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2011-12-06 第179回国会 参議院 外交防衛委員会 第5号
公式Web版
会議録情報
0
平成二十三年十二月六日(火曜日) 午前十時開会 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
福山
哲郎
君 理 事
風間
直樹
君 谷岡 郁子君 猪口 邦子君
佐藤
正久
君
山本
香苗君 委 員
一川
保夫
君 加藤 敏幸君 北澤 俊美君
佐藤
公治
君
榛葉賀津也君
山根
隆治
君 宇都 隆史君 岸 信夫君
島尻安伊子
君
山本
一太君
山本
順三君
山口那津男
君 小熊
慎司
君 舛添 要一君 山内
徳信
君
国務大臣
外務大臣
玄葉光一郎
君
防衛大臣
一川
保夫
君
国務大臣
(
内閣官房長官
)
藤村
修君 副
大臣
外務
副
大臣
山根
隆治
君
防衛
副
大臣
渡辺
周君
大臣政務官
防衛大臣政務官
下条
みつ君
事務局側
常任委員会専門
員 矢嶋 定則君
政府参考人
内閣
府
国際平和
協力本部事務局
長
羽田
浩二
君
外務大臣官房審
議官
石井 正文君
外務省中東アフ
リカ局アフリカ
審議官
草賀
純男君 ───────────── 本日の
会議
に付した案件 ○
政府参考人
の
出席要求
に関する件 ○
外交
、
防衛等
に関する
調査
(
自衛隊
による
国際平和協力活動等
に関する件 ) ○
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本
国
政府
と
ロシア連邦政府
との間の
協定
の
締結
に ついて
承認
を求めるの件(第百七十七回
国会
内 閣
提出
、第百七十九回
国会衆議院送付
) ○
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本
国
政府
と
大韓民国政府
との間の
協定
の
締結
につ いて
承認
を求めるの件(第百七十七回
国会内閣
提出
、第百七十九回
国会衆議院送付
) ○
原子力
の開発及び
平和的利用
における
協力
のた めの
日本国政府
と
ベトナム社会主義共和国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件 (第百七十七回
国会内閣提出
、第百七十九回国
会衆議院送付
) ○
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本
国
政府
とヨルダン・
ハシェミット王国政府
との 間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件(第 百七十七回
国会内閣提出
、第百七十九回
国会衆
議院送付
) ─────────────
福山哲郎
1
○
委員長
(
福山哲郎
君) ただいまから
外交防衛委員会
を開会いたします。
政府参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
外交
、
防衛等
に関する
調査
のため、本日の
委員会
に、
理事会協議
のとおり、
政府参考人
として
内閣
府
国際平和協力本部事務局長羽田浩二
君外二名の
出席
を求め、その説明を
聴取
することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
福山哲郎
2
○
委員長
(
福山哲郎
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
福山哲郎
3
○
委員長
(
福山哲郎
君)
外交
、
防衛等
に関する
調査
のうち、
自衛隊
による
国際平和協力活動等
に関する件を議題とし、
質疑
を行います。
質疑
のある方は順次御
発言
願います。
風間直樹
4
○
風間直樹
君 今日は、まず
外務省
に最初に
お尋ね
をさせていただきたいと
思い
ます。 十一月の二十二日から二十三日にかけまして、
中国海軍
の
艦艇
計六隻が
沖縄本島
と
宮古島
の間の
公海
上を
東シナ海
から
太平洋
に向けて通過したと
報道
されています。この事実
関係
の
確認
と、これに対して
外務省
としてどのように
認識
をし、またどのように考えていらっしゃるか、
お尋ね
をいたします。
山根隆治
5
○副
大臣
(
山根隆治
君) 今お話がございましたように、十一月の二十二日から二十三日にかけまして、
中国海軍
の
艦艇
六そうが
東シナ海
から
太平洋
に向けて、
沖縄本島—宮古島
間の
公海
上を通過したものと
承知
をいたしております。また、これらの六そうは、十二月一日午後までに
沖縄本島—宮古島
間の
公海
上を
太平洋
から
東シナ海
に向けて通過したものと
承知
をしております。 いずれの場合につきましても、
国際法
に違反する
行動等
は
確認
をされていないものというふうに
認識
をいたしております。
我が国周辺海域
における
中国艦艇
の
動向
を含めまして、
中国軍
の
動向
について、
我が国政府
として引き続き注視していきたいというふうに考えております。 いずれにいたしましても、
中国
の
国防政策
や
軍事力
については、その
透明性
を一層高めていくことが望まれるわけであります。
我が国
といたしましても、
安全保障分野
における様々な
対話
や交流を通じて、引き続き
中国
に対して働きかけをしていく、そういう考えを持っているところでございます。 以上です。
風間直樹
6
○
風間直樹
君 ちょうどこの両日は、
玄葉外務大臣
が北京を訪問されて
楊潔チ外相
と
会談
された、まさにその当日であります。同時に、さきの
外務大臣
、
松本剛明大臣
がやはり
中国
で
先方
の
政府首脳
と
会談
されたときにも同様のことが起きたと、このように聞いているところであります。
日本
の
政府首脳
や
外務大臣
が
中国
を訪れて
先方
の
政府首脳
と
会談
をする、まさにそれにぶつけるかのようにこのような
中国海軍艦艇
の
日本近海公海
上の通航が行われる。このことに関して、当然、
外務大臣
として何らかの御
見解
あるいは何らかの
思い
をお持ちでいらっしゃると
思い
ますが、
玄葉大臣
、その点いかがでございましょうか。
玄葉光一郎
7
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) このような
行動
は二〇〇八年にもございました。また、二〇〇九年の六月にもたしかあったというふうに
記憶
をしているところでございます。
国際法
には違反しないということでございます。ただ、
先ほど
も
山根
副
大臣
から話がございましたけれども、当然こういった
行動
については注視をしていく必要がございます。また、だからこそ、
海洋機関
間、
海洋機関
といっても様々あるわけでありますけれども、こういった
海洋機関間同士
の
信頼醸成
というものを高めていかなければならないということで、そういった
相互信頼関係
を構築するための
対話
の
プラットホーム
というか
枠組み
というものをつくろうではないかということを
日本側
から提案をしているところでございまして、そういった
プラットホーム
が立ち上がるということが私としては
一つ
の前進であるというふうに考えているところでございます。
風間直樹
8
○
風間直樹
君 今回の事案に触れて、私は二つのことを感じました。 一点は、
中国海軍
によるこうした
ケース
が起きた場合に、やはり
日本政府
としての
立場
で、これは
中国首脳
との
会談
の場でも結構ですし、またほかの場でも結構ですが、何らかの
不快感
を
先方
に伝えるということが必要だろうということであります。
日本
の
政治文化
、
日本
の
社会文化
の中では、何か
自分
の気に障ることが起きた場合に、余りそれを強い
言葉
、強い
文脈
で
相手
に対して伝えるということは、どちらかというと
日本
の
文化
、慣習からしてはばかられることだと私は
思い
ますが、ただ、
外交
上は、
相手国
の
政治文化
、
相手国
の
政治文脈
に照らして、こちらがどのような
言葉
を用いるか、あるいはどのような
言葉
を伝えるか、それを
判断
することも極めて重要だと
思い
ます。特に
中国政府
を
相手
とする場合、このことは
外交
上極めて大切だと
思い
ます。 したがいまして、
日本政府
におかれましては、今後も恐らくこういう
事態
が生ずる
可能性
があると
思い
ますので、そうした機会が起きました場合には断固としてそれに対する
不快感
を
先方
に伝えると、その上で
相手
のこうした
行動
を抑止すると、こういうことも必要ではないかということをまず申し上げたいと
思い
ます。いかがですか。
玄葉光一郎
9
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) どのような場で、どのようなルートで、あるいはどのような
レベル
でそういったことを言うかということがまさに
一つ
の
判断
なんだろうというふうに思っていまして、今回のこともある
レベル
におきまして当然
対話
が行われていると。そういったことも含めて、
質問趣旨
のことも含めてですね、御
趣旨
のことも含めてそういう
対話
が行われているというふうに
理解
をしていただいて結構でございます。
風間直樹
10
○
風間直樹
君 ありがとうございます。 もう一点ですが、
外務大臣
、昨年のこの
尖閣諸島付近
における漁船の
衝突事件
以来、私はどうも、
中国政府
が果たして
中国
の軍を十分コントロールできているのかどうか、この点に懸念を持っております。今回の
ケース
も、恐らく
中国政府首脳
の意思、意図とは別のところで
中国
の
海軍
が
行動
したという面も否めないだろうと思っています。この点に対して
外務大臣
の御
認識
を伺いたいのが一点。 同時に、もう
一つ
、もし今
指摘
したことが事実であるとすれば、
日本政府
としては、
不測
の
衝突
といった
事態
に備えて、
中国政府
とそういう
状況
をあらかじめ防止する様々な
法的措置
あるいは
対話
の
枠組み
、こういったものを整備することが必要だろうと
思い
ますが、以上二点について御
見解
を伺います。
玄葉光一郎
11
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) もう率直に申し上げますと、そういう
問題意識
を私も持っているものですから、
日本側
から
先ほど
も申し上げたような
対話
の
プラットホーム
をつくろうではないかということを持ちかけているということなんです。本当に、
先ほど
もこれも申し上げましたが、
海洋機関
と一口に言っても様々あるわけですよね。ですから、
政治レベル
もハイ
レベル
もそうでありますけれども、
事務レベル
も含めて、
幾つ
かの段階でそういった
対話
の
プラットホーム
がつくられて、それらがスタートするということが非常に大切なことであるというふうに考えております。 それと同時に、いわゆる
不測
の
事態
ということが本当に起きてしまったということも含めて想定すれば、俗に
トップ同士
のいわゆる
ホットチャンネル
が、
ホットライン
があるというふうになっているんですけれども、本当にそれがどこまでこれまでの間機能しているのかどうなのかというのは、全ての国の
一般論
で申し上げますけれども、
ホットライン
であることだと思うんですね。 ですから、やっぱりそういったことについてしっかり機能するようにしていくということは非常に大切なことであるというふうに思って、私の
立場
で
行動
しているというふうに
理解
していただければと
思い
ます。
風間直樹
12
○
風間直樹
君 そうした
環境整備
に向けて
外務省
としても一層の御尽力をお願いしたいと
思い
ます。 次に、
PKO
五
原則
について
防衛省
に
お尋ね
をいたします。 いわゆる九二年に作成された
国際平和協力法
における
PKO参加
五
原則
、このうち、今日は一と二について
お尋ね
をしたいと
思い
ます。 この五
原則
の一は、
紛争当事者
の間で停戦が成立していること。そして、二は、
当該平和維持部隊
が
活動
する地域の属する国を含む
紛争当事者
が、
当該平和維持部隊
の
活動
及び
当該平和維持部隊
への
我が国
の
参加
に
同意
していることであります。しかし、
PKO派遣そのもの
が、この第二次
世界大戦
以降の六十年間で、いわゆる
紛争
あるいは戦争の変質により
変化
をしてきたということが度々
指摘
されているところであります。
原則
の今申し上げた一と二については、全ての
当事者
による
我が国
の
参加
への
同意
という
基礎
に基づいて運用されているところでありますが、この全ての
当事者
の
合意
、
同意
というものを取り付けること自体が今日の
国際環境
の中で厳しく難しくなってきていると、こういう
指摘
が多々あります。 そこで、全ての
当事者
ではなく、主要な
当事者
による実効ある
和平合意
の存在を
基礎
として、この
原則
の弾力的な解釈が必要になると、このような声が今日多数出てきているところであります。この点について
防衛省
の御
見解
を
お尋ね
します。
一川保夫
13
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
先生
今御
指摘
の、この
PKO参加
五
原則
に関する
議論
というのは、
国会
の場でもいろいろと今日まで
議論
されてきておりますし、また、今の
政府
の中でもこの
PKO
の在り方に関する
懇談会
というものを設けながら
検討
してまいっております。 そういう中で、
先生
の今御
指摘
の件も含めて、我々は、この
国際平和協力法
における
PKO
五
原則
の
内容
についてはしっかりと
問題意識
を持って引き続き
検討
をしてまいりたいと。これは、我々
防衛省
としましても、昨年の
防衛大綱
の中にもそういう考え方を盛り込んでおりますので、しっかりとまたこれからも引き続き
議論
をして
方向性
を出していきたいと、そのように思っております。
風間直樹
14
○
風間直樹
君 この五
原則
については、当然時代の
変化
に応じて、あるいは国連の
内部
における様々な意見、
議論
の
変化
に応じて、
我が国
としても対応が求められるところであります。 私は、最近の
我が国政府内部
あるいは
国会
での
議論
を踏まえて、そろそろこの五
原則
を見直す、そうした機が熟してきているのではないかという感を強くしております。今日も、この後多くの
先生方
から同様の
指摘
が出るかと
思い
ますが、是非とも
国会
でも一層
議論
を深めて、しかるべき時期にやはりどのように変えるか決断をする、そのような
判断
をしなければならないと思っております。
防衛省
におきましても引き続きの御
検討
をお願い申し上げまして、私の
質問
を終わらせていただきます。
佐藤正久
15
○
佐藤正久
君 自民党の
佐藤正久
です。 まず、
官房長官
にお伺いします。
鳩山
前首相が昨日、講演の中で、
普天間移設
に関して
辺野古
以外を探す努力を
官邸主導
でやるべきだというふうに注文を付けました。
環境影響評価
を出す直前にこの
民主党最高顧問
の
発言
、
官房長官
、どう
思い
ますか。
藤村修
16
○
国務大臣
(
藤村修
君)
報道
でその
発言
は
承知
しておりますが、党の
最高顧問
といえ
議員
の一人の御
発言
なので、一々私の方からはコメントさせていただきません。
佐藤正久
17
○
佐藤正久
君 そんな無
責任
なことが通ると
思い
ますか。
沖縄
の人を含めて我々もあきれ果てていますよ。いいかげんにしてくれと、そういう
思い
ですよ。
官房長官
、
沖縄
を愚弄したのはあなた
たち民主党
なんですよ。当てもなく国外、最低でも
県外
というふうにあおっておいて、そしてやっぱりこれは方便でしたと
辺野古
に戻って、昨年の五月に
辺野古
で
閣議決定
をしたのは、
民主党政権
になってその
中心
が
鳩山
さんなんですよ。それなのに、また
辺野古
以外を探せ、しかも、さらに私は
日米関係
をぐちゃぐちゃにしてないと。私からすると、
鳩山
さんの頭の中とか
民主党政権
の中はぐちゃぐちゃですよ。
官房長官
、やっぱりあなたは
沖縄
の
関係閣僚会議
の
中心メンバー
ですから、
鳩山
さん呼び付けて厳しく指導すべきですよ。それがあなた方の
責任
ですよ。違いますか。
藤村修
18
○
国務大臣
(
藤村修
君) 御
承知
のとおり、
政府
と党という
立場
の違いがございます。今、私は
政府
の
立場
で党の中のそういう御
発言
について何か呼び付けて云々と、そういうことではないと思っております。
佐藤正久
19
○
佐藤正久
君 だから
沖縄
の人はあなた
相手
にしないんですよ。 いいですか。
鳩山
さんは違うことを言う、
沖縄選出
の
民主党議員
は
辺野古反対
と言う、
沖縄
の
民主党県連
も
反対
と言う、片や、
野田政権
は
辺野古
と言う、もう
環境影響評価
を出そうとする、
一川防衛大臣
は
責任
を取ろうとしない、こんな
状況
で
環境影響評価
を
沖縄
県に押し付ける、そういうふうにみんな映りますよ。いいかげんにしてくれ、
自分
のところをまず
政府
・与党として固めろ、そう
思い
ませんか。
藤村修
20
○
国務大臣
(
藤村修
君) 今日までも申し上げてきましたとおり、
普天間飛行場代替施設
の
環境影響評価書
について今お触れになったんで、これは年内にも
提出
できるよう準備を進めており、今後、
沖縄
の御
理解
も求めながら、法令にのっとって適切に進めていきたいと思っております。 それから、党との
関係
においては、例えば今、
沖縄選出
の
議員
さんなんかもこれは
政府
の
立場
でも
様々相談等連絡
は取り合っておりますので、それはもちろんやっていくことは必要だとは思っております。
佐藤正久
21
○
佐藤正久
君 やるのが当たり前なんですよ。それが
責任
と
覚悟
なんですよ。そんな、あなた方が
覚悟
も、
責任
を取らない、そういうことでこの問題進むわけないじゃないですか。全然、
沖縄
との
信頼関係
、これはできないと
思い
ます。 この件については、また
同僚議員
も
質問
ありますし、私も後ほどまた
官房長官
に、
一川大臣
のやり取りを終えた後、再度
確認
します。 それでは、
文民統制
についてお伺いします。
防衛大臣
、
PKO
においては
文民統制
が非常に大事です。
大臣
、
文民統制
の
対象
は
自衛官
ですか、
自衛隊員
ですか、どちらですか。
自衛隊員
と
自衛官
の違い、分かりますか。
一川保夫
22
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私は、全体がその
対象
にして私自身は
判断
したいというふうに思っております。(
発言
する者あり)あっ、
自衛隊
です。
佐藤正久
23
○
佐藤正久
君 秘書官からささやかれないと答えられない、だから駄目なんですよ。 だから、今回の
沖縄
の前
防衛局長
、
田中局長
、彼もあなたの
文民統制
の
対象
なんですよ。まさに
普天間移設
問題における
沖縄
の最前線の
現地指揮官
ですよ。彼が今回不適切な
