○池坊
委員 公明党の池坊保子でございます。
質問に先立ち、私は、ぜひ
大臣に申し上げたいことがございます。
この
青少年特別委員会、私は、できましたときからずっと、
委員長や
理事や
委員をしてまいりました。自公政権のときに、
子どもたちを取り巻く
環境は決して良好ではない、
子どもの最善の利益を優先して、
日本のような地下資源のない、そして人口密度の多いこの
日本が
世界に伍していくにはやはり人材育成ではないか、
子どもたちにいい
環境を与えたい、その願いのもとでこの特別
委員会は発足いたしました。
にもかかわらず、
大臣、民主党になってから
大臣が何人おかわりになったか、御存じでいらっしゃいますか。九人なんです。私なんか、もう本当に名前すら覚えられません。そして、
大臣は兼職をなさるからか、本当にこの
委員会が開かれないんですよ。民主党がいかに
子どもの問題に対して、これは私は国家戦略だと
思います、国家の問題なんですよ、にもかかわらず、このように大切になさっていないということを、私は本当に遺憾だと思っております。
中川大臣は文部科学
大臣もなさいました。どうかこれがたびたび開かれますように、笹木筆頭
理事にも私はお願いしたいと
思います。極めてこのような大切な、地味だけれども大切なことなくして
日本の発展はないということを私は政権与党の方に強く強く申し上げて、
質問に入らせていただきたいと
思います。
実は私は、
平成二十三年に、児童虐待防止法の一部を改正するために民法を改正して、よりよいものにしたことがございます。午前中に
青少年特別委員会で
質問し、午後は法務
委員会で、合同審査でも私は質疑をさせていただきました。
この問題に対して私は
質問しようと思ったら、これは厚労マターです、だから、厚労の
人間が、きょうは厚労
委員会が開かれていて
大臣が出てこられないから、では
政府参考人が答弁いたしますと言われました。私は、冗談じゃないと。この
青少年特別委員会というのは、厚労でも文科でもない、
一つの縦割りではなくて横断的に
子どものことを協議しましょうという
委員会ではありませんか。
中川大臣は見識がおありになるから、しっかりと認識を共有しながら、これからの指針を示していただきたい、その
思いのもとで、私は全て
大臣に答弁をしていただくようお願いしたいと
思います。
今申し上げましたように、児童虐待の防止を図り、児童の権利利益を擁護する観点から、親権が
子どもの利益のために行われるべきことを明確にした上で、それはどういうことかというと、二年以内の親権の停止制度の創設、そして次は、未成年後見人制度の見直し、法人または複数の未成年後見人の選定を認めることです。三つ目は、施設長等の権限と親権との
関係を規定する。これは民法等の一部改正を行わなければいけませんので、
平成二十四年四月にこれを行って
施行されました。
これに伴い厚生労働省は、一応、児童虐待はこれの所管ですから、ことし三月、児童相談所運営方針を初めとする児童虐待防止
対策関連通知の改正等を行い、どのような事例で親権停止などを行うかを示しました。その一方で、新たに創設された親権の停止制度等を活用し、児童虐待防止
対策の最終目的である親子の再統合に向けての介入や
支援を行っていくことが求められております。
そこで、私は
中川大臣に伺いたいのは、親子の再統合なのですね。
親子の再統合というのは、一般的に
考えると、
子どもと親とが親子
関係を回復した上で
子どもが家庭に復帰を果たすことです。しかし、
専門家の
意見の中には、アメリカでは必ずしも
子どもの家庭復帰が目標ではなく、
子どもにとって最も適切なレベルの親子
関係の回復が目標とされているのに対して、
日本というのはやはりウエットな国、家庭というのを大切にし過ぎる、それから血というものを大切にし過ぎるのではないかと私は
思いますが、
日本における親子の再統合は、
子どもが家庭に復帰することに重点が置かれ、
子どもの要望に沿った
関係修復が軽視されている傾向にあるという
指摘もございます。
私は、いろいろなところの施設に参りますと、確かに、
子どもは、虐待されても親がいいんです。虐待されて、殴られて、視力を失った
子ども、あるいは脳障害を起こした
子ども、さまざまな
子どもを見てきて、こういう親なんかには絶対会わせたくないと私は
思いますけれども、でも、やはり
子どもは親が来ると喜ぶんですね。
それは
子どもにとっての事実ではあるのですけれども、再統合したらまた虐待されるという事例がたくさんあるんです。その
最後にはやはり虐待死に行き着いてしまうということがございますので、親子の再統合をどのように
考えていらっしゃるか、これは極めて重要な問題ですので、お伺いしたいと存じます。