○副
大臣(
櫻井充君) 今回の御質問いただきまして、まず被災に強い町って一体どういう町なのかということを考えさせていただきました。その中で、やはり人の命が守られるということが今回の
震災で一番感じたことです。ですから、そういう点でいうと、
委員も医師なので、医療の現場と私は非常によく似ていると思っていて、要するに予防をどうしていくのかということがまず一番大事な点なんだと思うんです。
そういう点で、今回、
高速道路網以上に私が感じたことは、東部道路というのがあるんですが、この東部道路の盛土が正直申し上げて私は無駄な
事業だと思っておりました。要するに、あれをもっと低く積んでおけばもっと要するに
高速道路網を早くに
整備できたのではないのかと思っていましたが、今回それが防潮堤の役割を果たしました。
ですから、そういう点からしてみると、ただ単純にその沿岸部に防潮堤を置いておくだけでは不十分であって、更なる内陸部に防潮堤の役割を果たしてくるような道路であるとか、それから
鉄道も同じなんですが、そういった形のものも併せて造っていかなければいけないんではないのかと、そのように感じています。
それから、もう一点ちょっと申し上げておきたいことがあるんですが、石巻市などは本当に道路が入り組んでいて、そのために一方通行がすごく多かった。日和山という山に向かって皆さん逃げられたんですが、道路網が悪くて結果的に逃げ遅れてしまったという方々も随分いらっしゃいます。
ですから、
高速道路網の
整備だけではなくて、地域の道路についてもきちんと
整備をしていかなきゃいけないというのが今回の経験でございます。ですから、そういう
意味で、併せてきちんとした形の被災に強い町をつくっていかなければいけないと思っています。
それから、最後にもう一点だけ申し上げておきたいのは、要するに、病気にならないように予防医学をやるわけですが、病気になった際には、すぐに救急の病院であるとかいろんな病院の
整備が必要になってくるわけなんです。それと同じように、避難所が本来はそういう役割を果たさなければいけないんだ。つまり、我々が考えなきゃいけないのは、どんなに防災のシステムをつくったとしても、必ず被災は受けるというのが前提だと思っています。
これは
是非先生方にお考えいただきたいことなんですが、今回、避難所がまず避難所でなかったということが一つありました。これは、想定外の津波ということもありましたが、まず避難所の場所を考えなければいけないということ。それから、孤立した避難所が随分ございました。これは連絡が取れなくなったからです。それから、寒さのために低温障害で亡くなった患者さんもいらっしゃいます。ですから、電気であるとか水であるとか、こういったものをきちんと
整備できるようなことを用意しておかないと、万が一何かが起こった際に
対応できないんではないのかと。
本当であればとうとうと述べたいところではございますが、お時間もありますので、
是非、与野党関係なしに被災に強い町づくりに当たっていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。
ありがとうございます。