております。  まず、災害廃棄物処理特措法で、その中で災害廃棄物処理に当たっては国の責務が定められておりますけれども、どのような責務が定められているか、お尋ねいたします。
  209. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 御質問は、災害廃棄物の今回の特措法についての国の責任ということでしょうか。済みません、もう一度お願いできますでしょうか。
  210. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 災害廃棄物処理特措法の中で国の責務というのが定められていると思いますけれども、それについて御説明を願います。
  211. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 大変失礼しました。  国は、この問題については財政的、技術的な面での全面的に責任を負います。また、被災地において処理し切れないという判断がなされた場合には代行の規定というのがございますので、それについては代行して国が責任を持ってやるという、そういう法律の立て付けになっております。  先ほどの阪神・淡路大震災の件ですが、今調べました。阪神・淡路大震災は千四百五十万トンの瓦れきが発生しております。一年後九五%とおっしゃったのは仮置場への搬入率でございますので、そういった意味では今回の場合も、まだ解体が進んでいないものがありますが、それでも七割程度は搬入をできておりますので、そういった意味では、単純に比較という意味ではそこの数字を用いていただくのが一番比較していただきやすいのではないかというふうに考えます。
  212. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 阪神・淡路大震災のときについては数値がちょっと違うんではないかと御指摘ですけれども、もう一度資料を確認していただきたいと思います。是非確認をお願いいたします。  さて、やはり今、災害廃棄物の処理の現状をお尋ねをいたしまして、それをやるためには、災害廃棄物の分量やその廃棄物が可燃性のものなのか不燃性のものなのかというような性状、そして現在災害廃棄物がどこにあるかというような位置情報等も含めて、正確にやはり把握をされなければならないと思っておりますが、政府として当然そのような情報を有していると思いますが、議論の前提として、今回の東日本大震災により生じた災害廃棄物の種類別、性状別、地区別の内訳、災害廃棄物の処理の工程表などございましたらお示しください。
  213. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 確かに、御指摘のように三条で、国の責務といたしまして災害廃棄物の処理の内容などについて責務を有するという形になっております。  今、政府で把握をしているところを申し上げますと、岩手県、宮城県、福島県にそれぞれ、四百七十六万トン、千五百六十九万トン、そして二百八万トンとそれぞれ災害廃棄物が発生をしております。  種類別に申し上げますと、岩手県では、柱材や角材が約五十二万トン、可燃系混合物が約百三万トン、不燃系混合物が約百十三万トン、コンクリート殻が九十万トン、金属くずが約六十七万トン、畳が約一万トン、その他が約八万トンという、こういう数字でございます。  これ、宮城県、福島県も申し上げた方がよろしいでしょうか。
  214. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 お願いいたします。
  215. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) はい。  じゃ、宮城県につきましては、木くずが約二百九十七万トン、その他の可燃物が約三十五万トン、コンクリート、アスファルトくずが約二百七十四万トン、これは非常に多うございますので、是非再生利用しようということで今取り組んでおります。金属くずが約三十六万トン、その他不燃物が約五百八十一万トン、ここがなかなか悩ましいところでございますが、こういった量になっております。福島県については、可燃物が約五十万トン、不燃物が六十二万トンという、そういう量になっております。
  216. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 今、工程表のお話もしたかと思います。工程表についても、今、現状を把握されているそれぞれの災害廃棄物をどのようなスケジュールで、どのような方法で処理をしていくかということをお伝えください。
  217. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 処理計画につきましては、それぞれの都道府県でも作っていただいておりますし、それを国としても確認をしながら進めております。  全体として申し上げると、この災害廃棄物を三段階で目標を定めて処理をしていこうと考えております。  まず第一目標といたしましては、住民の皆さんが生活をされている場所の廃棄物を移動させると、仮置場に、これが平成二十三年の八月末までということになっております。これにつきましては、福島県内というのが警戒区域がございますのでなかなか進んでいないところがございますが、それを除いて全ての市町村においては達成をいたしました。  第二の目標といたしましては、平成二十四年三月末までに仮置場へ移動させることとして進めてまいりました。これについてもほぼ目標を達成できそうな形にはなってまいりましたけれども、宮城県の石巻市のように、家屋の解体量がもう非常に多い自治体についてはこの目標を達成することが難しいということで、既にそれについては変更をさせていただいておりまして、こうした自治体については、遅くとも平成二十五年三月末までには仮置場へ移動させたいと、そのように考えております。  今、石巻市が瓦れきの量が多いものですから、ちょっと仮置場からこの瓦れきを減らさないと解体をしても持ってくるところがないという状態でございますので、ここはもうできるだけ早く何とかしたいと思っているところでございます。  そして、三段階といたしましては、発災から三年後、平成二十六年三月末までに災害廃棄物の処理を終えるということになっておりまして、その目標に向かって、今自治体皆さん、さらには全国の皆さんにも力を貸していただいて全力で取り組んでいるという、そういう状況でございます。
  218. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 その処理の方法についてはどのような考えでいらっしゃるでしょうか。
  219. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 処理の方法としては大きく三つでございます。  一つは、廃棄物として被災地で処理をするという方法です。既存の施設だけではなくて仮設の焼却施設も使って処理をして、そして最終処分もするというやり方が一つ。  もう一つは、特に災害復旧で、廃棄物から有効なものを取り出せばかなり活用できるのではないかというふうに考えておりまして、防災林を始めとしたそうしたところに活用できるだけ活用しようということで、今それぞれの事業化というものを図っているということが二つ目。  そして、三つ目が広域処理です。広域処理は自治体もありますけれども、例えばコンクリートの事業者であるとか紙の事業者皆さんにもこれは活用していただけるのではないかということで、今個別に当たり出しているという、そういう状況でございます。
  220. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 今、広域処理というお話が出ました。その前に、今の御答弁の中で少し、ちょっとスケジュール感が分からないところがございました。もう少し詳細に、というのは、広域処理をお願いするに当たってはやはり国民に負担を強いるということもあるので、どれだけ、どういうものを、どういう方法で、どうするんだというのをもう少し広く告知していただきたいと思っております。  さて、今の広域処理の話が出ましたので、広域処理について、今の政府は基本的に広域処理を推進をしておりますけれども、もう一度その広域処理の基本的な考え方を御説明ください。
  221. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 二千二百万トンを超える廃棄物が発生をしております。この廃棄物のうちの千八百万トンは被災地で処理をいたします。これ、県民の皆さん一人当たりそれぞれ計算をしますと、約三・二トンになるわけです。それだけ被災地の皆さんに処理をしていただくということは本当に申し訳ないんですが、やはり現状を考えれば、これはやはりやり切らなければならないというふうに考えております。それでも処理をし切れない四百万トンについて、何とか全国の皆さんに力を貸していただけないだろうかということで、まさに今、要請を出すべく最終的な調整に入っているということでございます。  今、岩井委員が御指摘をされたように、受け入れていただくということになれば、必要性であるとか、さらには具体的なやり方、分量、どこのものかということも含めて、これは政府の方として受け入れていただけるような状況をつくる責任がございますので、その具体化というのは非常に重要な御指摘だというふうに思いますので、できるだけそこをしっかりとお伝えをできるように要請文を作ってまいりたいと考えております。
  222. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 私も決して広域処理に反対をしているわけではないんですけれども、大臣も今言われましたけれども、基本的な考え方の順序があって、まずは基本的に現地でどれだけ処理できるんだという検討をしっかりやって、そして、どうしようもないものに関しては広域処理をお願いする皆さんにしっかりと御理解をいただいて進めていくのが私も筋だと思っております。  この災害廃棄物の処理は途方もない難事業であることは分かります。なおさら、現状の把握、適切な処理計画を立て、計画的に実行力を持って進めていかなければなりません。政府がやることはしっかりやって、その上で、現地で処理し切れない場合は、広域処理もその段階で出てくると思います。是非しっかりと住民の方々の納得を得てやっていただきたいと思っております。  東日本大震災によって発生した廃棄物の量は、先ほどから大臣も言われているように本当に莫大な量で、岩手県で通常の十一年分、宮城県で通常の十九年分という膨大な量でございます。その膨大な災害廃棄物の処理のために現在政府は広域処理を推進しておりますけれども、その広域処理をするためには、やはり物を動かすということがあるので、運搬ということが出てくると思います。運搬をするためにはやはり膨大な費用と時間と労力が私は掛かると思いますけれども、迅速かつ効率的な処理の実現のために妥当な手段であるのか、それがですね、疑問に少し思っております。  この点に関しまして、広域処理の際に掛かる運搬手段や費用、時間といった基本的な全体計画について教えてください。
  223. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 現段階で、どこの自治体でどの時期にどれぐらいのものを受け入れていただくのかということについて全て固まっているわけではありませんので、精密な計画があるわけではございません。ただ、非常に有り難いことにJR貨物社が非常に協力的でございまして、私も社長に直接会ってお願いをいたしましたが、非常に安全な方法で迅速に運搬をしていただくルートを確立をしていただきました。  したがって、私どもとしては、それぞれの被災地以外の広域処理について、協力をいただける自治体が出てきた段階ですぐにJR貨物とつなぎまして、そして迅速な運搬方法を検討していただくという体制を整えております。  もう一つの方法は、陸路だけではなくて海という方法もございますので、海の方がスムーズに運搬できる場所についてはそういう方法についても今検討しておりまして、具体化した時点でおつなぎをして、しっかり実現をしてまいりたいと考えているところでございます。
  224. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 JR貨物さんの話も出ました。海運というか、海を使うというお話も出ましたけれども、やはりちょっと不十分だと思います。やはりもう少し詳しく、どれぐらいのものをどういうコストを掛けてどうやるんだということをしっかりと検討していただきたい。やはり、非常に財源が限られている中で、有効的な手だてを是非考えていただきたいと思っています。政府が何も把握していないのにこのまま進めるようなことがあれば、これは自治体や民間に丸投げをしていると言われてもしようがないと、こう思っております。しっかりと政治主導を果たしていただいて進めていただきたいと思います。  次の質問に移ります。  災害廃棄物の処理に関して過去の災害でどのような方法が具体的に取られたかという、政府が今知り得る情報を教えてください。
  225. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 御通告がなかったものですから、今全てのデータをそろえてはおりませんけれども、一つ、今回にあえて類似をしたケースを探すとすれば、やはり阪神・淡路大震災、そして歴史を遡れば関東大震災ということになろうかと思います。  阪神・淡路大震災の場合には、確かに千四百五十万トンということで今回の瓦れきの量と匹敵するぐらいの量は発生をしているんですが、そのうちの一千万トン近くが建築系の殻ということでございまして、神戸空港の中で活用されたりもしたという、そういう経緯がございます。それは一つ非常に参考になる例だと考えております。  一方で、古い話ですが、関東大震災の場合には横浜の山下公園というのがその瓦れきからできております。ですから、これも一つの参考例になるのではないかというふうに考えました。  したがって、今回、総理の方からも御発信がありましたけれども、やはり東北の皆さんにとって、今回津波に命を奪われたというのがこれが本当に歴史的なもう悲しい事実であり、また教訓にもしなければならないと思っておりまして、そういったことが二度と起こらないような形で防災林というのを造ろうということで国もそれぞれの自治体も努力をしていますので、そういったところに活用をすることが瓦れきをもちろんしっかりと処理をすることにもつながるし、こうした教訓を次の世代に生かしていくことにもつながるのではないかと、そのように考えているところでございます。
  226. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 今大臣がおっしゃったように、過去の災害を振り返ると、阪神・淡路のときもそうでした。もっと前でいえば関東大震災、確かに山下公園、使われております。過去から学べば、現地で処分できる、検討する余地はもっとあるんじゃないかと思います。アイデアを出して、少しでもコストを掛けないで、しかも住民の皆様に納得していただくような考えを、安易に広域処理というのではなくて、私は是非検討をしていただきたいと思っております。もっと利活用するアイデアはあるはずです。  ちょっとその辺りで、御提案ではないんですけれども、現地処理の手段といたしまして、いろんなところで大学の先生とかがお話をされていることがあります。例えば、有機性廃棄物を土と混ぜて通気性の良い土塁を築いて、そこに土地本来の樹木を植えて都市林を形成する方法とか、沿岸域の陸側の最先端部分をコンクリート構造で防波堤型の最終処分場を造る方法など、様々な、これこそアイデアだと思うんですけれども、御提案をされている方々がおられますけれども、このような方法で災害廃棄物を処理するということに関しては政府はどのような見解をお持ちでしょうか、お聞かせください。
  227. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) いろんな御提案がございまして、私も、かなりの部分の提案については具体的に見て、実現可能性があるものがどれかというのは検討をしております。  ただ、悩ましいのは、一つ一つ非常にそれぞれ皆さん思いを持って提案をしてこられるわけですけれども、実現可能性がどうかということももちろんありますし、もう一つは、それをやるときにどれぐらい果たしてその部分で処理をできるかというのも、これもあるんですね。ですから、そういう様々なやり方は検討しながら、一方で、やはりまとまって処理をできる方法はしっかり検討していかなければ、二千二百万トンというこの処理はし切れないと考えております。  したがって、今、岩井委員おっしゃったように、できるだけ現地で有効に活用するというのは確かに考え方としてはごもっともだと思うんですが、それだけでやり切れるかというとなかなかそういうわけにもいかない面があるので、全てを並行してやると。広域処理も進めるし、中での再利用も進めるし、仮設の焼却施設も造ると。そして、今のところ目標を達成するのは確かに難しい状況ですけれども、それが回り出して早く瓦れきがなくなるというのが一番それが好ましいわけですから、そういった結果を何とか出すことができるように努力をしたいというふうに考えております。
  228. 岩井茂樹