発言
をしたと、
本人
も認めておられるように。その原因はやっぱり
大臣
のガバナンスの弱さ、
大臣
としての自覚の弱さ、ここにもあると
思い
ますよ。
大臣
、今配りました
資料
、
配付資料
を見てください。 これは、
現地指揮官
の
田中局長
を
東京
に呼び戻して、直接会って
懇談内容
を
確認
して、その結果を
記者
の
方々
に配付した
資料
です。
防衛省
が作った
資料
です。ところが、
防衛省
のこの
資料
にはありませんけれども、
田中局長
は、
米軍普天間基地移設
の
必要性
、これを説明するために
薩摩藩
の
琉球侵攻
について言及しています。なぜ、
防衛省
はこの
局長発言
、
薩摩
の
琉球侵攻
、この部分をあえて削除したんですか。
一川保夫
24
○
国務大臣
(
一川保夫
君) これは、
本人
を
東京
に来ていただいて事実
関係
を
確認
したときの結果を整理したものだと
思い
ますけれども、我々も
先生
御
指摘
のようなことが一部
報道
に載っているということもあって
本人
に
確認
をしたわけでございますが、
本人
はそういう明確な
記憶
がないということでございましたので、最終的にこの中には確実に記載することがちょっとできなかったということでございます。
佐藤正久
25
○
佐藤正久
君 これは完璧に隠蔽ですよ。みんな聞いているんですよ。
記者
の人にインタビューしたらいいじゃないですか。実際、
報道
で数社が
報道
しているんですよ。全然まともに
事情聴取
していないわけじゃないですか。何で
沖縄
の
米軍
の
必要性
を説明するときに
薩摩藩
の
琉球侵攻
を例に出さないといけないんですか。
大臣
、何でこういうのをあえて隠すんですか。
沖縄
の方の怒り、これを考えてわざと隠蔽したんじゃないんですか。まともに
記者
の人に聞けばいいじゃないですか。これ、大事な話なんですよ。
大臣
、ちゃんと何で
確認
しないんですか、これを。
一川保夫
26
○
国務大臣
(
一川保夫
君) いや、我々は隠蔽したということは、そういうつもりでは全然ございませんし、
本人
に対して事実
関係
を
確認
したときの結果がここに記載しておるとおりでございます。
佐藤正久
27
○
佐藤正久
君 これは非常に大きな問題で、
沖縄
の人の心、これを傷つけるような問題なんですよ。
現地
の
指揮官
が、
普天間基地
の
必要性
を言うために、四百年前の
薩摩
の
琉球侵攻
を例に挙げて、
沖縄
が弱いから攻められたんだと、だから
米軍
が必要だと、こんな理屈ありますか。
大臣
、もう一度
田中局長
に
確認
をし、また同席をした
報道
の
方々
に
確認
して、事実をやっぱり国民の前に明らかにしてくださいよ。それが
文民統制
でしょう。
大臣
、
大臣
が
文民統制
の
責任者
なんですよ。
大臣
がそこから逃げてどうするんですか。
一川保夫
28
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 我々も引き続き
本人
から事実
関係
の
確認
というものは継続してまいりたいとは思っております。ここに書かれていることは、
先生
御
指摘
のように、我々としては、
沖縄県民
の
皆さん方
に対して大変申し訳なかったという面で、先般もおわびをしながら、これからの
信頼回復
に向けて更に気を引き締めて努力したいということを知事さんにも県議会の方にも申し入れたということでございますので、その辺りはひとつよろしく御
理解
をお願い申し上げたいと思っております。
佐藤正久
29
○
佐藤正久
君
理解
できるわけないでしょう。
官房長官
、
一般論
としてお伺いします。
沖縄
の
米軍
の
必要性
を言うために、
薩摩藩
が
琉球
に侵攻した、
沖縄
が弱いからやられた、だから
米軍
が必要だ、こういう論理、
政府
の人間の
発言
として、これは
一般論
ですよ、これは適当だと
思い
ますか。
藤村修
30
○
国務大臣
(
藤村修
君) まず、
一般論
を言う前に、今
防衛大臣
の下で
調査
をされた中でそういうことが、
報道
は一部されているにしろ、事実としてはなかったということだったんで、それはそのとおり私は受け止めざるを得ないと
思い
ますが、
一般論
は控えさえていただきます。
佐藤正久
31
○
佐藤正久
君 そんな言い方ないですよ。じゃ、これは事実
関係
はなかったというのが
政府
の今
見解
ですか。
官房長官
、
官房長官
が今言ったんです。
官房長官
が
政府
としてなかったと認めたんですね。
藤村修
32
○
国務大臣
(
藤村修
君) 私が
報告
を受けているところは、ここに
先生
がお出しになった紙の範囲でございます。
佐藤正久
33
○
佐藤正久
君 じゃ、なかったということじゃないじゃないですか。
報告
を受けているということじゃないですか。訂正してください。
藤村修
34
○
国務大臣
(
藤村修
君) 私はこの
報告
を受けているということであって、あったかなかったかについて今私が直接的にお聞きをした話ではありませんので、それはお答えすることは無理だと
思い
ます。
佐藤正久
35
○
佐藤正久
君
官房長官
、みんな見てますよ、これ。
官房長官
が言ったんですよ、なかったって。何言っているんですか。しっかりこれは
調査
をして、事実
関係
把握しないと駄目ですよ。
防衛大臣
、この
薩摩
の
琉球侵攻
というのが一連の
沖縄
の
方々
の原点なんですよ。 じゃ、
一般論
としてお伺いします。
琉球処分
、これについて
大臣
はどのような
見解
をお持ちですか。
一川保夫
36
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
先生
から事前に何の通告もない話なんですけれども、私は
田中
前
局長
のそういうことに関するいろんな
報道
が一部
報道
されたのは
承知
いたしておりますけれども、そのことについては、
先ほど
言いましたように、ここに記載されている以外の事実
関係
について、あるかなしかということについては引き続き
確認
を続けてまいりたいというふうに思っております。
佐藤正久
37
○
佐藤正久
君 じゃ、
官房長官
がなかったということと違うじゃないですか、
確認
する。さらに、
琉球処分
はどうなんですか。どういう
見解
ですか、
琉球処分
。知らなかったら知らないでいいです。
大臣
、
大臣
に聞いている。
渡辺周
38
○副
大臣
(
渡辺周
君) これは、
田中局長
については
大臣
が
聴取
をされた後に私と
下条政務官
で五十分ほどお会いをしました。そして、
琉球
新報を始め
幾つ
かに
報道
されていることについて
一つ一つ
をただしました。 例えば、レンタカーを借りるお金があったらどうであったとか、あるいは
日米
の
審議官級
でというようなことがありました。これは全部言ったのかと言ったら、
本人
は
記憶
にないの一点張りなんです。そんなことはないだろうと、
思い
出せるだけでもいいから言ってくれと言っても、
記憶
にないというのが現状でございます。 ですから、言った言わないについては
記憶
がないということでございまして、この点について大分問いただしましたけれども、それが事実でございまして、決して私どもが何かを隠蔽していることではございません。
佐藤正久
39
○
佐藤正久
君 全然、
官房長官
の答弁と違うし、真面目に
調査
していませんよ。何で
事情聴取
の
対象
が
局長
だけなんですか。オフレコの
懇談会
にほかの
現地
職員、同席していませんでしたか。しているじゃないですか。マスコミの人にも聞いていないじゃないですか。いいかげんなんですよ、
調査
が。これは大きな問題なんですよ。
大臣
は
琉球処分
も知らない、普通、
薩摩
の侵攻、これはやっぱり
沖縄
の
方々
、大きな傷となっていますよ。そこから実は
琉球処分
が始まったんですから、原点が。そんなことも分からずに
普天間基地
問題、
沖縄
の人の心に寄り添う、
一川大臣
にはやっぱり本当に担当としての私は資質的に大きな問題があると
思い
ますよ。 しかも、本当に真剣になったら調べますよ。同席した
防衛省
の職員、それもあなたの
文民統制
の配下にいる方ですよ。何で
調査
しないんですか。全くあなたたちのやり方は、これ隠蔽と言われても仕方ないですよ。これが
現地
の
PKO
の部隊で何か事象があったときに、
現地
の発表とあなたの発表とが違ったら、これ大問題になりますよ。命にかかわる問題でもあります。しっかり
調査
しないと駄目ですよ。 本当にそれ、びっくりします。真面目に調べていない。この
薩摩
の
琉球侵攻
というものの重さ、これが全く分かっていない。それを
米軍
基地の
必要性
に使う。この感覚はあきれますよ。私は
防衛省
にいた人間として悲しいですよ。こんな感覚持っていませんからね。本当悲しいですよ。 さらに、
田中局長
はこうも
発言
していると
報道
されています、数社で。いいですか。政治家は分からないが
審議官級
の間では、来年夏までに
米軍
普天間飛行場の移設問題で具体的な進展がなければ
辺野古
移設はやめる話になっている、普天間は何もなかったかのようにそのまま残る。これはどういうことですか。
大臣
無視じゃないですか。内局の
審議官級
ではこういう話が進んでいる、そういうふうにみんな
思い
ますよ。何が
文民統制
だ。 これ、真面目に
調査
する。この部分も含めて、
大臣
、しっかり
調査
してくださいよ。
一川保夫
40
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今お話しのその件は我々も、非常に重要な問題をはらんでおりますので、それは省内でしっかりと
調査
をしていきたいというふうに思っておりますし、今もいろいろとやらさせていただいております。 ただ、事実
関係
としては、そういうことは省内では一切ございません。
佐藤正久
41
○
佐藤正久
君 それも怪しいですよ、どこまで調べたか。みんな
記憶
にないと言ったら、みんなそう言い逃れますよ。もう
審議官級
の間では、政治家がどうしようが、来年夏までに動かなかったら
辺野古
そのままと決めている。
現地
の
指揮官
が言っているんですよ。普通の人が言ったんじゃないですよ。
現地
の最前線の
普天間移設
の
責任者
がそう言っているんですよ、
局長
が。これはめちゃくちゃ重い話ですよ。政治家なんか要らない、
大臣
なんか要らない、俺たちはもう決めているんだと。
官房長官
、これが事実だったらどう考えます、
沖縄
。非常に政治家をばかにしている話でしょう。どう
思い
ます、これ。本当に大きな問題ですよ。違いますか。
藤村修
42
○
国務大臣
(
藤村修
君) 私の方からは、
大臣
に対しましては、とにかく様々な
報道
があると、これをしっかり
一つ一つ
聞きただしてほしいと。それで出てきたのが、この十一月二十九日の時点でのこのペーパーではございます。 今おっしゃっていること、そういうことが本当にあるのかどうか、これはやっぱり私は更に調べてほしいと、こういう態度でございます。
佐藤正久
43
○
佐藤正久
君 今
防衛大臣
の
発言
の何か議事録見たら、みんな、私が
沖縄
ならかちんときましたよ。
文民統制
の方は、これは大事な問題だからしっかりやっていますね、
薩摩
の
琉球侵攻
の方は軽く見ていると、そういうふうに取られます、今の
発言
は。
大臣
は
自分
の自覚がやっぱり足らない。今日の朝の
記者
会見でも、
防衛大臣
として本来の
責任
を問われるような致命的な失敗はしていないと。全然反省もしていないじゃないですか。何で、開き直ってどうするんですか、今。そんなこと今
記者
会見でわざわざ、
沖縄
の
方々
に今謝ると言いながらも開き直っている。おかしいですよ。だから、
大臣
がそんな感じだから足下の内局の方の
審議官
が勝手に決めている、そういうことをまさに最前線の
指揮官
が言っているんですよ。こういう状態ではとても
PKO
、南スーダン、本当に
文民統制
できますか。
一川大臣
、今、南スーダンへの施設部隊の派遣がいろいろ準備していると言われています。南スーダンの
PKO
派遣における
文民統制
、どのようにして確保するおつもりですか。
一川保夫
44
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 南スーダンに対する、もう既に司令部要員は派遣させていただいておりますけれども、施設部隊を派遣に当たってのいろんな手続というのはこれからでございますが、しっかりと我々も
現地
においてその
責任
が果たせるような環境づくりなり、そういう手続をしっかりと踏まえていきたいというふうに思っております。
佐藤正久
45
○
佐藤正久
君
質問
に答えてください。どうやって南スーダン
PKO
で
文民統制
を確保するおつもりですかって聞いたんです。
文民統制
の話を聞いているんですよ。
一川保夫
46
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 我々は今、
先ほど
もちょっと話題に出ましたように、
PKO
法の、そういった根拠法という法律というのはございますから、そういう法律に基づいて、我々自身は、私自身がこういう
防衛省
・
自衛隊
の
責任者
であるという観点からしましても、最終的には私のそういった
責任
で、これは
PKO
の扱いは
内閣
府全体で最終的には決めることではございますけれども、
自衛官
の、
自衛隊
のそういった施設部隊も絡む問題については私自身しっかりと
責任
を持って
判断
をしてまいりたいと、そのように思っております。
佐藤正久
47
○
佐藤正久
君
大臣
の今の答弁を見た
自衛官
はみんながっかりしていますよ。
大臣
が
文民統制
を本当に分かっていないんですね。
自分
から自ら素人と言われていましたけれども、今
文民統制
をいかに担保するか、それは
協力
法に基づいて事前の
調査
をやったり実施計画作ったり、あるいはこれから
国会
の
議論
をやったり、派遣に行く前には隊長と
大臣
の頭を合わせないといけない。私も派遣されるときは石破
大臣
と何回も、ここについてはこうやる、これはこうやると、いろんなことをすり合わせて、じゃ
現地
はここまでだったらおまえでやっていい、ここから先は俺のところにちゃんと
報告
をしろということを全部やって
文民統制
を取っていくんじゃないですか。そこを詰まったり、
大臣
、あるいはそこをとんちんかんぷんな答えをやってもらったら
文民統制
が担保できないんですよ。全然、今、
一川大臣
の下で南スーダンの
PKO
、
文民統制
がしっかり取れるというふうには全く
理解
できません、今の話だと。 いいですか。これまでの
一川大臣
の
発言
をおさらいします。就任時、就任のときには、
自分
は
防衛
の素人だ、素人が行うのは
文民統制
だと、
一つ
。二つ目、事故が発生した小松基地には行かず、民主党の石川県連のパーティーに行った。さらに、そのパーティーで受けを狙って、来賓の前原政調会長を指して、
防衛大臣
の私より
防衛
に詳しいと言ってひんしゅくを買った。四つ、
沖縄
の仲井眞知事に空自の小松基地と
普天間基地
を同一視して知事にあきれられ、知事から
玄葉大臣
の方に苦言を呈された。五つ、ブータン国王の宮中晩さん会を欠席をして
民主党議員
のパーティーに行き、こちらの方が大事だと言った。六つ、手が足らなくなりました。ブータン国王に申し訳ないと言いながら、ブータン国王の名前も知らない。心がありません。
田中
前
局長
の女性に
不快感
を思わせる
発言
があった。次に八つ目、
沖縄
に謝罪に行って、その
沖縄
の会見で、今回の
局長発言
で更に大きな荷物を背負った。
自分
が被害者みたいな
発言
を言う。全然
当事者
意識がない。九つ目、
事情聴取
が中途半端、全然まともな回答を国民に示していない。こういう状態が続いている。 誰が見ても、
一川大臣
、
大臣
としての自覚、ガバナンス、
文民統制
ができていない。その原因は、
自分
の
大臣
としての資質、自覚、こういうものにあると
思い
ますよ。だから、見ていて非常に何か哀れな感じがします。我々もこういうふうに
大臣
といろいろやり取りする、本当に心苦しいですよ。でも、それをやらないといけない。自らお辞めになる
覚悟
はありませんか。
一川保夫
48
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今
先生
幾つ
か御
指摘
になりましたけれども、私は一々そういうことに弁解をいたしませんが、ただ、事実と違うことが
幾つ
か含まれているということは私としてはやはり言わざるを得ないわけですけれども、その素人に関する
発言
というのは、私は
大臣
に就任してからの
発言
じゃございません。 それと、
沖縄
県知事とのいろんな話合いの中で、今ちょっと表現がございましたけれども、それはこれから
信頼回復
するためのその重荷という表現として私は使わさせていただきました。そういうことをいろんな角度から見ればそういうふうに解釈される方もいらっしゃるかもしれませんけれども、私の気持ちは、素直に
沖縄県民
の
皆さん方
に謝罪をし、おわびを申し上げて、そして
沖縄県民
の抱えている懸案事項に今回のいろんなことを教訓にしながらしっかりと乗り越えていきたいという気持ちで話をさせていただいたつもりでございます。
佐藤正久
49
○
佐藤正久
君
大臣
の今日のやり取りを聞いても、もう少し
大臣
から具体的ないろんな答弁があるかと
思い
ました。まともに
調査
もしていないし、
文民統制
のことも分かっていない。ましてや
琉球処分
の重さとか、あるいは
薩摩
の
琉球侵攻
のこの痛みというのを分かっていない。反省も十分していないような
発言
をしている。とても私は、
一川大臣
の下で本当に南スーダン
PKO
とかFXの選定が十分できるとは思わない。
防衛
副
大臣
の
渡辺周
大臣
だって、ずっと
防衛
関係
でいろいろある会では一緒にやらせていただきました。専門家はいっぱいいますから、
大臣
じゃなくてもそこは対応できると
思い
ますよ。 ここは
大臣
自ら、やっぱり
沖縄
の方、いろんなことを考えても身を引くべきだというふうに
思い
ます。
官房長官
、
内閣
としてやっぱりここは英断をすべきではないですか。
藤村修
50
○
国務大臣
(
藤村修
君) 様々言動がございましたが、その都度説明を尽くしていて、あるいは正すべきは正している、これからも必要な説明はされていくと、そのように考えております。 今おっしゃったように、今後、様々大きな問題を抱えた
防衛大臣
として、是非脇を締め、襟を正して職務に励んでいただきたいと、このように考えております。
佐藤正久
51
○
佐藤正久
君
官房長官
、かばえばかばうほど連帯
責任
の結果
責任
が出てくるんですよ。今日ずっと
官房長官
の
発言
も全然人ごとなんですよ。
沖縄
のことを考えたら、本当にしっかり
調査
をしろと
官房長官
として
防衛大臣
に命じるのは当たり前じゃないですか。
報告
を受けています、全然
当事者
意識がない。どれだけの今大きな
反対
運動が、
沖縄
の方が傷ついているか、
官房長官
、本当に
理解
していないですよ。
沖縄
の知事が言われているのは、
民主党政権
の中に本当に心を開いて、胸襟を開いて話をできる、信頼できる閣僚がいないと、そこが一番根幹な問題なんですよ。そういう中で
