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2011-10-28 第179回国会 衆議院 本会議 第3号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十三年十月二十八日(金曜日)
—————————————
議事日程
第二号
平成
二十三年十月二十八日 午後一時
開議
一
国務大臣
の
演説
—————————————
○本日の
会議
に付した案件
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
所得税法等
の一部を改正する
法律案
(第百七十七回
国会
、
内閣提出
)中
修正
の件
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
地方税法等
の一部を改正する
法律案
(第百七十七回
国会
、
内閣提出
)中
修正
の件
国民年金法等
の一部を改正する
法律等
の一部を改正する
法律案
(第百七十七回
国会
、
内閣提出
)中
修正
の件
野田内閣総理大臣
の
所信
に関する
演説
安住財務大臣
の
財政
に関する
演説
午後一時二分
開議
横路孝弘
1
○
議長
(
横路孝弘
君) これより
会議
を開きます。
————◇—————
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
所得税法等
の一部を改正する
法律案
(第百七十七回
国会
、
内閣提出
)中
修正
の件
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
地方税法等
の一部を改正する
法律案
(第百七十七回
国会
、
内閣提出
)中
修正
の件
国民年金法等
の一部を改正する
法律等
の一部を改正する
法律案
(第百七十七回
国会
、
内閣提出
)中
修正
の件
横路孝弘
2
○
議長
(
横路孝弘
君) お諮りいたします。
内閣
から、
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
所得税法等
の一部を改正する
法律案
、
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
地方税法等
の一部を改正する
法律案
、
国民年金法等
の一部を改正する
法律等
の一部を改正する
法律案
、右三案に対して、それぞれ
修正
したいので、
国会法
第五十九条によって承諾を得たいとの申し出があります。
—————————————
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
所得税法等
の一部を改正する
法律案
中
修正
の件
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
地方税法等
の一部を改正する
法律案
中
修正
の件
国民年金法等
の一部を改正する
法律等
の一部を改正する
法律案
中
修正
の件 〔
本号末尾
に掲載〕
—————————————
横路孝弘
3
○
議長
(
横路孝弘
君) まず、
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
所得税法等
の一部を改正する
法律案
及び
経済社会
の
構造
の
変化
に
対応
した
税制
の
構築
を図るための
地方税法等
の一部を改正する
法律案
の両案に対する
修正
をそれぞれ承諾するに
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
横路孝弘
4
○
議長
(
横路孝弘
君)
起立
多数。よって、いずれも承諾することに決まりました。 次に、
国民年金法等
の一部を改正する
法律等
の一部を改正する
法律案
に対する
修正
を承諾するに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
横路孝弘
5
○
議長
(
横路孝弘
君) 御
異議
なしと認めます。よって、承諾することに決まりました。
————◇—————
国務大臣
の
演説
横路孝弘
6
○
議長
(
横路孝弘
君)
内閣総理大臣
から
所信
に関する
演説
、
財務大臣
から
財政
に関する
演説
のため、発言を求められております。順次これを許します。
内閣総理大臣野田佳彦
君。 〔
内閣総理大臣野田佳彦
君
登壇
〕
野田佳彦
7
○
内閣総理大臣
(
野田佳彦
