○向山
委員 民主党の向山好一でございます。
発言の機会を与えていただいたことを感謝申し上げます。
私は、ことしに入って
尖閣諸島を、民間団体の主催する活動への参加という形で、洋上
視察を二回させていただきました。一度は今御
質問された
下村先生と一緒でございましたけれ
ども、私は、
尖閣に上陸できる、そういうときまでこの活動を継続したい、このような覚悟を持っています。
そして、この
尖閣諸島に行くまでは非常に厳しいんですね、石垣島の登野城港というところから出まして百七十キロございまして、
漁船で行けば、しけているときなんかでは十時間近くかかりますし、普通でも八時間程度かかります。非常に厳しい環境のもとに
尖閣諸島はございますが、その
尖閣を守るために、
海上保安庁の職員の皆さんは本当に命がけで活動されています。そういうことを私は敬意を持って、
視察したときにも頼もしい限りの印象を持って帰ってきたわけです。
私たちが、我々
国会議員がこのように
尖閣に
視察をしなければいけない、こういった活動をしなければいけない理由というのは、今、
中国が
尖閣を本気になってとりに来ている、非常に危険にさらされている
状況があるということと、一方、
我が国でそれに対処できる準備が十分できているかといえばそうではない、こういう
状況があるということが大きな理由なんです。
今回の
法改正で、その準備については、
海上警察権の
強化を図っていくという観点からも前進をする、そういったことに大いに寄与するということですから非常に大切なことで、一日でも早くこの成立をしなければいけないし、
海上保安庁あるいは
国土交通省の皆さんに激励をする、そういう立場で
質問をさせていただきたい、このように思っております。
先ほ
ども御指摘がありましたけれ
ども、
平成二十二年の九月七日に、
尖閣諸島周辺で
中国漁船の体当たり事件というのが発生しました。あの
中国漁船の名前がミンシンリョウ五一七九、そして、その船長の名前がセンキユウという。
尖閣に名前が似ているんですね、船長の名前が。それだけでも腹立たしいことでございますけれ
ども、二十四日に無罪釈放した。このこと自体が非常に屈辱、いわゆる
尖閣の屈辱なんですよね、
国民にとってみたら。そして、その
尖閣の屈辱を、
国民の皆さんと一緒に
海上保安庁の皆さんも当然感じて、二度とあの屈辱を味わいたくないというのが国交省の職員の皆さんの共通認識になったんじゃないかというふうに思うんですよ。
ですから、そこで、ちょっともう一度確認をさせていただきたいのは、同じような事件がまた発生した場合、どうなるかということなんです。一昨年のあの事件以降、
尖閣周辺がそれまで以上に緊迫度を増しているというのは、皆さん周知の事実です。だからこそ、緊迫度を増したあの体当たり事件以上のことが起こったときにどうなるのか。これは、
国民の皆さんも非常に大きな関心事じゃないかというふうに思うんです。
今回、
法改正によって、大量に
尖閣諸島に上陸した
外国人も、
海上保安官の皆さんが上陸して、逮捕して、退去させることができるというような
法改正になっているわけですけれ
ども、要するに、同じように公務
執行妨害等の
国内法の違反があった場合、前回と同じように、
国内法にのっとって厳正に、適正に、そして迅速に対処する意思にお変わりがないのかどうか。前回の経験から、後ろのめりになっていないかどうか、その辺をまず確認させていただきたいと思います。