環境影響評価
を一方的に押し付ける、これがどういう影響をもたらすか。この辺りについてはまた次回の
委員会
で
同僚議員
からやってもらいますけれども、ここは深刻に考えていただきたい。この
報道
でなされている
局長
の
発言
内容
と
防衛省
が今出しているもの全然違う、隠蔽しているとしか思えないような感じになってしまう、大きな問題をはらんでいる、こういう
状況
。これが解決しないまま
環境影響評価
なんか出せませんよ。
大臣
、しっかり
調査
をやってこの事実
関係
を解明しないと、
環境影響評価
、
沖縄
に出せないというふうに
思い
ませんか。
一川保夫
52
○
国務大臣
(
一川保夫
君) この事実
関係
については引き続き我々は
調査
させていただくということは
先ほど
もお話ししました。 その
環境影響評価
のいろんな手続等の問題については、今回のこの事案も含めて、大変、
沖縄県民
の、あるいは
沖縄
県当局、各自治体の
皆さん方
の厳しい反応があるというのは我々も
承知
いたしておりますので、それをしっかりと受け止めさせていただく中で、これからのいろんな手続等については適切に
判断
をし、
内閣
を挙げて努力してまいりたいと、そのように思っております。
佐藤正久
53
○
佐藤正久
君 抽象論はいいんですよ。大事なことは、
環境影響評価
を出す前にしっかりと、今回の
田中局長
の
発言
、この
内容
を
調査
をして、それを国民に、
沖縄県民
に説明すると。それをしないまま
環境影響評価
を出したら駄目ですよ。
環境影響評価
を出すというその手続の中に、しっかりと
調査
をして
防衛省
としての
見解
を出す、これをここでお約束してくださいよ、国民に。
一川保夫
54
○
国務大臣
(
一川保夫
君) これは、我々は
本人
に対するいろいろな事実
関係
の
調査
はそのまま継続いたしますけれども、
本人
自身も当然あるタイミングでは
沖縄
へ行って謝罪をするという機会もセットしたいというふうに
思い
ますし、また我々も当然今回のことについてはしっかりと受け止めさせていただいて、そういう中で、
沖縄県民
のできるだけ御
理解
の中で物事を進めていくということは知事さんとのお約束でもございますし、そういう面では、私は、今
先生
御
指摘
のとおり、我々もしっかりと
問題意識
を持って対応をしてまいりたいと、そのように思っております。
佐藤正久
55
○
佐藤正久
君 今、じゃ私の
指摘
のとおりということは、この事実
関係
を
確認
をしてしっかり説明をしないと
環境影響評価
は出さないということでいいですね。
一川保夫
56
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 我々は最大限その事実
関係
というものは掌握するように努力したいというふうに思っております。
佐藤正久
57
○
佐藤正久
君 これは当たり前の話なんですよ。私に言われなくても、自ら
文民統制
をやる
大臣
としてやるのは当たり前なんですよ。しかも、そこには
局長
だけではなく、その
防衛
局の
報道
関係
、広報
関係
の担当者もいたわけでしょう。周りにマスコミの方もいたわけですよ。やろうと思ったらやれるんですよ。
大臣
がその事の重みが分かっていない。もう、今日、別な
PKO
審議なのでそっちのこれをやりますけれども、余りにもひど過ぎますよ、
大臣
。しっかりやってください。 それでは、南スーダンの
PKO
について
質問
を移します。
官房長官
、なぜ南スーダンの首都のジュバの砂利敷きや整地をするのに
自衛隊
を派遣しないと駄目なんでしょうか。JICAとか民間企業では駄目なんでしょうか。何で
自衛隊
が首都のジュバで砂利敷きとか整地をやらないといけないんでしょうか。
藤村修
58
○
国務大臣
(
藤村修
君) これは、国連の潘基文事務
局長
からの御要請もあり、
日本政府
としては、
PKO
を派遣したいということを
検討
し、
調査
隊を出し、そして結果としては今、司令部要員二名を出したところでございます。さらに、今後施設部隊、おおむね三百人ぐらい予定されているかと
思い
ますが、これを出す準備を進めているというところでありまして、
PKO
の案件にこれはなじむと、このようだと
思い
ます。
佐藤正久
59
○
佐藤正久
君
官房長官
、ごまかさないでくださいよ。国連から要請があったら全部行く、そんな主体的でない
政府
なんかありませんよ。何のための、意義を国民や隊員に言わなければ、何で民間とかJICAとかがアスファルト舗装をやっているときに、
自衛隊
が砂利敷きのために同じ首都のジュバまで行かないといけないのか、それを聞いているんですよ。しっかり
責任者
として答えてください。
藤村修
60
○
国務大臣
(
藤村修
君) アフリカと
日本
と、こういう観点がございます。南スーダン、これはスーダンから分離独立されたということ、そしてその周辺国との
関係
、これも
日本
の
外交
問題であります。こういうことを総合的に勘案して、
PKO
に今回は、もちろん
参加
可能かどうかを十分に
検討
した上で
PKO
派遣をしたと、こういうことでございます。
佐藤正久
61
○
佐藤正久
君
官房長官
、
責任者
として全くその一番根本のことが分かっていない。派遣の意義を説明できなくて、隊員は単なる何でも屋じゃないんですよ。そこが一番根本で、何でジュバでほかが、民間がアスファルト舗装をやっているときに砂利敷きをやらないといけないのか。
防衛大臣
、何で今回の派遣隊の
自衛隊
、アスファルト舗装をする機能を持っていかないんですか。わざと持っていかないんですよ。何で持っていかないんですか。
一川保夫
62
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 最終的にどういう装備品をどう持っていくかというのはこれから最終的に詰めると
思い
ますが、私は、
先生
今御
指摘
のように、民間企業がやっているところに行かなくてもいいじゃないかということの御
指摘
ですよね。 私は、基本的には今、南スーダン、独立して間もない国でございますけれども、その国づくりの当初の段階で国連のミッションに
参加
する強い要請を受けていると。そういう中で、非常に緊急性の高いものについて、インフラ的なことについて
自衛隊
が貢献していくということは、私はそれは非常に意義があるというふうに
思い
ますし、国際的にやはり
日本
の存在感を示していくという意味合いにおいても、私は、今回は南スーダンに施設部隊を派遣する
検討
をするということは、それなりに意義があるということで
検討
させてまいりました。
佐藤正久
63
○
佐藤正久
君
大臣
、全く説得力がない。分かってないですよ。官僚から
報告
まともに受けてないんじゃないですか。もう、砂利舗装やると、アスファルト機能持っていかないということはみんな説明しているんですよ、各政党にも、
防衛省
の方が。
大臣
が知らないだけじゃないですか、今回持っていきませんと。 今回は国づくりでしょう。今回の一番の任務はロングターム・ステートビルディングなんですよ。こういう表現を使う
PKO
って今までなかったんです。長期的な国づくりですよ。誰が考えたって、それは応急復旧ではなくてやっぱりアスファルト舗装ですよ。だから、JICAも、あるいは
日本
のODAでも、あるいはアメリカのUSAIDでもそういうインフラ整備をやっているんです。砂利舗装とかあるいは国連施設の整地。国連施設の整地だったらいいですよ。国づくりのためだったら、それは、ちゃんとアスファルト機能あるんならそれを持っていくべきですよ。わざとそれを持っていかない。 しかも、国連から、
調査
団が行って言われているのは、橋とか河川港、港の整備を期待している。今回の
自衛隊
の派遣、これにナイル川に架ける橋を造る能力とか、河川の港、河川港を造る能力、これ
自衛隊
にありますか。
一川保夫
64
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 橋梁を架けるということについては、今
自衛隊
がその対応をするという話は我々は考えておりません。
佐藤正久
65
○
佐藤正久
君 国連の方はそれを求めているんですよ、インフラで。実際、
調査
団が行ってもそう言われているんですよ、みんな。河川港を期待していると、向こうの特別代表から。でも、
自衛隊
はその能力ないんですよ。ちょっと短いとかパネル橋とか、そういうのはありますよ。でも、それは国づくりにはならないんですよ。応急復旧、砂利舗装やって整地やっても、雨が降ったらまた同じですよ、雨季に入ったら。そんなもののために
自衛隊
を使うんではない。 それは、民間が入れないようなちょっと離れたところとか、そういうところなら分かりますよ。だから、ほかの国はジュバではなくて離れた地域、本当、応急復旧でも砂利舗装でも整地でも、それでもニーズが足りるというところをやっているんですよ。首都のジュバで今どんどんお金が入っている。二〇〇八年のデータでも、いいですか、USAID、八・五億ドルやっているんですよ。今もっと増えていますから。そういう
状況
の中で何で砂利舗装なんですか。 いいですか、ダグ・ハマーショルドさん、前の事務総長は言っていました。
PKO
というのは軍人の仕事ではない、だけれども、軍人でなければできない仕事だ。そこがポイントなんですよ。民間ができるところは民間でいいんですよ。しっかり国づくりやるなら、
自衛隊
の能力と向こうのニーズがマッチングしているところに行くべきなんですよ。非常に慌てている。派遣ありきで、単に国連に
参加
している隊員の数を増やすとか、ほかに、いい格好しい、そういう
関係
で派遣されたらたまったものじゃないんですよ。 その根本の部分、
官房長官
、この辺りはしっかり押さえないと、国民に説明して、まともに、私から、今隊員を、もう司令部要員を派遣しているのに、何でこの国づくりの
関係
で砂利舗装か、まともに答えられていない。これは本当に情けないですよ。行く前、昨日、担当の方といろいろ話しても、すごく詰まっていない。本当に大丈夫かと
思い
ましたよ。
官房長官
、これから派遣に向けて、もう司令部要員二人出ていますけれども、更にこの派遣の意義とか実際の体制、あるいは武器使用を含めて体制をしっかりつくって派遣をする、これは
責任者
として明確に答弁をお願いしたいと
思い
ます。
藤村修
66
○
国務大臣
(
藤村修
君)
佐藤
委員おっしゃることはごもっともでございます。当然、今後、三百人になる施設部隊を派遣するということに当たって十分な準備を進めていきたいと考えております。
佐藤正久
67
○
佐藤正久
君
官房長官
、国づくりを支援する、これは意義で言われました、当たり前です。でも、それは
自衛隊
だけじゃないんですよ。いろんな手段、
外務省
の手段もあればNGOも、いろんなこと、
政府
は国づくりの中期計画を作って、その中に
自衛隊
が組み込まれるはずなんですよ。そうでしょう。
自衛隊
を派遣する前に、やっぱりその中期計画とか出口戦略、これを作ってから
自衛隊
を派遣する、約束してください。
政府
の
責任
ですよ、それは。
藤村修
68
○
国務大臣
(
藤村修
君) 今、その国づくりの中期計画というふうな御
質問
なんですか。(
発言
する者あり)国づくりは、やっぱりあくまで南スーダン国がされるということであります。我々はそれを、国づくり、アフリカの安定も考えて大事なその役割を果たすということで、今後、南スーダンにおいて、
自衛隊
施設部隊の
活動
とともに、やっぱりODAによる事業が適切に、これは
外務省
の方でやりますが、役割分担されることを
確認
した上で、相互補完的に効果を上げられるように留意しつつ連携を図っていきたいと思っております。
佐藤正久
69
○
佐藤正久
君
官房長官
、全く
理解
していないですね。
自衛隊
を派遣をする、これは国づくり支援の一環なんですよ。
日本政府
の国づくり支援の中期計画を作ってそこに入れ込まなかったら、何のためにやっているのか分からないんですよ。しっかりここで、国づくりの支援のための中期計画と
自衛隊
の出口戦略、これを、
自衛隊
の出口戦略を作って派遣をする、当たり前のことですよ。何でも屋じゃないんですから。
官房長官
、しっかり約束してください。これは大事なことですよ、これ。
官房長官
の
責任
ですよ、これ
PKO
協力
法で出しているんですから。
福山哲郎
70
○
委員長
(
福山哲郎
君) どちらがお答えになりますか。
一川保夫
71
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私の方からちょっと。 今の
議論
をちょっと聞いておりまして、私は、
自衛隊
というのは、
先ほど
先生
御
指摘
のように、民間ができることをなぜ
自衛隊
が行くかというような
議論
からスタートしていろんな
議論
が行われましたが、私は、やはり
現地
に入って、当然のことながら、
自衛隊
が、施設部隊が対応する部分、それからODA事業で対応する部分、そのほかいろんな国連機関なりそういったところで対応する部分の役割分担というのはやはりそれなりにしなきゃならぬというふうに思っております。 ですから、
自衛隊
はそれなりに緊急性のあるところについてしっかりとした
責任
を果たしていくと
思い
ますし、これまでハイチの事例においても、やはり瓦れき処理的なものは
自衛隊
がしっかりと
責任
持ってやる、それから上の部分については別のところで対応すると、ODA
関係
で対応するというようなことも含めてですね。役割分担は、これまでのODA
活動
の中でも役割分担で民間と同時にやっている
ケース
が
幾つ
かあるわけでございますので、そこはしっかりとそういう役割分担ということも考えながら国づくりに貢献していきたいということでございます。
佐藤正久
72
○
佐藤正久
君
大臣
、全く分かっていないですよ。役割分担するのは当たり前の話であって、私が言っているのは中期計画を言っているんですよ。役割分担の下に中期計画を作るんですよ。 じゃ、
大臣
、
自衛隊
を派遣する前に出口戦略を作ってから派遣する、これは当たり前のことですけれども、それは約束できますか、
大臣
。
防衛大臣
。
一川保夫
73
○
国務大臣
(
一川保夫
君) これは、出口政策というか、その考え方は、もちろんこれから国連側と調整をして、その辺りのことも含めて中長期的な考え方というのはそれなりに我々も整理しなきゃならないというふうに思っております。
佐藤正久
74
○
佐藤正久
君 今やっと
大臣
から前向きな答弁がいただけました。派遣する前に、当然、中期的な計画も作る、出口戦略も作る、当たり前ですから。そのために、
自衛隊
は
自分
の位置、役割がそこで明確になるわけですから。 それと、今回、五
原則
にもあるように、何かあったら撤収させますよね、
PKO
協力
法に基づいて。じゃ、その撤収計画、これもしっかり作ってから派遣をする。
大臣
、これは当たり前ですよね。いいですよね、それは。
一川保夫
75
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 撤収する場合にはどういうことが想定されるかということも含めて、当然そういうことも念頭に入れながらの派遣だというふうに私たちは考えております。
佐藤正久
76
○
佐藤正久
君
大臣
、これは非常に大事なんですよ。今回の南スーダンというのは内陸国なんですよ。展開するのに物すごく大変なんです、人も物も。これを緊急撤収する、そのときどういうような手段で三百名の人間を帰すか。これを計画せずに派遣する、こういうのは絶対やっちゃいけませんからね、
文民統制
として、
責任
として。
官房長官
、今二名の隊員と、それと一名の連絡調整要員、これを派遣していますけれども、当然、
PKO
協力
法に基づいて、緊急撤収計画、こういうものを作った上で派遣しているんでしょうね。中身は当然聞きませんけれども、計画を作って出している、これは間違いないかどうか、これだけ
確認
します。
藤村修
77
○
国務大臣
(
藤村修
君) 五
原則
の一、二、三、四番目のとおり、様々な想定をして今派遣をしているところでございます。
佐藤正久
78
○
佐藤正久
君 様々な想定、派遣ではなくて、今、撤収の話聞いているんですよ。派遣じゃなくて撤収。様々な
ケース
に基づいて、緊急撤収計画、これを作った上で派遣していますよね。もう一度お願いします。大事なところです、そこ。
藤村修
79
○
国務大臣
(
藤村修
君)
先ほど
言いましたように、
PKO
五
原則
の四番目は、すなわち業務の停止、要員の撤収でありますから、様々な想定をしているところでございます。
佐藤正久
80
○
佐藤正久
君 明確に言えないというのは何でなんですか。作っていますと言えばいいじゃないですか、想定していますと言わなくて。それは、緊急撤収計画もなくて派遣する、そんなのは政治として
責任
放棄ですよ。普通のところじゃないんですよ、南スーダンのジュバ。モンバサから二千キロ離れている、そういうところですよ。
自分
たちでそういう移動手段も、司令部要員いないでしょう。車持っているわけでもないし、飛行機も持っているわけではない。
官房長官
、明確にそこだけ、想定して派遣するのではなくて、司令部要員の話ですから、司令部要員、その計画を持って派遣していると、それだけ明確に答弁してください。
藤村修
81
○
国務大臣
(
藤村修
君) 様々な想定をし、撤収マニュアルも作っています。
佐藤正久
82
○
佐藤正久
君 そこが大事なんですよ。そこがなければ、行くだけ行け、それではやっぱり
文民統制
できないんですよ。 さらに、今回、
防衛大臣
、今我々が説明受けているところでは、医療、
レベル
ワンしか持っていかない。今までの
PKO
の部隊派遣で、この三百人規模で
レベル
ツーを持っていかない、余り聞いたことないですよ。しかも、今回歯医者もいない。歯医者がいない。極めて向こうでエイズが怖い
状況
で歯医者を持っていかない。何でこんな中途半端なんですか。今二百七十五名がUNEであっても、NSEは
自分
たちで増やせるわけでしょう。
自分
たちのNSEでしっかり医療部隊の部分を充実する、当たり前じゃないですか。さっき言ったように、簡単に撤収できるところではない。緊急患者空輸だって、盲腸になったりいろんな場合がある。なのに、
レベル
ワンしかない、歯医者も行かない。 これは本当に隊員が安心して
活動
できますか、
大臣
。しっかり医療体制充実すると約束してくださいよ。
一川保夫
83
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
先生
御
指摘
のこの医療の問題というのは、それは隊員がしっかりと任務を果たす上で最低限の条件を整えていくということですから、そこはしっかりと我々は
責任
を持って、そういう状態のときにはどういう対応をするかということも含めて、隣国とのいろいろな
協力
関係
も含めて、しっかりとした計画に基づいた中で派遣したいというふうに思っております。
佐藤正久
84
○
佐藤正久
君
検討
だけではなくて、対応しないといけないんですよ、対応しないと。現場は本当に必死で動いていますから。それは、体制を取るのは、武器使用を含めて、それはやっぱり
大臣
の
責任
なんですよ。しっかり体制を取って派遣する、これは基本ですから。それについては、今後また