君) 第百七十九回
国会
に当たり、私の
所信
を申し上げます。
東日本大震災
からの
復興
に歩み始めた
被災地
で、
改革
に情熱を傾ける
全国各地
の農村や漁村で、歴史的な
円高
に立ち向かう
中小企業
の町で、そして欧州に発したあらしが吹き荒れる
国際金融市場
で、今、私
たち政治家
の
覚悟
と器量が問われています。 この
国会
がなし遂げなければならないことは明確です。
被災地
の
復興
、
原発事故
の収束、そして
日本経済
の立て直しを大きく加速するために、一日も早く第三次
補正予算
とその
関連法案
の成案を得て、
実行
に移すことです。これは、
政府
・与党と
各党会派
の
皆様
との
共同作業
にほかなりません。この苦難の日々を懸命に生き抜く現在の
日本人
と、この国の
未来
を託す将来の
日本人
への
責任
を、ともに果たしていこうではありませんか。 苦しむ
人々
の力になりたいという願いは、
日本じゅう
にあふれています。 何よりも、
被災者
の
方々
が、みずからが
救援物資
を分け合い、
避難所
で支え合いました。そして、これまでに延べ約八十万人の
方々
が
被災地
での
支援活動
に
ボランティア
として参加していただき、集まった義援金は三千億円以上に上っています。どんな困難の中でも他者をいたわる心は、
世界
に誇るべき
日本人
の気高き精神です。 しかし、それだけでは、未曾有の
大震災
から
被災地
が立ち直り、
日本経済
を立て直していくことはできません。
被災地
の町や
暮らし
を
もとどおり
にし、
復興
に向けて歩む道を確かなものとしていくためには、少なくとも五年間で二十兆円近くが必要になると試算されています。これだけ巨額の資金は、
国会
が決断しなければ手当てすることはできません。
国会
の決断を担うのは
国民
を代表する
国会議員
の
皆様
であり、ほかのだれでもありません。これまで積み重ねてきた議論を成案として仕上げ、今の私
たち
にしかできない、
国家国民
のための大仕事をともになし遂げようではありませんか。 歴史に輝く
世界遺産平泉
は、
平安末期
に、争乱で荒れ果てた東北の地を
復興
する営みの中で生まれました。
明治期
の大火災で町を焼かれた川越や高岡の
人々
は、
耐火建築
として
蔵づくり
を広め、風情ある町並みを後世に残しました。関東
大震災
の
瓦れき
は、海に埋め立てられ、横浜の名所としてにぎわう
山下公園
に姿を変えています。 繰り返す戦禍や
災害
に打ちのめされながらも、
先人たち
は、あすに向かって
希望
の種をまき、大きく育ててきたのです。今般の
東日本大震災
も、その例に漏れません。
住民
とのひざ詰めの話し合いを繰り返し、独自の
復興プラン
を必死につくり上げようとしている
被災自治体
に対して、まずは
財源面
での確かな
裏づけ
を行います。
地域主権改革
の理念に沿って、
被災自治体
に使い勝手のよい
交付金
を創設するとともに、
自主事業
を思い切って
支援
し、各種の
補助事業
でも
自治体
の
負担分
を実質的にゼロにします。
仮設住宅
に移られた
被災者
の
方々
の多くが、働く場の
確保
に次なる不安を感じておられます。 道路や港湾といったインフラを本格的に
復旧
し、
雇用創出
の基金や
中小企業グループ化補助金
の積み増し、
就職支援策
の強化などにより、
被災者
のこれからの
暮らし
の安心を支えます。 また、津波を浴びた農地から塩分を洗い流し、漁船や
養殖場
を取り戻すことにより、土を愛し、豊饒な海とともに生きてきた
被災地
の
農林漁業
を力強くよみがえらせます。 しゃくし定規な国の
決まり事
が
復興プラン
を邪魔してはなりません。 大胆な
規制緩和
や
税制
の特例を認める
復興特区制度
を創設し
復興
を加速するとともに、
被災地
の強みを生かした
最先端
の
モデル地域づくり
を
制度面
で応援します。 また、
復興特区
において
法人税
を五年間無税にするといった前例のない
措置
によって、新たな
企業
の投資を内外から呼び込みます。 新設する
復興庁
には、霞が関の
縦割り
を排する強い調整・
実施権限
を持たせ、各
被災地
に支部を置き、
ワンストップ
で要望に
対応
します。
被災地
に寄り添う優しさと、前例にとらわれず果断に
実行
する力強さをあわせ持った機関とし、国と
被災地
を太い
きずな
で結びつけます。 また、今般の
大震災
で得た教訓を生かし、
自然災害
に強い
地域づくり
を
被災地
のみならず全国に広めていくため、まずは、
津波防災地域づくり法案
の
成立
を図ります。
福島
