○長沢広明君 ありがとうございます。
あと、ちょっと時間がなくなりましたので、どうしても今日やっておきたいことだけに絞って質問させていただきたいと思います。
一つは、鉄道
関係で、ホームドアの設置の問題でございます。
これ前にも、三月三十日、昨年、私、この
委員会で取り上げて、鉄道駅からの転落を防止するためのホームドアの設置については
政府としてきちんと
事業目標を立てて取り組むべきであるというふうにお願いをいたしました。
これちょっと、幾つか伺おうと思っていたんですが、時間がないので、ちょっと合わせてもうやりますけれども、いろいろ技術的な問題もあるし、鉄道
事業者の財政的な問題もあります。技術的というと、例えば車両の中に三つのドアの車両と四つのドアの車両が混在して走る路線があると、そうするとホームドアが確定できないという問題がある。あるいは、現実的にもうホームそのものが非常にいろんなものが入っていて狭くて、ホームドアを設置するだけのスペースがまずないというところもあったりする。そういうようないろんな問題があって簡単にいかないことがありますと、それは十分理解した上でホームドアの設置を
計画的に進めるのが
一つ。
で、その設置が現実的にやっぱり難しい、なかなか進まないというところについては、内方線付き点字ブロックを付ける。点字ブロックはホームに付いていますけれども、こっちが内側ですよという内方線付き点字ブロックというのがありますね。これは、実は視覚障害者にとっては非常に有効なんです。普通の点々だけじゃなくて、こっちが内側ですよという内方線が付いている。この内方線点字ブロックに替えるだけでも視覚障害者にとっては非常に有効ですと。あるいはそこまでいかなくても、直ちにできることは、視覚障害者がホームに入ったときには駅員あるいは係員がガイドとして付いてもらいたいと、その人だけでいいんだからと。こういう緊急にできることも含めてホームからの転落事故を防ぐべきであるということを、私、そのとき、三月三十日の
委員会では取り上げさせていただきました。
それから一年、今年の三月六日、東武東上線の川越駅で、やはり視覚障害者の方の転落死亡事故がついこの間起きてしまいました。
このホームドアの
整備促進に関する
検討会というのが昨年八月に
中間報告を出していまして、ホームドアを設置するのは利用者数十万人以上の駅は特に優先してやりましょうと、こういうふうに基準を出しています。特に優先してやりましょうと言って十万人以上という結論にしていますが、川越駅は十二万人です。したがって、このすぐやらなきゃいけないと言っていた対象の駅に入っています。
ただ、その中にも、このホームドア
整備促進に関する
検討会の中にも、私が去年の三月言ったとおり、
整備が困難な場合には、内方線付き点字ブロックと併設する固定柵、又は音声、音響、光により列車の接近を知らせる装置、あるいは係員等による人的介助等の
対策を総合的に組み合わせ、可能な限り速やかに
実施することが望ましい、これが去年の八月に取りまとめられた
検討会の
一つの結論になっている。これが一刻も早く
実現に
一つでも進んでいれば、この川越の事故はもしかしたら防げたかもしれないという、私は本当に悔しい思いを持っているんです、ある
意味では、悔しいという。報道記事によると、事故当時、ホームに駅員はいなかった、なおかつ、内方線付き点字ブロックもこの川越駅は付いていませんでした。点字ブロックの付け替えはやろうと思えばすぐできるはずなんですが、それもちょっとできていなかったということもあります。
これは
大臣、もう本当に、感想でもいいんですけれども、ホームドアの設置について、まあ技術的問題がある、だけど、視覚障害者は本当に命が懸かっているという、もう現実、毎日の問題で、一日も早く改善し、安心して利用していただけるように、是非
事業者にも強く要請してもらいたいと思うんです。応急的な、さっき言った内方線付き点字ブロックあるいは係員の誘導、あるいは音声、音響による、周りにもっと補助、介助を求めるようなアナウンスをするとか、そういうことも含めて
対策のスピードアップを図ってもらいたいというふうに思いますので、是非、
大臣、御
決意をお願いしたいと思うんです。