議論
いたします。 以上で私の
質問
を終わります。ありがとうございました。
島尻安伊子
85
○
島尻安伊子
君 自由民主党、
島尻安伊子
でございます。 まず冒頭、来年の五月に賃貸借契約が切れる
米軍
用地の地代交渉をめぐりまして、
防衛省
が県軍用地等地主会連合会に更新
同意
書のコピーで地主の
同意
というふうにみなせるんだという通達を出したという問題がございます。 この件に関して、
防衛大臣
のコメントをいただきたいと
思い
ます。
一川保夫
86
○
国務大臣
(
一川保夫
君) その土地連との交渉の今
先生
御
指摘
の問題は、我々は今鋭意交渉している最中でございますし、そのことについてここで
内容
について具体的に説明するという問題でもないと
思い
ますが、我々は土地連との交渉をしっかりと誠意を持って交渉を進めてまいりたいという気持ちでいっぱいでございます。
島尻安伊子
87
○
島尻安伊子
君 いや、誠意を持って進めていく態度ですか、これは。コピーでもってそれを
同意
とみなすということがあっていいんでしょうか。
大臣
、もう一度お願いします。
一川保夫
88
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私は、この問題について細かくここでコメントするのはちょっと差し控えたいと
思い
ますが、大変、土地の問題に
関係
した、借地料に
関係
した問題というのは非常に重要な課題でございますし、そこはまた土地連の
皆さん方
にいろんな面で御迷惑を掛けないようにしっかりと話合いを進めてまいりたいというふうに思っております。
島尻安伊子
89
○
島尻安伊子
君 この件に関して、前原政調会長は、こんなやり方を国がやってはいけないというふうに述べているようでございます、交渉の在り方について考える必要があると。一方、土地連の方は、今の
状況
が続くと
日米
安全保障に
協力
だった我々も
反対
派に回らざるを得ないというコメントも出しているわけであります。 これ今、法解釈がどうだとか、そういう
議論
になりつつあるようでありますけれども、そんな問題ではなくて、今
大臣
くしくもおっしゃいましたけれども、これは大事な問題だと、だから誠意を持ってやらなければならないんだというのであれば、じゃなぜこんな問題が出てきたのか。その辺、
防衛大臣
としての
見解
をいただきたいと
思い
ます。
一川保夫
90
○
国務大臣
(
一川保夫
君) その辺りを事実
関係
をしっかりとまた我々も
調査
しますけれども、私はこの件について政調会長と直接やり取りしたことはございませんが、今
先生
御
指摘
のように、こういう問題は大変重要な課題でございますから、我々はしっかりと
責任
を持って誠心誠意対応してまいりたいと、そのように思っております。
島尻安伊子
91
○
島尻安伊子
君 いや、もう全然答えになっていませんね。私は、もうまたもや
大臣
、これ
沖縄
との交渉を難しくしたのではないかと
思い
ますよ。 この件に関して、事実だということを今もうお認めになったと
思い
ます。じゃ、そのことに対して、各担当部局に対して何か
大臣
としてお
言葉
を発したという事実はございますか。もしあるのであれば何というふうに言ったのか、お答えいただきたいと
思い
ます。
一川保夫
92
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 土地連の代表の
皆さん方
と私は二回ぐらい面談をさせていただいております。その折には、今
先生
御
指摘
のようなことの
内容
のやり取りは当然ございませんでしたけれども、要望としては、相当土地連としての考え方が我々にとっては厳しい要望が出されているというのは事実でございますし、これからそれを双方でしっかりと話合いの中で詰めていきたいということでございます。
島尻安伊子
93
○
島尻安伊子
君 ですから、その交渉の過程の中でこんなまた出てきてしまっているわけですよ。
大臣
、これお分かりですか。もう来年の五月に賃貸借契約が切れる。つまり、地主の皆さんが嫌だと言ったら、もうこれ
日米
同盟の根幹にかかわる、安全保障にかかわる問題なんですよ。
大臣
、その点もう一度お答えいただかなければならないと
思い
ます。ほかにもたくさんありますので簡潔に、しかしながら、
大臣
としてこれをどう対処していくのかということをもう一度きちんとお答えください。
一川保夫
94
○
国務大臣
(
一川保夫
君) その問題、また土地連の
方々
からしっかりと考え方を聞かせていただいて、どういう対応を、どう望んでいらっしゃるのかも含めてしっかりと話合いを進めてまいりたいと、そのように思っております。
島尻安伊子
95
○
島尻安伊子
君 いや、もうお話にならないということで、本当に今後の交渉のハードルが高くなるということが大変私も危惧しているところでありますけれども。 新聞を見ておりましたら、また昨日、
鳩山
由紀夫元総理が何かおっしゃったようでございます。
官房長官
にお聞きをいたしますけれども、たしか
鳩山
由紀夫元総理
大臣
が
沖縄
の普天間の移設先は
県外
あるいは国外だということで大変な混乱のきっかけをつくってしまったわけでありますけれども、昨日の
発言
で、
辺野古
以外があるのかと、私は決してないとは思っていないということをまた
発言
をなさっております。
官房長官
、この件に関して
官房長官
としてのコメントをいただきたいと
思い
ます。
藤村修
96
○
国務大臣
(
藤村修
君)
鳩山
元総理が
発言
されたことは
報道
で
承知
しています。その
発言
内容
について直接申し上げませんが、ただ、過去そういうことで様々に模索したということがあり、そしてその上で、昨年の五月には2プラス2である意味では
日米
での取決めになった、今年六月また
確認
されたというのが現状でございますので、まだあるというのは、もう既に探し尽くしたというのが私の
見解
ではございます。
島尻安伊子
97
○
島尻安伊子
君 じゃ、ということは、元総理の言ったことは間違いだということをここではっきりとお示しいただかなければならないと
思い
ます。
藤村修
98
○
国務大臣
(
藤村修
君) 政治家ですから、様々な場所で様々に御
発言
されるので、そのことを
一つ一つ
間違いであるとか間違いでないとか申しませんが、しかし私の
見解
は
先ほど
申し上げたとおりであります。
島尻安伊子
99
○
島尻安伊子
君
玄葉大臣
、しっかり言ってください。これは間違いだということを
大臣
、言っていただけませんか。
玄葉光一郎
100
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) これは、私自身直接
確認
していませんので、これは
対話
をしないといけないと
思い
ます。 つまり、これは例えば党幹部あるいは
沖縄
の
関係
の
議員
は当然意思疎通をしっかりするということが我々は求められていると
思い
ます。おっしゃるように、元総理でございますから、これはやはり私は、しっかり
対話
をしていくと、
政府
としてですね。そういうことが求められているし、必要だというふうに考えております。
島尻安伊子
101
○
島尻安伊子
君 本当に、それこそ
沖縄
を愚弄しているというふうに言わざるを得ません。
内閣
としてどうなんですか、これ。それで、はっきり申し上げて、この混乱を招いた方がまたこういう
発言
をしているということであります。
官房長官
、きちんとお答えいただかなければならないと
思い
ます。
藤村修
102
○
国務大臣
(
藤村修
君)
内閣
としての考え方は
先ほど
申し上げたとおりで、今
外務大臣
からも、党の中にそういう御
発言
がある方についてはやはりちゃんと
対話
をしていくと、そういうことだろうと
思い
ます。
島尻安伊子
103
○
島尻安伊子
君
官房長官
としてこれをどう対処なさるということですか。今話をしていくとおっしゃっていましたけれども、じゃ、この件に関して元総理と話をするということですね。
藤村修
104
○
国務大臣
(
藤村修
君) それは
先ほど
も答えましたが、
沖縄
の
国会
議員
の皆さんにも様々御意見があって、それは既にもう様々御意見、意見交換をしているところであります。 今の
発言
についてということで、今
外務大臣
も申し上げましたとおり、中身
確認
されているわけではありませんが、そういう
発言
があった
報道
は
承知
しておりますので、どういうことか真意は聞きたいと思っております。
島尻安伊子
105
○
島尻安伊子
君 いやもう、本当にきちんとやっていただかないといけないというふうに
思い
ます。
先ほど
から
佐藤
委員との
質疑
を聞かせていただいておりますけれども、
防衛大臣
、もう四面楚歌ではないかというふうに
思い
ます。つまり、もう
沖縄
からの信用もない、国民からの信用もない、そして、私は米国からの信用ももう失いかけているのではないかと
思い
ます。加えて、問責決議ということになれば
国会
からの信頼もなくすということでございまして、昨日から
大臣
は職責を全うされるという答弁を繰り返しおっしゃっておりますけれども、どうやって全うしようと思っていらっしゃるんでしょうか。
一川保夫
106
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今回の
沖縄
県にまつわるいろんなことで、大変
沖縄県民
を始め、いろんな、
田中
前
局長
の
発言
は人権にもかかわるような
発言
が含まれているというようなこともあって、大変な信頼を損なってきていると。 そういう中で、我々がこれからの懸案事項を進めるに当たって大変厳しい環境に置かれているというのは、私自身も十分
認識
し、
承知
いたしておりますけれども、私自身も、今回のこういったことを
一つ
の教訓にして、
沖縄県民
の
皆さん方
の目線に立って本当にしっかりと懸案事項を進めてまいりたいという気持ちでいっぱいでございます。
島尻安伊子
107
○
島尻安伊子
君 もうそんなお
言葉
は、申し訳ありませんが、聞き飽きたと言うしかないと思っております。もう信頼をなくしているわけですから、本当に今みたいな
大臣
の答弁を繰り返されればされるほど、もう地元
沖縄
の方ではがっかりというか、ため息が聞こえてくるわけでございます。
沖縄
に対しての謝罪云々というふうにおっしゃっておりますけれども、
先ほど
琉球処分
の話も出ました。
大臣
、本当に
沖縄
のこれまでの歩み、歴史観というものもありますけれども、本当にこれ御存じですか。──
大臣
、
大臣
、
防衛大臣
。
防衛大臣
に聞いています。
一川保夫
108
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
沖縄
の歴史というのは、大変私にとっては、非常に
我が国
の歴史と若干また異なった中で厳しい複雑なものがたくさんはらんでおりますので、事実
関係
、今ここで詳細に述べるというほどの知識は持ち合わせておりませんけれども、私は、
沖縄
県の置かれてきたこれまでの歴史的なことについては大変厳しいものがあったということの中で、しっかりと
認識
をし、もろもろの問題にそれなりにしっかりと
責任
を持って対応してまいりたいというふうに思っております。
島尻安伊子
109
○
島尻安伊子
君 もう本当残念です。
大臣
、ということは、今まで
沖縄
に自ら足を運んでいただき、知事ともお会いになっていろんなお話をされました。謝罪もしました。じゃ、何に対して謝罪をしているのか。なぜ
沖縄県民
が、
田中
元
局長
の発した
言葉
になぜこんなに傷を付けられた、傷が付いたというふうに言っているのか。その辺のバックグラウンドを何も知らないで謝罪をした、謝罪のような
言葉
を発したという、そういうことになると
思い
ますよ。
大臣
、いいんですか、それで。
一川保夫
110
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私自身もそんなにいろんなことを詳しいわけじゃありませんけれども、昨日も答えさせていただきましたけれども、私自身は政治家になる前に
沖縄
の仕事を担当していたということもございまして、
沖縄
県に、特に本土に復帰後、しょっちゅう行っておりました。 そういう中で、
沖縄
県が抱えている重要な課題というのは、大変
米軍
基地が大きな面積を占めていると、しかも場所的にも相当重要な位置を占めているという
問題意識
は当時から持っておりましたし、そういう中で、一国民として、
沖縄
県の懸案事項というのは
米軍
基地の問題にあるという
認識
は持っておりました。 ですから、今回の少女暴行事件にかかわるようなやり取りの中でもそうですけれども、私は、
沖縄
県選出の
議員
の
方々
からもいろんなことを教えていただいておりますけれども、そういう
問題意識
は
自分
なりにはしっかりと持っている中で普天間問題に対応しているということは御
理解
をしていただきたいというふうに思っております。
島尻安伊子
111
○
島尻安伊子
君
防衛大臣
、
我が国
の安全保障体制が構築されるときに、
沖縄
の声はそこの中にしっかり届いていたというふうにお
思い
ですか。──
防衛大臣
。時間ないんですよ。
福山哲郎
112
○
委員長
(
福山哲郎
君)
一川防衛大臣
、お答えください。
一川保夫
113
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
先生
、済みません。
先生
の今おっしゃっていることがちょっと十分意味が分からなかったんですけれども、ちょっとお願いします。
島尻安伊子
114
○
島尻安伊子
君 今、この
日米
同盟、
日米
安全保障というのが確立されているわけですけれども、その構築時、それをどの方向に進めていこうか、
日本
国あるいは米国
政府
と話がありました。そのときに、
沖縄
の声というのはそこに反映されていたと
思い
ますか。
一川保夫
115
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 現実問題として
沖縄
県に
米軍
基地の相当の部分があると、それが現実でございますから、ですから、
沖縄県民
の声が十分届いていたかということになると、そこのところはまだまだ
沖縄県民
の皆様方が
理解
し、納得していただけるような状態になっていないわけでございますので、私はそういう中には十分反映されているというふうにはまだ
理解
いたしておりません。
島尻安伊子
116
○
島尻安伊子
君 十分には反映されていない、当然ですよ、
日本
じゃなかったんですから。そういったことがあって、
日本
に祖国復帰をしたいということで
沖縄県民
が立ち上がったのが祖国復帰運動なんです。 この
日本
に返還され、一九七二年、ちょうど来年が復帰四十周年を迎えるわけでありますけれども、当時の
沖縄
は、それではなぜ
日本
に復帰をしたいというふうに考えたか、
大臣
、御存じですか。
一川保夫
117
○
国務大臣
(
一川保夫
君) それは当時の
沖縄県民
の皆様方、やはり相当苦しい体験の中で少しでも
自分
たちの人権をしっかりと守り生活
レベル
を向上させたいという中で、歴史的にもやはり
日本
国民として認められたいというお気持ちの中でそういう運動があったんだろうというふうに私は
理解
しております。
島尻安伊子
118
○
島尻安伊子
君 そういった県民のこれまでのバックグラウンドの
変化
からくる県民の感情、意思というものをきちんと
大臣
とらえていただかないと、本当にとんでもないことになるというふうに
思い
ますよ。 その後いろいろな、それこそ事件、事故を抱えながら、しかしながら
日本
のこの安全保障あるいはアジアの安全保障への貢献ということで、私は県民がある意味自負心を持ちながらここまでやってきた。しかしながら、何ですか、今のこの
政府
の対応は。信頼を失った、で、謝罪する。謝罪する、じゃ、何を謝罪しているんですか。ここまで言われているわけでございます。 この辺の本当にセンシティブなところでありますけれども、何にも分かっていない
大臣
が、それでは、それこそ今目の前に迫っている
環境影響評価書
、本当に出せるとお
思い
ですか。
一川保夫
119
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今この
環境影響評価書
に関しての環境というものは大変厳しい
状況
にあると、また普天間飛行場の移転先の問題についても大変厳しい環境にあるということは十分
承知
いたしております。 そういう中にあって、我々は
日米
合意
のそういう
内容
に即して、
普天間基地
の負担を軽減するためにどうすればいいかという中で今日まで
環境影響評価書
の手続作業をやってまいりました。
沖縄
県知事さんからの御意見なり、いろんな一般住民からの御意見なりをちょうだいしながら、そういったものを
環境影響評価書
に反映させつつ、今評価書の最終的な作業に入っているということでございますので、これからの誠意を込めた説明の中で、できるだけ御
理解
を得る中で適切な進め方をしてまいりたいと、そのように思っております。
島尻安伊子
120
○
島尻安伊子
君 いや、大変申し訳ないんですが、もう本当に
言葉
がむなしく聞こえてまいります。誠意を持ってという、本当にその
言葉
の後ろに何があるのか、それも見えないわけでありまして。でも、
大臣
、本当に、
一川防衛大臣
ってどういう人というふうに
防衛省
の中でもお聞きしますと、大変人柄のいい方だというふうなことは聞こえてまいります。 いろいろなところから同じようなお話が聞こえてくるわけでありますけれども、
大臣
、これまで本当に一生懸命やっていらしたというふうには
思い
ますけれども、申し訳ありませんが、県民はもう見透かしている。誠意というふうなことをおっしゃっても、もうその先を見透かしているわけでありまして、ここはもう
大臣
引いていただいて、国益のために引いていただくのが私は一番
大臣
の、何というんでしょうか、のためにいいのではないかというふうに思っております。参議院としての後輩ではありますけれども、やはりこれは国益として大事な岐路だというふうに
思い
ますので、どうぞ自らのこの道、大変な決断というふうに
思い
ますけれども、どうかその辺御一考いただきまして、私の
質問
を終わらせていただきたいと
思い
ます。 ありがとうございました。
宇都隆史
121
○宇都隆史君 まず冒頭に、今回の
田中
防衛局長
の件で、
防衛大臣
、よろしいですか。
防衛大臣
、いろいろ答弁されましたけど、これ、
田中局長
の
発言
が不適切というのではなくて、あなた方
政府
が不適切なんですよ。
田中
防衛局長
、こう言っていますでしょう、私から、やる前にやるとか、いつごろやるとかいうことは言えない。これ、どういう意味か分かります。
大臣
に言ってくれってことですよ、
政府
に聞いてくれってことですよ。あなた方がいつまでに
環境影響評価
を出しますということを明言しないから、こうやって現場が混乱するんじゃないですか。
政府
の不適切だということを冒頭に申し上げておきます。 実際の
質問
に入ります。南スーダンの
PKO
派遣についてです。 まず、安全面についてということで
議論
をさせていただきたいんですけれども、十月の二十九日には、北部の国境付近マヨムというところで反