    岩井茂樹君 ありがとうございます。  野田首相は、三月十一日の記者会見において日本人の国民性が再び試されていると、こう言われておりました。ただ、ちょっと違和感を覚えました。このように日本人の国民性に矛先を向ける前に、政府はやるべきことをやったのでしょうか。当事者としてあらゆる手段を検討したのでしょうか。試されているのは日本国民ではなくて、政府の覚悟とその実行力だと私は思います。  復興の当事者は政府であり、試されているのは政府の覚悟と能力。国民に責任転嫁する前に、民主党の政治主導で政府が主体的に廃棄物の処理に取り組んでいただきたい。  そんな思いをしっかりここで述べさせていただいて、質問を終わります。
  229. 石井一

    委員長石井一君) 以上で岩井茂樹君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  230. 石井一

    委員長石井一君) 次に、草川昭三君の質疑を行います。草川君。
  231. 草川昭三

    ○草川昭三君 公明党の草川であります。  政府は、昨年に続き、予算案と歳入法案である公債発行特例法案、赤字国債法案のことをいうわけですが、分離をして参議院に送付をしてまいりました。  本来、歳出と歳入は一体で送ってくるべきものであることは言うまでもありません。このことは、昨年、民主党出身の西岡前議長が重大な懸念を表明をされたように、極めて遺憾なことであると私は思います。  これに関して安住財務大臣は、去る三月七日の衆議財務金融委員会で、歳出と歳入を分離して参議院に送付をした理由を次のように述べております。  衆議院で反対になれば参議院で賛成というのは多分なかなか難しいと思うんですね、そういう点からいうと、衆議院で御理解をいただくために、やはり与野党の間で与党が努力をする、合意形成をするというための時間をということがあったのではないでしょうか、さらに、私どもとしては、やはり本来であれば予算と一緒に賛成をしていただいて、衆議院での会派の議決がそのまま参議院にイコールになりますので、そういった意味では逆に、この予算とそれに基づく特例公債ですから、なかなか自民党を含めて賛同をいただく環境にはないというふうなことだと思いますと答弁をしています。参議院で反対をされそうだから送付をしないと言っているわけですね、私はそう思うんです。  これは明らかに参議院の審議権の否定です。閣僚として極めて不適切な発言だと思いますが、大臣、いかがですか。
  232. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 先生、私のそこに今言っていただいた本意は、やはり昨年も自民党、公明党の皆様の御賛同を得て、ようやく八月にこの法案は通りました。    〔委員長退席、理事武内則男君着席〕  当時、私、国対委員長でございましたけれども、この賛成をしていただく環境づくりを、やはり私どもとしてはもう少し汗をかかなければならないのではないかということでございます。  特に今、子ども手当、子どものための手当の大詰めの協議にも入っておりますし、それから高等学校の無償化の話も、これは衆議院でおわびを申し上げましたけれども、ようやく議論が実務者レベルで行われている。農業の戸別所得補償もそうでございます。  そうした三党での話合い等を踏まえて、私はやはりもう少し、我々の方として衆議院に法案がある間にしっかりと議論をさせていただいて、そうした皆様方の考え方をある意味政策に反映をさせていただいた上で、環境を是非整えて、賛成をしていただく努力をさせていただきたいということを申し上げたことでございますので、決して参議院での審議権等について私が何か口を挟んだということでは全くございませんので、是非御理解いただきたいと思っております。
  233. 草川昭三

    ○草川昭三君 今の答えでございますが、財務大臣は歳入の根拠法を衆議院に置き去りにしても、どうも気に余り留めていないような答弁のように聞こえます。これは普通なら考えられない大変無責任な態度だと思いますし、今の答弁の中にも言われましたが、国対委員長時代のことがそのまま財務大臣としても残っておるんではないか、勘違いをしておるのではないかと申し上げたいと思うんです。  もし四月になっても特例公債法案が成立をしないというような状況になったとするならば、歳出の裏付けが半分以下しかない予算案になるわけですから、何を支出をしてどの支出を先送りするのかを明示すべきだと思いますが、大臣、答えてください。
  234. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 昨年は、八月までこの法案の成立に時間を要してしまいました。本当に残念なことだったと思います。  私としては、先生、その質問は衆議院で私に行われましたけれども、財務大臣としてどう考えるのかという、政府・与党の対応としてどうなのかという問合せがあったものですから私はそういう答弁をいたしましたが、今御指摘のように、財務大臣として見れば、これは是非、できるだけ早く三党間での協議等をして、賛成をしていただく環境づくりをしたらば、できるだけ速やかに参議院で御審議をいただいて早期に成立を図っていただきたいというのが私の偽らざる心境でございます。
  235. 草川昭三

    ○草川昭三君 石井委員長ちょっとお見えになりませんが、この際、改めてお伺いをしますが、西岡前議長の指摘どおり、本来、参議院での予算案審議は歳入歳出一体で審議すべきものだと思います。その歳入の根拠法が出ていないのは、参議院の審議を軽視しているものと言わざるを得ません。  歳入法案が成立するまで、内閣として何を優先して支出をするのか、項目ごとの優先順位を付けて、内閣の基本的な考え方、方針というものを当委員会に統一見解として提示をしていただくようお取り計らいをお願いしたいと思います。
  236. 武内則男

    理事(武内則男君) 後刻理事会で協議いたします。
  237. 草川昭三

    ○草川昭三君 次に、自営業の方々の消費税問題について、大綱に触れられておりませんので、問題提起をしたいと思います。  報道によりますと、二〇一五年に消費税を一〇%に上げ、二〇一六年ごろに更に消費税の再引上げを行うことがこの三月に提出をされる法案に明示をされる方向になっているようです。閣議決定をされました社会保障・税一体改革大綱には、今後五年をめどにそのための所要の法制上の措置を講ずることを今回の法案の附則に明記するとありますが、この法制上の措置には消費税の引上げも含まれているものと理解してよろしいですか。
  238. 岡田克也

    国務大臣(岡田克也君) 大綱の中では、委員指摘のように、所要の法制上の措置ということになっておりますが、その中身は別に触れておりませんので、様々なことが考えられる、増税もあれば歳出削減もある、まあ増税にもいろいろあるかと思います。そういったことまでは決めていないということでございます。
  239. 草川昭三

    ○草川昭三君 二〇一六年度ころに再引上げをするというその目的は、二〇五〇年以降高齢化のピークを迎えるための措置であって、民主党が来年提出をする予定の新年金制度のための財源は含まれていないと理解していいですか。
  240. 岡田克也

    国務大臣(岡田克也君) まだ、そのことも含めて、それはないと断言もできませんが、そもそもどういった中身にするのかということも決めておりません。ただ、今まで政府が出しておりますプライマリーバランスという観点からいうと、五%引き上げてもなお赤字は残るわけで、やっぱりこれを、予定したようにプライマリーバランスを黒字化していく、少なくともバランスさせるということのためには何らかの措置が要ると、そういう脈絡の中で出てきた話でございます。
  241. 草川昭三

