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藤井基之君 どうもありがとうございます。
少しお薬の問題を
情報提供を兼ねまして
お話をさせていただきたいと存じます。
今回の
巨大地震でかなり広い
範囲が実は
被災をしてしまいました。結果として、非常に限られた特定の
工場で作られている
医療に重要なお薬の供給がこの
先心配だというケースが
幾つか出てまいりました。もうこれは既に
厚生労働省の方でも把握していただいていると思いますが、例えて言いますと、いわきにある
工場が損壊を
受けたために、市場において九八%のシェアを持っているという
一つの
商品の
生産が完全に今
ストップをしてしまっておりまして、在庫だけでいうと約一月分しかないという
甲状腺機能低下症のお薬、チラーヂンというお薬でございますが、その問題が出ております。
また、こういった品薄の
情報が出ますと、いろいろなそういった
情報によって
医療に支障を来したらいけないということで、多くの実は
医療関係者の
方々からまた追加的に、これが過大だとは申し上げませんけれど、
発注が増えてきておるというようなことがあって、本来、これだけ限られた数量しかないものをどのように
医療機関、そのニーズの高いところにそれを配付するかという
計画も必要になってくると思います。
これは今
一つの例を申し上げましたが、実はそのほかにも、
災害地で今非常に大切だと言われている、必要だと言われている
輸液製剤であるとかあるいは
透析液、これらをつくってかなりの量を供給している企業の
工場がこの
被災を
受けた
エリアにございます。そして、これらについても、遠く関西の地から輸送しなきゃいけない
状況が今起こってきております。
またもう
一つ、
関東エリアにある
工場から
生産を拡大してそれを
被災地に送ろうという動きもあるわけでございますが、御
案内のとおり、いわゆる東京電力の
計画停電等の問題がありまして、これが実は
予定どおりに動いていないという
事情もあります。これによって、本来なくてはならないお薬の
幾つかが
生産ストップに追い込まれている
状況にあります。細かい点は多分
厚生労働省の方に
情報が行っていると思いますが、これらについても十分な配慮を
お願いしたいと考えております。
特に、こういったものにつきましては、私
ども、
医療関係者の
方々、当然
医師会にも
お願いをして、いわゆる過大な
発注を今控えてもらう必要がありますと、あるいは
処方箋を出すときに、長期的な、長い期間の、一人の患者さんにいっぱいお薬を処方するような、そういった
処方箋はできたら控えてもらいたいという
お願いをさせていただいておりますが、
医師会からもそのような
方向でということで御了解をいただいておりますので、どうぞ
厚生省からもそういった
対応を
是非強めていただきたいと存じます。
今回の
地震の問題、やはりいろいろ我々経験してまいりました。神戸の
淡路沖のやつもありました。中越のやつもありました。でも、そのときなくって今回だけあるものは何かといったら、
原発の問題が乗っかかってしまったという話だと思っております。ですから、今までの
地震における我々の経験から多くの
対策を取るのに加えて、この
原発問題、それを視野に入れて
対応を取らなきゃという非常に大切な、そして重大な、そして難しい問題を我々の目の前にそれが提起されているわけでございます。
御
案内のとおり、
関係者の必死の
対応が行われまして、世界中が注目しております
福島原発の
対策というのは、私は、
関係者は非常に努力をしていただいていい
方向に動いていると信じております。
ただしかし、そういった中でも、この
原発事故が原因と見られる
放射能汚染の問題がいろいろな
商品群から発表が出てまいりました。これは多くのものが
厚生労働省が所管している産品でございます。例えて申し上げますと、
野菜の問題あるいは
水道水の問題、これらの問題について、我々は
政府が非常に懸命に
広報活動をしていただけているのは十分分かるわけでございますが、
消費者の
方々は右往左往しているといったのが本音のところだと思います。
昨日の東京における
水道水の問題についても、あの後すぐにスーパーマーケットの棚から
ボトル入りの水がなくなったんですよ。冷静にというお声は十分分かるわけですけれ
ども、それだけでは
国民はやはりなかなかすぐは
理解がしづらいんじゃないかと思います。
かてて加えまして、今回の問題というのは、我々耳にしないいわゆる
単位の問題が出てまいります。
シーベルト、我々聞いたことありませんでした。それも、その前にマイクロ
シーベルトになったりミリ
シーベルトになったりする。ベクレルが出てくる。申し訳ないけれ
ども、私のときも
シーベルトなんという
単位はなかったんですよ。レムという
単位で私は教育を
受けた時代でございます、もう年が分かるかもしれません。そういった中で、一般の
