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2011-12-09 第179回国会 参議院 本会議 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十三年十二月九日(金曜日)    午前十一時三十六分開議     ━━━━━━━━━━━━━議事日程 第十一号   平成二十三年十二月九日    午前十一時三十分開議  第一 平成二十一年度一般会計予備費使用総調   書及び各省庁所管使用調書(その1)(第   百七十四回国会内閣提出、第百七十九回国会   衆議院送付)  第二 平成二十一年度特別会計予備費使用総調   書及び各省庁所管使用調書(その1)(第   百七十四回国会内閣提出、第百七十九回国会   衆議院送付)  第三 平成二十一年度特別会計予算総則第七条   第一項の規定による経費増額調書及び各省   各庁所管経費増額調書(その1)(第百七十   四回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院   送付)  第四 平成二十一年度特別会計予算総則第七条   第一項の規定による経費増額調書及び各省   各庁所管経費増額調書(その2)(第百七十   四回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院   送付)  第五 平成二十一年度一般会計歳入歳出決算、   平成二十一年度特別会計歳入歳出決算平成   二十一年度国税収納金整理資金受払計算書、   平成二十一年度政府関係機関決算書  第六 平成二十一年度国有財産増減及び現在額   総計算書  第七 平成二十一年度国有財産無償貸付状況総   計算書  第八 原子力平和的利用における協力のため   の日本国政府ロシア連邦政府との間の協定   の締結について承認を求めるの件(第百七十   七回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院   送付)  第九 原子力平和的利用における協力のため   の日本国政府大韓民国政府との間の協定の   締結について承認を求めるの件(第百七十七   回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院送   付)  第一〇 原子力開発及び平和的利用における   協力のための日本国政府ベトナム社会主義   共和国政府との間の協定締結について承認   を求めるの件(第百七十七回国会内閣提出、   第百七十九回国会衆議院送付)  第一一 原子力平和的利用における協力のた   めの日本国政府とヨルダン・ハシェミット王   国政府との間の協定締結について承認を求   めるの件(第百七十七回国会内閣提出、第百   七十九回国会衆議院送付)  第一二 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等   の支給に関する特別措置法案内閣提出、衆   議院送付)  第一三 復興庁設置法案内閣提出、衆議院送   付)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、日程第一より第一三まで  一、軽油引取税免税措置恒久化実現に関する   請願外十四件の請願  一、委員会及び調査会審査及び調査を閉会中   も継続するの件  一、防衛大臣一川保夫問責決議案愛知治郎   君外七名発議)(委員会審査省略要求)  一、国務大臣山岡賢次問責決議案愛知治郎   君外七名発議)(委員会審査省略要求)      ─────・─────
  2. 平田健二

    議長平田健二君) これより会議を開きます。  日程第一 平成二十一年度一般会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書(その1)  日程第二 平成二十一年度特別会計予備費使用総調書及び各省庁所管使用調書(その1)  日程第三 平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額調書及び各省庁所管経費増額調書(その1)  日程第四 平成二十一年度特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額調書及び各省庁所管経費増額調書(その2)   (いずれも第百七十四回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院送付)  日程第五 平成二十一年度一般会計歳入歳出決算平成二十一年度特別会計歳入歳出決算平成二十一年度国税収納金整理資金受払計算書平成二十一年度政府関係機関決算書  日程第六 平成二十一年度国有財産増減及び現在額総計算書  日程第七 平成二十一年度国有財産無償貸付状況総計算書  以上七件を一括して議題といたします。  まず、委員長報告を求めます。決算委員長山本順三君。     ─────────────    〔審査報告書本号末尾掲載〕     ─────────────    〔山本順三登壇拍手
  3. 山本順三

    山本順三君 ただいま議題となりました平成二十一年度の予備費関係四件及び決算外二件につきまして、決算委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、平成二十一年度予備費関係四件は、憲法及び財政法規定に基づき、予備費使用等について、国会事後承諾を求めるため提出されたものであります。  これらの主な費目について申し上げますと、まず、一般会計予備費使用は、新型インフルエンザワクチンの確保に必要な経費母子加算給付に伴う生活扶助等に必要な経費などであります。  次いで、特別会計予備費使用は、農業共済保険特別会計農業勘定における再保険金の不足を補うために必要な経費などであります。  次いで、特別会計予算総則規定による経費増額は、社会資本整備事業特別会計道路整備勘定における道路事業の推進に必要な経費増額などであります。  委員会におきましては、これら四件を一括して議題とし、まず、財務大臣から説明を聴取いたしました。なお、質疑決算外二件と一括して行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  次に、平成二十一年度決算外二件につきましては、本年二月十六日の本会議において財務大臣より概要の報告がありましたので、その内容については省略させていただきます。  委員会におきましては、予算及び関係法律が適正かつ効率的に執行されたかどうかを精査するとともに、政府施策全般について国民的視野から実績評価を行い、その結果を将来の予算編成及びその執行に反映させるとの観点に立って審査を行ってまいりました。  委員会におきましては、内閣総理大臣を始め全閣僚出席の下での全般質疑のほか、全六回に及ぶ省庁別審査など、合計十一回の審査を行い、決算国会への早期提出必要性原子力発電所安全対策独立行政法人における不要資産の取扱い、平成二十一年度第一次補正予算閣議決定による執行停止の是非、国庫補助金等により造成された基金有効活用等について質疑が行われたほか、行財政全般にわたる議論が交わされましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  なお、八月十一日には、決算早期提出に向けて、決算作成事務現状等を把握するため、財務省及び会計検査院を視察し、現地調査を行いました。  十二月七日、質疑を終局し、委員長より、本件決算審査を踏まえ、六項目内閣に対する警告案及び七項目内閣に対し措置を要求する決議案提出をいたしました。  以下、若干長くなりますが、警告案内容を申し上げます。     内閣に対し、次のとおり警告する。     内閣は、適切な措置を講じ、その結果を本院に報告すべきである。  一 平成二十一年度決算検査報告において、不当事項等指摘件数が九百七十九件に上るとともに、指摘金額が一兆七千九百四億円と三年連続で過去最悪を更新し、初めて一兆円を超える事態になったことは、遺憾である。    政府は、我が国財政が極めて深刻な状況にあることを強く認識し、不適正な公費支出防止と是正に努め、予算執行適正化に向けて一層尽力するとともに、利用見込みの少ない資産余剰資金有効活用を図るなどして、予算の無駄を徹底して排除し、予算効率的使用に努めるべきである。  二 東京電力株式会社福島第一原子力発電所において、本年三月、東北地方太平洋沖地震による激しい揺れと大規模津波の襲来に際し、既存の安全対策が有効に機能せず、原子炉等冷却機能の喪失、格納容器の損壊、放射性物質大量放出という極めて深刻な事態発生した結果、多くの住民に避難を余儀なくさせ、農林漁業を始めとする事業者に甚大な被害をもたらし、国民に対し健康不安を与え、現在もなお、このような事態が継続していることは、極めて遺憾である。    政府は、関係者一丸となって事態の早急な収束に向けて全力を傾注し、被害者の救済に万全を期するとともに、原子力安全に対する国民信頼を大きく損ねたことを厳粛かつ深刻に受け止め、事故原因の究明を徹底し、原子力施設安全対策を根底から見直すべきである。  三 中央防災無線網整備事業に関する会計検査において、内閣府の職員が、耐震施工請負業者が実際には作成していなかった耐震計算書を作成していたなどと虚偽の説明を行ったり、実地検査の直前に補強工事実施させたりするなど、検査妨害を行っていたことは、極めて遺憾である。    政府は、このような妨害行為会計検査の根幹を揺るがしかねないものであることを重く受け止め、関係職員に対する適切な処分を行うとともに、会計法令等の遵守を徹底するなどして内部統制機能を確保し、再発防止に万全を期すべきである。  四 高速増殖炉実用化を目指して研究開発が進められている原型炉もんじゅは、昭和五十五年度から平成二十三年度までの間に九千四百八十一億円もの多額の予算が投じられてきたにもかかわらず、七年十二月のナトリウム漏えい事故発生以降トラブルが続発し、延べ十四年以上にわたり運転停止状態にあることに加え、二十二年八月に炉内中継装置が落下した際、関係機関への通報に約一時間半もの時間が掛かるなど迅速な情報開示が行われなかったことは、極めて遺憾である。    政府は、トラブル発生防止に努めることはもとより、トラブル発生時の迅速な通報体制を確保すべきである。また、福島第一原子力発電所事故を踏まえたエネルギー政策見直しに当たって、積極的な情報開示を行いつつ、もんじゅの在り方についても十分に検討すべきである。  五 バイオマスニッポン総合戦略に基づくバイオマス利活用に関する政策について、平成十五年度から二十年度までの間に六兆五千四百九十五億円もの予算が投じられた二百十四事業のうち効果が発現している事業がわずか三十五事業にとどまっていることや、事業主体である農林水産省など六省のうち複数の省や部局において類似の事業実施されていること、過半の施設において稼働や採算性が低調となっていることなど、非効率事態等が見受けられたことは、遺憾である。    政府は、政策の費用対効果を明確化するとともに、企図した政策効果が十分に得られるよう諸課題を明らかにした上で、事業施設効率性改善に向けて所要の措置を講ずべきである。  六 原子力安全・保安院は、本来、中立的な姿勢で原子力安全規制に取り組むべき立場にあるにもかかわらず、原子力発電に係るシンポジウム等の開催に当たり、電力会社関係者に対し積極的に賛成意見を述べるよう要請していたことなどが明らかになるなど、業務執行公正性及び中立性について疑念を生じさせたのみならず、原子力安全行政に対する国民信頼を大きく失墜させたことは、遺憾である。また、資源エネルギー庁も同種の行為を行っていたことは、看過できない。    政府は、このような不適切な関与が繰り返されたことを深く反省し、責任の所在を明確にするとともに、原子力発電に係る公聴・広報活動等実施状況について、公正性及び中立性を確保する観点から検証し、運営手順見直しを行うなどして、再発防止に努め、国民信頼回復に万全を期すべきである。  以上であります。  討論を終わり、採決の結果、平成二十一年度一般会計予備費(その1)及び特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額(その1)については多数をもって、特別会計予備費(その1)及び特別会計予算総則第七条第一項の規定による経費増額(その2)については全会一致をもって承諾を与えるべきものと議決されました。  次に、平成二十一年度決算賛成少数により是認すべきものでないと、また、内閣に対する警告案全会一致をもって委員長提出案のとおり警告すべきものと議決されました。  したがって、本会議議決すべき議決案は、  一、本件決算は、これを是認しない。  二、内閣に対し、次のとおり警告する。 となりました。  また、措置要求決議案全会一致をもって本委員会決議とすることに決しました。  次に、平成二十一年度国有財産増減及び現在額総計算書賛成少数により是認すべきものでないと決定いたしました。  次に、平成二十一年度国有財産無償貸付状況総計算書は多数をもって是認すべきものと決定いたしました。  なお、本件決算外二件の審査を受けて、国会法第百五条の規定に基づき、会計検査院に対し四件の検査要請を行いました。要請した検査項目は、公共土木施設等における地震津波対策実施状況等について、公共建築物における耐震化対策等状況について、独立行政法人における不要財産認定等状況について及び年金積立金管理運用に係る契約の状況等についてであります。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  4. 平田健二

