○松田
公太君 みんなの党の松田
公太です。
原子力損害賠償支援機構法案、閣議決定された六月十四日の翌日、十五日、私は国会
議員として初めて国会で本法案について
質問させていただきました。たしかそのときは、まだ本院で
復興基本法案について話し合われたときだったと思うんですけれども、なぜその基本法案を通り越してまでこの
原子力損害賠償支援機構法案、これについて
質疑をせざるを得なかったか。それは、この法案の中身を読んだ瞬間に、私は本当に背筋が凍るような恐怖心を感じてしまったからでございます。こんな法案、絶対に通しちゃいけない、このように私は
思いました。
私は、多くの例えば経営者仲間、この国は資本主義の法治国家だと信じて必死にそのルールに従って、リスクを自分
たちで取って起業したり会社を経営したりしてきたりしているわけです。それが覆されてしまうんじゃないかなと私は思ってしまいました。こんな状況が続いたら、
菅総理、将来的には日本にはまともな経営者が残らなくなってしまうと私は思っております。
つまり、これは単純に東電の救済スキームという側面だけではなくて、今後の日本の在り方を間違った方向へ誘導してしまうような、そういう法案じゃないかなというふうに私は感じております。
是非それを
皆さんにも共有していただければと
思います。
さて、
海江田大臣は覚えていらっしゃると
思いますが、この法案を話し合うに当たって、私、何回かT君という
お話をさせていただきました。覚えていらっしゃいますか。この損害賠償機構法案がどんな法案なのか分からない
国民の
皆さんも多いと
思いますので、本日はもう一度そのT君を例に出して
お話を
菅総理ともさせていただきたいと
思います。これはあくまでもイメージですけれども、今日はパネルも作りましたので、
是非国民の
皆さんにも御覧になっていただければと
思います。(
資料提示)
菅総理、想像してください。想像だけで結構です。
菅総理、頭のいい方ですから全部分かると
思います。
ある町にT君という方がいると想像してください。そのT君は、周りから危険だ、危険かもしれないよと言われている車にずっと乗っていました。同乗者もいました。助手席にも後ろの後部座席にも同乗者がいて、もしかしたらこの車危険かもしれないなと
思いながらも、それについてあえて何も言わなかった。T君と一緒に車をいつも飛ばしていました。ところが、ある日、T君がやはり大
事故を起こしてしまうんです。住宅街に突っ込んでいってしまい、多くの家を壊してしまい、けが人も出してしまいました。
さあ、T君は困りました。賠償金を払わなくてはいけません。しかし、T君は最初の方から、もう私にはそんな賠償金を払うお金がないですと言い始めました。そんなところへ町の偉い人が突然ふっと出てきまして、よし分かった、T君、じゃこうしよう、ほかの町に住んでいてT君と同じような車に乗っているK君とかC君とかS君、そういう
人たちにお金を出してもらいましょう、それを賠償金に充てましょうと言い出します。
もうそれだけでもおかしいなというふうに
思いますよね。最初から保険に入っていて積立てがあって、それを使うというんだったら分かりますけれども、
事故が起こった後にそういうことを言い出す。
そして、
二つ目におかしなことをまた言い出します、その町の偉い人は。T君と一緒に乗っていた仲間、助手席に乗っていた人、後部座席に乗っていた人、ある意味では経営者であったり、場合によっては利権絡みの政治家かもしれません、こういう
人たちも守ろうと言い出します。
そして、また三つ目におかしいことを言い出します。それは、T君がその車を買うに当たってお金を出したり貸したりしていた
人たちがいる、そういう
人たちのそのお金も守ってあげましょうと言うわけです。
そして、さらにさらに、今度、T君が実は資産家だったんです。お金をたくさん持っていました。財産をたくさん隠し持っていました。それも賠償金に充てなくていいと言い出す。
そして、最終的には、ほかの町の
住民も含めて全員でT君を守ろうよとその偉い人は言い出して、これが一番変な話だと私は思うんですが、実際
被害に遭った
方々、けがをした
人たち、その
人たちも自分
たちで自分
たちの賠償金を払っているような形になってしまう、そういうスキームになってしまった。つまり、電力料金値上げや増税、交付国債、これによって自分
たちが、やっぱりちょっとずつ
住民が、自分
たちが払ってもらう賠償金、
被害者がそれを払ってもらう、ほかの町の
人たちもそれを払わなくちゃいけない、これが私はこの法案じゃないかなというふうに感じております。
こんなばかな法案、私は通してしまってよいわけはないというふうに思っております。(発言する者あり)あくまでもイメージだという話をしました。正直言って、こんなむちゃくちゃな法案は、自民党やほかの政党も一緒になって私は反対してくれるものだというふうに信じておりました。しかし、残念ながら、衆議院ではその自民党と公明党も民主党と一緒になってこの法案を通してしまった。非常に残念です。しかし、この良識の府参議院では、この法案の危険性に気付き、私どもみんなの党が提出する修正案、これに御賛同いただける国会
議員の
方々もいると信じて、
質問に入らせていただきます。
政府・民主党、自民党の修正案の提出者である元経産省官僚の西村
議員、まず西村
議員にお聞きします。
元々の
政府案でたしか閣議決定されたものでも、債務超過にさせないという
言葉があったと
思いますが、これがまた明確に表示されたと思うんですが、この修正案によって、東電は債務超過になることもあり得る、若しくは破綻処理もあり得ると、こういうことになったというふうに御
認識でいらっしゃいますでしょうか。お答えいただければと
思います。はいかいいえでお答えいただければと
思います。