の
再生
なくして
日本
の
再生
なし、この切なる願いと断固たる
決意
を、私は何度でも繰り返します。 一日も早く
原発事故
を収束させるため、
原子炉
の年内の
冷温停止状態
の達成を初め、
工程表
の着実な実現に
全力
を尽くす
国家
の意思は、揺るぎありません。 これまでに、放出される
放射線量
は
事故
当初より大きく減少し、緊急時
避難準備区域
も解除に至っておりますが、
周辺住民
の
方々
が、安心して故郷に帰り、日常の
暮らし
を取り戻す日まで、
事故
との戦いは決して終わりません。 早くお外で鬼ごっこやリレーをしたい、お友達とドングリ拾いやきれいな
葉っぱ集め
をして遊びたい、前歯が抜けたままの顔で屈託なく笑う
福島
の
幼稚園児たち
の
言葉
が、私の脳裏から離れません。 それぞれの
地域
で、公共の場だけではなく、
住民
の
皆様
の
生活空間
も含めて、
除染
を徹底的に進めることが急務です。
政府
を挙げて取り組む体制を整備し、適切な
実態把握
と大
規模
な
除染
を国の
責任
として進め、
周辺住民
の
方々
と
国民
全体の抱く不安を少しでも早く解消してまいります。 また、
福島再生
のための独自の基金を設け、国際的な
医療センター
の整備といった新たな構想を、地元と一体となって推進します。 この三次
補正
を
実行
し、
ふるさと福島
で生まれ一生を過ごすという当たり前の人生を若者が夢として語らなくて済む
未来
を必ずや取り戻そうではありませんか。
政府
は、
放射性物質
の
飛散状況
や健康に関する情報など、持てる情報を徹底的に開示します。根拠ない風評が
被災地
の
復興
を阻むことのないよう、私
たち政治家
が率先して、
国民
の
皆様
の心ある
対応
を促していこうではありませんか。 歴史的な
円高
に伴い、
産業空洞化
の
危機
が続いています。大
企業
が海外に拠点を移せば、その
取引先
である
中小企業
も後を追い、本来この国に残すべき貴重な雇用の場が失われかねません。 そうした
事態
を防ぐため、先般の
円高
への
総合的対応策
に基づき、
日本銀行
とも連携して、
円高自体
への
対応
も含め、あらゆる
政策手段
を講じます。
産業空洞化
を阻止する国の
決意
を
行動
で示すべく、これまで
措置
した
累計額
の約三倍となる五千億円の
立地補助金
を用意します。また、二千億円
規模
の
節電エコ補助金
によって
最先端技術
の
先行需要
を生み出し、
日本
のすぐれた
環境エネルギー技術力
をさらに高めます。
円高
で苦しみながらも、それを乗り越えようとする
企業
には、
雇用調整助成金
の要件を緩和するとともに、
金融支援
の拡充を中心とした、
総額
約七千億円に上る
中小企業対策
を
実行
します。 この三次
補正
を
実行
し、
産業空洞化
の圧力に抗して、歯を食いしばって
日本
での操業にこだわり続ける
経営者
と現場を支える
労働者
の
方々
に、確かな
希望
を感じてもらおうではありませんか。 これまで申し上げた
支援措置
や、
さき
に和解が
成立
したB型肝炎問題への
対応
など、三次
補正
の
歳出
は、
総額
十二兆円を超える
規模
に及びます。その
実行
のためには、
裏づけ
となる
財源
を
確保
しなければなりません。 まず何よりも、
政府
全体の
歳出削減
と
税外収入
の
確保
に断固たる
決意
で臨みます。
国家公務員
の
人件費削減
を進めるため、
公務員給与
の約八%を引き下げる法案を既に
国会
に提出しており、その
早期成立
が欠かせません。
朝霞住宅
の取り扱いを含めた
公務員宿舎
の
抜本見直し
にも着手しました。
行政刷新会議
においては、
行政
の無駄や非効率の根絶に粘り強く取り組むだけでなく、政策や
制度
に踏み込んだ、
国民目線
での
提言型政策仕分け
を行います。
郵政改革関連法案
の
成立
を期した上で、
日本郵政
やJTの株式など、売却できる
政府資産
は売却し、あらん限りの
税外収入
をかき集めます。
地域主権改革
は、
地域
のことは
地域
で決めるための重要な
改革
であり、国の
行政
の
無駄削減
を進めるためにも有効です。地方の意見をお伺いしながら、
補助金等
の
一括交付金化
や
出先機関
の
原則廃止
に向けた
改革
を進めます。 また、効率的で質の高い
行政サービス
を提供するための
公務員制度改革
を具体化すべく、
関連法案
の
成立
を図ります。
政治家自身
も、みずから身を切らなければなりません。
江戸時代
の
儒学者
である佐藤一齋は、「春風を以て人に接し、秋霜を以て自ら粛む」と説きました。