    議長平田健二君) ただいま委員長報告がありました議案のうち、日程第五ないし第七の平成二十一年度決算外二件に対し、討論の通告がございます。発言を許します。野村哲郎君。    〔野村哲郎登壇拍手
  5. 野村哲郎

    野村哲郎君 自由民主党野村哲郎です。  私は、自由民主党・無所属の会を代表して、平成二十一年度決算外二件に対し是認することに反対するとともに、内閣に対する警告決議案賛成の意を表するものであります。  まず、反対理由を申し上げる前に、決算が二年連続通常国会会期内に議了できなかったことについて、政府与党諸君に猛省を促したいと思います。  参議院では、平成十三年度決算以降、七年連続通常国会会期中に決算議決してまいりました。決算審査予算に反映させるという審査サイクルが定着していたのであります。しかしながら、昨年来、参議院としての良き伝統である決算審査サイクルの流れがついえてしまったのであります。  先月提出された二十二年度決算については、決算審議内容等を二十五年度概算要求に反映されるよう、来年の通常国会内に議決すべきであり、政府与党諸君の真摯な努力を要請いたします。  それでは、本題に入ります。  まず、平成二十一年度決算外二件の是認に反対する理由を申し上げます。  平成二十一年度予算を作成したのは麻生内閣であります。麻生内閣は、二十年九月の発足以来、リーマン・ショックを契機とした世界的な経済金融危機を脱するため、景気対策を立て続けに講じ、二十年十月には二十年度第一次補正予算を、二十一年一月には第二次補正予算を成立させたのであります。そして、平成二十一年度当初予算の成立後も即座に経済危機対策を打ち出し、二十一年五月には予算規模で約十五兆円に及ぶ二十一年度第一次補正予算を成立させたのであります。このように、矢継ぎ早に経済対策を打ち出すことによって、日本経済回復軌道に乗せられるよう、必死の努力を続けていたのであります。  しかし、九月の政権交代後、民主党政権は、前政権政策を否定するというパフォーマンスだけのために、二十一年度補正予算のうち約三兆円の執行停止国会議決を経ずに閣議決定で決めたのであります。国会で決めた予算内閣が勝手に執行停止するということは、明らかな国会軽視であります。議会制民主主義を踏みにじるものであり、絶対に許せるものではありません。また、この決定によって、ようやく回復しつつあった日本経済に水を差すことになり、特に基金の凍結は経済に悪影響を与えたということを強く指摘しておきます。  この決定後の民主党経済財政運営は、更に暴走を始めました。マニフェストで掲げたばらまき政策を推進するため、財源を無視して財政規模を膨脹させていったのであります。子ども手当高速道路無料化高校無償化戸別所得補償というばらまきK政策をごり押しし、その結果、自民党政権時代には八十兆円だった当初予算規模は九十兆円台となり、国債発行額が税収を上回るという異常事態となったのであります。  すると、選挙で四年間は消費税を上げないと国民に約束していたにもかかわらず、一転して増税を言い出したのであります。しかも、増税自民党政権時代からの既定路線だったかのように言い訳をして、責任逃れをしているのであります。  一方で、政権を取れば簡単だと豪語していた無駄の削減は、無残な失敗に終わりました。マニフェストでは十七兆円の無駄削減国民に約束していましたが、ほとんど実現できずに終わったのです。  そもそも、無駄削減の手段として、何ら法的根拠がなく権限もない事業仕分を使ったのが間違いであります。仕分人選定は不透明、対象事業選定も一方的、議論は表面的で短絡的、仕分結果は実行されないという、民主党の悪い特徴を凝縮したような事業仕分がうまくいくはずがありません。当然ながら、いたずらに政府内を混乱させるだけに終わりました。  特に、民主党政権予算を作るようになってからは、自分で作った予算自分仕分するというまさに自作自演に陥っております。こうなっては、もはや単なる茶番にすぎません。  このように、法を無視した行政、やりたい放題の財政運営人気取りパフォーマンスという民主党政治が国益を大きく損なったわけですが、その特徴はまさにこの二十一年度補正予算執行停止に表れていたのであります。その後の悲劇は、全てここから始まったと言っても過言ではありません。  この民主党政治失敗の原点である平成二十一年度決算を、我々は決して是認するわけにはいきません。これが、本件に我々が反対する理由であります。  次に、内閣に対する警告決議案に対して賛成理由を申し上げます。  申すまでもなく、我が国財政状況は依然として厳しく、今後とも、規律ある財政運営予算の適正かつ効率的な執行がなされなければなりません。しかし、この度も多くの無駄遣いの指摘があったことは誠に遺憾であります。特に、会計検査院指摘した件数は、前年度と比べて二百件以上増え、九百八十六件、金額は一兆七千九百億円余りに上り、過去最悪となりました。また、そのうち、法令違反等不当事項が八百七十四件、約二百二億円もありました。こうしたことは大変重く受け止めなければなりません。  政府に対して、徹底した改善措置実施と目に見える改善結果を強く求めるものであります。  また、警告決議案には、福島第一原子力発電所事故等を受け、原子力政策エネルギー政策見直しについても盛り込まれております。国民の強い関心事項であり、政府による一刻も早い取組と国民への十分な説明を強く求めます。  こうした観点から、我々は、今回の内閣に対する警告決議案に対して賛成の意を表するものであります。  最後に、政府は、決算審査重要性を踏まえ、この度の参議院決算審議内容を二十四年度予算等に的確に反映するよう強く要望します。  また、決算審査の結果をより早期予算編成に反映させるためには、国の決算国会提出をより一層早めることが必要であると考えております。政府におかれては、決算提出の更なる前倒しなどに、より一層努めていただくよう要請いたします。  決算審査の一層の充実を通じて、行政の無駄や非効率等を徹底的に洗い出し、国会としての行政の監視・監督機能を強化することに、我々自由民主党は今後とも積極的に努めることをお誓い申し上げます。  以上を申し上げまして、私の討論を終わります。(拍手
  6. 平田健二

    議長平田健二君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  7. 平田健二

    議長平田健二君) これより採決をいたします。  まず、日程第一及び第三の予備費使用調書等二件を一括して採決いたします。  両件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  8. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  9. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十八     賛成           二百二十七     反対              十一    よって、両件は承諾することに決しました。     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  10. 平田健二

    議長平田健二君) 次に、日程第二及び第四の予備費使用調書等二件を一括して採決いたします。  両件を承諾することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  11. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  12. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十八     賛成           二百三十八     反対               〇    よって、両件は全会一致をもって承諾することに決しました。     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  13. 平田健二