    ○草川昭三君 民主党の大綱どおりに今後消費税が引き上げられた場合に、例えば自営業で年収五百万円の人がいたとしまして、年金と消費税の負担が現在に比べてどれだけ増えるのか、私なりに大まかな試算をしてみました。  所得税、住民税、固定資産税などは除いて計算した、あくまでもイメージをつかむためのものでございますが、現在の国民年金保険料は月掛一万五千百円、消費税は五%、これで計算をしますと、国民年金保険料額は年間で十八万一千二百円になります。国民年金を払い、残った所得を全額消費したとすれば、年間に負担をする消費税額は約二十四万円になります。消費税と年金保険料を合わせた一年間の負担額は約四十二万一千二百円で、所得の八・四%に当たる金額になります。  一方、これを民主党の大綱に沿って計算をしてみますと、民主党の新年金制度による保険料は所得の一五%で、自営業者は全額自己負担ですから、五百万円の所得に対して年金保険料は年額で七十五万円ということになります。  消費税率は二〇一五年に一〇%、プラス新年金制度で七・一%、プラス二〇一六年度以降のプラスアルファ分で、どう少なく見積もっても将来二〇%になるのではないでしょうか。報道によれば、このプラスアルファ分について財務省は六%になると試算をしていますから、二三%を超える消費税率になるわけです。  年金保険料を払い、残った所得を全額消費をしたとして計算をしますと、税率を二〇%と見れば、一年間に負担する消費税額は約八十五万円、消費税と年金保険料七十五万円を合わせた一年間の負担額は約百六十万円になるわけですから、何と所得の三二%に相当します。現行制度での四十二万円に対して百六十万円という数字が出るわけです。消費税と年金保険料の負担だけでも現在に比べ約四倍になるわけですから、自営業の方は百十八万円もの負担増になります。  このように、年収が五百万円の自営業の方が年間に百六十万円、収入の三二%の負担を強いられるというのは信じられない数字になります。これはまさしく悪魔のシナリオともいうべき民主党一体改革の実態ということが言えるんですが、また後で御意見があるなら言ってください。  自営業の方々は全国に千九百万人いるんですよ。自営業には特に大きな負担増になる民主党の新年金制度は到底国民から賛同は私得られないと思うんですが、これは直ちに撤回をされた方がいいということを申し上げたいと思うんです。
  242. 岡田克也

    国務大臣(岡田克也君) まず、今委員指摘の中で二つだけちょっと申し上げさせていただきたいんですが、新しい年金制度の下で七・一%というふうに言われました。確かにそういう試算はあると。四つあるケースのうちの一番厚めの、つまり最低保障年金をたくさん払うケースです。しかし、これはいずれにしろ二〇五〇年、今から五十年先の話でありまして、すぐそういうことになるわけではございません。  かつ、たくさん保険料をお払いいただいた方は当然それに応じて年金も受け取るわけで、今の国民年金の年金額とは全く違うわけですから、そこは負担が増える部分もあるが年金も増えるということだと思います。しかも、それはまだかなり先の話でございます。  そういう二点申し上げた上で、いずれにしても、我々の年金制度も決してバラ色なものだというふうに考えているわけではございません。年金が少なくなる方もあるし、それから保険料が上がる方もいらっしゃる。しかし、メリットもあると、特に所得の少ない方には私は明らかにメリットがあるというふうに思います。  ですから、そういったことを考え合わせて、草川先生あるいは公明党が従来からおっしゃっているような、今の年金制度をベースにしてそれを改良、改善していくやり方と、それからかなり大幅に変えるやり方と、どちらが果たして国民の立場に立って望ましいのか、望まれるのかということをやっぱりきちんと議論をする必要があるというふうに思います。  私は、いつまでもこういう年金制度の根本のところで国会の中で意見が分かれているというのは決して好ましくないというふうに思っておりまして、虚心坦懐、各党で、あるいは専門家が集まっていただいて御議論いただいたらどうかというふうに思っているところでございます。
  243. 草川昭三

    ○草川昭三君 じゃ、その答弁の延長という意味で、余り議論になっていませんけれども、消費税の益税問題と給付付き税額控除についてお伺いをしたいと思います。  課税売上高が一千万円以下の事業者には、現在、原則として消費税の納税義務を免除する事業者免税点制度が導入されています。二月十七日に閣議決定をしました社会保障・税の一体改革大綱によれば、消費税の引上げ後も事業者免税点制度は維持すると書かれていますが、間違いありませんか。
  244. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) はい。今先生御指摘のことは事実でございます。  今現在のこの一千万という水準は維持をしていこうということになっております。
  245. 草川昭三

    ○草川昭三君 事業者免税点制度では、消費税の一部が納税されず事業者の手元に残って利益になるいわゆる益税の問題があります。  ここに、昨年三月に会計検査院が発行した「会計検査研究」という論文集があります。この中で、鈴木善充先生が、二〇〇五年度の益税額は総額約四千億円に上るとの推計を発表されています。さらに、その論文では、消費税を一〇%に引き上げた場合、益税の額は約八千億円まで膨らむという記述もあります。  民主党一体改革では、消費税は将来二〇%になるのではないでしょうか。二〇%になれば益税は一兆六千億円という莫大な金額になります。なぜこの免税点制度を抜本的に改正しないのか、御答弁ください。
  246. 藤田幸久

    ○副大臣(藤田幸久君) 草川委員にお答えをいたします。  昨年、会計検査院から、今御指摘ございました点でございますけれども、いわゆる個人事業者の法人成り、つまり個人から法人になってしまって設立当初から相当売上高を有する会社があるとか、あるいは法人設立した後に資本金を一千万以上に増資することによって二年間免税となってしまう、あるいは三期目以降に解散をして結局税を相当払わないで済むとか、そういう指摘があったということでございます。  したがいまして、そういう制度を悪用した租税回避に対しては厳正に対応をしていかなければいけないということでございまして、これは、前回の改正においては、資本金一千万円未満の新設法人であっても、課税売上高が五億円を超えるような大規模な事業者が設立した新しい法人、グループをつくるような場合には、これは適用しないというふうに変えることになっております。  それから、人材派遣事業者等が新しく法人を利用した租税回避の問題とか、比較的大規模な事業者が租税回避を行うと、この辺も会計検査院から指摘を受けておりますので、これを変えるような形で進めていきたいというふうに思っております。  それから、既に、昨年度の税制改正においては、免税点制度利用した租税回避行為に対する対応をするために、前の年の上半期六か月間の売上高でも免税事業者要件を判定をするという形を取っております。  そんな形で、できるだけ免税事業者に対する対応を、そうした租税回避のような行為をできるだけ少なくするような対応を取ってまいりたいというふうに思っております。
  247. 草川昭三

    ○草川昭三君 じゃ、会計検査院にお伺いしたいと思うんです。  検査院は昨年の十月に「消費税の課税期間に係る基準期間がない法人の納税義務の免除について」という随時報告をされていますが、簡潔にその概要をお述べ願いたいと思います。
  248. 鈴木繁治

    説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。  消費税法は、ただいまお話がありましたように、法人については、設立二年以内における納税義務の判定基準として基準期間の課税売上高に代えて資本金を採用し、その事業年度開始の日における資本金が一千万円未満の法人を免税事業者としております。そこで、この事業者免税点制度が有効かつ公平に機能しているかに着眼して検査しました。  検査いたしましたところ、資本金一千万円未満の新設法人において設立二年以内の事業者免税点制度の適用を受けている法人の中に、設立当初の第一期事業年度から相当の売上高を有する法人が相当数見受けられたり、法人成り後も相当の売上高を有しているのに、第一期課税期間及び第二期課税期間において免税事業者となっている法人が相当数見受けられたりなどしておりました。  検査の状況を踏まえた会計検査院の所見としては、今後、消費税に関する幅広い議論が十分なされるよう、財務省におきまして、事業者免税点制度の在り方について引き続き様々な視点から不断の検討を行っていくことが肝要であると考えております。  会計検査院といたしましては、今後とも、事業者免税点制度を含む消費税全般について引き続き注視していくこととしております。
  249. 草川昭三

    ○草川昭三君 もう一歩踏み込んだ御答弁をお願いをしたいわけでございますが、この制度によって免税となっている消費税の額はどれくらいか、お答えください。
  250. 鈴木繁治

    説明員(鈴木繁治君) お答え申し上げます。  ただいま御説明した報告書において、検査の対象とした法人数千五百四十六法人のうち、消費税額の推計が可能な法人数は五百八十七法人でありました。その法人に係る免税となっている消費税額を推計いたしますと、十七億五千七百十四万円でございます。
  251. 草川昭三

    ○草川昭三君 会計検査院の今の答弁は、五百八十七法人、年間十七億五千万という答弁でした。この制度により消費税を納めなくてもよいということになっているわけです。平成二十二年度の一年間に全国で設立された会社は八万七千社です。今のは五百八十七法人を調べられたわけです。  財務大臣にお聞きをしますが、会計検査院から指摘をされた事業者免税点制度の問題点をどう受け止められておられるのか、お答えください。
  252. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 先生、平成二十二年度のこの免税業者は、推計でやはり五百二十万社ほどになります。この制度は、やはり、しかし付加価値を導入をしている欧州諸国でもおおむね一千万前後といいますか、ぐらいで免税制度というのは設けてありますから、制度そのものは私は、中小企業者、事業者の事務事業の簡素化、特に自営業者の皆さんはお一人でやっていらっしゃるので、それは制度としていいとして、今会計検査院からるる御指摘のあった点等について、やはり我々としても改善というものをしていかなければならないと思います。  それで、先生から御指摘があったように、一年間で八万社と。この中には租税回避行為も含まれる可能性はあるのではないかと。特に、それが単年度で新しい会社をどんどんつくってそこで回避行為をして、そういうことに対してのやはり我々としては厳しい対応というものをこれからやっていくと。そうした見直しというものをしっかりやることによって、そうした言わば税を本来納めるべき方々が回避行為をしないで済むような対策というものをしっかり取っていきたいと思っております。
  253. 草川昭三

    ○草川昭三君 ところで、社会保障・税の一体改革大綱では、低所得者対策として給付付き税額控除を導入すると書いてあります。そこで伺いますが、免税点制度で消費税の納税を免除されている事業を営む者が給付付き税額控除を受けることがあり得るのではないかと思いますが、どうか、お伺いします。
  254. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) これから番号制度等を導入して、更に総合合算制度等を含めて検討することになりますが、所得の把握をちゃんとした上でこれは給付付き税額控除制度というのはできていくとは思いますが、今先生の御懸念のようなことは想定し得ると、あり得る可能性はあると思っております。
  255. 草川昭三