政府
勢力との武力
衝突
、これが起こって七十五人以上が死亡したという
報道
がなされました。また、十一月に入ってからも、十一月十日、ジュバからの、実際
自衛隊
が
活動
するところですね、の北五百キロぐらいの地点で、難民キャンプに対して北のスーダン
政府
からの空爆があって十八名以上が死亡したと、このようなことがありました。 本当に
自衛隊
が行く地域というのは安全なのかなという
議論
をさせていただきたいんですが、
先ほど
風間
委員の方からもこの五
原則
のお話がありましたけれども、五
原則
の二についてお伺いいたします、
防衛大臣
。 五
原則
の二は、受入れ国を含む
紛争当事者
の
同意
が成立していること、これが
原則
の二なんですけれども、今回、
防衛大臣
、派遣するに当たって、この受入れ国というのはもちろん南スーダンですね。
紛争当事者
というのは、これスーダン
政府
になるんですか、それともこの反
政府
勢力になるんですか。お答えください、どちらです。実際派遣するんですよ。
一川保夫
122
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今回、我々がこの
PKO
にどういう対応をするかという中で、司令部要員の派遣にかかわる問題、あるいは施設部隊の派遣にかかわる問題で、トータル三回にわたって
調査
に行かせていただきました。 そういう中で、今
先生
御
指摘
のその問題は、南スーダンの国づくりという中で我々は
PKO
を派遣するということでございますので、また、今国境付近でそういう
先生
がおっしゃるような争い事があったということについても聞いてはおりますけれども、それについても、
現地
のいろんな情報の中では非常に散発的なものであり、組織的なものではないということであり……
宇都隆史
123
○宇都隆史君 どちらですかと聞いているんです。
紛争当事者
はどちらなんですかとお聞きしている。
一川保夫
124
○
国務大臣
(
一川保夫
君) いや、それは南スーダンの国内での問題でございますので、我々はどちらがどういう側と折衝をするかというようなことは、特に私自身は聞いておりません。
宇都隆史
125
○宇都隆史君
官房長官
、お答えください。
紛争当事者
はどちらになるんですか。
藤村修
126
○
国務大臣
(
藤村修
君) 今回は
紛争当事者
はないわけです。受入れ国は南スーダンであると。その了解を得て行っているわけでございます。
宇都隆史
127
○宇都隆史君 そういうことなんです。今回は
紛争当事者
がいないというのが答えなんですよ。
大臣
、
防衛大臣
、全然分かっていないじゃないですか、御
自分
で隊員を派遣するのに。今回はもう
和平合意
が成立していて、南スーダン国の国づくりをするという名目だから
紛争当事者
はいないという建前を取って
我が国
は出すわけですよ。 ただ、実際はまだ、
和平合意
がなされたと言いつついろんな勢力が北側には残っていて、あるいは油田の地域は北に帰属するのか南に帰属するのかの土地の問題も解決していない
状況
下の中で、こういう反
政府
勢力の暴動だったり北からの空爆があったりする。南スーダン
政府
は、反
政府
勢力には北側の支援が出ているんじゃないかということまで言っているわけですよね、武器の支援をしているんじゃないかと。 だから、実質の面では
紛争
は完全に解決されていないような
状況
下の中で、でも
政府
としてはあくまで
紛争当事者
はいないんだという建前で出すんだということを、なぜ
防衛大臣
が分かっていないんですか。そういう危険なところに三百人出さなきゃいけないという
認識
がなければ出せませんよ。
防衛大臣
、改めてお伺いしますけれども、この五百キロ北の地域でこういう暴動があったということを受けて、十月三十一日ですかね、総理
大臣
と、そして
一川防衛大臣
、
玄葉外務大臣
、協議をして、これは十分離れているから今回の派遣には影響はないだろうということで
認識
を一致されたというふうな
報道
を聞いていますけど、
一川大臣
、これは今でも変わりませんか。五百キロ離れているから十分距離があると。
一川保夫
128
○
国務大臣
(
一川保夫
君) はい。距離的な問題も当然ございますけれども、
先ほど
もちょっと触れましたように、非常に散発的な問題であり、また組織的な問題でもないという
現地
からの情報の中で我々はそういう
判断
をさせていただいておるということでございます。
宇都隆史
129
○宇都隆史君 散発的であるとか組織的ではないということは、安全かどうかのファクターにはならないと思うんです。実際に武力を持った勢力がいて、実際に死亡者も出ているという現状なんですね。
大臣
は、これ、五百キロ離れているから、相当距離があるから大丈夫だという、まあ
報道
ベースですけど、お話をされたということを言われているんですが、遠いアフリカの地だからということで余りにも漠然とした距離感でとらえたら、これ駄目ですよ。身近に考えてください。五百キロというと、私も調べてみました。北朝鮮と韓国の三十八度線ありますよね。あそこから一番長い距離五百キロ取ったら、韓国の南端なんですよ。北朝鮮と南の韓国との間に実際の武力
衝突
が起こって数十人の死亡者が出ている中で、一番最南端の韓国が安全だって、そういう
認識
は持たれないでしょう。 だから、距離じゃないんです。散発的か組織的か、そういう問題じゃないんです。そういうことを十分踏まえた上でやっぱり部隊を派遣してください。隊員は生身の人間ですからね。アセットなんて考えたら駄目ですよ。 そこで、この隊員の安全をいかにして確保していくかという
質問
に移ります。武器使用基準の緩和についての
質問
です。 民主党の
外交
安全保障
調査
会の中で今回提言がなされました。やはり、駆け付け警護、要は、今の
PKO
の武器使用基準では一緒にこの
PKO
に
参加
している他国が攻撃を受けたときに援護に行ったりできない。あるいは、現在、
外務省
としてもこれ渡航制限はしていないですよね、ジュバ辺りは。ということは、邦人がいる
可能性
もあるわけです。その邦人が攻撃を受けてもそれを守ることができない、こういう
状況
になっているわけです。
防衛大臣
、
報道
ベースによると、これ十二月三日の産経新聞ですけど、
一川大臣
はこの武器使用の緩和については非常に否定的であると。しかも、
防衛省
の部内
検討
会議
の中の
発言
で、俺が
国会
で矢面に立たされるじゃないかというような話を言ったという中からのあれが出ているんですけど、これが真偽かどうかはいいです。否定的なんですか、それともこれはやっぱりやっていくべきだと考えていますか。
一川保夫
130
○
国務大臣
(
一川保夫
君) まず、私がそういうことに矢面に立ってどうのこうのというような新聞
報道
ということをこういう公の場所で言われても困りますけれども、
先生
の問題提起、我々はこの
問題意識
は持っております。ですから、
先ほど
のやり取りの中でもちょっと触れましたけれども、この五
原則
の見直し、在り方、そういうことについての
政府
内でのこれまでの
懇談会
のいろんな論点整理もなされておりますし、そういう中で我々
政府
としてこれから最終的にどう
判断
していくかということは我々に課せられた
一つ
の大きな課題でございますから、その面では鋭意勉強を重ねながらしっかりとした
方向性
を出してまいりたいというふうには思っておりますが、私は、基本的には、やはり憲法との絡みで相当この
判断
を分かりやすくしていかないと非常に国民から誤解を招く危険性もありますから、そこのところはしっかり整理した方がよろしいというふうに思っております。
宇都隆史
131
○宇都隆史君 分かりやすくは、
大臣
の答弁をもっと分かりやすくしてください。何を言っているか分かりません。これに対して否定的ではなく進めていくのかという
質問
を私したんです。 一部の
報道
では、来年の通常
国会
にこの改正を含めたものを
提出
しようかというような
報道
がなされているところもありますけど、
大臣
、これ来年の通常
国会
に是非出して、武器使用の緩和ということに対して
議論
をしようじゃないですか、
国会
で。最大野党である自民党、これ応援しますから、
協力
しますから。やりませんか、
大臣
。
一川保夫
132
○
国務大臣
(
一川保夫
君) その五
原則
の見直しにかかわることについて通常
国会
の段階でいろいろと
議論
をするというのは、我々もそういう
問題意識
は持っておりますし、大いに
議論
をさせていただきたいというふうに
思い
ます。 私がちょっとさっき触れたのは、駆け付け警護という問題に対しての解釈の仕方というところは、相当慎重にしないと誤解を招く危険性をはらんでいる問題だというふうに思っております。
宇都隆史
133
○宇都隆史君 積極的な御答弁ありがとうございました。慎重はいいんです。慎重であればこそ、
国会
でしっかり審議をやりましょう、時間を掛けて。 こんな
報道
を聞きました。悲しかったです。UNMISSの、今回行く、
自衛隊
が派遣される先ですよ、これの最高軍事司令官、オビさんという軍事司令官が、我々の、自民党の中谷衆議院
議員
と行って、
会談
した中でこういうことをおっしゃられたと。私は司令官として全土に展開する部隊を動かせると、我々が
自衛隊
を守ると。こんなことを言わしていていいんですか。 結局、武器使用の緩和ができないから
自衛隊
は、
自分
たちの中では、結局国内で平時に
行動
する
レベル
の武器使用しかできないわけですよ。正当
防衛
、緊急避難でしか。だから、他国の軍隊に守ってもらいながらこの国づくりをやるんですよ。
我が国
の日の丸を付けて、迷彩服を着た、外から見たら間違いなく
日本
の正規軍が来ているのにもかかわらず、武器も持っているにもかかわらず、守ってもらいながらやるんですよ。 これまでも
PKO
の中でいろいろと問題ありました。
PKO
で集まってくる国々が共同警備をしますよね。この共同警備のために共同警備訓練をします。この共同警備訓練にも
自衛隊
は
参加
できないんです、この武器使用の緩和に抵触するからということで。非常に、
現地
に行った隊員の皆さんの話を聞くと、その共同訓練をしているときは恥ずかしくて表に出歩けないと、中でじっとしているしかできないというそんな話も聞きました。 やっぱり、出すからには誇りを持って、胸を張って、
我が国
の代表としてやっていただく、そういう法整備をするべきだと
思い
ます。
渡辺周
副
大臣
が、まさに政治家の
責任
を最後取るという話をされました。
大臣
としても、最終的に政治家の
責任
を取ると、この法整備を全力でやっていくというお考えを一言お願いいたします。
一川保夫
134
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
国会
の中でそういった
議論
、
問題意識
も当然あるというふうに
承知
いたしておりますので、我々もそういう
問題意識
を持って対応していきたいというふうに思っております。
宇都隆史
135
○宇都隆史君
先ほど
出口戦略の話がありました。今ハイチに約三百五十名の施設部隊を出しているわけですね。更にこれからまた三百人を出そうとするわけです。つまり、本来であれば国内にいるべき六百五十人は海外に出ていくわけですね。この国内の抑止力の低下について、
大臣
、どうお考えですか。
一川保夫
136
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 我々も
PKO
等に、海外に
自衛隊員
を出すということについては常にそういうことをチェックしながらの対応が必要だというふうに思っておりますので、ただ、今現在の、南スーダンに今派遣しようとしている規模については、私は
我が国
のそういう安全保障の中では支障のない範疇の中で対応できるというふうに考えております。
宇都隆史
137
○宇都隆史君 それは当然ですよ。支障があるなんて言ったら、出せないじゃないですか。 私がお聞きしているのは、六百五十名からの特殊な部隊なんですよ、施設部隊という特殊な部隊を派遣していることにおいて、国内への影響力はないんですかという話をしたんです。 当然、
大臣
だったら、災害派遣能力の若干の低下はあるかもしれないとか、あるいは、これは元々戦闘工兵ですから、実際に有事になったときに、
我が国
のインフラ整備を壊される、あるいは戦力基盤である例えば空港であったり、そういうところを壊されたときに復旧作業するような、そういう部隊でもあるんですよ。そういうところが
大臣
から答弁として出てこないところが、やはり
大臣
は
防衛
的なセンスがありませんよ。そういうことをやはり答弁でいただきたかった。 二十四年度の今予算編成していますね。この概算要求の中で、陸上
自衛隊
は今回、災害派遣も踏まえて、特に原発関連を重視したいということで百九人の増員を挙げております。今まで国内にいたはずの三百人をまた更に出すんですよ。だったら、こういう百九人のまた増員と、こういう形の
自衛隊
を拡充していくという考えが出てきて当然だと思うんですが、
大臣
のお考えを聞かせてください。
一川保夫
138
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今の増員要求の件については、今財政当局側と鋭意いろいろと折衝して最後の詰めの段階に来ているというふうに
認識
いたしておりますが、大変厳しい
状況
にあることは間違いありません。
宇都隆史
139
○宇都隆史君 厳しい
状況
とかじゃなくて、
大臣
としてまた隊員を出さなきゃいけないんだから、国内の、
我が国
の守りのためにどれぐらいの人員が必要かということを常に考えて、必要なものは必要だとして財務省としっかり闘ってください。この前も言いましたけれども、それが言えるのは
防衛省
だけなんですから。南スーダンの
PKO
派遣についてはこれで
質問
を終わります。 ここからはFXの選定に関する部分と小松で起こりましたF15のタンクの破裂についての話の部分をやらせていただきたいと
思い
ます。 まずFXの選定についてですけれども、
防衛大臣
、現在FXの機種選定に残っている機種は何が残っているんですか。
一川保夫
140
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 今提案されている機種というのはF35A、それからFAの18、それからタイフーンという三つの機種でございます。
宇都隆史
141
○宇都隆史君
大臣
が最終的にこれ決めるんですよ。そして、現在、更迭するかしないかと、いろんな
報道
ベースを見たら、FXの選定の重要な時期だから替えれないという話をしているんです、ある民主党幹部はですね。あなたがそういうのをすらっと出てこなきゃおかしいじゃないですか。 F35について、これ、最近の
報道
です。米国防総省のベンレット
海軍
中将、この方はF35の開発計画の担当官なんですね、この方が明確に公表した話で、金属疲労等による亀裂等の不具合が発生しているので生産計画を更にもう遅らせるべきであるという
発言
をしました。これはFXの選定に影響を及ぼしますか、
一川大臣
。
一川保夫
142
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 我々、今鋭意審査している段階でございますけれども、そのことが我々についてどうこうということについてはここで具体的に申し上げることはできませんけれども、今
先生
の御
指摘
のことについてのいろんな
確認
的なことはしっかりと
確認
した中で最終的な結論を出してまいりたいというふうに思っております。
宇都隆史
143
○宇都隆史君 十分に考慮するということでよろしいですか。
一川保夫
144
○
国務大臣
(
一川保夫
君) それはもういろんな情報をしっかりと
確認
するということに尽きると
思い
ます。
宇都隆史
145
○宇都隆史君 できるだけステルス機だからということで飛び付かないでくださいね。各国の
状況
もよく見てください。これはもうオーストラリアも見送りましたから。オーストラリアも狙っていたんですが、FA18の方に変えました。カナダも早期購入は見送ると。特に今、米国の財政
関係
で
防衛
費の削減の話も出ていますから、この
動向
をよく見極めてからだとカナダも言っています。こんなところで財源がない
日本
なんかが急に飛び付いたら、私は本当にばかを見るんじゃないかと思っています。 二十四年度の請求で、空自がこの新規FXのために挙げている機数は四機分だけしか挙げてないんですよ。これは
防衛省
にお伺いしたいんですけれども、F4の後継機としてこれを四機ずつ毎年購入していったら一体いつになるのかというふうな疑問があるんですけれども、どのようにこれは
防衛省
としてはお考えなんですか。
福山哲郎
146
○
委員長
(
福山哲郎
君)
防衛省
お答えください。
一川防衛大臣
──三役どなたでも結構です、お答えください。
宇都隆史
147
○宇都隆史君 結局、これはすごく大問題になっているわけですよ、ここまで後ろにずれ込んで。F4はもうしばらくしたら飛べなくなるんですよ。その後継機がこれだけずれ込んで非常に問題になっているのに、
質問
しても誰も答えられない。本当に
我が国
の
防衛
を任していいんですか、この三人に。私、非常に疑問に
思い
ます。 F15のパイロンの話をさせていただきます。 お手元に
資料
をお配りしていますけれども、委員の皆さんにも是非見ていただきたいんですが、こちらの表の
資料
を見てください。(
資料
提示)上の写真に、翼下にタンクを二つ付けています。今回はこの翼下のタンクが破裂したということで、この事故
調査
が終わるまでは、全国の航空
自衛隊
のこのF15戦闘機についてはタンクを付けて飛ばさないということで処理をしていました。 裏のちょっと絵を見ていただきたいんです。このタンクというのは、上にパイロンて書いてあるんですけれども、翼の下にタンクを付ける装置を付けて、その下にタンクが付くことになっています。今回タンクが破裂したということで、このパイロン側にも問題があるんではないかということで、パイロンも事故
調査
の
対象
として出しました。 全国のF15はパイロンなし、タンクなしで飛んでいたわけですね。このパイロンなしで飛ぶことに対する影響、
一川大臣
、どういう影響がありますか。
一川保夫
148
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私は、専門的なことは十分
承知
いたしておりませんが、私は今
先生
御
指摘
の、こういうパイロンを外すことによっての問題点というか障害的なこと、課題というのはあると思うんです。それは、当然このパイロンという中には武装弾を搭載できるという、そういうものの機能を持っておりますし、また仮に航空でそういう戦闘的なことが発生した場合の対応としては非常に困難になってくるという、そういう問題点ははらんでいるというふうに思っております。
宇都隆史
149
○宇都隆史君 何でもう少し周りがサポートしてくれないのかなと
思い