    議長平田健二君) 日程第五の平成二十一年度決算委員長報告は、本件決算を是認しないこと及び内閣に対し警告することから成っております。  まず、本件決算を是認することについて採決をいたします。  本件決算を是認することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  14. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  15. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成              百九     反対             百三十    よって、本件決算は是認しないことに決しました。     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  16. 平田健二

    議長平田健二君) 次に、委員長報告のとおり内閣に対し警告することについて採決をいたします。  委員長報告のとおり内閣に対し警告することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  17. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  18. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成           二百三十五     反対               四    よって、委員長報告のとおり内閣に対し警告することに決しました。     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  19. 平田健二

    議長平田健二君) 次に、日程第六の国有財産増減及び現在額総計算書について採決をいたします。  本件を是認することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  20. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  21. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成             百十四     反対            百二十五    よって、本件は是認しないことに決しました。     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  22. 平田健二

    議長平田健二君) 次に、日程第七の国有財産無償貸付状況総計算書について採決をいたします。  本件委員長報告のとおり是認することの賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  23. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  24. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十九     賛成             百二十     反対             百十九    よって、本件委員長報告のとおり是認することに決しました。     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  25. 平田健二

    議長平田健二君) 先ほど議決されました内閣に対する警告に関し、内閣総理大臣から発言を求められました。内閣総理大臣野田佳彦君。    〔内閣総理大臣野田佳彦君登壇拍手
  26. 野田佳彦

    内閣総理大臣(野田佳彦君) ただいまの御決議に対しまして所信を申し上げます前に、一言申し上げます。  今般、決算について参議院の御理解を得ることができなかったことは誠に遺憾であります。  政府としては、今後とも、決算に関する国会の審議議決会計検査院指摘なども踏まえ、予算の適正かつ効率的な執行に一層努力をしていく決意であります。  なお、ただいまの御決議に関しまして、政府としては、従来から国の諸施策の推進に当たって、適正かつ効率的に執行するよう最善の努力を行っているところでありますが、今般六項目にわたる御指摘を受けましたことは誠に遺憾であります。  これらの御決議内容は、いずれも政府として重く受け止めるべきものと考えており、御決議の趣旨を十分に踏まえ、今後このような御指摘を受けることのないよう改善、指導してまいります。(拍手)      ─────・─────
  27. 平田健二

    議長平田健二君) 日程第八 原子力平和的利用における協力のための日本国政府ロシア連邦政府との間の協定締結について承認を求めるの件  日程第九 原子力平和的利用における協力のための日本国政府大韓民国政府との間の協定締結について承認を求めるの件  日程第一〇 原子力開発及び平和的利用における協力のための日本国政府ベトナム社会主義共和国政府との間の協定締結について承認を求めるの件  日程第一一 原子力平和的利用における協力のための日本国政府とヨルダン・ハシェミット王政府との間の協定締結について承認を求めるの件   (いずれも第百七十七回国会内閣提出、第百七十九回国会衆議院送付)  以上四件を一括して議題といたします。  まず、委員長報告を求めます。外交防衛委員長福山哲郎君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾掲載〕     ─────────────    〔福山哲郎君登壇拍手
  28. 福山哲郎

    ○福山哲郎君 ただいま議題となりました条約四件につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  ロシア、韓国、ベトナム及びヨルダンとの原子力協定は、いずれも原子力平和的利用に関する我が国と各国との間の協力のための法的枠組みを提供するものであり、核物質等の平和的非爆発目的利用、国際原子力機関による保障措置の適用、核物質防護措置実施等について定めるものであります。  委員会におきましては、四件を一括して議題とし、野田内閣総理大臣の出席を求め、原子力協定締結の意義と国会承認を急ぐ理由、国内における脱原発依存の方針と海外への原発輸出との関係、原発輸出相手国における原発立地の安全性の確認等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終え、討論に入りましたところ、社会民主党・護憲連合の山内委員より、四件に反対する旨の意見が述べられました。  次いで、順次採決の結果、四件はいずれも多数をもってそれぞれ承認すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  29. 平田健二

    議長平田健二君) これより四件を一括して採決いたします。  四件の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  30. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  31. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百二十四     賛成            百八十三     反対             四十一    よって、四件は承認することに決しました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕      ─────・─────
  32. 平田健二

    議長平田健二君) 日程第一二 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長報告を求めます。厚生労働委員長小林正夫君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾掲載〕     ─────────────    〔小林正夫君登壇拍手
  33. 小林正夫

    ○小林正夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、厚生労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、集団予防接種等の際の注射器の連続使用により、多数の方々にB型肝炎ウイルスの感染被害が生じ、かつ、その感染被害が未曽有のものであることに鑑み、この感染被害の迅速かつ全体的な解決を図るため、確定判決又は和解若しくは調停でB型肝炎ウイルスに感染したことを証明された方々とその相続人に対し、その病態等に応じた額の特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等を支給しようとするものであります。  なお、衆議院において、社会保険診療報酬支払基金に対して交付する資金については、平成二十四年度において必要な財政上及び税制上の措置を講じて確保するものとする旨の修正が行われております。  委員会におきましては、除斥期間を経過した患者等への対応、来年度以降の財源確保の見通し、総合的な肝炎対策推進の必要性等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局しましたところ、みんなの党を代表して川田龍平委員より、除斥期間を経過した特定B型肝炎ウイルス感染者等に対し、除斥期間を経過していない者と同額の給付金を支給すること等を内容とする修正案が提出されました。  なお、本修正案は予算を伴うものであることから、国会法第五十七条の三の規定に基づいて内閣から意見を聴取しましたところ、小宮山厚生労働大臣より政府としては反対である旨の意見が述べられました。  次いで、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して田村智子委員より修正案及び原案に賛成、社会民主党・護憲連合を代表して福島みずほ委員より修正案及び原案に賛成する旨の意見がそれぞれ述べられました。  討論を終局し、順次採決の結果、修正案は否決され、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  34. 平田健二

    議長平田健二君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  35. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  36. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十八     賛成           二百二十七     反対              十一    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕      ─────・─────
  37. 平田健二

    議長平田健二君) 日程第一三 復興庁設置法案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長報告を求めます。東日本大震災復興特別委員長増子輝彦君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号末尾掲載〕     ─────────────    〔増子輝彦君登壇拍手
  38. 増子輝彦

    ○増子輝彦君 ただいま議題となりました法律案につきまして、東日本大震災復興特別委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、東日本大震災復興基本法に基づき東日本大震災からの復興を円滑かつ迅速に推進するため、東日本大震災からの復興に関する内閣の事務を内閣官房とともに助けること及び主体的かつ一体的に行うべき東日本大震災からの復興に関する行政事務の円滑かつ迅速な遂行を図ることを任務とする復興庁を設置することとし、その所掌事務及び組織に関する事項を定めようとするものであります。  なお、衆議院におきまして、復興庁の任務を東日本大震災からの復興に関する内閣の事務を内閣官房とともに助けること等とする、所掌事務に、東日本大震災からの復興に関する行政各部の事業を統括し及び監理する事務、復興に関する事業に関し、関係地方公共団体の要望を一元的に受理し、当該要望への対応方針を定め、これに基づく当該要望に係る措置を講ずる事務、復興に関する事業のうちから政令で定める事業に必要な予算を一括して要求し、確保し、関係行政機関に配分する事務等を追加すること、関係行政機関の長は、復興大臣の勧告を尊重しなければならない旨を明記すること、復興庁に置く副大臣を二人にするとともに、大臣政務官は他の府省の大臣政務官が兼ねることができることとすること、附則において、この法律の施行状況の検討規定及び国会への報告規定を設けることを主な内容とする修正が行われております。  委員会におきましては、野田内閣総理大臣の出席を求めるとともに、平野国務大臣及び修正案提出者等に対して質疑を行いました。  委員会における主な質疑内容は、復興庁の本庁の所在地及び設置時期、復興庁の権限の在り方、被災地の復興に必要な復興庁の人材確保、復興庁に係る予算措置、復興局が置かれていない地域における復興庁の対応等でありますが、この詳細は会議録によって御承知願います。  質疑終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対して十七項目から成る附帯決議を行いました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  39. 平田健二

    議長平田健二君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始
  40. 平田健二

    議長平田健二君) 間もなく投票終了いたします。──これにて投票終了いたします。    〔投票終了
  41. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百三十八     賛成           二百二十七     反対              十一    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕     ─────────────
  42. 平田健二

    議長平田健二君) これにて午後一時まで休憩いたします。    午後零時二十五分休憩      ─────・─────    午後一時二分開議
  43. 平田健二

    議長平田健二君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。  この際、日程に追加して、  本日総務委員長外二委員長から報告書が提出されました軽油引取税免税措置恒久化実現に関する請願外十四件の請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 平田健二

    議長平田健二君) 御異議ないと認めます。     ─────────────     ─────────────    〔審査報告書本号末尾掲載〕     ─────────────
  45. 平田健二

    議長平田健二君) これらの請願は、委員長報告を省略して、各委員会決定のとおり採択することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  46. 平田健二

    議長平田健二君) 御異議ないと認めます。  よって、これらの請願は各委員会決定のとおり採択することに決しました。      ─────・─────
  47. 平田健二