国民
を代表して
政治
と
行政
に携わる者に求められているのは、この秋の霜のようにみずからの
行動
を厳しく正していく心です。 私と
政府
の政務三役の給与については、
公務員給与引き下げ法案
の
成立
を待つことなく、自主返納することといたしました。 また、この
国会
で、
憲法違反
の状態になっている一票の格差を是正するための
措置
を図ることや、定数の削減と
選挙制度
の
あり方
についても、与野党の議論が進むことを強く期待します。 次に、
経済成長
を通じた増収の道も追求します。 古来、
財政改革
をなし遂げた偉人は、
創意工夫
で
産業
を興し、税収をふやす方策を探りました。
人口減少
に転じた
日本
において、数年で
経済
と税収を倍増させるような奇策はありません。
日本経済
を長く停滞させてきた諸課題を一つ一つ地道に解決し足元の
危機
を克服した後に、
日本
が進むべき道を見きわめ、それを
実行
していくだけです。 その先駆けとして、二十一世紀の
成長産業
となり得る
農林漁業
の
再生
に向けて、次世代を担う
農林漁業者
が安心して取り組めるよう、
さき
に策定した
我が国
の食と
農林漁業
の
再生
のための
基本方針
・
行動計画
を、
政府
全体の
責任
をもって着実に
実行
します。 新たに設置した
国家戦略会議
では、年内に
日本再生
の
基本戦略
をまとめ、新
産業
の創出や
世界
の
成長力
の積極的な取り込みなどを一層推進します。 また、
原子力
への
依存度
を最大限減らし、
国民
が安心できる
エネルギー構成
を実現するための
エネルギー戦略
の
見直し
や
地球温暖化対策
、新たなフロンティアの開拓に向けた方策など、中長期的な
国家ビジョン
を構想し、産官学の英知を結集して具体化していきます。 成長する
アジア
への
玄関口
として高い
潜在力
を持つ沖縄の振興については、
最終年度
を迎えた
振興計画
の総仕上げを行うとともに、新たな
振興策
の一環として、使い道を限定しない、
自由度
の高い
一括交付金
を創設します。 そして、
歳出削減
の道と増収の道では足らざる部分について、初めて
歳入改革
の道があります。
復興財源案
では、
基幹税
である
所得税
や
法人税
、
個人住民税
の時限的な引き上げなどにより、
国民
の
皆様
に一定の御
負担
をお願いすることとしています。
国家財政
の深刻な状況が、その重要な背景です。
グローバル経済
の市場の力によって、
国家
の信用が厳しく問われる歴史的な
事態
が進行しています。欧州の
危機
は広がりを見せており、決して対岸の火事とは言い切れません。 きょう生まれた子供の一人の背中には、既に七百万円を超える借金があります。
現役世代
がこのまま減り続ければ、一人当たりの
負担
はふえていくばかりであり、際限のない先送りを続けられる状況にはありません。
復興財源
の
確保策
を実現させ、
未来
の世代の重荷を少しでも減らし、
国家
の信用を守る大義をともに果たそうではありませんか。
さき
の
国連総会
では、
大震災
での
世界
じゅうの
人々
の
支援
に感謝し、人類のよりよき
未来
に貢献することで恩返しをしていく
我が国
の
決意
を発信しました。その
決意
を確実に
行動
に移していきます。 まずは、大
規模
な洪水に見舞われているタイ、地震により多数の
死傷者
が出ているトルコなど、
自然災害
で被害を受けた国々に必要な
支援
を行います。 アラブの春と呼ばれる大変革を経験している中東・
北アフリカ地域
の
改革
・
民主化努力
にも、
総額
約十億ドルの
円借款
を含めた
支援
を具体化していきます。
南スーダン
での
国連平和維持活動
については、これまでの
現地調査団
による調査結果を踏まえ、
自衛隊施設部隊
の派遣について早急に結論を出します。 国と国との
関係
は、人と人との
関係
の積み重ねの上に築かれるものです。 既に、
オバマ大統領
を初め
主要各国
の
首脳
と
国連総会
の場でお会いし、先般の
韓国訪問
では、
李明博大統領
と
政治家
としての信念に基づき語り合うなど、
各国首脳
との個人的な
関係
を取り結び、よいスタートを切ることができました。 秋は外交の季節です。 来るべきG20では、
欧州発
の
世界経済危機
の封じ込めに、
日本
としての貢献を示します。
米国主催
の
APEC首脳会議
では、
アジア太平洋地域
の将来像を示した
横浜ビジョン
の理念を実現するために、さらなる一歩を踏み出し、その成果を日米間の
きずな
の強化にも活用します。
ASEAN諸国