ますね。 写真の下を見てください。写真の下にミサイルを付けているおなか側の写真がありますよね。このパイロンというのはタンクをぶら下げるだけではなくて、実はミサイルを装着するところなんです。しかも、このF15戦闘機というのは二種類のミサイルを搭載できるんです。一種類は中距離の非常に長く飛ぶミサイル。ここに今付けているミサイルは自己防御用の赤外線ミサイルなんです。これが付けれないということは二つの問題点が生じるんです。 それは、まず空対空戦闘ができないんです、訓練ができない。つまり、ロックオン操作まではできても、実際にロックオンした後に当たったかどうかの判定を戦闘機の中のコンピューターが
認識
できないという問題があります。全国の、要は戦闘機操縦者の
レベル
が下がるという問題ですね。 もう
一つ
大問題は、自己防御用のこのミサイルを付けれないということは、十月七日から、月曜日に訓練再開されましたけれども、この二か月間、航空
自衛隊
は態勢移行できなかったということなんですよ。
防衛大臣
、態勢移行ってどういうことですか。
一川保夫
150
○
国務大臣
(
一川保夫
君) まあ我々は俗に言う……
宇都隆史
151
○宇都隆史君 態勢移行って何ですかと聞いているんです。これも通告しています。
一川保夫
152
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 我々はスクランブル的なことはしっかりと
責任
を果たしております。
宇都隆史
153
○宇都隆史君 態勢移行というのは、
我が国
が本当に有事に、蓋然性は低いにしても何かあったときに本当に戦うための態勢を上げていくんです。つまり、戦闘機の部隊はミサイルを積んでタンクを積んでフルに燃料をつくって、飛行機をつくって上げるんです。それが態勢移行と言うんです。その訓練を日々やっているんです、戦うための訓練を。ミサイルが付けれなければ態勢移行なんかできないんですよ。タンクが付けれなければ態勢移行なんかできないんですよ。 だから、今これが復活したから初めてこれは
国会
で言えることなんですけれども、二か月間
我が国
の空の守りは主力戦闘機がない
状況
で守っていたんですよ。それをあなたは
防衛大臣
として
認識
していたんですか、本当に。
一川保夫
154
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私は、F15というこの戦闘機、大変
我が国
の
防衛
上重大な任務を担っている戦闘機でございます。それがこれまでになかった大事故を起こしたわけです。ですから、まずこの事故の原因究明と再発防止を最優先すべきだという中でいかないと、基地周辺の住民の
皆さん方
なり自治体の了解が得られないという中で、そちらを最優先させていただいたということでございます。
宇都隆史
155
○宇都隆史君 地域からの
理解
、あるいは国民からの信頼とかそういうのも非常に大事でしょう。その上で考えなければならないのは、
防衛大臣
、
我が国
の安全、独立、存続のことを考えるのが
防衛大臣
なんですよ。
沖縄
は態勢移行できなかったんですよ、F15しかなかったんで。
沖縄
にはF15しかないでしょう。
中国
ににらみを利かせている
沖縄
の基地は態勢移行ができない
状況
にあったという事実なんです、二か月間。 時間も来ましたから終わりますけれども、
一川大臣
、あなたは国家のために辞めるべきです。あなたに二十四万人の隊員の命は預けられないということを明言して、
質問
を終わります。 以上です。
山本香苗
156
○
山本
香苗君 公明党の
山本
香苗です。 南スーダンの国づくりということが
先ほど
来出ておりますけれども、国づくりを支援することは極めて重要であって、
我が国
は積極的に取り組むべきだと考えております。実際、
我が国
は、今までもODAやまたNGO等の
活動
を通じて様々な支援をしてきております。今後、更に多くの貢献ができると思っておりますし、それが必要だと思っております。 その前提を申し上げた上で、今回の南スーダン
PKO
への
自衛隊
の派遣についてはどうしても納得がいかない点がございますので、今日は
藤村
官房長官
にお越しいただきました。しっかりと伺わせていただきたいと
思い
ますので、よろしくお願い申し上げます。 さて、野田総理は、十一月の一日の衆議院本
会議
におきまして、我が党の斉藤鉄夫
議員
の
質問
に答え、今回の派遣が
PKO参加
五
原則
を含む
国際平和協力法
にのっとって行われるべきものであることは言うまでもありませんと答弁をされております。 そこで、
官房長官
、お伺いいたします。 今回の派遣においては、この五
原則
の一番目の
原則
であります
紛争当事者
間の停戦
合意
、これはあるんですか、端的にお答えください。
藤村修
157
○
国務大臣
(
藤村修
君) 今回は
紛争当事者
はないということを
先ほど
ちょっと御答弁したところでありまして、つまり武力
紛争
は発生しておらず、
紛争当事者
間の停戦
合意
ということは存在しないということでありますので、
PKO
五
原則
である停戦
合意
は必要ないものと考えています。
山本香苗
158
○
山本
香苗君
紛争
が発生していない、だから
紛争当事者
はいない、よって停戦
合意
もない。これは五
原則
型の
PKO
では想定外なんです。つまり、想定外の
事態
じゃないんですか。想定されていない
事態
じゃないんですか、この点
確認
します。
藤村修
159
○
国務大臣
(
藤村修
君)
PKO
法の三条第一号において、停戦
合意
及び国際連合平和維持
活動
が行われることの
同意
について、そこの括弧書きがございまして、同括弧書きによりますと、武力
紛争
が発生していない場合というのがございます、には、
紛争当事者
間の停戦
合意
は必要とされず、当該
活動
が行われる地域の属する国の、今回は南スーダンの
同意
をもって足ることとされておりますので、これは
PKO
法制定時においても武力
紛争
が発生しないため停戦
合意
を必要としない場合としての想定だったと考えられます。 この南スーダン
PKO
についても、南スーダンにおいては武力
紛争
が発生していないことから、
当事者
間の停戦
合意
は存在せず、今回はこの括弧書きの場合に該当するというふうに
理解
をしております。
山本香苗
160
○
山本
香苗君 私の
PKO
法に対する、五
原則
型の
PKO
法に対する
認識
と
理解
を申し上げます。 二国間以上の国の間で
紛争
がまずあって、国連がそれを仲介して停戦
合意
がなされる、停戦
合意
、
協定
が結ばれると。その
協定
がしっかり維持されているかどうか、これを中立的な
立場
で監視をする、それによって、この
活動
によって平和が維持される、持続すると、これが
我が国
の五
原則
型の
PKO
なんです。そして、
先ほど
来より出ていますけれども、五
原則
のうちの一番目から三番目、停戦
合意
、そして受入れ国の
同意
、そして中立的
立場
の遵守、この三つは、そのいずれか
一つ
でも欠けた場合というのは、四番目で中断若しくは撤収なんですよ。それぐらい重い
原則
なんですね。
先ほど
、三条の一のところの括弧書きがあると、書いてあると、初めの
PKO
法から、当初から入っているとおっしゃいましたけれども、この第三条の一の括弧書きに書いてあるこの
事態
というのは、国連の
PKO
ではあるんですが、
我が国
の五
原則
型の
PKO
ではないんですよ。
我が国
がすなわち
PKO
部隊を派遣する
事態
ではないんですよ。
官房長官
、いかがですか。
藤村修
161
○
国務大臣
(
藤村修
君)
紛争
解決型ではなくて、国づくりに
参加
するという
PKO
だと考えております。 つまり、この前のハイチの地震の場合もやっぱりそうかと
思い
ますが、
紛争当事者
がこの際は発生していないと、武力
紛争
は発生していないと。ですから、南スーダン
PKO
はこれ、UNMISSへの要員派遣に際しては
PKO
法上その停戦
合意
が必要ないということ、これはつまり
紛争
解決型ではなくて国づくりに
参加
するという観点からだというふうに
理解
をしております。
山本香苗
162
○
山本
香苗君 びっくりする答弁です。余りに
理解
が浅過ぎます。 この
PKO
五
原則
というのは憲法の平和主義との整合性を担保しているんですよ。
我が国
は
PKO
五
原則
が当てはまる条件の下でしか
自衛隊
を派遣できないんですよ。これが現行法なんですよ。
官房長官
、分かっていますか、ここが。
PKO
国会
の当時の丹波国連
局長
も、一番これは
中心
的な役割をやっておられましたが、
PKO
国会
の中で、五
原則
が盛り込まれているこの法律の
枠組み
の中で
PKO
に対応していく、こう明確に答弁しているわけなんです。派遣ありきじゃないんですよ。五
原則
ありきで派遣なんです。 そして、ただこの五
原則
が当てはまっているかどうかと言っているだけじゃないんです。この法律にはもう
一つ
ビルトインされていることがある。五
原則
が守られているかどうかという基準、物差しで
国会
の事前
承認
を受けることになるんですよ。
PKO
法というのは、
PKO
五
原則
というのはそれほど重いものなんです。停戦
合意
、受入れ
同意
、中立性、このうちの二つも欠ける、そういう
状況
で派遣の論拠は成り立たないわけなんです。 よく考えていただきたいんです。いいですか。括弧書きが想定している
事態
というのは、今かみ砕いてかみ砕いて申し上げておりますけど、五
原則
型の
PKO
の想定外なんですよ。
官房長官
、御
理解
いただけたでしょうか。
藤村修
163
○
国務大臣
(
藤村修
君)
理解
できません。 つまり、この三条一項の武力
紛争
が発生していない場合というところの意味というのは、これ平成三年の特別
委員会
における
議論
でありますが、これは四十三年間の長い歴史の中で、このときは、コンゴ型国連軍というような明らかに今まで行われていたような慣行から照らして例外的な場合というふうに言っておりますが、できる限り網羅的に定義した次第であって、したがって、国連、これ今はレバノン監視団の話ですが、と言われているその事例はこの定義の中に含めるための規定であるということで、この規定をハイチのときも我々、
紛争当事者
はいないということからも、しかし五
原則
で受入れ国の
承認
ということにおいて派遣をしているということでございますので、今委員のおっしゃる理屈は、この五
原則
が一字一句たりともなかったら派遣できないというそういうお考えを示されたようには
思い
ますが、それはしかし、今日までの慣例からいっても括弧書きを採用しているということはございます。
山本香苗
164
○
山本
香苗君
官房長官
、我々は法律に基づいて今審議をしているわけなんです。 じゃ、角度を変えてお伺いしますが、括弧書きのところを使って憲法との整合性を担保している五
原則
を適用除外していいなんて、どこに法律書いてあるんですか。
藤村修
165
○
国務大臣
(
藤村修
君) いや、法律に書いてあるんじゃなしに、これはこの五
原則
の適用であるということを
政府
が認めているということで、こういうことでございます。
山本香苗
166
○
山本
香苗君 全く答弁になっておりません。 いいですか、書いていないんですよ。憲法との整合性を担保している重い五
原則
、これをただ単に括弧書きで書いてあることで無視していいなんてどこにも書いていないんですよ。 このように、想定外の
事態
に
PKO
法を適用していたらどうなるか。どうなると
思い
ますか。安易な
自衛隊
の派遣につながるんですよ。まさに五
原則
型の
PKO
の形骸化になるんですよ。これはゆゆしきことですよ。将来に大きな禍根を残すことになりかねません。
官房長官
、この点について明快な答弁をしてください。
藤村修
167
○
国務大臣
(
藤村修
君) 委員の御
趣旨
がちょっと
理解
しにくいんですが、申しますと、
PKO
法に基づく南スーダン
PKO
への要員派遣に関しては、武力
紛争
が発生していないという
状況
を踏まえて、
参加
五
原則
上の要件を含む法律上の要件は満たされているものと考えています。 南スーダンの平和と安定は国際社会にとり重要な課題であり、各国が
協力
して取り組む必要がある、また豊かな資源を有する同国がその潜在力を生かして発展することはアフリカ全体の安定に資するところということで、同国との
関係
強化は
我が国
のアフリカ
外交
推進に当たっても重要であります。
我が国
は、国際社会全体の
責任
ある一員として、主要国と協調して南スーダンの国づくりに積極的に関与すべきであり、特に国連、南スーダン共和国に対するインフラ整備などの得意分野における人的
協力
等、国連の期待にこたえながら南スーダンの国づくりに貢献する、そういう観点からこれ大きな意義を有していると、そういう
判断
でございます。
山本香苗
168
○
山本
香苗君 冒頭に申し上げたじゃないですか。南スーダンの国づくりに対する支援というものは重要だと、やるべきだと私は申し上げた上で、そんな話をしているわけじゃないんですよ。今
PKO
の
自衛隊
派遣のことについて聞いているんです。 じゃ、角度を更に変えて聞きます。過去に今回と同じように、つまりこの三条一項の括弧書きを根拠に
PKO
を派遣したことはありますか。
藤村修
169
○
国務大臣
(
藤村修
君) 今派遣を続けていますが、ハイチがそうだと
思い
ます。
山本香苗
170
○
山本
香苗君 要するに、
先ほど
来
官房長官
は慣行になっているとおっしゃったんですけれども、
民主党政権
になってから
PKO
法を安易に適用して
自衛隊
を派遣しているわけなんです。事実、
民主党政権
になるまではこの三条一項のただし書を根拠に運用された例は一度もないんですよ。 ちょっと、
外務大臣
、お伺いしたいんですけれども、そもそもこの二〇一〇年のハイチへの派遣については国際緊急援助隊派遣法でも対応できたんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
玄葉光一郎
171
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 緊援隊を派遣するというお話でありますけれども、現実にハイチは医療チームが行っているということは実態としておっしゃるようにございます。 じゃ、何が一体
PKO
とこの緊援隊違うんだと。基本的には個別の事例に即して、あるいは
活動
期間等を含めて
判断
をするということだと思うんです。
一般論
でいうと、やっぱり緊援隊というのは基本的には極めて短期間というのを想定しているということだと
思い
ます。それに対して
PKO
の場合は、やはりややそれよりは長期間、そしてまた国連の要請、こういったところでトータルな
判断
を最終的にしているというふうに
認識
をしています。
山本香苗
172
○
山本
香苗君 事前に役所の方ともお話をさせていただきましたけれども、実際こういうふうに緊急援助隊派遣法で対応ができたかどうか、そういったことすら
検討
はなされていなかったようです。当時、じゃ何で
PKO
法でやるんだという話になったときに、国連から
PKO
の
枠組み
でという要請があって、それにこたえる形で
PKO
法を適用したんだと伺ったわけです。 しかし、この国際緊急援助隊派遣法を見ますと、その中では、ハイチで実際
自衛隊
が行っている瓦れき処理や道路補修等はこの法律の中の災害復旧のための
活動
にも該当するわけです。つまり、じゃ、この国際緊急援助隊派遣法を適用して
自衛隊
を、施設部隊を派遣することも可能であったというわけなんですね。しかし
検討
はなされなかったと。 ハイチでの
自衛隊
の
活動
というのは高く評価されているとは伺いました。しかし、評価が高いからといって
PKO
法を安易に適用していいということに私はならないと思うんです。
我が国
の
PKO
というのは
我が国
の
PKO
法に規定されている
活動
であって、他の国の
PKO
活動
とは違うんですよ。
先ほど
来よりの
官房長官
の御答弁を聞いていると、そこが、その
認識
が多分恐らく余りないんじゃないかと、よく分かっておられないんじゃないかと思うんです。
PKO
法の成立過程においては、衆議院でも参議院においても牛歩してまで
反対
する方がたくさんおられました。その当時、
日本
新党はありませんでした。つまり、総理も
官房長官
も
PKO
国会
を経験しておられないわけです。 大変失礼な言い方で申し訳ございませんが、総理も
官房長官
もこの五
原則
型の
PKO
に対する
理解
が違うんじゃないかと、正しく
理解
されておられないんじゃないかと思わざるを得ないんですが、いかがでしょうか。
藤村修
173
○
国務大臣
(
藤村修
君) その法律ができたときにいる、いないではなしに、法律ができればその法律に従って運用していくという、これは特に
政府
はそれが課せられた任務だと思っておりますし、今、私
先ほど
来お答えしているとおり、五
原則
に反しているという
見解
はございません。
山本香苗
174
○
山本
香苗君 もちろん、私自身も
PKO
国会
したときに
議員
であったわけではないんですが、しかし、我が党の先輩たちがこの
PKO
法の成立には深くかかわってきたわけです。 私もそれなりに調べて勉強してきたわけですが、今回、どう考えても、今回のような
事態
に
PKO
法を適用するのは無理があると思うんです。しっかりと真正面から現行の
PKO
法を改正するなり特別立法をするなり
検討
することが必要なんだと
思い
ます。 今回のこの南スーダンへの派遣に先立って、現行の
PKO
法を適用する以外の法整備について
検討
はなされたんでしょうか。
藤村修
175
○
国務大臣
(
藤村修
君) 南スーダンへの派遣ということと別に、昨年十月から、
政府
の中では
PKO
に関する法改正も視野に
検討
会があって、今もこれは引き継いで、八月にはたしか中間
報告
が出ているんですが、それを引き継いで
検討
は進められているところでありますし、与党の中でも五番目の武器使用の問題も
幾つ
か論点があるようで、
検討
が進められていると、こういう
状況
ではございます。これは現状を御
報告
申し上げます。
山本香苗
176
○
山本
香苗君
質問
にお答えになっておられません。
PKO
法自体のことについての
議論
、それに対して八月に中間
報告
を取りまとめられた、それはよく存じ上げております。 この南スーダンに
自衛隊
を派遣することについて、現行の
PKO
法でいくのか、それともほかに方法はあるのか、この法律じゃなくて別の形をやらなきゃいけないのか、こういう法的な整理をしっかり
政府
部内の中でやったんですかと、そういうことを伺っているんです。
藤村修
177
○
国務大臣
(
藤村修
君) もちろん、ほかで出せるという、緊急援助隊の話ですよね、今おっしゃっているのは。緊急援助隊のことは当然視野にあるわけですが、しかし今回は国連
PKO
という枠の中で
日本
が関与することがこれは
政府
の
見解
として正しいと、そのように
判断
いたしました。
山本香苗
178
○
山本
香苗君 違います。緊急援助隊派遣法のことじゃなくて、
PKO
法以外で、
PKO
法を改正するとかほかの特別立法をするとか、そういうことについて
政府
部内の中でしっかり
検討
したんですかと、そういう
検討
の上で
判断
されたんですかと聞いているんです。
藤村修
179
○
国務大臣
(
藤村修
君)
一つ一つ
何かするときにすぐ法律を作るという話ではなくて、今回の案件というのは