    議長平田健二君) この際、委員会及び調査会審査及び調査を閉会中も継続するの件についてお諮りいたします。     ─────────────     ─────────────
  48. 平田健二

    議長平田健二君) まず、総務委員長要求に係る郵政民営化の確実な推進のための日本郵政株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の処分の停止等に関する法律を廃止する等の法律案及び外交防衛委員長要求に係るインド洋におけるテロ対策海上阻止活動及び海賊行為等対処活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法案について採決をいたします。  両案の委員会審査を閉会中も継続することに賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立〕
  49. 平田健二

    議長平田健二君) 過半数と認めます。  よって、両案の委員会審査を閉会中も継続することに決しました。  次に、各委員長及び各調査会長要求に係るその他の案件について採決をいたします。  これらの案件は、いずれも委員会及び調査会審査又は調査を閉会中も継続することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  50. 平田健二

    議長平田健二君) 御異議ないと認めます。  よって、いずれも委員会及び調査会審査又は調査を閉会中も継続することに決しました。      ─────・─────
  51. 平田健二

    議長平田健二君) この際、お諮りいたします。  愛知治郎君外七名発議に係る防衛大臣一川保夫問責決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 平田健二

    議長平田健二君) 御異議ないと認めます。  よって、本決議案議題といたします。  まず、発議者の趣旨説明を求めます。島尻安伊子君。     ─────────────    〔議案は本号末尾掲載〕     ─────────────    〔島尻安伊子君登壇拍手
  53. 島尻安伊子

    ○島尻安伊子君 自由民主党、島尻安伊子です。  私は、自由民主党・無所属の会、公明党を代表して、ただいま議題となりました一川保夫防衛大臣問責決議案について、提案の趣旨を御説明申し上げます。  まず、決議案を朗読いたします。   本院は、防衛大臣一川保夫君を問責する。    右決議する。  以上であります。  一川防衛大臣就任後の軽率極まりない言動及び行動は、政権交代後、危機的状況にある日本の安全保障環境をますます悪化させ、国益を損じているのは明らかであります。  以下、一川防衛大臣を問責する理由を御説明いたします。  まず、田中前防衛局長に対する監督責任であります。  十一月二十八日、田中前防衛局長は、報道陣との懇談の席で、普天間飛行場代替施設建設事業に係る環境影響評価書を提出する時期をめぐり、決して口にしてはならない、女性に対し凌辱する言葉を用いて発言をいたしました。これは、地球上の全ての女性の尊厳を踏みにじる発言、まさに冒涜であります。  また、これは一九九五年の沖縄における米兵による少女暴行事件のみならず、それ以前からの沖縄駐留米軍人軍属の筆舌に尽くし難い蛮行にもがき苦しんできた沖縄の持つ傷に塩をすり込む発言なのであります。  そのような発言をした己の部下の過失をいち早く謝罪し、収めに行くのがその長たるものの取るべき行動であります。それを一川防衛大臣は、己は知らぬ存ぜぬで、事もあろうに部下である事務次官に沖縄に向かわせ、その場しのぎをしたことは、既に長たる資質に欠けるということが明らかであります。  よって、ここは発言をした一官僚の処分のみならず、防衛庁の長として、沖縄県民に対し心底よりおわびをし、その誠心誠意のあかしとして防衛大臣の職を辞することをもって示すのは当然であります。  次に、私は安全保障の素人との発言であります。  一川防衛大臣は、野田内閣の認証式前に報道関係者に対し、私は安全保障の素人だが、それが本当のシビリアンコントロールだと発言しました。全くの大間違いであります。シビリアンコントロールとは、文民の政治家が実力組織を統制するという意味であり、文民と素人は同義ではありません。  また、尖閣諸島、竹島、北方領土などをめぐって周辺国との関係が不安定化し、また、東日本大震災で自衛隊の重要性が増す中、防衛大臣が安全保障の素人であることは許されるはずがありません。国際社会に対し、我が国の防衛、自衛隊を所管する大臣が自らを素人であるとの信じ難いメッセージを送ったということは、我が国の国益をどれだけ失ったことか、その損失は計り知れないものがあり、間違いだったでは済まされません。  また、これは、我が日本の守りのために、あらゆる場にあって日夜体を張り、まさに命懸けで頑張っている自衛隊二十四万人の士気にもかかわることでございます。隊員一人一人の日々の努力に敬意を払いつつ、彼らの誇りを守り、保持すべき防衛大臣が自らの発言で隊員の士気を下げるなど、隊員に対する愛情のかけらも感じられない。本来であれば、これを言った瞬間に罷免されて当然だったのであります。  そして、ブータン国王夫妻歓迎宮中晩さん会の欠席です。  一川防衛大臣は、十一月十六日に行われたブータン国王夫妻を歓迎する宮中晩さん会を欠席し、民主党の同僚議員の政治資金パーティーに出席をしていました。ジグミ・ケサル国王陛下からは、東日本大震災直後、百万ドルもの義援金を寄附していただいており、震災以来初の国賓であります。日本国の閣僚として晩さん会に出席し、謝意を示すのは、至極当然な重要な責務であります。  さらに、一川防衛大臣は、同議員のパーティーで、宮中の催しよりこちらの方が大事だと発言、国会演説で国民に温かい励ましのメッセージも下さったブータン国王に対し、大変失礼な態度であります。  また、国務大臣の任免の認証は天皇の国事行為であり、天皇は日本国民統合の象徴であります。その天皇陛下主催の宮中晩さん会よりも同僚議員の政治資金パーティーを優先した一川防衛大臣の行為は、天皇陛下への侮辱であり、日本国民として恥ずべき行為と言わざるを得ません。  さらに、十二月一日の参議院東日本大震災復興特別委員会での我が党佐藤正久委員に対する答弁であります。  一川防衛大臣は、九五年の米兵による少女暴行事件の正確な中身を詳細には知らないと答弁をいたしました。この事件は、普天間飛行場移設問題や日米地位協定の改正要求など、今日の沖縄問題の発端となった悲惨な事件です。政権交代以来、混迷を極める沖縄の基地問題を解決しようとする防衛大臣がこの事件を知らないということなど、話になりません。一川防衛大臣は、さきの田中前防衛局長の発言について仲井眞知事に謝罪をしたと言いましたが、御自分が何を謝ったのかさえも理解していないのではありませんか。  沖縄は、サンフランシスコ平和条約で米国の施政権下に置かれました。減ることのない米軍人軍属の蛮行に苦しんできた県民は、日本への復帰運動を展開し、一九七二年、復帰を果たしました。ところが、復帰後も変わらない米軍基地の負担、繰り返される米軍人軍属の事件、事故。しかも、その罪を真っ当に裁けない地位協定の壁。これは今日の今日まで変わらず、沖縄に影を落としているのです。日米安全保障の重要性は理解できても、いつまでこのアンフェアな状況に我慢しなければならないのでしょうか。  一川防衛大臣は、このような沖縄の背景を何も分からず、しかも、知ろうともしていない。沖縄の地方議会では一川防衛大臣の罷免要求決議が次々となされ、ついに、普天間基地移設先と日米合意された辺野古を抱える名護市長も大臣の辞任要求を発言いたしました。沖縄からの信頼は今や全くありません。こんな防衛大臣に問題解決できるわけがなく、御自分で職責を全うできると胸を張る神経を疑います。  ここで、佐藤正久議員に倣い、一川防衛大臣の発言のおさらいをさせていただきます。  一つ、就任時、自分は防衛の素人だから、これが本当の文民統制だと言った。  二つ、事故発生した小松基地には行かず、民主党石川県連のパーティーに行った。  三つ、さらに、そのパーティーで受けを狙い、来賓の前原政調会長を指し、私より防衛に詳しいと言ってひんしゅくを買った。  四つ、沖縄県仲井眞知事に空自の小松基地と普天間基地を同一視して知事にあきれられ、知事から玄葉大臣に苦言を呈された。  五つ、ブータン国王の宮中晩さん会を欠席して同僚議員のパーティーに行き、こちらの方が大事だと言った。  六つ、ブータン国王に申し訳ないと言いながら、国王の名前を知らなかった。  七つ、田中前局長の発言のおわびに、自分でなく事務次官を行かせた。  八つ、沖縄に謝罪に行って、局長発言でまた大きなお荷物を背負ったと、まるで自分被害者のようなことを言った。  枚挙にいとまがないとはこのことであります。  一川防衛大臣は、自覚と資質の欠如には、与野党を問わず批判が集中をしています。一川防衛大臣は本物の素人であり、防衛大臣として失格だということは天下に明白であります。一刻も早く職を辞すことが、野田内閣による日本の国益への損失を少しでも抑えることにつながると確信をいたします。  良識の府である本院の皆様方におかれましては、我が国の国益に照らして賢明なる御判断を下していただきますようお願いを申し上げます。  この問責決議が満場一致で採択されることを確信して、趣旨説明を終わります。(拍手)     ─────────────
  54. 平田健二