    ○草川昭三君 そういうこともあり得るという答弁でございました。  それで、給与所得者に比べて事業者の所得は捕捉が難しい、だから今のような答弁もあったわけでございますが、どうやって正確に事業者の所得を捕捉するおつもりですか。また、免税事業者の所得水準はどの程度なのか、給付の対象となる所得水準はどの程度なのか、こういった点を十分検証した上で給付付き税額控除は制度設計をしなければいけないと思うんですが、お答えください。
  256. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 御指摘のとおりでございます。  政策の目的、それからどういう仕組みでやるか、時期、対象範囲、こうした面についてしっかりと制度設計をした上で給付付き税額控除制度というものを導入しなければなりません。その前提となりますのは、やはりまずは番号制度の導入だと思いますので、御指摘を承ってしっかり制度設計したいと思います。
  257. 草川昭三

    ○草川昭三君 益税の問題点をそのままもし放置をしていくとすれば、これは非常に所得捕捉も不十分な中で給付付き税額控除を更に実施をするということになると、これはまさしく皆さんがかつて我々に対して批判をしたばらまき行政と同じことになるんじゃないですか。国民の納得は私得られないと思うんですが、こういう二つの問題、私が提起した問題を解決しない限り、消費税を私は引き上げるべきではないと思うんですが、財務大臣の御見解を賜りたいと思います。
  258. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 今現在、先生、消費税は五%で実行されております。そういう中で出てきた問題点があります。これを仮に一〇%に上げた場合、やはり同じような言わば益税問題が発生すると、二倍の得をする人も出るんではないかということも分かりやすく御紹介をいただきました。  ですから、税率を引き上げるということは非常に国民の皆さんにとっては重い御負担を強いるわけですから、そうした点からいえば、先生が御指摘のように不公平感を持たれないようにしっかりとした制度設計をやっていきたいと思っております。
  259. 草川昭三

    ○草川昭三君 じゃ、話を少し変えまして、年金交付国債についてお伺いします。  私は、去る二月七日の本委員会で年金交付国債について質問をしました。その際、過去、一般会計から年金特別会計に繰り入れられていない、一般会計へ繰り延べられたままの債務三兆八百四億円の返済が、民主党がまとめた社会保障・税一体改革の中にこの返済が全然含まれていないことをそのときに指摘をいたしました。これに対し、安住財務大臣は、私もこれは財源確保に向けて真剣に話をしないといけないというふうに思っておりますと答弁をされました。  改めて、そこでお伺いをします。この三兆円の運用益についても元本に上乗せして返済をする考えはありますかどうか。
  260. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) これは、先般も先生から御指摘ありました、平成の初めのころの厚生年金と国民年金でトータル三兆でございます。これに対して、言わば運用収入相当額を積むのかということですが、額の多寡についてはまだ正式な話はしておりませんが、元本プラス何らかの運用収入相当額というものは積まなければならないというふうに思っております。
  261. 草川昭三

    ○草川昭三君 なぜ二十四年度の年金特別会計に入れる交付国債にこの三兆円を含めなかったのか、お伺いします。
  262. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 交付国債はいろいろ御批判があって、本当に、ここでも何か粉飾ではないかと随分お叱りを受けましたが、逆に先生からは、今回、この交付国債を利用して今繰延べの問題等に充てるという一つの考え方、御提案もいただいたと思います。  ただ、私が今回ここで申し上げたいのは、やはり二分の一に上げて二・六兆をまず賄うというのが、大変申し訳ないですけれども、これはやっぱり喫緊の課題だと思います。ですから、そういう点でいえば、早急に財源の確保をしなければならないと。  繰延べのことは、確かにこれも重要な問題ではありますが、すぐにその結論を出さなければならなかったかもしれませんが、これまで約二十年近くにわたって、この返済方法については財務省と厚労省の中で当時の政権から合意を得られてこなかったと。言わば積み残した問題であるので、今回はこの二分の一の充当分について優先をして交付国債のスキームで提案をさせていただいたというのが事実でございます。
  263. 草川昭三

    ○草川昭三君 だから、これはもう、やはりいずれ清算をしなきゃいけないことはもう事実でありますし、積立金という大きな金額があるわけですから、これはもう皆さん心配しておみえになるわけでございますから。  繰延べ債務の元本、利息を合計すると五・六兆円にも上るようになると聞いております。既に年金の積立金には事実上の大穴が空いていると言わなければなりません。こうした年金交付国債を始めとした消費税増税の論議に当たっては、この繰延べ債務三兆円の返済も併せて議論を行うべきだと私は考えます。    〔理事武内則男君退席、委員長着席〕  この際、交付国債の償還スケジュールの法制化に当たり、繰延べ分三兆円の返済についてもこれを加えるべきだと思いますが、財務大臣の見解いかん。
  264. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 今回、交付国債は、御存じのとおり、今の年金の二分の一に対する充当分として私どもは提案をさせていただきました。一方、今先生の方からも、過去の繰延べ措置分も、これは運用収入相当額については、二・七兆というのはちょっと厚労省の方の言い値でございまして、まだ私どもとしてはそうであるというふうな現実には立っておりませんけれども、何らかのものは払わなければならないと。  ただ、そのときに、今先生から大変貴重な御提言もいただきました。交付国債をこれに用いるのも一つの提案であるという御提案をいただきました。自公政権時代から長らくこの問題、私どもも引き受けて結論が出ませんでしたが、一つの大変重要な提案として様々な角度から是非検討を行わせていただきたいと思います。
  265. 草川昭三

    ○草川昭三君 是非、喉に刺さったとげみたいなものでずっとお互い関係者は来ておるわけですから、これは一回きちっとすっきりさせる必要があると思うんです。  昨年の十二月の二十二日に、これも前回申し上げたんですが、財務大臣厚生労働大臣の間で年金交付国債に関する合意書があるわけですよ。この三兆円の返済については引き続き検討するということになっているわけでございますけれども、この結論はいつまでに出すのかですね。少なくとも消費税法案提出されるという三月中に出すべきだと思いますが、皆さんは一生懸命この問題についての議論を今日明日やられるようですが、そこの中にもこれはきちっと議論をされるべきだと、よその党ですけれども、私は国民の一人としてそういうことを思っております。是非、最後のその一言を御答弁をいただいて終わりたいと思います。
  266. 安住淳

    国務大臣(安住淳君) 本当にいつまでもこの問題を長年、先生御指摘のように放置をしているわけにはいかないと思います。しかし、巨額に上りますので、やはりちゃんとしたスキームをつくって厚労省との話合いというものを是非していきたいと思っておりますので、ちょっと今月今夜というわけにもなかなかいきませんけれども、本当にそういう意味じゃ、いつまでも放置しちゃいけないと思いますので、早急に対応したいと思います。
  267. 草川昭三

    ○草川昭三君 以上で、終わります。
  268. 石井一

    委員長石井一君) 以上で草川昭三君、公明党の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  269. 石井一

    委員長石井一君) 次に、川田龍平君の質疑を行います。川田君。
  270. 川田龍平

    川田龍平君 みんなの党の川田龍平です。  昨日、平成二十三年東京電力原子力事故による被害からの子どもの保護の推進に関する法律案、いわゆる放射能から子どもと妊婦を守る法律案を全野党、自民党、公明党、共産党、社民党、たちあがれ、改革、そしてみんなの党の七党の共同提案で提出をさせていただきました。  法案はお手元に配付してあるとおりですが、概要を御説明いたします。  子供や妊婦の胎内の胎児は放射線による健康への影響が大きくなると言われています。低線量被曝の健康への影響はいまだに明確になっておりませんが、甲状腺がんのように数年で出るものや、アスベストのような健康被害と同様、数十年たってから症状が出て初めて分かるものもあります。  そこで、外部被曝と内部被曝による健康被害を未然に防止するという観点から、また国が原子力政策を推進してきたという社会的な責任に鑑み、施策を総合的に策定して実施することを法律として明文化する、そうした、これは立法府として国会が最低限しなければならない仕事だと確信して提出したものでございます。  また、本法案提出に先立ちまして、みんなの党としても独自で子どもと妊婦を放射能被害から守る法案を策定しておりまして、その柱となる部分を本法案に入れ込んだ形で提出させていただきました。  そこで、独自案に盛り込んできた施策も含め、具体的に政府がどこまでできており、どこができていないのか、できないならば、障害となっているのはどこなのか、何が問題なのか、またその障害を取り除くためにはどうすればよいのかを各省庁にお答えいただきたく、質問させていただきます。  まず、この放射性物質による環境汚染について、汚染状況の監視、そして測定のよりきめ細かな実施及び公表をすべきというところです。政府は必ずうそをつくと、この原発事故以降、多くの国民が確信してしまった今、福島第一原発付近はもちろん、離れた地域においても不安が蔓延し、自主避難をしている方々も、自分の家が帰れる状況なのかどうかを判断するための数値を必要としております。  平野文科大臣、お答えをお願いいたします。
  271. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 川田議員から今、新しい議員立法で法案を出されたと、こういうことでございます。特に、私どもとしても、放射能から子供を守る、妊婦さんに対しても守っていくという思いは共有していると思いますが、これは立法府の御判断にお任せをしたいと思います。  一点、今の状況についてどうなんだということでございますが、政府は必ずうそをつくと、これは少し、そういう状況ではないと。十分に知らしていないことに対することなんだろうとは思いますが、これから気を付けていきたいと思っております。  そういう中で、放射性物質の監視、測定と公表についてということですが、測定のきめ細かな実施ということと公表についてどういう状態なのかと、こういう御質問でございます。  文科省としては、関係省庁と一体となって福島県と十分連携を取りながら、総合モニタリング計画、これをベースにしまして、陸、海、食品、水環境、廃棄物等々、いろいろなモニタリングの実施を努めてきたところでございます。そういう中にありましても、特に政府全体のモニタリングの司令塔の機能を今まで文科省としては担っている、今までというより今現在担っている。全国又は福島県における環境モニタリングや学校等におけるモニタリングをやってきたところでございます。  具体的な数値について申し上げることは控えたいと思いますけれども、ポイント的に申し上げますと、学校等におけるモニタリングとしては、福島県内の学校等にはリアルタイム線量計のシステムの整備を改めていたしたところでございます。数におきましてはどれぐらいあるかというと、約、私の頭の中にある記憶では二千七百台を配置をいたしておるところでございます。  いずれにしましても、先生御指摘のように、よりきめ細かな放射線線量を測定をし、より安心してもらう環境をやっぱりつくっていかなきゃならないと、このように考えておるところでございます。
  272. 川田龍平

