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吉田博美君 できるだけ早く取り組んでいただきたいと思うところでございます。
これから申し上げる、ちょっと時間もありますので、申し上げることは、
大臣、通告をしてございませんのであえて答弁をいただかなくても結構でございますが、しっかりとお聞きいただきたいと思うところでございます。
実は、今回の
東日本大震災におきまして、まさしく福島第一原発にあのような事故が起きました。本当に、早く、あらゆる手段を講じて、もう全ての皆さん方の力を、海外の力もみんな借りて解決をするということは大
前提だと思います。
そして何よりも、その地に生まれて育って、そしてその地を誰よりも愛する皆さん方が避難せざるを得ない
状況の中で、その皆さん方が早くその
地元に帰って生活して、笑いができる家庭ができるような地域をつくるということが大事でございますから、今避難されている皆さん方の、まずは補償問題については我々は全力で取り組んでいかなきゃいけないと。東電だけに任せるのではなくて国も本当にやっていかなきゃいけないと思うところでございますが、こうしたことが起きて、そして、実はこの関東地方で計画停電が行われたわけであります。これは、私どものところは幸いにして中枢部にあってこの計画停電には入っていませんでしたが、本当に計画停電の起きたところの、つい先日も浦安市の市長さんが言われていたのは、浦安市は液状化災害を受けて計画停電と、こんなばかなことないじゃないかと言って何度も交渉されたということを
お話をお聞きしたわけでございますが、この計画停電の
状況を見たときに、やっぱり安全保障というものを我々はしっかりと考えていかなきゃいけないと。何か安全保障というと誰もが日米安全保障で防衛力の安全保障だと思ってしまいますけれども、しかし私は、最も大きな安全保障がやはりエネルギーの安定的供給と食料の安定的供給だと思います。
ところが、エネルギーの供給率は、いろいろな換算の
計算はありますが、一応七%だと言われています。食料はカロリーベースで四〇%だと言われています。しかし、このエネルギーの自給率を高め、食料の自給率を高めるために何が必要になってくるかというと、ダムなんですよ。ダムが必要になってくるんですよ。
なぜかと申しますと、日本のエネルギーの九三%は海外から輸入しているわけですよ。海外から輸入しているものの中で五〇%は石油に依存しているんですよ。これは過剰な依存なんですよ。そして、石油はもうピーク時を越して枯渇期に入っているわけですよ。この石油が、九州大学の資源システム工学部の研究部の発表によりますと、石油の埋蔵量があと四十年、天然ガスの埋蔵量があと六十年、ウランの埋蔵量があと七十年、そして石炭が二百三十年。
これから世界の趨勢として、石炭を中心とした中でのエネルギーという自給率
向上が図られると思います。しかし、私
たちの国では、石炭も、まあウランはちょっと難しくなる、ウランもそんなに採掘できないんですよ。
じゃ、どうして我々は自給率高めるか。新たに太陽光発電やりましょう、あるいは風力発電やりましょうと、これも結構なことだと思います。しかし、私
たちの国の地形を見たときに、アジア・モンスーン地帯に位置して降雨量もかなり多いわけであります。そしてまた、この降雨量の多い中で、雨が降ってこれをためているダムの中で今発電を行っているわけですが、全発電量の今七%供給しているわけであります。
しかし、これはある説によりますと、今の発電の中で、ダムの中の治水が今度は、治水というか利水の方ですね、考えてみましたら人口
減少になるわけですよ。そうすると、利水容量が余りますから剰余利水、そしてこちらの方では治水の容量を全て発電に使うと五〇%ができるというんですよ。それはもう治水容量も利水容量もそんなに使えるものじゃないと。じゃ、どうするかだと。既設ダムの再
開発するんですよ、かさ上げすることだって日本の
技術ではできるんですよ。かさ上げすることによって、発電量を二〇%、三〇%へ持っていくと。
そうした
状況の中で、いや、流域、水域の環境が良くないから、だから駄目なんだという、今ダム反対論がばっこしておりますけれども、しかし我々は生きていかなきゃいけない、産業の振興も図らなきゃいけない、食べていかなきゃいけない。そうしたときに水がないとどうなるか。
そして、食料自給率もそうなんですよ。今、我々は水資源大国だといいますけれども、ミシシッピ川と利根川では百分の一なんですよ。水がたまっていないんですよ、急峻な地形で。一旦山に雨が降ると、二日間で出ていっちゃう。そうした急峻な地形の日本の中で、じゃ、どうやって水を得る。八割が利用されないから二割しか今利用されていない現状を考えたときに、この
状況を我々は放置できないわけでありまして、そして食料も四〇%しかないんですよ。
ところが、これから地球温暖化になっていくと。地球温暖化になっていきますと、外国での水がなくなり食料がなくなると外国からなんか輸入できないですよ。そうすると、私
たち自給率を高めなきゃいけない。
仮想水という、バーチャルウオーターということ、またきっと河川
局長は御存じだと思いますけれども、バーチャルウオーター、これが小麦を一キロ作るのに二トン要るんですよ。米は一キロ作るのに三トン要るんですよ。牛肉は一キロ作るのに十トン要るんですよ。このバーチャルウオーター、言わば日本で取れます要するに食料の穀物五品目プラス畜産プラス工業用水を全部入れると六百四十億トン今必要なんですよ。今全部使ったら八百九十億トンですから、そうすると一・七倍必要なんですから、一・七倍のことを維持しようと思ったらダムをおいてないわけですよ。
この将来のエネルギーの安定的供給と食料の安定的供給を考えたときに、何でダムは必要ないんだと。ダムは要らないよと言う。じゃ、どうして生きていくのかということになるんですよ。我々は生きるために、CO2にも優しい、この水域環境については皆さん方の理解を得るようにできるだけ我々は対処しなきゃいけない。
しかし、本当に今必要なのはダムだということを考えたときに、今日藤井
先生見えております、つい先日、台湾でありました。総統も出られたそうでありますが、脇
先生、お帰りになりました脇
先生の大学の先輩であります八田與一さんという
技術者が烏山頭ダムというのを造ったんですね。台南市の方はもう本当に不毛の地だったんです。そこでアジア最大のダムを造ることによって台湾の農業の振興につながったんですよ。その台湾では、
最高の指導者まで出てきてそのお祝いを、八田さんのその当時の住居を復元してまで、公園の名前まで付けてやったんですよ。
日本は脱ダム宣言、脱ダム宣言と言う。これから本当に方向転換をして、そのためにはまず最初に手掛けなきゃいけない一都五県の皆さん方が、全員があれですよ、知事さんは誰一人反対いなくて、八ツ場ダムを再開しようと言っておるわけですよ。八ツ場ダムは治水も利水も、キャスリン台風のことで分かるじゃないですか、何千人もが亡くなって、治水も利水も、そして発電にも使えるわけですよ。これをやめて何になるかと。失われた二年間、我々はどうすればいいのかと。このことを早く
大臣、決断をしていただきたいと。
大臣、あなたが決断することが、私は、やっぱり
大畠大臣というのはすばらしい
大臣だったと、そして歴史に残すような
大臣になってもらうために、あの例の、菅さんが厚生労働
大臣の薬害エイズ、あれと同じように早く決断をしていただきますことをお願いいたしまして、私の
質問を終わります。