    議長平田健二君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。徳永エリ君。    〔徳永エリ君登壇拍手
  55. 徳永エリ

    ○徳永エリ君 民主党・新緑風会の徳永エリです。  会派を代表いたしまして、一川保夫防衛大臣に対する問責決議案に対して、断固反対の立場から討論をいたします。  決議案では、一川大臣の幾つかの発言を挙げて辞任又は更迭を求めていますが、そのときの状況、対応、心情を鑑みますと、防衛大臣として問責の理由になるものはありません。  以下、反対理由を述べさせていただきます。  第一に、一川大臣が正式に就任する直前に、一部の記者に対し、私は安全保障の素人だが、それが本当のシビリアンコントロールだと述べた点について申し上げます。  まず、この発言は、記者会見やインタビューなどに答えた公式な発言ではありません。日常的な記者との会話の中での発言で、私は素人とおっしゃったのは、物静かで穏やかで、決して自己顕示をしない一川大臣の謙虚さの表れです。シビリアンコントロールについても、国民目線で判断しながら、国民に防衛政策や安全保障を理解してもらった上で政策を推進しなければならないという気持ちで言ったと大臣は説明しておられます。  人がどういう気持ちで発言しているか、それはその人の人柄や生きざま、様々な角度から見て理解しなければなりません。国民の負託を受けた国会議員たるものが人の心を理解しようとすることができなくては、政治家としての仕事は務まりません。そういった意味で、私は安全保障の素人だが、それが本当のシビリアンコントロールだという発言のどこに問題があるのでしょうか。  昭和四十年から農林水産省の官僚として、また、石川県議会議員を二期、平成八年からは国会議員として衆議院三期、平成十九年からは参議院議員として多くの経験を積まれ、その経験の豊かさと政治家としての高い評価があってこその防衛大臣就任なのです。  安全保障関係の委員会や部門会議に所属して専門的な経験を積んできた人を防衛大臣にすべきだという主張には、一理あるかもしれません。しかし、国の行政分野の多様さと限られた国務大臣の数からいって、各分野で経験を積んだ人だけを大臣に任命するというのは物理的に不可能であります。防衛だけが特に重要な分野だから大臣には経験者を充てるべきだという理屈はなかなか成り立ちにくいと思います。国務大臣の役目としては、単に自分の所掌する省庁を統括するだけではなく、閣僚のメンバーとして政府の仕事全般について意見や賛否を表明するということも重要であります。  こうした点からいえば、高い見識を持ち、冷静で、さらに国民目線で社会を見渡すことができる一川大臣は、まさに野田内閣の閣僚として必要かつ適任であります。  第二に、ブータン国王夫妻歓迎晩さん会に欠席し、同僚議員のパーティーに出席、こちらの方が大事だと発言したとされることについて申し上げます。  この発言に対して、野党の皆さんは外交軽視だと批判しておられます。しかし、一川大臣は、国会日程がつかみ切れなかったことから、急遽欠席しては申し訳ないとして、あらかじめ晩さん会への欠席届を出していたものです。決して晩さん会よりパーティーを優先したわけではありませんし、こちらが大切だとおっしゃったのも同僚議員への気遣いだということは皆さん分かっているじゃありませんか。  そして、政治家のパーティーというものは、自らの政治活動を報告し、考えを伝え、支援者の方々から直接御意見を聞くための貴重な場で、政治家にとっては大事な仕事の一つであります。その際に、先輩や仲間の議員に出席をお願いし、挨拶をしてもらうことは、党の雰囲気や結束を広める大事な機会でもあります。ましてや、忙しい公務の合間を縫って大臣が駆け付けてくださることは、たとえ本当に短い時間であっても、支援者の方々も大変に喜んでくださいます。そのことは野党の皆さんも十分分かっていらっしゃると思います。  一川大臣は、十一月二十二日、ブータン領事館に直接謝罪に行かれました。また、謝罪の手紙も送られたということで、きっと、心からの謝罪の言葉をつづったその手紙に、ブータン国王も一川大臣の思いを理解してくださるものと思います。  最後に、田中前沖縄防衛局長の発言について申し上げます。  田中前局長の発言は、確かに沖縄県民の方々に対する配慮のない、たとえお酒の席でも絶対にあってはならない発言であります。そのことの重大性を、沖縄の皆さんの気持ちを考え、非公式な場での発言ですから事実関係をよくよく確認した上で、一川大臣は直ちに局長を更迭したのです。そして昨日、田中前防衛局長を四十日間の停職処分にする方針を固め、今日発表いたしました。さらに、一川大臣は、在任期間中の給与全額を国庫に返納することとされました。この一川大臣の責任ある対応、判断のどこに問題があるのでしょうか。  また、普天間基地の問題の発端となった九五年の事件に関する国会での野党議員からの質問について一川大臣が詳細には知らないと答えたのは、事件のことを改めて口にするのもつらく、国会の場で詳細に述べることは被害者の御家族や沖縄の人たちの心を更に傷つけることであります。いかにも、私は、優しい一川大臣らしい対応だったと思います。  そして、一川大臣は、沖縄及び北方問題に関する特別委員会の理事を務めていた経歴もあり、事件の詳細を知らないはずはないのです。もちろん、一川大臣に田中前沖縄防衛局長に対する監督責任がないとは申しませんが、喫緊の課題も山積している中、進行中の重要な仕事を途中で投げ出してまで辞任せよという主張は乱暴であります。  我が国では、自民党時代も含めて総理大臣が一年で交代するというような異常事態が続いていますが、そのことは閣僚においても同じであります。防衛大臣がころころ替わるようでは、諸外国も我が国を安心して付き合える国とみなすことができないでしょう。安全保障上非常に不利なことにもなりかねません。  一川大臣は、この間、苦しんでおられたと思います。これまでのことをしっかりと胸に刻み、もう二度とこのようなことが起きないように、防衛大臣として責任ある行動を取っていただけるに違いありません。一川大臣には、沖縄の皆さんや国民からの信頼を仕事で回復すべく、全力でその責務に当たっていただきたいと心から希望します。  我が国は、かつてない国難に見舞われています。東日本大震災からの復旧・復興、原発事故の収束、外交や国防、円高や欧州債務危機などの経済危機、まさに今、私たち与野党が力を合わせて全力で乗り越えていかなければいけない課題がたくさんあるんです。  このようなときにこのような決議は、政治の力を今求めている国民の皆さんに大きな失望を与えるだけだとは思いませんか。また、本当の責任の取り方とはどういうものなんでしょうか。ここは真剣に考えなければいけないと思います。辞めるということが責任の取り方なんでしょうか。しっかり考えましょう。  今も強い責任感を持って誠心誠意職務を全うしようとしている一川大臣に対し問責決議案提出することは、私は反対です。皆さんも政治家の責任の取り方ということをしっかりと考えていただき、この決議反対されることを心からお願い申し上げ、私の反対討論を結びとさせていただきます。(拍手
  56. 平田健二