    川田龍平君 やはり家に帰れるのかどうかというぐらいに本当にきめ細かなやっぱり線量をしっかりと測定して公表していただきたいというふうに思います。  この政府は必ずうそをつくというのは、歴史的に見て、これは民主党政権というだけではなくて、権力や政府というのは必ずうそをつくものであるというのはアメリカのハワード・ジン教授が言っている言葉です。そして、政府が、しっかりと信頼できる政府をやはり取り戻していただきたいというふうに思っています。  次に、細野大臣に質問させていただきます。  子供と妊婦がどれくらいの放射線量の被曝をしたか、被曝したおそれのある方々が納得できる形で行動調査と検査をしていただきたいということです。また、そうした方々の生涯にわたる健康診断が必要です。  それから、先ほど平野大臣からもお答えいただきましたが、特に子供と妊婦の住居の汚染状況に関しては詳細な調査測定と速やかな除染が求められます。除染については、地域の自主的な取組もあることから、専門家の派遣が必要です。さらには、除染自体が大きな復興ビジネスと化する中で、高額な言い値で効果がない除染をされたり、そこで暮らしている住民の意見が反映されない形で除染作業が進められたりすることがないようにしなければなりません。住民、そして各種民間も含む専門家とが透明性を持った形で協力し合って除染がなされるように制度的な担保が必要となります。  細野環境大臣並びに原発事故担当大臣にお答えを願います。
  273. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 重要な御指摘かと思います。出された法律案につきましても私自身も直接しっかりと調べさせていただいて、かなり私は重なり合う部分があるのではないかというふうに思っておりますので、政府としてやれることを全力でやってまいりたいと思います。  御質問にお答えします。  福島県につきましては福島健康管理調査というのをやっていただいておりまして、それに実質的に政府も一緒にやるという形で、お子さんの甲状腺の検査であるとか、ホール・ボディー・カウンターをしっかりと受けていただくという形で、そのデータを継続してしっかりとフォローできるような体制をほぼつくることができたと思っております。  ただ、ガラスバッジの活用の仕方なども含めて、それが不安を取り除くことにつながっているかというと、まだまだむしろ私は課題の方が多いというふうに思っておりますので、その部分で安心をしていただけるようにとにかくしっかりときめ細かくやっていくということが重要であると思っております。  また、避難をされている方々の御帰還において、モニタリング、除染、健康という、この三つが極めて重要になると考えております。今日、ちょうどこの委員会が終わりました後、モニタリング調整会議をいたしますが、御帰還に向けてしっかりと協力をしながら、モニタリングをして除染をする、健康の相談にも乗れるようなそういう体制をしっかりつくるということで、体制の確立についてもしっかり私の方からも指示をしたいと思っております。  そして、最後に、除染の専門家の派遣については、これはもう本当に極めて重要でございます。御指摘のように、必ずしも的確でない除染で、結局やってみたけれども効果が出てないという例もありますので、それはやはり望ましくない。自治体がやっていただく場合には、しっかりと結果が出るような除染をしていただけるように、現在、福島市に除染情報プラザというのを立ち上げまして、そこに専門家を八十人登録をしていただいています。それぞれの地域で除染をやるときに、専門家の派遣について要請があれば、一番具体的に提案できる人を紹介をするという形で取組をさせていただいているところでございます。
  274. 川田龍平

    川田龍平君 この法案について賛同していただき、ありがとうございます。  参議院の過半数の意思というものを、やっぱりこの法律は是非国民に絶対に必要な法律だと思っていますので、国民が求めているものであることを再度ここで確認したいと思います。そして、与党の協力を是非とも得て、この必ず成立させたいという思い、成立させるという決意をここで表明させていただくとともに、個別に民主党の先生の中でも賛成されている方が多かったという事実も委員の方にお伝えしたいと思います。  次に、みんなの党が最も重視し、また国民が最も不安に思っていると思う食品の汚染についてです。  不安を解消するには、既に多くの民間のスーパーなどが行っているように、全品検査と結果の表示こそが必要だと思います。いきなり全ての食品の全量検査はできないとしても、米など繰り返し消費するもの、また乳幼児食品など長期にわたって全量検査をしていく体制を国の責任で整備していくべきです。  また、魚の汚染も深刻です。回遊性の魚類、海底にいる魚類、そして生物濃縮もされています。水揚げした港がどこであろうと、どこを泳ぎ回っているか、どこで捕ったかというのは確認しようがありません。水揚げした港がどこであろうとも、そういった切り身にしたパックというのは検査ができても、捕ったばかりの魚を港で、市場で全て検査するということは大変に困難だと聞いています。  安心して食べられる食品とは何か、確証できる学説が確立しているわけではないので学者の間でも大きく判断が分かれており、今生きている私たち国民にとって、そして次の世代、これから生きていく子供たちにとって安心をしっかり届けていかなければいけないと思います。国が最低限果たすべき役割は安心して生きていける社会をしっかりと実現していくことだと思いますが、これについて小宮山厚生大臣、筒井農水副大臣、松原消費担当大臣にお答えを願います。
  275. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) お子さんを始め、皆さんに安心していただくということは本当に大事だというふうに思っています。  食品中の放射性物質の検査につきましては、厚生労働省がガイドラインを示して、各地方自治体で主として出荷段階で計画的なモニタリング調査をしています。  御指摘のように、全ての食品を、中でも特にお米とか乳児用食品とかおっしゃいましたけれども、これを全品検査するというのは時間的にもなかなか難しく、出荷段階を中心としたモニタリング検査の強化、そして的確な出荷制限等の指示を通じて安全性を確保することが最も効率的で効果的だというふうに今は考えています。  厚生労働省では、検査の要望が非常に強いことを踏まえて、一つは、短時間で多数の検査が実施可能となるよう、簡易測定機器の技術的な要件を示して導入を推進しています。また、地方自治体に対してゲルマニウム半導体検出器や簡易測定機器の導入費用を補助するなどの支援の強化を図っています。また、国自らも流通段階の買上げ調査を実施し、必要に応じて地方自治体の検査の強化を要請しています。  また、新しい基準値の施行に向け、検査計画のガイドラインを見直して、過去の検査結果に基づいて対象食品や対象地域の重点化を行い、主要産地で確実な検査を実施するなど、効果的な検査を進めていきたいと思っています。  現在、各地方自治体で新たな検査計画の策定を行っていますので、引き続き、地方自治体ニーズを十分に把握して、必要な検査体制の整備、その支援にきめ細かく対応していきたいというふうに考えています。
  276. 松原仁

    国務大臣(松原仁君) お答え申し上げます。  食品中の放射性物質の検査結果を表示させる場合にあっては、消費者の表示に対する信頼性を回復するため、食品ごとに正確な数値を記載しなければならず、そうなればかえって混乱を招くことも考えられます。しかしながら、例えば米について正確な放射性物質の検査結果を表示させるためには、販売される米袋ごとに検査する必要があります。その検査を義務付けることは、現実的には、ただいま厚生労働大臣指摘したように難しい部分があります。したがって、対象の食品を限定したとしても表示の義務付けは難しく、慎重な検討が必要だと考えます。  なお、現状において事業者自身が放射性物質の分析を行い、分析検査日、分析機関名を明記の上、具体的な分析結果を表示することは前向きな取組として評価したいと思います。  また、消費者庁と国民生活センターにより進めている地方自治体への放射性物質検査機器の貸与について、これまで一次から三次まで申請があり、合計して全国二百七十六自治体から三百七十台の申請を受けました。消費者庁は、検査機器の貸与について、消費者からの検査依頼があった食品や自家消費作物などを自治体が検査し、消費サイドで食品等の安全を確かめることを目的とするものであります。また、引き続き、機器の貸与に加え、検査体制の整備に向けて研修等を通じたバックアップも行ってまいります。  また、消費者の不安を払拭するという観点から、消費者への分かりやすい情報提供、リスクコミュニケーションの強化にも努めてまいります。  以上です。
  277. 筒井信隆

    ○副大臣(筒井信隆君) 農水省も、食品についての検査体制、モニタリング検査を中心として取り扱ってまいりまして、それを更に拡充するという方向で取り組んでいるところでございます。  ただ、今先生が言われました全品検査に関しまして、米に限定でございますが、一部全袋検査をする、こういう取組を今決定をいたしました。福島県において五百ベクレル以上の米が出たところは耕作、作付け制限をするわけでございますが、百から五百ベクレルの地点でほとんどの自治体で作付けをするということになりました。その場合の条件として、米の全量管理を完全にやるということ、それから全袋検査をやるということ、これを条件として作付けを認めたというか、作付けすることにしたわけでございまして、その点では、一部でございますが、全品検査、全袋検査をすることになりました。  ただしかし、これを、先ほどの質問の趣旨ですと、水産物等々の全てに広げろという趣旨かと思いますが、今お二人の大臣から言われましたとおり、今直ちにそれに取り組んでやることは、極めていろんな点から困難さが伴っております。  それで、水産物に関しても今質問が出ましたが、水産物についても、海区に分けて定期的になるべくたくさんの検体を検査するというふうに取り組んでおりますが、現在のところ、七千三百五十四検体の検査をしているところでございまして、これを更に拡充をしていきたいというふうに考えております。
  278. 川田龍平

