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加藤敏幸君 ありがとうございました。大変丁寧に受け止めていただいて、私としては感謝をしたいというふうに思います。ただ、
質問五まで先に
大分お答えをいただいたので、先ほど
大臣の方から
エネルギーに関する
供給の問題が問わず語らずいろいろと、今、多分お
気持ちの中で非常に大きな宿題といいましょうか仕事になっているというふうに察しをいたしますけれども、私ちょっと
視点を変えて、
エネルギー基本計画ということについて
質問したいというふうに思います。
何か、テレビを見ていますと、
菅総理が二〇三〇年の
原子力発電のウエート五〇%だとか、そういうことについての見直しをぽろっとこう言われたというふうに思うんです。ただ、この
エネルギー基本計画ということがなぜ出てきたのかということを思い起こしますと、これたしか
議員立法で、まあ言いますと、先ほど言ったのは私は
物づくりという
視点から申し上げましたけれども、
生活から見ても、例えば医療だとか
生活のいろんな
側面から見ても、
エネルギー供給、わけても
電力供給をどのように考えていくかというのは、
先進国としても当然のことながら大きな
課題なんです。その
安定的供給というのは、十分な
電力をという
側面と
価格はどうするんですかということなんですよね。べらぼうに高いということではこれ
生活も成り立たないし、
製造業だとか各種の
産業も成り立たない。
エネルギーを
ベースにして
産業は展開されているという
視点から見れば、この
エネルギー供給、
安定的供給と
安定的価格という、この二つの要素をどう考えるか。
石油ショックが起こったら、
エネルギー、
電気代が
ばんと上がる、そういうことでは駄目ではないか。だから、先々をよく見ながら
ベストミックス、その
時点その
時点のいわゆる
ベストミックスをよく考えて、そこは
政府も責任を持って
計画を立てて、各
事業者はそれを
一つの方針に、羅針盤に、そして
国民、それから
事業者も民生、
産業用にかかわらず、その
基本計画を
ベースにして
工場立地だとか
新規展開だとか、いろんなことを考えていくということの
基本的構造の中で、私はこの夏どうするんだ、来年どうするんだというふうなことがせっぱ詰まっているんです。
これは
プロセス、例えば化学、それから
プロセスの中でいったら半導体、これ電気止まると困るんですよね。そのロット全部、
シリコンウエハ全部廃棄する、
産業廃棄物をつくるということになるわけです。だから、ある種安定的な
電力を
供給するときの
条件として私は大事なことは、圧倒的な
供給力を持つということが品質なんですよ。かつかつでいくと、いや、そろ
ばんさえ合っておればいいんだということではないんです。常に圧倒的な
供給力がないと、
電力というのはいつ止まるか分からない。電気というのはすぐスイッチ入れたらこっちでさっと、そういうものじゃないんです。やっぱり送電網を通じて、発電所から
事業所まで、非常に結構何十キロというところを通って
電力が埋められますから。
そういうようなことを含めて、これは専門家が言われている潮流管理をどうするかとかを含めて大きな
課題もあるということの中で、そして浜岡原発を止めた、中部
電力としては二千五百億円の
燃料費の増になると。この二千五百億円の
燃料費の増は誰が賄うんですかという議論が出てくるし、今
電力料金というのは原材料が上がれば上がりますよね。三か月計算で
価格を決めていくという、そういうふうなことを考えたときに、私は今ある基本的な
ベースラインである
基本計画をやっぱり守っていく、そのことを大切にするということでないと回らないんじゃないかと。
もう
一つ突っ込みますけれども、九
電力事業、これは沖縄を除いて、ここの収益に基本的に何が大事なのか。
原子力発電所が安定的に稼働している
電力会社の収益力は高いんです。逆に言うと、安い
電力と言われていますけれども、
原子力については最終的な廃炉、あるいは核廃棄物、放射性廃棄物の始末も含めるとコストは上がるんではないかといろいろと議論がありますけれども、今動いていた、定期検査をしている、この
原子力発電所の中には
燃料棒も全部入っているんです。いずれそれは使用済
燃料としてその後もずっと長い時間を経て処理をされていくということですから、止めようが止めまいがこのコストはやっぱり発生をしてくるし、止めてしまうと安定冷却、これも外部
電力を使って、そして震度三とか四以上の地震に見舞われると一応点検をする、そういうコストも発生するわけですから、私は、そのことを含めて
国民経済という
視点と安全性ということを、二つのこのファクターを十分考える中でこの
エネルギー基本計画は何のために作ったのかと。
これ、
電力エネルギー政策が揺れると、気楽に
工場の増設とか
国内生産増ということには踏み切れないんですよ。何回も言いますけれども、電気が止まるとパアになる、それが
プロセス技術であり、いつ止まるか分からないということを前提に
物づくりはできないんです。それは
日本ブランドを傷つける、品質の確保はできないというふうなことで、まあ先にお答えをいただいたんでどうしようかなと思いますけれども、そのことを含めてお答えを少しいただければと思います。