    議長平田健二君) 宇都隆史君。    〔宇都隆史君登壇拍手
  57. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。  私は、自由民主党・無所属の会、公明党を代表し、ただいま議題となりました一川保夫防衛大臣問責決議案賛成の立場から討論を行います。  まず冒頭に、国権の最高機関である本国会において、我が国の独立と繁栄の根幹となる国防行政を所掌する防衛大臣の適格性を問わなければならないこの事態に陥っている現状に対し、私は元自衛官として絶望的な思いを抱いております。  私が問責決議案賛成する理由は、以下の三点です。  第一の理由として、一川防衛大臣は、軍事的基礎知識や防衛政策について、全く無知、素人同然であるという点です。  国防は外交と表裏一体のものです。自衛隊の隊務の全てを統括する防衛大臣の資質は、我が国の防衛体制の質そのものであります。近隣諸国や同盟国に対しても、その言動は非常に重く受け止められます。自らが防衛の素人であることを公言された一川大臣に対し、海外の国防大臣が実のある防衛政策議論を求めてきますでしょうか。あるいは、同盟国の軍事司令官や部下である自衛隊高級指揮官らと我が国の山積する防衛課題や東アジアの平和構築に向けた建設的意見交換ができるでしょうか。  本来であれば、素人発言があったそのときに、野田総理は一川大臣を更迭すべきでした。更に言えば、このような専門性を欠いた議員を防衛大臣に任命したことがそもそもの過ちであります。一川大臣も、受ける側として固辞すべき閣僚人事でした。  我が国の憲政史上、参議院における防衛大臣への問責決議は、過去八回決議案提出されています。しかし、いずれも不祥事の引責や政策に対する批判を受けてのものであり、いまだかつて政治家個人の能力や資質を問われて問責決議案提出された防衛大臣は存在しません。我が国の安全を担う防衛大臣には、安全保障に対する専門的識能を有したより適切な人材を充てるべきです。  第二の理由として、防衛省全体の士気を著しく低下させている点です。  核・弾道ミサイルの脅威を深刻化させる北朝鮮、軍事費を増額し続け、我が国の近海等において活動を活発化させる中国、竹島を不法占拠し続け実効支配力を強化する韓国、大統領自ら北方領土視察を行い、軍の艦艇や航空機の活動を活発化させているロシアと、我が国周辺の安全保障環境の不透明さ、不確実さはますます増すばかりです。  国民は、今、我が国の防衛に対する不安感を募らせています。一般国民ですらそうですから、その任に当たる全国の自衛隊員やその家族は、素人同然の一川大臣に部隊の指揮と自らの命を委ねることに対し虚脱感を覚え、多大なる現場の士気の低下を招いているのです。これは自衛官に限らず、防衛官僚も同様、やるせない気持ちを抑えながら日々の任務を遂行しています。今回の沖縄の事件は、それが一部表面化したにすぎません。田中前沖縄防衛局長の不適切発言は、オフレコとはいえ、到底看過できるものではありません。  しかし、普天間基地の移設に関して、辺野古以外への見通しも腹案もなく、選挙の票欲しさにいたずらに国外、最低でも県外と公約して沖縄県民の心を弄び、普天間飛行場の危険性の除去の芽を自ら摘んだのは民主党政権です。その総括も反省もなく、責任回避をし続け、そのしり拭いを官僚に押し付けていただけではありませんか。  さらに、問題とすべきは、田中前沖縄防衛局長の、政治家は分からないが、審議官級の間では、来年夏までに米軍普天間飛行場の移設問題で具体的進展がなければ辺野古移設はやめる話になっているという、文民統制からの逸脱と取れる発言をしていたことです。これは、一川大臣が部下を完全に掌握し切れておらず、国家としてのシビリアンコントロールが機能していなかったことを表しています。もはや、一川大臣の監督責任は免れません。  第三に、公的行事よりも私事を優先する一川大臣の判断能力の欠如についてです。  国防とは、我が国の領土、領海を守るだけにあらず、日本国のありようを守ることでもあります。我が国の歴史や文化を体現し、国民統合の象徴である御皇室を軽んずる者に我が国の防衛を語る資格はありません。  また、自衛官は、事に及んでは危険を顧みず、身をもって職務に邁進し、もって国民の負託にこたえることを宣誓しています。その隊員たちの命を預かる防衛大臣は、いついかなるときも身をもって国務大臣としての職務に邁進すべきであり、公務よりも私事を優先するようなことはゆめゆめあってはなりません。宮中晩さん会のような平和的会合を利用して、諸外国の政治指導者や軍事責任者と互いに胸襟を開いて理解を深め、偶発的な防衛事態発生を未然に防ぎ、相互不信を払拭するような外交努力の蓄積も、また防衛大臣としての職責なのです。  野田総理は、一川大臣の進退に対し、より襟を正して職務をしっかりと果たしてほしいと擁護されましたが、ない袖は振れないのと同様、ない襟は正せないのです。命懸けで任務に当たる部下や、隊員の一人一人を我が子のように育み、同時に一朝有事の際は冷徹なる命令をもって下さねばならない防衛大臣には、卓越した判断力と決断力が要求されます。一川大臣の物事に対する優先順位やその判断基準には、到底理解できないものがあります。しかし、有事においては、その判断ミスで何万という自衛隊員の命が危険にさらされるのです。一川大臣に二十四万人の自衛隊員の命を預けるわけにはまいりません。  最後に、孫子の兵法に、進みて名を求めず、退きて罪を避けずという教えがあります。この意味は、国防の任に当たる者は、いついかなるときも個人の名誉や功績を欲せず、汚名や誹謗中傷を恐れず、ただひたすらに国益のみを唯一の基準に行動し、国家の安寧を図らねばならないということであります。  現在、我が国は、将来の国防に多大なる影響を及ぼす重大な決断を迫られる局面にあります。次期戦闘機の機種選定や、沖縄普天間基地移設にかかわる環境影響評価書の提出が差し迫る今、防衛大臣の適格性の欠如は必ず将来に禍根を残し、我が国の安全保障を根幹から揺るがすことにつながりかねません。  野田総理が、国益のみを唯一の基準に行動し、泣いて馬謖を切る英断を下せないのであれば、我々は参議院の良識をもって厳かなる大なたを振るい、国家国民のため、我が国の国防に対する最大の不安要素を除去し、一刻も早く正常かつ安定した状態に戻さねばなりません。  以上、本決議案賛成する理由を申し上げ、私の賛成討論を終わります。(拍手
  58. 平田健二

    議長平田健二君) 小野次郎君。    〔小野次郎君登壇拍手
  59. 小野次郎

    ○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。  私は、みんなの党を代表して、一川防衛大臣問責決議案に関し、問責に賛成する立場から討論を行います。  一川大臣には、元々、国の独立と国民の安全を守る国務大臣としての資質に欠ける点が多々認められます。  まず第一に、国務大臣としての自覚がない。国賓として来日されたブータン国王陛下御夫妻を招いての宮中晩さん会に欠席して、同僚民主党議員の政治資金パーティーに出席した。国賓の接遇は内閣を挙げて厳粛に執り行われるものであり、私事をもって公務を怠ること自体、国務大臣としての自覚に欠けると言わなければならない。宮中晩さん会の出席は、個人的立場で招かれたものではなく全自衛隊員の代表として招かれたものであるにもかかわらず、これをやむを得ない事情もないのに欠席することは、数多くの自衛隊員に対しても落胆と失望を与える行為であります。  第二に、皇室を軽んじ、あからさまに敬意を欠いている。私事ともいうべき同僚議員の政治資金パーティーに出席した一川大臣は、宮中晩さん会を欠席して政治資金パーティーへの出席を優先させたという趣旨の発言を不特定多数の出席者に対する挨拶の場で行った。その軽率かつ無神経な言動は、同じ院に籍を置く同僚議員としても恥ずかしくなるほどであります。  第三に、一川大臣は就任時から、自分は安全保障分野の素人であり、これこそまさにシビリアンコントロールであるという趣旨の発言をしている。大臣は、国の防衛について、純軍事的見地からばかりでなく、文民又は政治家の視点で常に総合的な立場からの判断を優先させるという意味のシビリアンコントロールを完全に履き違えている。シビリアン、すなわち素人という意味と誤解していること自体、国民には国の安全に対する不安を与え、諸外国からは侮られるものであります。  以上のように、国務大臣としての資質に欠ける言動に加えて、十一月二十八日、沖縄における田中前沖縄防衛局長の不見識極まりない発言があり、これに対する対応の中で、一川保夫君が防衛大臣に全くふさわしくない人物であることが一層明白となりました。  まず、一九九五年の沖縄女子暴行事件について、正確な中身を詳細には知らないと答えた。これは、普天間基地移転問題の原点となった事件に対する無知をさらけ出して、多くの沖縄県民に失望を与えた。  その後、十二月二日には、謝罪に訪れた仲井眞沖縄県知事に対し、今回の局長発言で大きなお荷物を背負うことになったが、しっかりと乗り切りたいなどと発言して、沖縄に大きな衝撃を及ぼした前局長の発言を自分とかかわりのない他人事としてとらえている。  さらに、防衛分野の勉強不足を指摘されると、全て勉強することは不可能と述べて、閣僚としての能力不足や不見識を棚に上げて、傲慢な開き直りを見せている。最近の大臣記者会見では、責任を問われる致命的なものはないとして、自分の非を認めないかたくなな姿勢であります。  しかし、一川君の本件対応には重大なミスが幾つも認められます。  第一に、オフレコ取材における前局長の不見識発言を報道する旨連絡してきた報道機関に対して、防衛省出先が口封じを図り、報道すれば出入り禁止にすると恫喝している。この状況につき、大臣は当夜に報告を受けていながら、報道への干渉に是正の措置もとらないばかりか、事後に関係者の責任追及などの必要な措置を講じることもなく、これを放置している。  第二に、田中前局長は、同じ機会に、来夏以降は普天間固定化が既定路線となりつつあるとの趣旨を発言した旨報じられている。これは、犯す発言以上に、実質的に沖縄県民及び全国民政府の交渉姿勢に対する信頼を損なう内容であります。この重大な事態について、大臣は究明の努力をせずに放置しており、臭い物には蓋と言われても仕方がない対応であります。  第三に、本日、前局長には停職という厳重な処分を下しながら、自分に対してはお構いなし、単なる自発的な閣僚給与の返上によって世間の批判をかわそうとしている。防衛省の出先代表である前局長にもし停職に当たる重大非行がある場合には、当然、監督責任のある上司の大臣にも重い処分が伴わなければならない。このような公平を欠いた処分では、防衛省内外にトカゲのしっぽ切りの印象を与えるものであります。  一川大臣の責任を認めない姿勢は一貫しており、全国から激しい批判を受けても自ら辞職を申し出ることもなく、また、野田総理は重ねて更迭を拒否している。もはや、参議院での問責によって国民の代表である国会の意思を明らかにする以外に、国民の政治不信を拭い去ることはできないと思うわけであります。  もとより、一川防衛大臣の問責事由について最大の責任は、国の防衛に関する知識に欠け、危機管理能力に欠け、政治的センスに欠ける人物を大臣に任命した野田総理その人にあります。  消費者からの苦情の多いマルチ業界と親密な関係を有することが広く知られている、最初から資質を欠くと分かっている人物を消費者担当大臣に据えた問題もまた、野田総理自身の任命責任が最も重大であります。  加えて、短期間の間に二人の大臣についてこれほどの信用の失墜が明らかになった今に至るも、大臣として適任であると開き直る総理の姿勢は、国民意識から大きく乖離している。もはや、野田佳彦君自身が内閣総理大臣として失格であると言わねばなりません。  本日、みんなの党は、内閣総理大臣問責決議案参議院提出した。しかし、自民党、公明党などの賛同を得られず、本会議の議に付することができないのは誠に残念であります。本日、問責決議の対象になっている一川保夫君を含む二国務大臣に対して、我が党は、任命権者である野田総理の最大責任を追及するのと同じ思いを込めて、それぞれの問責に賛成するものであります。  以上、みんなの党が本問責決議案賛成する理由及び経緯を申し上げ、私の賛成討論を終わります。(拍手
  60. 平田健二