    川田龍平君 是非、これからのことをやはり考えていただきたいと思います。現時点で全量、全品をやれというのは非常に難しいというのは分かりますが、今後、やはりそういった方向に向けて国として主導していただきたいと思います。  私は、国と製薬会社の癒着によって、薬害の被害情報の隠蔽によってHIVに感染させられ、薬害エイズの被害者となって長くは生きられないという絶望のふちにもありました。しかし一方、技術の格段の進歩によってこのエイズの発症というのが抑えられるようになって、こうしてこの場に生きて、国民の命が最優先される社会を実現したいという思いで仕事をさせていただいております。今絶望のふちにあるかもしれないこの被曝をされた方々のために、何よりも最優先で国がすべきことは何か、皆さんによく考えていただきたいと思います。  食品の全品検査ができないという理由ばかりを政府は説明しますが、文科省の放射線審議会では、ゲルマニウム半導体検出器やNaI検出器といった二十世紀の技術を基準議論をしており、この二十一世紀、今世紀の技術であるPETですとかBGO検出器の存在を無視して全品検査は無理という前提をつくり上げてしまっています。  技術の進歩が命を守る、これは私自身がここに生きていることをもっても証明をしていると思いますが、国はむしろ民間の技術開発に多額の投資をし、全品検査が可能になる体制をつくるべきであるというふうに思います。既に米の全品検査の話も先ほど農水副大臣からもありました。この島津製作所の機器が発表されており、富士電機やキャンベラという会社もそれぞれ特徴を持った形で対応する機器を発表していくでしょう。それを応援するどころか、阻害するような議論を国民の税金を使ってこの審議会でしているということは許されないことです。  平野大臣伺います。  また、昨年、事故直後の三月十五日、浪江町で文科省はモニタリングを実施しています。その場にいた文科省職員は当然ホール・ボディー・カウンターによる測定をしていたと思いますが、そのデータがまだ公表されていません。データがあるのか、また、そのデータを今後施策に生かすのか、どういうふうに共有していくのかを是非しっかり聞きたいと思います。  この原子力規制庁が、先ほども質問ありましたように発足すると聞いていますが、各省庁、特に文部科学省にある一次情報を始めとした重要なデータや情報を、所管が替わると、引っ越しをしてしまったからなくなってしまったということのないように、隠蔽したりして廃棄したりすることのないように、是非それだけは絶対にしないでいただきたいと思います。質問させていただきます。文科大臣、お願いします。
  279. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 議員が自らの体験を含めておっしゃられることについては、本当にその思いをしっかり我々は受け止めてやらなきゃならないと思っています。  そういう中で、本来持っている貴重なデータについて、役所が替わるということによってそれが損失する、隠蔽する、こういうことのないようにしっかり確実に引き継がなければならないと思っていますし、引き継ぐことが重要であると、こういう認識に立ってございます。  そういう中にありまして、三月十五日に浪江町にいた文科省の職員のホール・ボディー・カウンター等々の実測データがあると。こういうことにつきましても、これは個人情報というところもございますけれども、しっかり今後の大きな教訓としてそのデータが活用されると。しかし、前提は、御本人の了承を取り付けながら、そういうものに生かせるべきかどうかを検討してまいりたいと思っております。
  280. 川田龍平

    川田龍平君 最後に、環境大臣小宮山厚生労働大臣に国民との約束を是非していただきたいと思います。  この各省庁に散らばった、まだこの公表されていないデータをきちんと収集して、それを総合的な施策に生かすべく情報を共有し、省庁間での責任のなすりつけ合いをしないで、是非とも最後まで責任を持って国民の命を守る施策を貫徹させていただきたいと思います。国民が胸を張って、政府は信頼できると言ってもらえるような仕事を是非していただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。  最後に決意をお願いします。
  281. 細野豪志

    国務大臣(細野豪志君) 本当に貴重な御指摘だと思います。  私は原子力行政を一元化するというのは非常に大事だと思いますので、できるだけ早く国会の御理解をいただいて発足をさせたいというふうに思っておりましたが、当然情報は持ってくるというふうにこれまで思っておりました。ただ、物理的にも移るというようなことになる場合、若しくは担当者が替わるという場合は、そこは川田委員おっしゃるとおり要注意かもしれません。  ですから、全てのデータをしっかりと引き継いで、そして新しい組織でそれを当然公開という方向で更にもう一回やっていくという、そういう体制をつくるべく徹底をしたいというふうに思います。御指摘ありがとうございます。
  282. 小宮山洋子

    国務大臣小宮山洋子君) 委員がおっしゃるようにしっかりと情報は引き継いで、皆様に公開ができるようにしていきたいと思います。
  283. 川田龍平

    川田龍平君 ありがとうございました。  先ほどSPEEDIのお話も出ましたけれども、是非とも情報をしっかりと引き継いで、新しい省庁の中でやっていただけるようによろしくお願いします。ありがとうございました。
  284. 石井一

    委員長石井一君) 以上で川田龍平君、みんなの党の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  285. 石井一

    委員長石井一君) 次に、紙智子さんの質疑を行います。紙さん。
  286. 紙智子

    ○紙智子君 日本共産党の紙智子でございます。  今日は泊原発について質問いたします。  枝野大臣に質問いたします。  三月初めに北海道新聞が道民調査を行いましたが、ここでは、停止中の泊原発一号機、二号機の再稼働について、認められないというのと現状では認められないを合わせますと七五%を占めました。さらに、三号機も間もなく定期点検に入って停止します。原発が全部停止すると料金の値上げをせざるを得ないということで、北電がこれ根拠もなく表明をしているわけです。しかし、仮に値上げになっても、危険だから止めておくという人が六四%。  これについて、まず大臣の感想を伺いたいと思います。
  287. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 今の世論調査そのものについては直接承知をしておりませんが、一般論として、原子力発電所の再稼働に当たっては、地元の皆さんを中心として、国民の皆さんの一定の理解が前提であるというふうに考えております。  それに当たっては、地元の民主的に選ばれた首長さんや議会とともに、各種の世論調査というのは一定の参考になるものと思っておりますが、今、泊原発について具体的にそういう状況ではございませんので、今何かお答えをする段階ではないと思っております。
  288. 紙智子

    ○紙智子君 この調査では大多数が極めて慎重であるということです。  それで、現在、泊原発の耐震安全性の評価で、経済産業省として、これ北電に対して海域の活断層の連動性などについての再評価を指示しています。なぜそういうふうにすることになったのか、お話し願います。
  289. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) これは、昨年の地震の発生後、耐震評価に反映すべき新たな知見について、保安院からJNESと各電気事業者に対して指示をし、九月以降、その報告内容を意見聴取会で議論をいたしました。そして十一月に、断層連動を考慮する必要がある旨、これは意見聴取会の御意見等を踏まえて保安院として判断し、事業者に対して指示をしたところでございまして、この一連の話の中で、泊原発の敷地前の海域の断層の連続性について、事業者においてまずはしっかりと検討するよう指示をしているところでございます。
  290. 紙智子

    ○紙智子君 ちょっと今の説明だと分かりづらいんですね。もう少し中身についてかいつまんで分かりやすくお話ししていただきたいと思います。
  291. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 中身という意味がもし技術的なという意味であれば、あの東日本大震災が、非常に大規模なものでありますけれども、今まで連動していないと思われていた断層が一気に地震の地震源になったことからこれだけ大きな地震になったと。  その知見を踏まえて、これまで別々の断層だと思われていたものが連続をしている可能性、そして連続をしていた場合どれぐらい従来よりも大きな地震が想定されるのかと、こういったことについてきちっと見直す必要があるだろうと。それを踏まえて、それぞれそういった可能性のある断層についてしっかりとチェックをするというプロセスに入っておりまして、泊原発についてもそうした手続、バックチェックに入っているということでございます。
  292. 紙智子

    ○紙智子君 この今の指摘というのは、正確にちょっと確認したいんですけれども、いつ専門家の皆さんから指示をされたものですか。
  293. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) これは実は二段階ございます。一つは、元々いろいろなところの耐震バックチェックというのは不断に見直しておりまして、昨年二月に敷地前面海域の断層の連続性について専門家から指摘があり、保安院から連続性を評価する必要があるかどうか検討するよう指示をしておりました。その後、大震災がございまして、全体的にしっかりと厳しく見直さなきゃならないという話の中で、先ほど申しましたとおり、八月までに調査報告するよう各事業者に地震の発生後指示をし、その報告を踏まえて、十一月に断層連動を考慮する評価をするよう事業者に指示をしたものでございます。
  294. 紙智子

    ○紙智子君 ということになりますと、結局、去年の二月の時点でその指摘を受けて、北電も政府も知っていたわけですよね。それをやらなければ危険だということを指摘されていながら、結局、八月の十七日、プルサーマルの泊三号機の本格運転に移行したということなんですか。
  295. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 耐震バックチェックは従来から順次いろんなところでやっておりますが、その中で、昨年の二月にあった指摘は、指摘というか保安院からの指示は、連続性を評価する必要があるかどうか検討するよう指示をしたものでありまして、それに基づいて連続性をきちっと評価する必要があるという結論を十一月に出しまして、そして、それに基づく検討、調査を指示したということでございます。
  296. 紙智子

    ○紙智子君 個々別々に活断層について評価していたものをつなげて評価しないといけないということが提起されながら、結局、そのことについて直ちに取り組まなければいけないのに、横に置いたまま、若しくはその提起がありながらまだそのことについての結論が出ないまま、三号機の稼働にオーケーを出したと。これは私は大問題だと思いますけれども、いかがですか。
  297. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 二つ申し上げなければならないと思いますが、一つは、昨年の二月の段階で専門家の指摘を踏まえて保安院から事業者に指示をしたのは、連続性を評価する必要があるかどうか検討するよう指示していたものであって、連続性を評価する必要があるのでそれを評価しろという指示ではございません。  その上で、三号機の昨年八月のことでございますが、泊発電所三号機は、昨年三月に原子炉の起動前に必要な検査を全て終了した上で、実際に原子炉を起動し、定期検査の最終段階である調整運転を実施中のもので、調整運転の状態が五か月連続をしていたものを、八月、法令に従い提出された最終検査項目である総合負荷性能検査の申請を受け、検査を実施したものでございまして、昨年の八月に新たに再起動したものではございません。
  298. 紙智子

    ○紙智子君 政府は、ストレステストの結果を踏まえて、総合的に判断して再稼働の判断をするというふうに言っているわけですけれども、そもそもストレステストというのは机上の計算ですよね。活断層の連動など、抜本的な地震対策は含まれていないんじゃないですか。
  299. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) ストレステストだけで何か安全性をチェックしているわけではありません。先ほどの耐震バックチェックに基づく見直しと、それから、この間、既に原発事故の知見を踏まえた緊急安全対策を指示し、それの実施状況等をしっかりと確認をした上で、その上で、福島のような従来の予想を超える大きな地震、津波の場合でも原子炉が耐えられるかどうかということの確認の作業をストレステストにおいてやっているというものであります。
  300. 紙智子

    ○紙智子君 そのバックチェックなどを含めてやったら安全になるというふうに大臣はお考えですか。
  301. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) バックチェックを始めとして、近くに断層のないところ、あるいは連続の断層の可能性のないところもありますので、それぞれ原子力発電所ごとに事情は違いますが、福島第一原子力発電所の事故を踏まえて、それぞれ専門家の皆さんからの御意見を伺いつつ、その連動の可能性であるとか、それから、例えばどれぐらいの津波になれば全電源喪失になったりするのか、様々な事情をそれぞれの原子力発電所、炉ごとに安全性をチェック、確認をして、その上で専門家の皆さんによってストレステストという、総合的にどれぐらいの余裕度があるのかを確認をしていただいているところでございまして、そうした一連の安全性のチェックがなされるかどうかということが問題であろうと思っております。
  302. 紙智子