方々にこれはどういうことを
意味しているんだと一生懸命
報道でも説明してくれている。はっきり申し上げて、多くの
方々はそれは
理解が難しいんだと思います。
広報のときに、やはり
政府も御努力いただいているというのはよく分かるんですけれど、分かりやすいレクを
お願いしたい。そして、そのためには、特に
厚生省の所管している物資は
国民生活に直結しております。
是非厚生労働省からそういった
対応をいただきたいと思います。
一つお尋ねをしたいと思います。
食品衛生法上の
基準値がないということから、いわゆる
食品中の
数値につきましては、当分の間、
原子力安全委員会によって示された
飲食物摂取制限に関する指標、これを
暫定規制値として、これを上回るものについては、
食衛法の六条二号に当たるものとして食用に供さないようにすると、そういった旨の
通達を
厚生労働省はお出しになっております。三月の十七日の
食品安全部長からの
通達が出ております。
私はそのとおりだと思っております。実は、
食品衛生法においてそのような
基準はありません。ただ、この通知の中でも言われているとおりなんですけれど、これ当分の間というふうにおっしゃられて、そして
対応が取られていく。急に
検討会をやってというのはなかなか無理なことはよく分かっているので、当座の
対応として私はこれが間違っている
方向だと思いません。そして、現在
厚生労働省から
食品安全委員会に対してこの
検討を
お願いをしている途中であると、さなかであるということも伺っております。でも、
是非これは、
食品衛生法を所掌する
厚生労働大臣の、その法律の中で
食品衛生においてはこういう考えなんだということをやはり示していただきたいんです。結果として
数字が今言われている
暫定規制値と同じものであったとしてもです、
お願いをしたいと思います。
なぜかといいますと、御
案内のとおりです。
食品衛生法の六条第二号というのはどういうふうに書かれているのかと。有毒、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着し、又はこれらの疑いがあるもの。ただし、人の健康を損なうおそれがない場合として
厚生労働大臣が定める場合にあってはこの限りではないと、六条第二号はこういうふうに条文書かれているんですよ。今までの
政府の
プレスリリース等を見ていましても、これはこういう
数字が出ました、
基準値を超えています、だけど当分の間は健康に害はありません、生涯使えばそれは問題ないんですという。これを聞いている
国民は一体どういうふうにすりゃいいんだと言っているんだという話になっちゃうんです。
水道水の件についてもそうです。これは、
食品衛生法に加えて
水道課の方から
暫定数値を出されているわけですね。そして、
乳児に対しては百ベクレル・パー・キログラムという
数字を、パー・リッターですね、水の場合、
数字を言われている。そして、都の判断が出たわけでございます。でも、考えてみたら、
乳児だけがそういう特殊な
数字が当てはめなきゃいけないのかどうか。
私は、もう少しきめ細かい
対応が必ずこの後必要になってくると思うんです。現時点ですぐその細かい
数字を
検討しろということは申し上げませんが、今、
食品安全委員会で
検討を
お願いしているとするならば、そこでの
審議を促進してもらいたい。そして
厚生労働大臣は、
プレスの
担当者がだけど健康には害がありませんという言葉を言う代わりに、
厚生労働大臣が、六条二
号ただし書によってこれ以下のものについては健康の害がないということで、六条二号の違反を問わないんだと言ってくれた方が分かりやすいんです。
是非私はそれを
お願いしたいと思います。
そして、今日は経産省の方からもちょっと来ていただいたので、そちらの
質問を先にしたいと思っております。
今
お話を申し上げた
放射能汚染の問題というのは、
沃素131と
セシウムの話になっているわけですね。これが、
野菜の問題もそうですし、
原乳の問題もそうですし、
水道の問題もそうですし、もう少し広く言えば海水の
汚染もそうなんです。経産省に
お願いしたい。ありがとうございます、来ていただきまして。
そして、
原発の
復旧事業等に携わる
関係者の
方々に対して、そちらのサイドでいわゆるこの
汚染対策として用意されておりましたいわゆる
安定化沃素剤ですね、
沃化カリウム製剤。そして、実は
セシウムについて言うと、
放射性セシウムの
除去剤としていわゆるラディオガルダーゼカプセルというお薬がございます。今回の
汚染はこの
二つのいわゆる核種、これが問題になっております。これらの
二つについては、やはり
是非、特に
原発に近いところの
方々からは、できれば使わなくて済めばこしたことはないんですけれど、やはり用意をしておくのにこしたことはないと思っておりますが、現在の
状況はどうなっているか、教えてください。