    議長平田健二君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  61. 平田健二

    議長平田健二君) これより採決をいたします。  愛知治郎君外八十二名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。  現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。  よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行
  62. 平田健二

    議長平田健二君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  63. 平田健二

    議長平田健二君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  64. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数        二百三十九票     白色票           百三十票     青色票            百九票    よって、本決議案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕      ─────・─────
  65. 平田健二

    議長平田健二君) この際、お諮りいたします。  愛知治郎君外七名発議に係る国務大臣山岡賢次問責決議案は、発議者要求のとおり委員会審査を省略し、日程に追加してこれを議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  66. 平田健二

    議長平田健二君) 御異議ないと認めます。  よって、本決議案議題といたします。  まず、発議者の趣旨説明を求めます。二之湯智君。     ─────────────    〔議案は本号末尾掲載〕     ─────────────    〔二之湯智君登壇拍手
  67. 二之湯智

    ○二之湯智君 自由民主党の二之湯智です。  私は、自由民主党・無所属の会、公明党を代表して、ただいま議題となりました国務大臣山岡賢次問責決議案について、提案の趣旨を説明いたします。  まず、決議案を朗読します。   本院は、国務大臣山岡賢次君を問責する。    右決議する。  以下、問責の理由説明いたします。  いわゆるマルチ商法に当たる行為は、不当な勧誘により国民に財産上の被害を生じさせるおそれがあるものとして、かねてより問題視されております。  消費者庁の重要な所管事項の一つは、マルチ商法によって被害を受けた国民を保護し、救済することであります。  その消費者庁を統括する山岡賢次内閣府特命担当大臣は、以前、健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟の会長を務めていました。また、この議員連盟の事務局長は、業務停止命令を受けていたマルチ業者から講演料を受け取っていたことが判明し、民主党を離党して、次期総選挙への出馬を断念した方であります。  このネットワークビジネスとは、特定商取引法にある連鎖販売取引のことであると山岡大臣は委員会で強弁していますが、実態は、マルチ商法と同じ意味であります。  現在、消費生活センターなどには、マルチ商法の被害に遭った国民から多くの苦情が、あるいは相談が寄せられております。多くの消費者がマルチ商法に苦しめられているのであります。  にもかかわらず、山岡大臣は、平成二十年六月、マルチ商法業者が開いた大会で講演し、マルチ商法を宣伝し、グループに勧誘するような演説を行いました。あたかも、マルチ商法が合法であるかのように発言し、会員を扇動するなど、この業者の広告塔の役割を担ったのであります。  さらに、問題なのは、この大会の主催者は、社長以下三人が脱税で在宅起訴され、また、社長が覚醒剤保持で逮捕されているという、極めて問題の多い反社会的な会社であります。  このような会社に、山岡大臣は、親族、元秘書等を通じて深くかかわっているのです。まさに、多くの被害者を生み出しているマルチ商法の片棒を担いでいると言わざるを得ません。  加えて、山岡大臣は、国会答弁でもマルチ商法を正当化する発言を繰り返しており、反省する姿勢は全く見られません。消費者行政をつかさどり、消費者を悪徳商法から守るべき立場の大臣として、極めて不適格であると言わざるを得ません。  また、山岡大臣は、この問題に限らず、多くの疑惑が持たれています。  秘書給与の肩代わり疑惑を報じた週刊新潮に賠償を求めたにもかかわらず、その後、請求を放棄したのは、記事内容を認めたことにほかなりません。  また、パチンコの換金の合法化という、政府方針と違うことを目指しているパチンコ・チェーンストア協会の政治アドバイザーに就いていることを参議院消費者問題特別委員会指摘され、辞任しています。  さらに、民主党は、拉致実行犯とかかわりのある団体に献金をして問題となっていますが、その際の民主党の出納責任者たる財務委員長は山岡大臣でありました。このことに対する説明責任も全く果たしていない山岡大臣は、拉致問題担当大臣としても極めて不適格であります。  その上、本年十二月五日、衆議院予算委員会において、自民党佐藤勉議員が提出した質問主意書について同僚の河井克行議員が質問し、これに対して、ふだん質問主意書など一回も出したことのない佐藤勉さんが、私とJRが付き合っていることを誹謗中傷しようという趣旨で出したのではないかと答弁しております。佐藤議員への侮辱であり、国会における質問主意書の意義を全く無視した許せない発言であります。  そのほか、マルチ商法業者やマルチ商法業界の政治団体からの献金、資産隠し、論文盗用、選挙運動者への金銭供与・約束疑惑、選挙運動員の買収等々、山岡大臣に関し、委員会指摘、質問された疑惑は多岐にわたります。  このような多くの問題を抱えている山岡大臣は、消費者・拉致担当大臣及び国家公安委員長としての資格はなく、その重責を全うできるはずはありません。  以上が、山岡賢次君を問責する理由であります。  野田総理は、自らの内閣を適材適所と称していますが、どこが適材適所なのか、野田首相の見識を疑わざるを得ません。よりによって、このような方を消費者及び拉致担当大臣や国家公安委員長に任命するなど、消費者に対する冒涜、拉致被害者及びその御家族に対する冒涜、そして全ての日本国民に対する冒涜以外の何物でもありません。  以上、この決議案が満場一致で採択されることを確信いたしまして、趣旨説明を終わります。(拍手)     ─────────────
  68. 平田健二

    議長平田健二君) 本決議案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。大野元裕君。    〔大野元裕君登壇拍手
  69. 大野元裕

    ○大野元裕君 私は、民主党・新緑風会の大野元裕です。  ただいま議題となりました国務大臣山岡賢次君に対する問責決議案について、会派を代表して、断固反対の立場から討論を行います。  以下、反対理由を述べます。  第一に、山岡大臣に対する問責決議理由の一つとなったマルチ商法についての論拠が明確ではないと考えます。  言うまでもありませんが、マルチ商法とは特定商取引法に規定されている販売方法であり、そのこと自体の違法性はありません。問題は、マルチまがい商法や、詐欺的な目的で価値のない商品を売る悪徳マルチ商法であり、規制と指導に従っている限りにおける連鎖販売取引は合法であります。立法府に身を置く者として、法律にのっとり考えていくことは我々の義務であり、責任であります。  山岡大臣も国会答弁において、全て一方的に述べておられるが、そういう事実は全く認識しておりませんと敢然と否定をしておられるとおり、何らやましいところはないと信じております。  野田総理も、山岡大臣の任命について再三再四、適材適所の任命と答えられており、いささかの信頼の揺るぎも見られません。  さて、調べてみますと、自民党が与党の時代に、同じようにマルチ商法に関与した政治家に対する疑惑が国会の場で取り上げられておりました。古くは二〇〇三年七月、当時官房副長官であった安倍晋三さん、後の総理大臣となった方が、健康食品など手広くマルチ商法を展開していた会社経営者と親しく付き合っていたことが新聞で紹介されていました。また、二〇〇八年十月には、当時消費者行政を担当する消費者行政担当大臣であった野田聖子さんが、やはり無店舗販売大手の会社からパーティー券を買ってもらったことが明るみに出ました。つまり、与党のときの自民党にも、同じようにマルチ商法への関与が取りざたされたケースがあったのです。マルチ商法を押しなべて断罪されるのであれば、当時の閣僚の責任はなぜ問われなかったのでしょうか。しかも、批判であればまだしも、自らが政権にあった時代の大臣の行状には目をつぶり、問責決議として議院の意思を問うとは、いかなる所見でありましょうか。  第二の反対理由は、この問責決議案議会制民主主義に基づく問責に値しないからであります。  山岡大臣は、国家公安委員長として真摯にその職務に専念されてこられました。  三月十一日の東日本大震災においては、警察は献身的な救助活動等に邁進してこられましたが、その疲弊は激しいものでした。山岡大臣は、警察施行令の改正、被災地における警察官の増員を始めとする様々な予算措置を講じておられる最中です。また、暴力団対策の強化、死因究明の在り方の見直し、自転車交通秩序の実現等に取り組んでこられました。  それにもかかわらず、大臣としての職務に対する瑕疵ではなく、大臣就任以前の問題を取り上げて問責決議を行うというのは、果たしていかがなものでしょうか。  過去に参議院で可決された問責決議は、いずれも当時の政権が担っていた政策責任に対するものであり、このような問責決議が可決されれば前代未聞であり、憲政史上の汚点となります。政策や党の立場の違いこそあれ、国民、国家のために我々議員は日々政治活動を行っていると理解をしておりますが、政争の具のために政府の監視という本来任務から外れ、いたずらに国政を混乱させるような権力の濫用が行われるとすれば、それは国民に対する責任の放棄にほかなりません。  議員として矜持を正し、その職責を全うせんと信じる同僚議員の皆様の良識に改めて問いたい。このような問責決議案賛成し、参議院の歴史に汚点を残すことは、皆様の議員としての良識と議会制民主主義に果たしてかなうものでありましょうか。  野党の皆様におかれましては、本院の由緒ある伝統と威厳を守る立場から、不毛な議論による問責決議を是非ともお取り下げいただき、あるいは一致して否決していただけますよう心から訴えまして、私の反対討論とさせていただきます。  ありがとうございました。(拍手
  70. 平田健二