    ○紙智子君 ストレステストを一、二やってバックチェックをやったら、それでもう安全だというふうになれば、これは新たな安全神話を生み出すことになると思いますよ。まだ福島の事故の原因すら解明されていないわけですから、そこは固く申し上げておきたいと思います。  それで、泊原発においては、まさにこの事業者の評価をうのみにして保安院も一緒になってやらせをやって、道民をだましてきたわけですよ。この怒りは大きくて、先ほど紹介した道民調査では、北電が電力不足になるというふうに言っていることに対しては、そのデータが信用できないのでまず再検証が必要だと答えている人というのは五三%に上るんですね。不信感が引き続き大きいわけですよ。幾ら北電がその断層についてボーリングをするとかあるいは音波探査をしたといっても、これ信用できないと。  ですから、これはこの際、北電に任せるのではなくて、第三者を入れて、調査委員会で検証して、そして全ての情報を公開するようにすべきじゃないかと思いますけれども、いかがですか。
  303. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 北電泊原発に限らず、この耐震バックチェックのための連動についての調査等については、全ての事業者に対して全ての情報を公開するように求めているはずでありますし、念のため確認をして、全て情報を公開させます。  その上で、それに対しては、保安院だけではなくて、保安院が外部の有識者を含めた公開の場所でしっかりと検討、調査、チェックをしていくという形で、決して事業者に丸投げをして、それをうのみにして安全性をチェックするつもりは全くありません。
  304. 紙智子

    ○紙智子君 これまでやられてないんですよね。  やっぱり、繰り返し言いますけれども、やらせの問題の不信というのは今も本当に強いわけですよ。ですから、改めて、今第三者も含めてとおっしゃいましたけれども、ちゃんと公開の場でやるように重ねて要求しておきます。  次に、大間原発にかかわって御質問いたします。  一たび放射能が放出されますと広い範囲に広がることが明らかになって、大間原発と海を隔てて隣接しているのが函館ですけれども、この函館の市長さんが、函館の意見を聞くのは当たり前ではないかと要求をしているわけです。私は当然だと思うんですね。遮るものが何もない海で、一番近いと言ってもいいと思うんです。  このことについて、大臣はそうお思いになりませんか、函館の市長さん。
  305. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 従来から、原子力発電所の再稼働に当たっては、地元の皆さんを始めとして国民の皆さんの一定の理解が必要であるということを申し上げてきておりまして、これについては、何らかの機械的に判断のできる性質のものではありませんので、政治的にしっかりと判断をさせていただくということを申し上げてきております。  御指摘の大間原発については、現時点で、具体的に再稼働等についての手順とかプロセスとかが問題になっている状況ではありませんので、どういった形で地元の皆さん理解を求め、あるいは理解を確認するのかということについて全く白紙でございます。
  306. 紙智子

    ○紙智子君 今の現状がどうなっているにせよ、これ中止になっているわけじゃありませんから。それで、長い間、大間原発についてはずっと議論されているわけですね。動いていないとはいっても議論されているわけですよ。それで、住民は大変大きな不安にさらされているわけです。  そういう中で原発をそこに造って稼働していくかどうかということについては危機感があるわけですから、これについてはやはりきちっと把握をしていただきたいし、この間いろいろな調査がやられてきていますけれども、先ほどの続きになりますけれども、政府が再稼働の同意を求めている地元自治体のこの範囲について、七割が原発から三十キロ以上とかあるいは五十キロ以上とか、その圏内を拡大するようにというふうに求めているわけです。函館の場合でいいますと、これは相手が青森ということになりますから、そういう意味ではやっぱり国が音頭を取ってやっていただきたいということを一言お願いしたいと思います。
  307. 枝野幸男

    国務大臣(枝野幸男君) 失礼をいたしました。  大間原発については再稼働の問題ではなくて新設の稼働の問題でありますが、再稼働について、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の理解が必要であるというこの事情は全く同様であるというふうに思っておりまして、その上で、今の御指摘も、それぞれ個別の原子力発電所の稼働又は再稼働に当たっては、様々な地元の皆さんの従来からの声、現時点の声を踏まえた上で、地元の皆さんの一定の理解が得られているのかしっかりと確認をした上で対応してまいりたいと思っております。
  308. 紙智子

    ○紙智子君 函館の市長さんのことについては、是非大臣から電源開発に対して言っていただきたいということを最後に申し上げまして、質問を終わります。
  309. 石井一

    委員長石井一君) 以上で紙智子さん、日本共産党質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  310. 石井一

    委員長石井一君) 次に、山内徳信君の質疑を行います。山内君。
  311. 山内徳信

    山内徳信君 社民党・護憲連合山内徳信でございます。  私は、最初防衛大臣の方から質問をいたします。単刀直入に質問いたしますから、ひとつ大臣、歯切れよくお答えをお願いしたいと思います。  MV22オスプレイの普天間配備は今年の何月ごろから始まりますでしょうか。そしてそれは、同時に直接普天間飛行場への配備ということになるのか。  アメリカにおいては、オスプレイ配備に向けても環境影響評価調査が実施されておると聞いておりますが、普天間にはあるいは日本国内にはそういうことは必要でないというお考えなのか、お答えいただきたいと思います。
  312. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) MV22オスプレイの普天間飛行場の配備時期についての御質問ですが、MV22オスプレイについては、二〇一二年の後半に普天間飛行場に配備されている回転翼機CH46から換装されるものと承知しております。その配備の時期や方法に関する詳細については、今引き続き米国政府において検討されていると承知をいたしております。  いずれにしても、政府としては、MV22オスプレイの配備の時期や方法に関する詳細が明らかになり次第、関係地元自治体方々が安心できるよう、丁寧に誠意を持って御説明してまいりたいと考えております。
  313. 山内徳信

    山内徳信君 アメリカにおいては、オスプレイ配備に備えて環境影響評価が実施されておると私は聞いておりますが、日本国内にはその必要性はないという防衛大臣の見解でしょうか。
  314. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 先般の環境影響評価書の中にオスプレイの配備というものについて入っていると理解をいたしておるところでございます。
  315. 山内徳信

    山内徳信君 大臣は、あのアセスは辺野古に対するアセスであって、普天間飛行場についてのアセスじゃないでしょう。お答えください。
  316. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 辺野古の移転に関する評価でございますが、その数値等は把握をいたしておるところでございますので、改めて丁寧に誠意を持って御説明をするということで御理解をいただきたいと思います。
  317. 山内徳信

    山内徳信君 防衛大臣、環境影響調査に向けての方法書、準備書、評価書のどこにもオスプレイについての記載はございません。  お答えください。
  318. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 航空機の機種が変更となった場合については、沖縄県環境影響評価条例や施行規則に規定されている環境影響評価手続をやり直す要件には当たらないものと考えております。
  319. 山内徳信

    山内徳信君 私の質問は、アメリカやハワイ辺りでは実施されておるのに、なぜ日本国内あるいは普天間飛行場に配備をするというときにそういうアセスは必要としないのかという質問をしておるんです。
  320. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) オスプレイについては、米国に騒音等に関する情報提供を求めたほか、米本国における現地調査を実施する等にして情報収集をしておるところでございますので、丁寧に御説明を申し上げるということにいたしております。(発言する者あり)
  321. 石井一

    委員長石井一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  322. 石井一

    委員長石井一君) それじゃ、速記を起こして。  それじゃ、田中防衛大臣の再答弁を求めます。
  323. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 環境評価はいたしません。普天間飛行場へのMV21配備も、この環境レビューが米海兵隊により行われており、二〇一二年四月に完了する予定ということでございます。
  324. 山内徳信

    山内徳信君 環境影響評価は米軍が実施するということでございますか。
  325. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 米国の国家環境政策法において、米国外における米軍の活動は環境影響評価の対象外であるものの、一定の場合には大統領令等に基づくより簡易な環境レビューを義務付けておるところでありますし、二〇一二年四月に完了する予定でございます。
  326. 山内徳信

    山内徳信君 今の答弁は、二〇一二年の四月、米軍側が環境影響評価を実施するという、そういう答弁ですか。
  327. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 二〇一二年四月に完了する予定でございます。(発言する者あり)
  328. 石井一

    委員長石井一君) 速記を止めて。    〔速記中止〕
  329. 石井一

    委員長石井一君) それじゃ、速記を起こしてください。  田中直紀君の再答弁を願います。
  330. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 環境レビュー評価が米海兵隊により行われており、二〇一二年四月に完了する予定でございまして、我が国の国内法令ではアセスは必要がありません。米国から得たデータを基に地元に丁寧に御説明を申し上げるという段取りになっています。
  331. 山内徳信

    山内徳信君 普天間飛行場は、日本国内にあるんですか、アメリカ国内にあるんですか。日本国内ならば、ちゃんとアメリカと同じように、日本防衛省でちゃんと調査をすべきじゃないのかと質問しておるんです。
  332. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 当然、普天間は日本国内にあるわけでございますので、国内法令ではアセスは必要がありません。米国から得たデータを基に地元に丁寧に御説明申し上げるということでございます。
  333. 山内徳信

    山内徳信君 防衛大臣、自分で言っていることがどんなに大きな、沖縄県民や宜野湾市民を差別をしておるか気付いていますか。人権無視だよ。環境アセスは、人々の生活とかその影響をちゃんと調査をして、それに政府が対応するというのが、生活環境を守る、人権を守るということなんです。  ちゃんと答えなさいよ。
  334. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 先生がお話しいただいているように、我が国にあるわけでありますから、地域皆さん方にとって、御了解をいただきながら、そして丁寧に説明をして、そして進めていくということになるわけでございますし、手続は先ほど申し上げた内容でございます。
  335. 山内徳信

    山内徳信君 それが丁寧というものですか。丁寧に説明をして沖縄県民の信頼を云々と言っていて、今初めてアセスのこともそんなのはやる必要ないという答弁では、県民は納得できません。  時間ないから次に進めていきますが、普天間飛行場の滑走路の本格的な修復工事をやるというふうに言われておりますが、それはいつごろから始めるのか、それに要する費用はどのぐらい掛かるのか、それはオスプレイ配備に向けての準備なのか、お答えください。
  336. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 普天間飛行場の改修工事についてでございます。  普天間飛行場の補修については、現時点において何ら決まっておらず、補修工事の時期やその経費、総額や負担についてはお答えできる段階ではございません。いずれにせよ、普天間飛行場の危険性が除去されないまま固定化するということは絶対に避けなければならないと考えております。移設のために全力で取り組んでまいるわけでございます。  なお、滑走路の修復など米軍施設の維持管理については、これまで基本的に米側の予算で行われております。他方で、老朽化が著しいなどの理由について建て替えや改修工事を要するものについては、予算の範囲内で日本側による提供施設整備として行っているものもございます。
  337. 山内徳信