PKO
法の枠内で出せるという
判断
において派遣をしたと、あるいは今後すると、こういうことであります。
山本香苗
180
○
山本
香苗君 私はその
判断
自体が間違っていると
思い
ます。 結局、五
原則
を守っている、五
原則
型の
PKO
だ、そういうふうに言えば国民も納得するし、野党も
反対
しないだろう、こんなふうに考えたんじゃないんですか。もしこんなこそくな考え方で
PKO
法を適用しようと考えているのなら、絶対許されませんよ。今回の南スーダンの
事態
は、今日るる申し上げてまいりましたけれども、明らかに五
原則
型の
PKO
の想定外の
事態
なんです。 既に二名、司令部員出しておられますけれども、今回の派遣について、もう一回再
検討
を強く要請いたします。
官房長官
、いかがですか。
藤村修
181
○
国務大臣
(
藤村修
君) 御意見として承ります。
山本香苗
182
○
山本
香苗君 やられるということですか。
藤村修
183
○
国務大臣
(
藤村修
君) 御意見として承りました。
山本香苗
184
○
山本
香苗君 非常に不誠実な御答弁で大変残念です。私は、別に法律を変えるなと言っているわけではないんです。法律を守ってやってくださいと。変える必要があるんだったら政治の
責任
で変えなきゃいけない、法律を無視してやることはやめてくださいと申し上げているんです。大変残念な答弁だと
思い
ますし、また、この議事録をもう一回読み返してください。いかに、今
官房長官
は
野田政権
、野田
内閣
の
見解
を述べられたんですけど、
PKO
に対する野田
内閣
の
認識
が非常に浅い、そういうことがよく分かりますよ。今までの
国会
審議の積み重ね、それを全てないがしろにするような御答弁です。 ところで、
一川防衛大臣
、今のやり取りを伺っておられたと
思い
ますが、今回の対応について
防衛省
としてもう一回
検討
すると、
官房長官
は御意見として承りましたという不誠実な答弁でございましたが、派遣する隊員の命を預かる
防衛大臣
、
大臣
として再
検討
する、そういうお考えはありませんか。
一川保夫
185
○
国務大臣
(
一川保夫
君)
先ほど
来お話しさせていただいておりますように、この南スーダンに対する
PKO
、
自衛隊
の施設部隊等の派遣は南スーダンの国づくりにとっては大変重要であるという
認識
を持っておりますので、今ほどのいろんなやり取りはそれなりに聞いてはおりましたけれども、現行法のそういう精神の中でしっかりと役割を果たしてまいりたいと、そのように思っております。
山本香苗
186
○
山本
香苗君 派遣される隊員のことを考えて、より多くの国民の
理解
と支持を得て派遣できるように最大限力を尽くすのが
防衛大臣
の責務です。残念ながら、今の御答弁を聞いておりますと、そうした気概が全く感じられません。極めて残念だと申し上げておきます。
先ほど
来より
沖縄
防衛局長
の不適切
発言
についての
一川防衛大臣
の
発言
、答弁を伺っておりました。聞くに堪えません。
大臣
、この国のためにも、国民のためにも、自ら身を引かれると、
大臣
の職を辞されてはいかがでしょうか。
一川保夫
187
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私は今回、大変そういう面では
沖縄
県の
皆さん方
に、
沖縄県民
の心を傷つけたというふうに、あるいはまた、いろんな面で人権にかかわるような
発言
も含まれているというようなこともございまして、心から反省をし、おわびを申し上げながら、今回のこの経験というものを教訓にしながら、しっかりとなお一層
沖縄県民
の
皆さん方
の目線に立って懸案事項の解決に
自分
自身の
責任
を全うしたいと、そのように思っております。
山本香苗
188
○
山本
香苗君
一川防衛大臣
は、自らが今、
沖縄
の
普天間基地
移設問題解決の妨げになっているという
認識
はございますか。
一川保夫
189
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 私は、これまでも
沖縄
県知事さんを始め
関係
の
皆さん方
ともこのことについていろいろとお話合いをさせていただいてきておりますけれども、私自身は、常に
自分
としては、
沖縄県民
の
皆さん方
のこの普天間飛行場の負担を軽減するためにどうすればいいかということを念頭に置きながら対処してきておりますので、今回のところで反省するところはもちろん反省いたしますけれども、謙虚な気持ちでしっかりと懸案事項の解決に最大限の努力をしてまいりたいと、そのように思っております。
山本香苗
190
○
山本
香苗君 妨げになっているという
認識
がございますかと伺いました。
一川保夫
191
○
国務大臣
(
一川保夫
君) いや、それはもう反省するところは反省をしてしっかりと対応すれば、私は、これまでのいろんな
方々
とのやり取りなり、また今回のいろんな厳しい御
指摘
を
一つ
の教訓にしてやれば期待にこたえていける、そういう
状況
であるというふうに思っております。
山本香苗
192
○
山本
香苗君 具体的にどのようにして
沖縄
の
理解
を得よう、期待にこたえられるとお考えですか、具体的にお答えください。
一川保夫
193
○
国務大臣
(
一川保夫
君) これは、普天間飛行場の負担を軽減する、危険性を除去するなり、またそういう騒音対策をしっかりとするなりといったようなことから含めて、この移転問題ということについてできるだけ早く軌道に乗せていくということが、
沖縄
県全体の負担軽減というものを
責任
持って推進するということだろうというふうに思っております。
山本香苗
194
○
山本
香苗君 今回の問題で官邸はどのように対応されたんでしょうか。
藤村修
195
○
国務大臣
(
藤村修
君) 十一月二十九日のことでありました。
琉球
新報の
報道
が、
東京
においてはいち早くそれを聞き、そして閣議等ございましたが、私の方からは、総理に
報告
した上で、
一川防衛大臣
にはとにかく急ぎ事実
関係
を
調査
を行うよう指示をいたしました。
防衛省
においては、直ちに
局長
を上京させて事実
関係
を
確認
したと、こういうことでございました。夕方の時点で、
局長
を更迭すると、こういう
報告
がございました。そして、翌三十日にはまず事務次官が
現地
に御説明に行ったというふうに
承知
しておりますが、さらにその後、これは総理の指示もございました、
沖縄
の県民の皆様に対するおわびを申し上げに
防衛大臣
には行っていただきました。ごめんなさい、十二月二日ですね、
防衛大臣
が
沖縄
を訪問し、これはしっかりおわびをするようにとの総理の指示を踏まえて、知事あるいは議会の代表に謝罪をしたと。そして、その翌日、私の方にはまた帰京された後、御
報告
があったということでありますが、これ今からまだ処分のことが残っております。
防衛省
において、前
局長
も含めて、これは
関係
者に対するしかるべき処分がなされるべく今
検討
していただいていると
思い
ますので、そのように進んでいくものだと思っています。
山本香苗
196
○
山本
香苗君 今回のことは一
局長
の不祥事ではありません。なのに、今の御答弁を聞いていても思うんですが、官邸も
防衛大臣
も、事務方がやったことだからと当初軽く考えておられたんじゃないですか。
普天間基地
問題の解決には
沖縄県民
の
理解
なくして進みません。そうですよね。今の野田
内閣
のままではどんなに手を尽くしたとしても到底
沖縄
の
理解
を得ることはできません。私はこの点を強く申し上げまして、
質問
を終わらせていただきます。
小熊慎司
197
○小熊
慎司
君 南スーダンの
PKO
についてお伺いをいたします。南スーダンそして
日本
の両国の発展が、
国際平和
、また国際社会の発展に寄与するためにも、官民挙げていろんな総合的にこの南スーダンの国づくりに対して
日本
が力を尽くすことは、全ての
方々
がこれは
認識
をしているところであるというふうに思っております。 これまでも
議論
もありましたけれども、まず初めに、この南スーダンの国づくりのためにも是非とも条件をしっかりクリアしていかなければいけない、体制を整えていかなければならないところにあるわけでありますけれども、残念ながら今、
日本
の対応はほかの国に比べて遅れている部分もあるというのも否めないというふうに思っております。 その
一つ
に、主要国、アメリカや
中国
、イギリスなどが既に南スーダンにおいては大使館を設置しているところでありますけれども、
日本
においてはまだされていない、スーダンの大使館の職員がこの南スーダンのことにかかわっているということで、スーダン自体の、周辺国自体の大使館の人員も足りていないという
状況
にあるということは御
認識
のとおりだというふうに思っております。そこで、この南スーダンの大使館の設置を早急になしていくべきだというふうに考えます。 また、あわせて、この周辺国とも連携をしていかなければいけない、人員が足りていないという
状況
でありますので、周辺国の大使館等への充実強化策、併せてこの二つ、まずお聞きいたします。
山根隆治
198
○副
大臣
(
山根隆治
君) 御
指摘
いただきましたように、現在、アメリカを始めとして大使館を置いているところは十三か国がございますけれども、
日本
はまだ置けていないと、こういうことでございます。総領事館は二か国ということだったかと
思い
ますけれども。 現在、
日本
では連絡事務所というものを置きまして、スーダンにいる大使館員がここでの役割、南スーダンでの役割というものを果たさせていただいておりまして、これは、ローテーションを組んで二週間前後、それぞれローテーションを組んで派遣をして、そして対応をしていると、こういうようなことでやらせていただいております。 ただ、大使館の設置については、非常に財政上の問題もございまして、なかなか委員御
指摘
のような大使館設置ということがにわかにはできないということが実情としてはございますけれども、ただ、やはり南スーダンのこれからということを考えてみますと、非常に
可能性
のある、経済発展の
可能性
の高い国だというふうに
認識
をいたしております。 現在、在留邦人は五十名ほどでございますし、
日本
との、まだ独立して間もない、七月九日に独立したばかりでございますけれども、これからやはりもう少し国内の安定であるとか経済発展、企業がまだ進出もしていないという
状況
もございますけれども、今後の
状況
を見て考えさせていただくということになろうかと
思い
ます。
小熊慎司
199
○小熊
慎司
君 独立したばっかりでも主要国が出しているということと、財政上の問題を言いましたけれども、イギリスも財政事情が非常に悪化している中で設置をしているわけであります。 国家戦略的に考えて、アフリカ全体また世界全体を
日本
がどう取り組むかという意味でも、非常にやはり内向きな感じが否めません。財政上の理由で設置をできていないということは、これは政治家として大変残念な答弁だというふうに思っています。そこを知恵を出してしっかり意義を見出して実現していくということが、この
政府
の役割、政治の役割だというふうに
思い
ますし、今言ったとおり、イギリスは本当にその財政的に厳しい中で設置しているんですよ。 財政上の理由というのは私は理由にならないというふうに
思い
ますけれども、もう一度答弁お願いします。
山根隆治
200
○副
大臣
(
山根隆治
君) ヨーロッパの国々は、アフリカのそれぞれの国々との、宗主国であったりいろいろな
関係
もあるということもございますけれども、
我が国
はそういった
関係
はございませんが、しかしやはり私たちは、このスーダンに対しては、二〇〇五年以来、五億ドル以上の支援をしてきたと、こういうこともございます。十月には経済ミッションというものを派遣しておりまして、各事業をなさっておられる方をお連れをして、そして南スーダンの
政府
の要人であるとか開発
大臣
だとか、そういった
方々
にもお引き合わせをして情報収集というものを努めること等も行わせていただいておりまして、私たち
日本
としてもできるだけこの国の将来ということについて、発展についてサポートしていこうという
思い
というものは強くあるということは是非御
理解
をいただきたいと
思い
ます。
小熊慎司
201
○小熊
慎司
君 副
大臣
もアフリカ貿易・投資促進官民合同ミッション行かれて、その
必要性
というのは重々
承知
しているというふうに思っていますし、しっかり今後、南スーダンのみならずアフリカに対して投資を促進していったり
日本
のプレゼンスを上げていく、また国際的に役割を果たしていくということを考えれば、この大使館の設置、また周辺国も併せて
日本
の
政府
の体制をアフリカの中でしっかりしていかなければ、投資してください、大使館ありませんでは、これは本末転倒になるわけでありますし、それが予算がないなんて言っているんではなくて、まだまだ、大きく言えば特会とかいろんな独立行政法人とか改革すればこれに必要なもの見出せるわけでありますから、ないからやらないんではなくて、やるためにどうするかという態度が必要ですし、そういう
政府
の対応がなければ、民間に出ていってくれとか投資促進しましょう、ほかの国よりプレゼンスが下がっている中どうやって上げていくんだというときに、全然結果が出せないというふうに
思い
ますよ。 これ、
大臣
、お願いいたします。
玄葉光一郎
202
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 結論から申し上げれば、今の御
趣旨
も踏まえて今後の
検討
課題にさせてください。 それで、やはりおっしゃるように、ウガンダとかケニアからも含めて、今、北スーダン、いわゆるスーダン側から行っているという
状況
なんですね。少なくとも業務に支障は出ないという
レベル
になっています。ですから、当然最終的には優先順位で総合的に
判断
するということになりますけれども、今の御
趣旨
も踏まえて、二十五年度以降の機構改革にはならざるを得ないと
思い
ますけれども、
検討
課題にさせてもらえればというふうに
思い
ます。
小熊慎司
203
○小熊
慎司
君 私は、アフリカとのヨーロッパの国の
関係
、
関係
なく、また、
中国
のやり方というのはやはり国際的にも問題があるというふうに
指摘
をされています。
日本
の国際貢献の在り方というのは私は世界で一番だと思っています。だからこそしっかりやっていかなければいけない。潘事務総長に言われたからどうするとかということでもなくて
日本
のしっかりとした対応を、これから
大臣
の答弁、期待して今後の対応を見極めたいと思っています。 あわせて、今回のこの
PKO
に関しては、既にこれまでの
質問
の中でもありましたけれども、ODAとの連携が必要だというふうに思っていますが、このODAとの連携を更に深化していく必要があると
思い
ます。その点について御答弁をお願いいたします。
玄葉光一郎
204
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 今おっしゃったことは非常に大切なことだというふうに思っています。 イラクのサマワのときもODAとの連携を行ったということでございます。つまりは、
PKO
は確かにもちろん国連の要請があって
我が国
の
判断
で出すわけでございますけれども、ODAはまさに南スーダン、今回の場合は南スーダンの要請であると。特に、
PKO
はいわゆる人的貢献であるけれども、ODAなどはいわゆる人道支援である。同時に、より恒常的、いわゆる経済社会開発そのものを持続的に行っていく、そのためのやはりODAという側面も多々あるということでありますので、この辺りは国連ともよく連携をしなきゃいけないと
思い
ます。 ちなみに、ドナー国は一番がアメリカ、二番がイギリス、三番が
日本
ということでございますので、これは出口戦略も実は国連と調整をしなきゃいけないと
思い
ますけれども、国連側ともよく調整をしながら、
我が国
は
我が国
としての主体性も持ちながら、しっかりとこの
PKO
、ODAの役割分担、連携というものを行っていきたいというふうに考えております。
小熊慎司
205
○小熊
慎司
君 南スーダンは油田がたくさんあるということで、ただ政治は北側にある、これは
中国
が押さえているということですから、ODAとまた民間投資と有機的に合わせてしっかり
日本
のプレゼンスが上がるようにしなきゃいけないですし、南スーダンの国づくりにはやっぱり経済がしっかりすることですから、この油田の問題に関しては、ODAとあと民間投資をしっかりと連携させながら南スーダンの国づくりに寄与していただきたいというふうに思っております。答弁は、次、ちょっと時間がないので。
防衛大臣
にお聞きをいたします。 この
PKO
の派遣については五
原則
の問題があります。ジュバはしっかり安定しているから五
原則
どおりに派遣ができるんだということが
政府
の
認識
だというふうに思っています。しかし、これ長期にわたる任務になってくるというふうに
思い
ますので、治安の悪化なども考えられております。そういう意味では、想定のしていない
事態
が起きてくれば、五
原則
を守ろうとすれば、これ撤退もしなきゃいけないということになってきます。 しかし、一度出したものを、これは
日本
の
原則
として撤退をしますということは、これは法的に、法治国家としては当然のことでありますけれども、国際社会的な印象でいえば、一旦出たものが撤退するということで
日本
のプレゼンスが下がってしまう懸念もあります。でも、これは五
原則
を守ろうとすれば、その
状況
に応じて仕方のない、また
自衛隊
の
方々
の命を守るためにはこれは当然のことだというふうに思っております。 それで、現時点の話ではないですよ、今後の話として、自民党さんも
国際平和
協力
隊法ですかね、というのを出されておりますけれども、今、これ冷戦以後、またこの震災でも私の東北も大変お世話になりましたけれども、被災地の支援とか、また様々な民生支援が
軍事力
組織においては役割を果たしてきている、これは
日本
のみならず、そういう世界の流れになっているところであります。そうした中においてこの
PKO
の
活動
というのも改めて見直していかなければならないというふうに思っています。 しっかりと
日本
のこの
協力
要請、また期待、役割を担っていくためにも、やはりここは
自衛隊
の
活動
がしっかりと安全が確保できるような法改正が必要であるというふうに考えますが、
大臣
、その点の
検討
状況
についてどうですか。
渡辺周
206
○副
大臣
(
渡辺周
君) 恐縮でございます。私からお答えをさせていただきます。 今委員も御
指摘
のありましたとおり、また
先ほど
風間
委員からも類似の
質問
をいただきましたけれども、来年で
PKO
法が成立二十年を迎えます。そして、今回の国際ミッションへの
参加
が二十五回目でございます。当初想定をしていた国際貢献
活動
からもう二十四回の
参加
をしていろんな事例に遭遇をしておりまして、それだけに我々も省内で、東ティモールあるいは古くはモザンビークに行かれた当時現役だった隊員の方に来ていただいて、現場でどういうことがあったかということについて、現状に即した形でやはりどう考えていくかということを我々も省内で
検討
をしています。各党で
