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岡本(充)
委員 おはようございます。
きょうは、時間をいただきましたことを、
委員長、
理事、そして
委員の
皆様方に感謝申し上げたいと思います。
限られた時間でありますので、早速質問に入らせていただきたいと思います。
まず、この一月の三十日に出ました
日本の
人口推計の新しいもの、これをもとに、今後
日本の
人口がどう変わっていくか、それを
皆さんにお示ししたいと思います。
一枚目の
ボードをごらんいただきたいと思います。
ここにもありますように、
日本は二〇〇五年を底にして
合計特殊出生率が上に向いてきた、上になってきたということでありますけれども、残念ながら、まだまだ一・三台ということで、
人口が伸びていくというところまではいきません。そんな中、これからどうなってくるか。本当に厳しい胸突き八丁をこれから歩いていかなければなりません。
二〇一〇年の
現時点において、赤い、いわゆる仕事をするであろう
年齢、十五歳から六十四歳の
皆さん方はこれだけの
割合いますが、残念ながら、これから先、この赤い
人口層がどんどん減っていく。そして、ここに書いてありますように、二〇四二年には六十五歳以上の
人口が
ピークを迎え、そこから先は、紫の矢印の線を見ていただきますとおわかりのように、
高齢化率の
ピークは四〇%を超えて
高どまりをしていく。そして、
現時点が、紫のグラフがまさに急峻に伸び上がっている、こういった場所であります。
そういう
意味では、これから大変厳しい年月を
日本は過ごしていかなければならない、こういう
状況にあるわけでありまして、この中で
社会保障をどうしていくかというのが大変重要な
課題になってくるわけであります。
私も、
厚生労働委員会に所属をする中で、こういった問題はかねてより意識をしてまいりましたし、そういった
意味で、これから先どれだけの
社会保障が必要になってくるのか、今議論になるのは当然だと思っています。
二枚目の
ボードを見ていただきたいと思います。
二枚目の
ボードは、人が生きていく中で、
一体、
社会保障をどのように必要とし、そして受け取っていくのか、さらには、
下側は
負担でありますが、この
負担をどのくらいお支払いになられているのか、こういったことを、
横軸が
年齢、
縦軸が
金額であらわしたものであります。
生涯で見ますと、ここで改めて
確認をしたいのは、当然のことだと
皆さん思われるかもしれませんが、六十歳以降は、ピンク色の
老齢年金、
年金の
受け取りが大きな
金額を占めていく。また、紫色の
医療は、全
年齢を通じて
一定程度の
受け取りがあるものの、やはりこれも、
高齢化する中、八十歳を超えていくとさらにその
金額はふえていく、こういった
絵姿になっているということであります。
一方で、注目をしなければならないのは、若
年齢の
皆さんもかなりの
給付を受けているということを
皆さんにぜひ御理解いただきたいと思います。
人の人生が、これから
高齢化をしていく、
長寿化をしていく中で、八十五歳だとすれば、最初の二十二年から二十五年は、こうやって見ていただきますと、
給付の方が上回る
時代が続きます。一方で、六十歳からまた
給付がふえていく、こういう
時代が続くわけであります。実質的に、二十二歳から二十五歳ぐらいから六十歳ぐらいまでの、いわゆる先ほどお示しをしました十五歳から六十五歳と言われる層の
皆さん方が
負担が重くなり、
人間としては、二十代半ばから六十ぐらいまででこの
負担をし、そして自分が育ててもらった二十過ぎまでの時間と六十を過ぎてからの時間を
皆さんの
お世話になる、これが
人間の姿だということでありまして、実質的に
負担をしている三十五
年間、そしてその後五十年ぐらいを
皆さんの
お世話になる時間、こういった
割合になっている。
そういう
意味では、実質的な働く時間でありますこの三十五年から四十年ぐらいの時間が大変厳しいと言われるのもやむを得ないものがあるのかな、私はこのように思っているわけであります。
そんな中で、
年金につきましては、御案内のように、今百十兆円近い
積立金を持って運用しています。当然のことながら、
年金は、
高齢になりますと、掛金を払わずに一〇〇%
受け取り、こういうことになるわけであります。
また、
医療は、実は高
年齢になっても
保険料を払ったり、また
窓口負担を払うということもあって、高
年齢になっても
負担をするんだとはいっても、実は
給付と
負担の
割合は著しく偏ってくる。つまりは、
負担をする
お金が少なくなり、そして
給付の方が圧倒的に大きくなる、こういう構図になっていくことが明らかであります。
一例を挙げますと、例えば、八十五歳までいくと、お一人の受け取る一
年間の
医療費が九十六万五千円。一方で、
年間で
窓口や
保険料で御
負担をいただくのは十三万四千円。差し引きすると、八十万円ぐらいが
給付増、
給付の方に多いということになります。
一方で、では、四十歳の方はどんなものかということでお話をしますと、四十歳の方は、受けられる
医療は
年間十二万八千円、平均ですけれども。一方で、御
負担は二十七万円。そういう
意味でいうと、二十七万円払って十二万八千円の
医療を受けているということであれば、やはり
負担感は強い、こういうことになってまいります。
したがいまして、必ずしも、
健康保険は高
年齢になっても
保険料を払うから
年金と違うんだという話だけではないと思います。一
年間で使い切ってしまう
健康保険、これには
積立金がありません。したがって、よく
騎馬戦型と言われる三人で支える
高齢者一人、今の
絵姿、そして、二〇五〇年ごろには
肩車型、一人で一人を支えるということになりますと、一
年間で必要な
医療費をその一人の若い人が払わなきゃいけないという
状況が来るのではないかという危惧も持つわけであります。
そういった中で、改めて
確認をしたいわけでありますけれども、
厚労大臣にお伺いをしますが、
年金には
積立金をつくってきて、そして、上に乗っている
高齢者の方、
騎馬戦であれ
肩車であれ、上に乗っている
高齢者の方は、御自身が過去に払ってきた
年金の
積立金で
一定程度負担を軽くするべく浮いてもらっているわけでありますけれども、一方で、
健康保険や
介護保険は単年度で使い切りであって、結果として、これから先も毎年毎年、その年に必要な
お金を
現役世代が払わなきゃいけないという仕組みになっている理由はどのようなものがあるのか、お聞かせいただきたいと思います。