    山内徳信君 事実誤認の答弁がありますが、時間ありませんから、反論はまた次、沖北でやります。  外務大臣に一点だけ、時間の範囲で質問いたします。  私は、一月二十一日から二十八日まで、訪米要請団の団長としてワシントンDCを訪問いたしました。国務省、国防総省の日本担当部長にも直接会いましたし、あるいは連邦議会は、ダニエル・イノウエさんを始め十二名の連邦議会の議員に会いましたし、国会の都合で会えない方々は補佐官がちゃんと親切に対応していただきました。  シンクタンクを含めて六十二か所を訪問いたしまして、私は、久しぶりに生きておる民主主義を見た思いで帰ってきました。日本政府や日本の官僚とは随分違っておる。私は六回目でございますが、やはりそういうふうに隠すことをしなかった。ペンタゴンやあるいは国務省の担当部長でさえ、地位協定に関するような話とか、あるいは、皆さん遠いところから来てくれて、こういうふうな話ができた、政策についても意見交換ができた、政府筋だけからの話だとどうもちょっと違うというふうな印象もおっしゃっていましたが、最後に、抑止論というのは軍事技術や時代の進展を知らない人々が言っておるんですということを私におっしゃっていましたが、これについて、抑止論に一言、そういう時代遅れの話をいつまでも大臣がなさるのは、これは良くありません。見解をおっしゃってください。
  338. 玄葉光一郎

    国務大臣玄葉光一郎君) 抑止力についてどう思うのかと、時代遅れではないのかということでございますけれども、私は、抑止力、どう定義するのかということはあると思いますけれども、基本的には、攻撃を思いとどまらせる、そういう力だというふうに思います。この抑止力というのは、私はいまだに必要な概念であるというのが私の認識でございます。
  339. 山内徳信

    山内徳信君 これで終わりますが、いつまでもそういう抑止論に立っていては日本の将来を誤らせます。したがって、もっとしっかりちゃんとしたことを学んでいただきたいということを希望申し上げまして、終わります。  ありがとうございました。
  340. 石井一

    委員長石井一君) 以上で、残念ですが、山内徳信君の質疑は終了いたしました。(拍手)     ─────────────
  341. 石井一

    委員長石井一君) 次に、荒井広幸君の質疑を行います。荒井君。
  342. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 荒井です。  それでは、防衛大臣に少しお休みをいただいている間に、安全、安心、昨日、おとといも地震でした。恐らく全国の皆さんも、ああ、もしかしたらと、かなり高い確率で、もしかしたらと思っているんだと思います。  そこでお尋ねをいたしますが、お店屋さんに行ってもいろんなところに行っても防災グッズというのを売っているわけですけれども、まあ見ているところによっては様々ですね、売っている品物も。そろそろ、家庭において最低限こういうふうな防災のための用品というものを、こういうものは用意するべきでしょうと、こう提示するべきだと思いますが、防災大臣、いかがですか。
  343. 中川正春

    国務大臣(中川正春君) 昨日も地震があったわけでありますが、大震災以降切迫感が出てきているといいますか、専門家によると、直下型あるいは南海トラフについても圧力が、地下の圧力が出てきて切迫しているということであります。  それを前提にしながらですけれども、防災基本計画において、国、公共機関あるいは地方公共団体等は、三日間の食料、飲料水、それから携帯トイレ、トイレットペーパー等の備蓄、それから救急箱、懐中電灯、ラジオ、乾電池等の非常持ち出し品の準備及び家具、ブロック塀等の転倒防止対策等について、住民に対し普及啓発を図るということにしております。  内閣府でも、例えば「みんなで減災」というのを去年、二十二年度でパンフレットとして出しているんですけれども、それでは、飲料水、食品、救急用品等の非常持ち出し品や、携帯ラジオそれから外出時に携帯したいものを例示したチェックリストを用意をしておりまして、そういう形で普及啓発に努めております。これからも更に努力をしなければいけないというふうに思っております。
  344. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 努力よりも、ないんですよね。例えば海外旅行をするときに旅行の手引なんかいうのも、あれは別にそれぞれの旅行の本が書いているだけで、チェックリストも。やはり、この際、きちんと最低限こういう品目を用意するべしと、こういうことだと思うんですね。  東京では、練馬区を含めて全てのところ、これはそれぞれに出しています。さらに、補助金も出しているんです。そこで、私は、昨年、おととしから、安全・安心ポイント、家電のエコポイントと同じように、例えば消火器を買ったらそのポイントで懐中電灯を買えるとか、そういったことも含めて普及していくということが必要だと思うんですが、まずは何が必要なのか。浜辺と海岸べりと、それから陸地では違いますね。そして、今度、原子力の問題もあります。いろいろありますから、そういったものの品目を含めてメニューを作る、まずこれにやっていただきたい。  そして、今度、その機器の信頼性というのもありますね、すぐ切れちゃったんじゃ仕方ないんですから。そういう意味でも、安全の、JISマークみたいな安全マークを作って信頼性を高めていくという努力を求めておきます。  さて、子供たちのことは心配です。本当に帰ってくるかな、今だったら電車の中かな、さて今どうなっているかなと。学校心配です。  文科大臣、小中高、防災のときの、安全に登下校できる、こういったことについてのマニュアルは今まで作っていましたか。
  345. 平野博文

    国務大臣平野博文君) 議員の御質問にお答えします。  今までそういうものを作っておったかと、こういうことでございますが、学校保健安全法第二十九条に基づき、児童生徒の安全の確保と、こういうことで、危険の発生するときに措置を講ずるべくマニュアルを作成はしておりましたが、これの作成の手引としては、不審者侵入等の、こういうところを中心としたマニュアルでございました。
  346. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 だから、作っていないということね。
  347. 平野博文

    国務大臣平野博文君) そうです、はい。
  348. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 言いづらいんですけれども作ってなかったということを今おっしゃったわけで、今検討中だと思います、大至急に作っていただかなくちゃならないんです。  そのときに、例えば悩ましい問題、携帯電話です。携帯電話は学校に持ち込むと、これは余計なことに使ったり、いじめの材料にもなる。しかし、登下校の行き帰りの安否情報としては、親心、そして子供も、連絡したいという意味では重要なツールなんです。どういうふうにこれを使っていくか、使えるか、こういった問題を是非早急に検討してください。昨日、おとといも、今日も、地震があります。同時に、塾に通っている子供たちはどれだけいますか。塾にそういうマニュアルを作らせて体制を取らせるということも必要です。注文しておきます。  山内徳信議員のお話を聞いて、私も非常にこれを感銘深くいつも聞いているんですが、防衛大臣、お尋ねをいたします。  まず、昨日もお話をしましたが、委員の先生方にお手元にお配りしていますが、自衛隊の任務というのは第三条にあります。第三条に自衛隊の任務があります。この主の自衛隊の役割の後に、「主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。」。必要に応じと、これは従たる任務なんです。それで結構ですが、公共の秩序の維持といっても、大きな意味で災害対策をやっているわけですよ。明示的にここに書きましたけれども、災害派遣等の公共の秩序の維持をという、明示的に書かれたらいかがかと、これが昨日の私の趣旨だったんです。いかがでしょう。
  349. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 自衛隊の災害派遣は、自衛隊の任務を定める自衛隊法第三条に規定する公共の秩序の維持に該当する活動の一つとして、先生が御指摘のとおりでございます。国の防衛等に並んで自衛隊の本来任務に位置付けており、東日本大震災への対応を始めとして、自衛隊はこれまで数多くの災害派遣を実施してきたところでございます。  こうした自衛隊の取組は既に国民に広く理解されているものと認識しており、現時点では、自衛隊法を改正し災害派遣等といった文言を第三条第一項に明記することまでは考えておらないのが現状でございます。
  350. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 これについては、また後ほど。  さて、山内先生のお話を聞いても、抑止力のお話でしたが、私は、抑止力、これは残るべき話だと思うんですが、これだけ原発で私は体感したことは、国は国民を守るのか、福島県民守るのかと。同じように、国は、非常に安全保障上環境が悪くなっている沖縄県民、沖縄の国民の皆さんを本当に守るのかという問題。これは、防衛もしかりでありますが、災害もしかりなんです。  そのときに、自衛隊の基地というのが余りにも少な過ぎる。百六十の諸島でできておりますが、四十九、有人でありますけれども。そのときに、災害も、これはその他の部分になるわけですけれども、一番には、防衛上の、国民の、沖縄国民の命を守るということです。その意味では、米軍の基地を共同使用化をして、そして共同使用化する目的は、自衛隊の基地にして共同使用化するということになっていけば、随分と安全保障というものの見方が変わってくる。もちろん、憲法と日米同盟の下の中でそういう仕掛けをしていくべきではないかと、こういうふうに福島県民として私は痛感して、沖縄県民を思っているんです。いかがでしょうか。
  351. 田中直紀

    国務大臣(田中直紀君) 先生が言われるように、共同訓練、共同使用ということは大変大事なことではないかと思いますし、これからは沖縄においてもその考え方を取り入れていく時期ではないかと思っております。  アメリカの新国防政策が発表されました。そしてまた、今回の日米の協議が行われておるところでありますが、やはり沖縄の抑止力というものをまず維持していくということになるわけでありますけれども、これから南西地域防衛も大事でございます。  したがいまして、我が国の自衛隊としての抑止力、防衛力というものも必要になって強化していかなければいけないわけでありますので、やはりその日米の間で共同訓練、共同の使用というものも進めていくことによって沖縄県を守っていく、沖縄県民の皆さん方に安心を与えていく、こういうことが大事だと思っております。
  352. 荒井広幸

    ○荒井広幸君 当たらずとも遠からずの御意見だとは思うんですが、共同使用をしていく、そしてそれは我が国が我が国の国民である沖縄の県民を守るんだと、そういう観点で、米軍の基地を自衛隊の基地に接収して、これによって主体的なものをきちんとしながら、そして県民の命を守っていく、それによって様々な地位協定の問題なども解決できると、こういうことを提案しているわけです。  後日に譲ります。
  353. 石井一

    委員長石井一君) 以上で荒井広幸君、新党改革質疑は終了いたしました。(拍手)  次回は明十六日午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後三時五十八分散会