現地
での
活動
における武器使用等を含めた
PKO
法の在り方については
議論
をされております。 その
議論
と並行して我々も省内で、様々な経験を積んできた
方々
の知見を集めて、どうあるべきかということについては研究をしているところでございますし、また各党の御意見を見ながら、是非現状に即した形で考えていかれればなというふうに考えております。
小熊慎司
207
○小熊
慎司
君 これ、
検討
しているのはいいんですけれども、これは早急にしなきゃいけないというふうに思っています。
政府
の方としては、いつごろ、大体、もう五年も十年も先ではなくて、これはもう一年以内にでも、来年の通常
国会
辺りにはしっかりその一定の方向は示さなきゃいけないと
思い
ますけれども、
大臣
、
自分
の職責を果たすというのであれば、これまでの
委員会
も
大臣
の資質についての
議論
がほとんどの時間を占めました。残念なことです。職責を果たすのであれば、しっかりとその答弁をお願いします。
一川保夫
208
○
国務大臣
(
一川保夫
君) この問題、この
委員会
の場でもいろいろと
議論
されているテーマでもございますように、私自身はそういう
問題意識
は、委員の
先生方
はもちろん、
国会
議員
の中でもそういう御意見が相当いろいろと
議論
されているという
状況
でもありますので、
政府
においてもそういう
問題意識
を持って、できるだけ早くそういうことについての
方向性
がしっかりと出せるように努力してまいりたいというふうに思っております。
小熊慎司
209
○小熊
慎司
君
日本
のためと、そしてまた
自衛隊員
の命にもかかわることですから早急な対応を求めたいと
思い
ますし、最後に一言、
大臣
の出処進退は、それは
大臣
が決めることでありますけれども、
野田政権
の安全運転のために
自分
の
立場
を云々するのではなくて、国家国民のために
自分
の
立場
をしっかりと考えて決断をしていただくことを求めて、
質問
を終わります。
山内徳信
210
○山内
徳信
君 社民党・護憲連合の山内
徳信
でございます。 今回の
田中
発言
を通して、今
政府
と政治家に問われている問題は何だろうかと、こう考えてみましたときに、それは民主主義と人権、
責任
が問われておる、
責任
の問題が問われておると私は考えております。 これ以上、
沖縄
を弄ばぬでほしい、
官房長官
ほか、野田総理
大臣
ほか閣僚の
皆さん方
に申し上げます。同時に、官僚も含めてであります。これ以上、
沖縄
を政治の具として利用しないでほしい。これ以上、
沖縄
を差別し、いけにえとして基地の押し付けをするのではなくして、やめてほしい。
沖縄
の人間の人権も本土にいる人の人権も全く同じ人権であります。そういう
認識
を持っていただかないと、
沖縄
の不幸は続くだけであります。
沖縄
の不幸の原因は一体何だろうと、こう考えてみましたときに、今日は最初の
質問
者からずっと続いておりますのは、それは
沖縄
の不幸の根源は
日本政府
の意識の問題であると、そういうことを最初に
指摘
をしておきまして、
質問
に入ります。 さて、十一月二十八日の
田中
発言
が起こりまして、そして
政府
は、さっとこれは鎮静化に向かわぬといかぬというお気持ちだったと
思い
ます。ところが、
発言
の
内容
は、御
承知
のとおり、これは
日本政府
の構造的差別
発言
でありまして、極めて人権の問題でありました。その反響の大きさに、十一月三十日、中江事務次官の知事への謝罪会見、そして十二月一日の
一川防衛大臣
の謝罪訪問と続きました。
沖縄
の怒りのマグマはぶくぶくとずっと沸騰しております。今日もあしたもあさっても、そういう沸騰状態にあります。したがいまして、ここで何度も申し上げておりますが、
沖縄
は恐らく復帰後、最大のマグマの爆発を目の前にしております。そういう危機感を持っていただきたいと
思い
ます。 そこで、お伺いいたしますが、
官房長官
に、これだけ大きな問題になっていて、トカゲのしっぽ切りでいいのか。その上司の事務次官はそれでいいのか。事務次官は、
沖縄
に行って知事に謝罪しながらもアセス評価書の
提出
の話まで言及するがごときは、
沖縄県民
から大きなひんしゅくを買っております。反撃を受けております。その上司に当たります
一川防衛大臣
など、何の
責任
も問われぬでいいのかというのが
沖縄県民
の偽らざる
思い
であります。 したがいまして、それぞれ
責任
ある
方々
はやはり
責任
を取ってほしい。
官房長官
には、罷免ということもあります、あるいは懲戒のいろんな段階がありますが、やはり本当に
責任
を持つ
政府
ならば、ちゃんとけじめは付けるべきであるというのが
沖縄
の世論であることを申し上げておきます。 まず、
官房長官
のこの問題についての御
見解
を結論だけいただいておきます。
藤村修
211
○
国務大臣
(
藤村修
君) 結論だけということでございまして、短くお答え申し上げます。
一川防衛大臣
に対しましては、まずきちんとした、どういう
事態
であるかということの
調査
を行ってほしいということ。それから、処分をきちんと行ってほしい、それも単に一
局長
の処分でなしに、これはそれに連なる管理監督
責任
等々、順にこれは上まで上がると
思い
ますので、最終的に
防衛大臣
までの処分が行われるものと。今
検討
中であることを
承知
しておりますが、急いでやっていただきたいと思っております。
山内徳信
212
○山内
徳信
君 県民の心を傷つけた
政府
・
防衛省
にとって、心から反省し陳謝しているのであれば、
環境影響評価書
の
提出
はこれはできぬだろうと、こう
思い
ます。そして、そのことを切実に感じてこられたのは
防衛大臣
でございます。知事に会われ、県議
会議
長に会われ、県議会はそれに向けて全会一致の決議を上げておるわけであります。会見予定も、私はテレビで見ておりますが、予定の時間よりも早く県知事が立ち上がってその場は終わっておりましたね。いかに県知事の
思い
が悔しくて悲しくて、そういう表現だったと思っております。 そこで、
沖縄
県知事に対して、基地建設を前提とした評価書の
提出
は、これは中止をしたい旨お伝えをしていただきたいと
思い
ます。それについて、これも
官房長官
から答弁を求めます。どうぞ。
藤村修
213
○
国務大臣
(
藤村修
君)
政府
の
立場
は、繰り返し申し上げますが、年内に評価書を
提出
するべく今準備をしています。そして、そのために、あらゆる今後の努力をしながら
沖縄
県側の御
理解
をいただくよう、我々の務めとして努力をしてまいりたいと
思い
ます。
山内徳信
214
○山内
徳信
君 一言でお答えいただきたいんですが、
一川大臣
、県知事と県議
会議
長に会われて、評価書を
沖縄
県に年内に
提出
をするという予定であられたわけでございますが、
提出
できる
状況
であったのかどうかを伺っておきたいと
思い
ます。
一川保夫
215
○
国務大臣
(
一川保夫
君) 先般、知事それから
沖縄
県議会の議長、副議長さん、そのほかにも
米軍
の担当の
委員長
さんもおられましたけれども、私からのいろんなおわびの御挨拶の後のいろんな
発言
内容
を聞いておりまして、大変厳しいものがあるというのは本当にひしひしと感じました。 そういう中で、これからの懸案事項をどう進めていくかと、普天間問題、普天間の飛行場の移転にかかわる
環境影響評価書
の扱いということも当面重要な懸案事項ではございます。そういうことについて私は、やはりしっかりと
状況
を受け止めながら、厳しい中でも我々は誠意を込めて
理解
を求めていく努力は引き続きさせていただきたいなというふうには
思い
ますが、私自身はかねてから期限を切っていつまでに
提出
するということは言ってきておりませんけれども、しっかりとやはり
沖縄
県側の御
理解
を求めながら適切なそういう手続を進めていくことが非常に重要ではないかなというふうに、今回の
状況
からしてもつくづくと感じてきた次第でございます。
山内徳信
216
○山内
徳信
君 心から反省をしていらっしゃるならば、やはり行政も生き物でございますから、
相手
も生き物でございますから、国の予定どおり進めていくということは、これはこの間の野田総理
大臣
の私に対する予算
委員会
における答弁に反します。是非、
官房長官
も、しかとそこは踏まえておいていただきたいと
思い
ます。 野田総理は、新たに基地を造るときには、当該自治体の首長や議会の
同意
を得ることが大事である、強権的には進めません、十一月二十一日の予算
委員会
でのこれは答弁であります。そして、翌二十二日の
外交防衛委員会
で、
一川大臣
と
玄葉大臣
からも、強権的には進めないという答弁をいただいております。しかとそこら辺は踏まえておいて、強引に県民の
理解
、
協力
もないのにどうして評価書を出すのか、これは強権じゃないのかと、こういうことになるわけでございます。したがいまして、そういう意味で強権的に進めてはいけませんよということです。
官房長官
の明確な答弁をいただきます。簡単な答弁をいただいておきます。
藤村修
217
○
国務大臣
(
藤村修
君) 評価書について年内に
提出
できるよう準備を進めているということをずっと申し上げているところであります。つまり、現在の
日米
合意
は、全体としては少なくとも現状に比べると
沖縄
の大きな負担軽減につながるというふうに考えているからです。
政府
としては、
日米
合意
を踏まえつつ、
沖縄
の負担軽減を図るのが基本的な姿勢でありますが、引き続き、これはしかし
沖縄
の皆様の声に真摯に耳を傾け、
政府
の考え方を誠実に説明し、
沖縄
の皆様の御
理解
を得るべく一歩一歩努力してまいりたいと存じます。
山内徳信
218
○山内
徳信
君 負担軽減は異存はありませんが、その方法論が間違っておるんです。その方法論をこれから申し上げますから。
日米
だけで決めれば何でもできるという発想は間違っていますということをずっとこの
委員会
で言い続けておるんです。それは当たり前の話でしょう。別の案件でも、
当事者
が三名おるときには、三名が
合意
して初めてそれはできるわけでございます。そのことをしかと両
大臣
あるいは
官房長官
含めて
認識
をしておいていただきたいと
思い
ます。 それでは、私が今日申し上げる結論になりますが、一九九五年の少女暴行事件により、
日米
両
政府
が危機感を持って取り組んだのが普天間飛行場の五年ないし七年以内の全面返還でございました。私は、そのモンデール大使と橋本総理の共同
記者
会見を昨日今日のように覚えております。そして、
沖縄県民
挙げて喜んだわけでございます。それ以来十五年たっております、十五年。この十五年というものは、やはり非常に今の政権に対しても反省を与える十五年になるわけでございます。 十五年たってもなぜ実現しなかったのか。それは守屋パッケージと、私はそういう
言葉
を考えました。守屋パッケージ論、守屋戦略。守屋戦略は、偉そうに私に言っていました、アメリカ軍は銃剣とブルドーザーで土地を接収して基地を造ったが、
自分
たちはそうはしないと。ブルドーザーは持ってこないが、強権的に、そして
日米
だけで決めて、
沖縄
の
合意
も
同意
も取らぬでやるということは、ブルドーザーと銃剣と同じようなものであります。したがって、守屋さん、それは実現しないよ、こういうふうに私はずっと言っておるんです。守屋パッケージ、守屋戦略は今や完全に崩壊しました。アメリカの方からも崩壊してきていますよ。そして、
日米
合意
は今や完全に破綻しております。
官房長官
、
外務大臣
、
防衛大臣
にしかと申し上げます。
日米
合意
は今や完全に破綻しております。
官房長官
、
外務大臣
、
防衛大臣
にそういう
認識
はお持ちでしょうか。是非持ってほしい。間違っておると言えば、それを直すのにやはりやぶさかであってはいかぬのです。代表して
官房長官
から一言、そういう
認識
持っていらっしゃるかどうか。
藤村修
219
○
国務大臣
(
藤村修
君) 九六年以来ですか、十五年間、様々紆余曲折がございました。 当初は五年から七年と、今、委員のおっしゃったとおり、それが現在ではまだ実現をしていないと、こういうことでございます。申し訳ないことだと考えております。他方で、現在の
日米
合意
というのは、やっぱり全体としては、少なくとも現状に比べると
沖縄
の大きな負担軽減につながるという考え方ではございます。
政府
としては、現在の
日米
合意
が破綻しているとは考えておらず、
沖縄
の皆様には、改めて、襟を正し、御説明をし、御
理解
をいただけるよう、
政府
一体となって一層の誠意を持って対応していくというのみであります。
山内徳信
220
○山内
徳信
君 終わります。
福山哲郎
221
○
委員長
(
福山哲郎
君) 本日の
質疑
はこの程度にとどめ、暫時休憩いたします。 午後零時四十五分休憩 ─────・───── 午後二時開会
福山哲郎
222
○
委員長
(
福山哲郎
君) ただいまから
外交防衛委員会
を再開いたします。
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
と
ロシア連邦政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件、
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
と
大韓民国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件、
原子力
の開発及び
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
と
ベトナム社会主義共和国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件及び
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
とヨルダン・
ハシェミット王国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件、以上四件を一括して議題といたします。
政府
から順次
趣旨
説明を
聴取
いたします。
玄葉外務大臣
。
玄葉光一郎
223
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) ただいま議題となりました
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
と
ロシア連邦政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
政府
は、平成十九年四月以来、ロシアとの間でこの
協定
の交渉を行いました。その結果、平成二十一年五月十二日に
東京
において、我が方
外務大臣
と
先方
国営公社ロスアトム社長との間で、この
協定
の署名を行った次第であります。 この
協定
は、
原子力
の
平和的利用
に関する
我が国
とロシアとの間の
協力
のための法的
枠組み
を提供するものであり、核物質等の平和的非爆発目的利用、国際
原子力
機関による保障措置の適用、核物質防護措置の実施等につき定めております。 この
協定
の
締結
により、両国間で移転される核物質等の
平和的利用
等が法的に確保され、両国間の
原子力
協力
における安定的な基盤の整備に資することが期待されます。 よって、ここに、この
協定
の
締結
について御
承認
を求める次第であります。 次に、
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
と
大韓民国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
政府
は、平成二十一年七月以来、韓国との間でこの
協定
の交渉を行いました。その結果、平成二十二年十二月二十日に
東京
において、我が方
外務大臣
と
先方
駐日大使との間で、この
協定
の署名を行った次第であります。 この
協定
は、
原子力
の
平和的利用
に関する
我が国
と韓国との間の
協力
のための法的
枠組み
を提供するものであり、核物質等の平和的非爆発目的利用、国際
原子力
機関による保障措置の適用、核物質防護措置の実施等につき定めております。 この
協定
の
締結
により、両国間で移転される
原子力
関連資機材等の
平和的利用
等が法的に確保され、両国間の
原子力
協力
における安定的な基盤の整備に資することが期待されます。 よって、ここに、この
協定
の
締結
について御
承認
を求める次第であります。 次に、
原子力
の開発及び
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
と
ベトナム社会主義共和国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
政府
は、平成二十二年六月以来、ベトナムとの間でこの
協定
の交渉を行いました。その結果、本年一月二十日にハノイにおいて、我が方在ベトナム大使と
先方
科学技術副
大臣
との間で、この
協定
の署名を行った次第であります。 この
協定
は、
原子力
の
平和的利用
に関する
我が国
とベトナムとの間の
協力
のための法的
枠組み
を提供するものであり、核物質等の平和的非爆発目的利用、国際
原子力
機関による保障措置の適用、核物質防護措置の実施等につき定めております。 この
協定
の
締結
により、両国間で移転される
原子力
関連資機材等の
平和的利用
等が法的に確保され、両国間の
原子力
協力
における安定的な基盤の整備に資することが期待されます。 よって、ここに、この
協定
の
締結
について御
承認
を求める次第であります。 最後に、
原子力
の
平和的利用
における
協力
のための
日本国政府
とヨルダン・
ハシェミット王国政府
との間の
協定
の
締結
について
承認
を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
政府
は、平成二十二年六月以来、ヨルダンとの間でこの
協定
の交渉を行いました。その結果、同年九月十日にアンマンにおいて、我が方在ヨルダン臨時代理大使と
先方
ヨルダン
原子力
委員会
委員長
との間で、この
協定
の署名を行った次第であります。 この
協定
は、
原子力
の
平和的利用
に関する
我が国
とヨルダンとの間の
協力
のための法的
枠組み
を提供するものであり、核物質等の平和的非爆発目的利用、国際
原子力
機関による保障措置の適用、核物質防護措置の実施等につき定めております。 この
協定
の
締結
により、両国間で移転される
原子力
関連資機材等の
平和的利用
等が法的に確保され、両国間の
原子力
協力
における安定的な基盤の整備に資することが期待されます。 よって、ここに、この
協定
の
締結
について御
承認
を求める次第であります。 以上四件につき、何とぞ御審議の上、速やかに御
承認
いただきますようお願いいたします。 以上です。
福山哲郎
224
○
委員長
(
福山哲郎
君) 以上で
趣旨
説明の
聴取
は終わりました。 四件に対する
質疑
は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時五分散会