    議長平田健二君) 中原八一君。    〔中原八一君登壇拍手
  71. 中原八一

    ○中原八一君 自由民主党の中原八一です。  私は、自由民主党・無所属の会、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました山岡賢次君問責決議案賛成の立場から討論を行います。  山岡大臣の主な職責は、消費者担当大臣、拉致問題担当大臣、国家公安委員長であります。山岡大臣は、これらのいずれにおいても不適格であると言わざるを得ません。  まず、消費者担当大臣としての適格性であります。  決議案文にも大きく取り上げられておりますとおり、消費者を保護する立場にある大臣として、マルチ商法業者やその団体との深い関係は許されるものではありません。  山岡大臣は、かつて健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟というマルチ商法を応援する議員連盟の会長を務めていました。そればかりでなく、自らの秘書やその親族が、ナチュラリープラスという山岡大臣が言うところのネットワークビジネスの会社に深くかかわっています。ナチュラリープラス社は、消費者生活センターへの苦情相談が、平成二十一年度に二百二十五件、二十二年度に百九十六件、今年度は九月までで六十九件に上るという問題の多い会社であります。  山岡大臣は、この企業の大会で講演し、元秘書がこの会社のトップリーダーだと述べているのです。この元秘書は、現大臣秘書官の叔母であります。現大臣秘書官の母親もこの企業の会員だということです。この企業を、国のためになる仕事だ、国としてお手伝いすると激励する山岡大臣が消費者担当大臣として適当であるはずがありません。  さらに、山岡大臣は、マルチ業者やその団体から三百万円ほどの献金を受けたことを国会審議でも認めています。大臣は、献金を自主的に返したと答弁し、一体何が悪いんだと開き直った態度です。そもそも受け取るべきではない、そうした感覚が欠如している時点で消費者担当大臣たる資格はありません。しかも、平成二十年にもらった四十五万円の献金については、もらったことも返したことも収支報告書に載せていないとのことであります。これは明らかな政治資金規正法違反です。  マルチ商法業者とこのように切っても切れない関係にある人物が消費者を保護する立場の責任者、消費者担当大臣であっては、公平な消費者行政など全く期待できるはずがありません。著しく不適格であります。山岡大臣には、マルチ商法を消費者に勧誘することはできても、マルチ商法から消費者を守ることはできないと断言いたします。  次に、拉致問題担当大臣としての適格性の問題です。  民主党が、拉致の実行犯と深い関係にある市民の党や、政権交代をめざす市民の会と深い関係にあることは、これまで我が党が繰り返し追及してきたところであります。中でも、菅前総理の資金管理団体が政権交代をめざす市民の会に五千万円という多額の献金を行ったのが平成十九年であります。当時の民主党の財務委員長が山岡大臣だったのです。当然、山岡大臣がこの献金を知らないはずはなく、むしろ献金を承認する立場にあったはずです。  民主党が、党として拉致に関係する団体を支援していること自体大変重大な問題でありますが、その責任者の一人が現在も拉致担当大臣を務めているのです。これでは、野田政権も拉致問題を解決する気など全くないと言っているのも同然ではありませんか。このような人物は、明らかに拉致担当大臣として不適格であります。  次に、国家公安委員長としての適格性であります。  先ほど申し上げたように、山岡大臣は献金を収支報告書に記載していないという政治資金規正法違反があります。そのほかに数々の法令違反を犯しており、法を守らない人物を取り締まるべき立場の国家公安委員長として著しく不適格であります。  例えば、二年前の総選挙の際、電話作戦をした運動員二人に報酬を支払ったという公職選挙法違反があります。この件は、宇都宮地方検察庁に告発状が提出され、これを受理されて捜査中であると法務省も認めています。捜査を受けている人物が、捜査をする側の国家公安委員長という職に就いているのです。これでは公正な捜査などできるはずがありません。  さらに、山岡大臣の関連会社が舛添要一参議院議員の論文を含む複数の論文を盗用したという問題もあります。この関連会社は、栃木県真岡市の病院からコンサルタント料を受け取る代わりにレポートと称して論文を渡していました。ところが、この論文の一つは、舛添議員がホームページで公開した論文と一字一句同じだったのです。この論文も含め、レポートと称する五本の論文のうち四本が盗用でありました。このような遵法意識のかけらもない人物が国家公安委員長であってよいはずがありません。極めて不適格であります。  このように、山岡大臣は、消費者担当大臣、拉致問題担当大臣、国家公安委員長と、いずれの職にもこれ以上ないほどに不適格であります。ここまで来ると、野田総理の閣僚人事のキャッチフレーズである適材適所が冗談としか思えません。  更に言えば、山岡大臣にはほかにも数々の問題があり、そもそも国務大臣としての適格性に大いに問題があります。  先日行われたブータン国王夫妻を歓迎する宮中晩さん会に欠席したこともその一つであります。これは、先ほど問責した一川防衛大臣もしかりでありますが、宮中行事の重み、国賓をもてなすことの意味、閣僚の職責などが全く分かっていない、国務大臣としてあるまじき行為です。  さらに、閣僚の資産公開で、資産隠しをしたという疑惑も出てきました。自らの資金管理団体が入る事務所を、山岡大臣が設立し、妻が代表取締役を務める大里商会、旧名パレ・インターナショナルという企業の所有とすることで公開の対象から外しているのです。閣僚の資産公開は、家族名義も含めた資産を公開することで、資産全体が透明になるようにしています。この趣旨に照らせば、自分がつくった会社の名義にして資産を公開の対象から外すということは、資産隠しにほかなりません。  委員会質疑においても、驚くべき発言があります。去る十二月五日の衆議院予算委員会で、我が党佐藤勉議員の質問主意書について、佐藤議員はふだん一度も質問主意書を出したことがないとか、自分とJRが付き合っていることを誹謗中傷という趣旨だと答弁しております。これは佐藤勉議員に対するまさに誹謗中傷であり、国会法七十四条に規定する議員の内閣に対する質問権の規定を全く理解していない証左であり、国会議員としての資質さえ疑うものであります。  山岡大臣には、ただいま述べたような問題、問責決議案に記されているその他の問題、さらに記されていない問題まで含め、数え切れないほどの問題や疑惑が山積しております。とても国務大臣としての重責を担う資格はありません。自ら辞任しない以上、そして野田総理が山岡大臣を罷免しない以上、本院として問責せざるを得ません。  このように強く強く主張いたしまして、私の討論を終わります。(拍手
  72. 平田健二

    議長平田健二君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  73. 平田健二

    議長平田健二君) これより採決をいたします。  愛知治郎君外八十二名より、表決は記名投票をもって行われたいとの要求が提出されております。  現在の出席議員の五分の一以上に達しているものと認めます。  よって、表決は記名投票をもって行います。本決議案賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名の点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行
  74. 平田健二

    議長平田健二君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  75. 平田健二

    議長平田健二君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  76. 平田健二

    議長平田健二君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数        二百三十四票     白色票          百二十五票     青色票            百九票    よって、本決議案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名本号末尾掲載〕      ─────・─────
  77. 平田健二

    議長平田健二君) 今期国会の議事を終了するに当たり、一言御挨拶申し上げます。  西岡前議長の急逝によりまして、議長の重責を担うこととなりましたが、議員各位にはお力添えを賜りまして、厚く御礼申し上げます。  今臨時会では、東日本大震災からの復旧・復興に向けた熱心な審議が行われるとともに、国民生活にかかわる多くの課題について活発な議論が交わされました。  ここに、議員各位の御尽力に対し、敬意と謝意を表します。  内外の時局ますます多端な折、議員各位におかれましては、御自愛の上、なお一層御活躍くださいますようお祈り申し上げまして、御挨拶といたします。(拍手)  これにて散会いたします。    午後二時三十七分散会