との諸会合にも参加し、豊かで安定した
アジア
の
未来
をともに開くための
関係強化
の
あり方
を議論します。 より幅広い国々と高いレベルでの
経済連携
を戦略的かつ多角的に進めます。 先般の
日韓首脳会談
では、
経済連携協定
の
実務者協議
を加速することで合意しました。さらに今後、
日豪交渉
を推進し、日・EU、
日中韓
の
早期交渉開始
を目指すとともに、
環太平洋パートナーシップ協定
、いわゆる
TPP協定
への
交渉参加
についても、引き続きしっかりと議論し、できるだけ早期に結論を出します。
普天間飛行場
の移設問題については、
日米合意
を踏まえつつ沖縄の
負担軽減
を図ることが、この
内閣
の基本的な姿勢です。沖縄の
皆様
の声に真摯に耳を傾け、誠実に説明し、理解を求めながら、
普天間飛行場
の
移設実現
に向けて
全力
で
取り組み
ます。 先日、
拉致被害者
の御家族の
方々
とお話をして、
国民
の生命や財産、そして
我が国
の主権を守るのは
政府
の最も重要な役割であるとの思いを新たにしました。すべての
拉致被害者
の一刻も早い帰国を実現するため、
政府一丸
となって取り組むことを誓います。 また、
自然災害
だけでなく、テロや
サイバー攻撃
への
対策
を含め、
危機管理対応
には万全を期し、常に
緊張感
を持って対処します。 三次
補正
とその
関連法
は、
大震災
から立ち直ろうとする新しい
日本
が、あすへ向かって踏み出す大きな一歩です。 嬉しいなという度に 私の
言葉
は花になる だから あったらいいなの種をまこう 小さな小さな種だって 君と一緒に育てれば 大きな大きな花になる 仙台市に住む若き詩人、
大越桂
さんが
大震災
後に書き、
被災地
で
合唱曲
として歌われている詩の一節です。障害を抱え、声も失い、寝たきりの生活を続けてきた彼女が、筆談で文字を知ったのは十三歳のときだったといいます。それから十年も経ず、彼女は、詩人として、
被災地
を
言葉
で応援してくれています。 だれでも、どんな境遇のもとにいても、
希望
を持ち、
希望
を与えることができると私は信じます。
希望
の種をまきましょう。そして、
被災地
に生まれる小さな
希望
の芽をみんなで大きく育てましょう。やがてそれらは
希望
の花となり、すべての
国民
を勇気づけてくれるはずです。
連立与党
である
国民新党
を初め、ここに集うすべての
国会議員
の
皆様
、今こそ、
希望づくり
の先頭に立ってともに
行動
を起こし、すべての
国民
を代表する
政治家
としての
覚悟
と器量を示そうではありませんか。 私は、日々懸命に土を耕し、汗と泥にまみれながら、
国民
の
皆様
が大きな
希望
の花を咲かせることができるよう、正
心誠意
、命の限りを尽くして、この国難を克服する
具体策
を
実行
に移す
覚悟
です。
国会議員
の
皆様
と
国民
の
皆様
の御理解と御協力を改めてお願いして、私のこの
国会
に臨む
所信
の表明といたします。(拍手)
—————————————
横路孝弘
8
○
議長
(
横路孝弘
君)
財務大臣安住淳
君。 〔
国務大臣安住淳
君
登壇
〕
安住淳
9
○
国務大臣
(
安住淳
君) 今般、
東日本大震災
からの本格的な
復興等
を
実現
するため、必要な
財政措置
を盛り込んだ
平成
二十三年度第三次
補正予算
を
提出
することといたしました。その御
審議
をお
願い
するに当たり、
補正予算
の
大要
を御説明申し上げます。
東日本大震災
、
原子力発電所事故
の発生から七カ月以上が過ぎました。改めてここに、
災害
により亡くなられた
方々
の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族に対し、深く哀悼の意を表します。また、今なお
避難
を続けておられる
方々
を初め、被災された
方々
に対しまして、心よりお見舞いを申し上げます。
東日本大震災
からの
復旧復興
は、言うまでもなく、この
内閣
が取り組むべき最大かつ最優先の
課題
であります。 これまで、
救助救援活動
や
復旧活動
にかかわる官民の
関係者
や
ボランティア
など、多くの
国民
の
皆様
の御尽力により、
復旧復興
への歩みは進んでまいりました。一方で、
復旧復興
への
取り組み
が迅速さに欠け、必要な
方々
に
支援
の手が行き届いていないとの御指摘もいただいております。 こうした点を真摯に受けとめ、
復旧
から本格的な
復興
への
取り組み
をさらに加速していくことが重要であります。また、
原子力災害
についても、一刻も早い
事態
の
収束
