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川田龍平君 この第二条第三項で
内部被ばくについて言及したのは、
被災者の健康上の不安を解消させるためには
外部被ばくによる
影響と
内部被ばくによる
影響の双方併せて考慮する必要があるためです。
この
外部被ばくということばかりが語られる中で、あえて
内部被ばくという言葉をこの条文に盛り込ませていただいたのは、差別に対する
配慮というのももちろん論点にはなりましたけれども、それよりも、この
内部被ばくという概念をしっかりと
皆さんに知っていただいて、体の中から、体の中に取り入れた
放射性物質によって
放射線の
影響を体が受けていくということは、
外部被ばくとは違った
影響を体に与えていくものであるということからも、どの法にも明記されていない
内部被ばくという言葉をあえてここで使わせていただいたことが重要だと
考えております。
食品の全量
検査を目指すことを
野党案では当初目指しておりましたが、これは最初から全量
検査というのは難しいところもありますので、しっかりとこれはスケジュール立てをして、そして
検査機器の開発などもすることによって、食品の全量全品
検査ができるような体制をこれから時間を掛けてしっかりやっていくことが大事ではないかというふうに
考えております。
この
草案では、同項の
内部被ばくに伴う健康上の不安を解消するという
観点を受けて、例えば第八条第一項で、
支援対象地域で
生活する
被災者への
支援として、家庭、
学校等における食の安全及び
安心の
確保に関する
施策を規定しており、さらに同条の第三項で、その
施策には
学校給食の
共同調理場等における
検査機器の設置に関する
支援が含まれることを明確化しております。また、同条第四項では、同条第一項での
支援の
対象とされている
放射線量の
低減及び
生活上の
負担の
軽減のための
地域における取組に
学校給食等についての
放射性物質の
検査が含まれることを明確化しております。
国が安全であるとした薬によって薬害エイズという問題も引き起こされました。私もその
被害者として、二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、国が安全であるとしたこういった問題を、やはりこれはしっかりと
健康被害をそこから受けないように未然に防止していくという
観点をこの
法律に盛り込んだことも大変重要な
観点であると
考えています。これは、健康上の不安というものを解消するだけではなく、
健康被害を受けないように未然に防止をするということもこの
基本理念の第五項の中には、第二条の第五項には盛り込んであります。そうした
健康被害を未然に防止する
観点からのこういう
放射線量の
低減及び
健康管理の万全を期する、また、
子ども及び
妊婦に対して特別の
配慮をするということが大変重要であるというふうに
考えています。
私も裁判をやって、国相手の裁判を闘ってきましたが、裁判というのは誰もができるわけではありません。裁判によって
家族がばらばらになったり、さらには裁判をやりたくても裁判をやれない人
たちというのもいます。そんな中で、裁判によって
立証責任を
被害者が原告として訴えて裁判をやるということではなく、今回、
医療に関しては、国に
立証責任を求めるネガティブリストというものを入れて、
医療費の
軽減を、
減免を図るという画期的なこともこの
法案には盛り込むことができました。それは、やはり先ほどの森
委員からの答弁にもありましたとおり、これは、鼻血が出たりとか、本当に健康上の不安が起こったときに、やはり
医療に本当にかかれる、そうした体制というものをしっかりつくっていくことが大事だというふうに
考えています。
そして、一日も早くこの
法律案を
成立させていただいて、先ほどからの話にありましたように、この
法案を作った後もしっかりと実行に移されるように、この個別の具体的な、具体策の
法律であるとかそれから政省令などもしっかりと様々な
施策を進めていきたいというふうに
考えています。
基本理念にあります、この第二条第五項にあります
健康被害を未然に防止するということのためには、先ほども小熊
委員からも指摘ありましたように、生まれてからすぐ、
学校だけではなくて保育園も実は給食があります。保育園の給食に関してもお母さん
たちからは大変不安の声が出ていますので、そういった保育園の給食についての
検査もしっかりやっていただきたい。さらには、次世代のためにも、これから生まれてくる
子どもたちのためにもそういった体制をしっかりと整備していくことが大事だというふうに
考えております。