に向け、国の総力を挙げて
対応
していかなければなりません。 さらには、
日本経済
を取り巻く
環境
も
変化
しており、現下の
円高
に
対応
して、
産業空洞化対策等
に取り組むことも喫緊の
課題
であります。
被災地域
の
復興
なくして
日本経済
の
再生
はない、また、
日本経済
の
再生
なくして
被災地域
の真の
復興
はないとの認識の
もと
、間断なく迅速に
復旧
から
復興
への
取り組み
を進めるなどにより、
我が国経済
を自立的な
回復軌道
に乗せるよう、
全力
を挙げてまいります。 今
国会
に
提出
をいたしました
平成
二十三年度第三次
補正予算
の
大要
について御説明申し上げます。 まず、
東日本大震災関係経費
として十一兆七千三百三十五億円を計上し、その内訳は、
災害救助等関係経費
、
災害廃棄物処理事業費
、
公共事業等
の追加、
災害関連融資関係経費
、
地方交付税交付金
、
東日本大震災復興交付金
、
原子力災害復興関係経費
、
全国防災対策費
、その他の
東日本大震災関係経費
、
年金臨時財源
の補てんとなっております。 これらの
東日本大震災関係
の
歳出
を賄うため、一千六百四十八億円の
既定経費
の
減額
を行うこととしており、
歳入面
においては、百八十七億円のその他
収入
の
増加
を見込むほか、十一兆五千五百億円の
復興債
の
発行
を行うこととしております。 なお、
復興債
の
発行等
については、別途、
東日本大震災
からの
復興
のための施策を実施するために必要な
財源
の
確保
に関する
特別措置法案
を
提出
し、御
審議
をお
願い
することにしております。 また、台風十二
号等
に係る
災害対策費
などのその他の
経費
について、三千二百十億円を計上しております。 その
歳出
を賄うため、
東日本大震災復旧
・
復興予備費
を二千三百四十三億円
減額
することとしており、
歳入面
においては、その他
収入
の
増加等
七百四十八億円及び前年度
剰余金受け入れ
百十九億円を見込んでおります。 さらに、
B型肝炎関係経費
として、
特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等
四百八十億円を計上しております。 その
歳出
を賄うため、二百二億円の
既定経費
の
減額
を行うこととしており、
歳入面
においては、二百七十九億円のその他
収入
の
増加
を見込んでおります。 これらの結果、
平成
二十三年度
一般会計
第三次
補正
後
予算
の
総額
は、
一般会計
第二次
補正
後
予算
に対し、
歳入歳出
とも十一兆六千八百三十二億円
増加
し、百六兆三千九百八十七億円となります。 関連して、
特別会計予算
及び
政府関係機関予算
についても所要の
補正
を行うこととしております。
財政投融資計画
については、
東日本大震災
からの
復興等
に必要となる
資金需要
に
対応
するため、
補正予算
において
総額
一兆三千四百二十一億円を追加することとしております。 以上、
平成
二十三年度第三次
補正予算
の
大要
について御説明を申し上げました。
被災地域
の一刻も早い
復興
のため、何とぞ、
関連法案
とともに御
審議
の上、速やかに御賛同いただきますよう、よろしくお
願い
申し上げます。(
拍手
)
————◇—————
太田和美
10
○
太田和美
君
国務大臣
の
演説
に対する質疑は延期し、来る三十一日午後一時から本
会議
を開きこれを行うこととし、本日はこれにて散会されることを望みます。
横路孝弘
11
○
議長
(
横路孝弘
君)
太田和美
さんの
動議
に御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
横路孝弘
12
○
議長
(
横路孝弘
君) 御
異議
なしと認めます。よって、
動議
のとおり決まりました。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十四分散会
————◇—————
出席国務大臣
内閣総理大臣
野田
佳彦
君
総務大臣
川端 達夫君 法務大臣 平岡 秀夫君
外務大臣
玄葉光一郎
君
財務大臣
安住
淳君
文部科学大臣
中川 正春君
厚生労働大臣
小宮山洋子
君
農林水産大臣
鹿野 道彦君
経済
産業
大臣 枝野 幸男君 国土交通大臣 前田 武志君
環境
大臣 細野 豪志君 防衛大臣 一川 保夫君
国務大臣
自見庄三郎君
国務大臣
平野 達男君
国務大臣
藤村 修君
国務大臣
古川 元久君
国務大臣
山岡 賢次君
国務大臣
蓮 舫君